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ケラリーノ・サンドロヴィッチの場合。
2007年12月25日 (火)
ケラリーノ・サンドロヴィッチって、どんな人？
本名：小林 一三 （こばやし かずみ）
生年月日：1963年1月3日
出身地：東京都
劇団ナイロン100℃主宰→劇作家、演出家・映画監督
ミュージシャン→ケラ & ザ シンセサイザース ヴォーカリスト
命名の由来は、学校の演劇部に入る際のオーディションで本人が歌った「虫けらの歌」という歌から「ケラ」というあだ名をつけられ、現在も「KERA」として活動中。
ポケットモンスターシリーズのニャースの声優としても有名な、ナイロン100℃所属の女優、犬山イヌコと共に、ポケモン絵本シリーズのひとつである「ニャースとつきみそば」という絵本を描いたこともある（ケラ氏は、作画を担当）。
熱狂的な、モンティ・パイソンファンとしても有名。
82年、ニューウェイヴ・テクノバンド有頂天を結成し、音楽活動をスタート。83年には、インディーズ・レーベル「ナゴム・レコード」を設立し、筋肉少女帯、人生、たま、ばちかぶりらのレコード、CDをプロデュースする。
85年からは、犬山犬子（現・犬山イヌコ）、みのすけ、田口トモロヲらとともに、「劇団健康」を旗揚げし、演劇活動も開始。劇団健康解散後の93年に、演劇ユニット「ナイロン100℃」を立ち上げ、以後ほぼ全公演を作・演出。98年には、『フローズン・ビーチ』で岸田國士戯曲賞を受賞し、コメディからミュージカル、シリアス・プレイまで、幅広い作風を確立する。
03年『1980』で、映画監督デビュー。映画『おいしい殺し方 A Delicious Way to Kill』やTVドラマ『時効警察』＆『帰ってきた時効警察』の監督・脚本を経て、長編映画3作目『グミ・チョコレート・パイン』を手掛ける。
日本人なのに、外国人みたいなお名前なので、最初は本気で、外国の方だと思ってました。ミュージシャンのKERA氏＝「ナイロン100℃」のケラリーノ・サンドロヴィッチ氏だと言うことも、最近になってから一致した次第で。
「映画は、小学校5年生の時から、8mmで撮ったりしていました。映画というジャンルは、自分の中では本当に、一番やりたいことだったんです。最後の砦、みたいに思っていたので、それを叶えてしまうのが怖かったんです。」と話す彼の、記念すべき映画監督デビュー作品は、『1980』。
何かが大きく変わり始めていた1980年の東京を舞台に、そこに暮らす、三姉妹が織りなす人間模様を、“1980年”の風俗、サブカル文化にこだわり、ノスタルジックに、ポップに切ないコメディ。
タイトルが1980なので、お話しの中に、テクノカット＆聖子ちゃんカットとか、自主制作映画とか、ウォークマンとか、もう、80's色が溢れちゃっているのは、ご想像頂けるのかも知れません。が、ちょっと前のこの時代感が逆に新しく、タイムスリップしてしまいたい感、この上なく。そして、ちょうど、わたしが生まれた年の設定になっているというのも、心憎い偶然♡
「僕にとって、80年代は、とても執着がある時代なんです。個人的な偏った80年代になっていると思いますが、僕が感じていた時代の空気を形にしたのがこの映画です。」と言うのも、彼による談。
キャスティングも、元劇団健康メンバー＆現ナイロン100℃メンバーを始め、 ともさかりえちゃん、蒼井優ちゃん、及川光博氏、掟ポルシェ氏に、ロマン優光氏（ああ、ロマンポルシェ。）や、 忌野清志郎氏に、 長塚圭史氏などと、ちょっと役の方からも、濃ゆーいヴァイヴスを醸し出してくれちゃってます。もれなく、彼らの演技に、きゅんきゅんされられちゃうこと、必至♡
また、音楽セレクトが岸野雄一氏だったりするので、YMOは流れちゃったりするし、なんとも言えない、絶妙な音楽！まさに、君に胸きゅん OR 君は天然色な感じですので、一緒に、ぴゅんぴゅんしたい方は、ぜーひ。
続く、第2回監督作品は、2006年3月、GyaOで圧倒的人気を博したため、KERA氏自らによるディレクターズ・カット版でスクリーンに登場した『おいしい殺し方』。
料理が天才的に下手な、男にモテない小学校教師、消崎ユカ（奥菜恵）は、料理を理由に、恋人にフラレてばかり。料理教室に通うことを決心するが、そこで出会った白石カナエ（犬山イヌコ）と山内キヨミ（池谷のぶえ）ともに、恐ろしい殺人事件に巻き込まれてしまう。行き当たりばったりの捜査を行っていくが、事件は思いもよらぬ展開に･･･、という内容。
主演の奥菜恵ちゃんが、振り切れちゃってて、最高です。思ったことを片っ端から口に出し、行動はいつも、勢いまかせ。男にフラレれると、学校の教え子に当たる！という、いい意味で、とっても素直な人格。
そこに、犬山イヌコ＆池谷のぶえ嬢が加わり、テンション高めの、ミステリー色が加わった、ナンセンス・コメディーに仕上がってます。池谷のぶえ嬢の演技を初めて体験したのですが、彼女、笑っちゃうほどすごい存在感です。そして、真木よう子ちゃんの怖い演技にも、ご注目。
料理上手は、モテる♡そこから始まった、女トリオが巻き起こす、スピーディーかつ予測不能な展開に、目が離せません。ぜひ、おいしい料理を食すように、ご堪能下さいね。
そして、現在公開中！KERA監督最新作『グミ・チョコレート・パイン』は、『1980』から6年経った時代設定で、「原作ものに対して、あまり積極的ではない」というケラ氏が、「大槻ケンヂ氏の原作なら撮ろう」と決めた作品。
またテーマ曲には、電気グルーヴが8年振りに書き下ろした新曲！ということで、「ナゴム・レコード」時代に洗礼を受けて、現在にまで至る方にとっては、まさに、奇跡のような至極の一本。
「不合理なものにしかない魅力って、やっぱりあると思うんですね。」と話すKERA氏の発言にも、大きく頷けちゃいますよ。
ここで、映画サイド以外で、ちょこっと番外編♡
以前の彼のバンド、有頂天のCDには、ゲストとして、浅川マキ嬢、神戸浩氏、楳図かずお氏、そして、今は亡き岸田今日子さまなど、異色なキャストの方が加わっていることでも、コアな音楽ファン＆KERA氏ファンの中では、周知のご様子。
音楽からお芝居に派生した、彼ならではの人脈の濃さには脱帽。
と、そんな風に、ケラリーノ・サンドロヴィッチの場合。
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1980 (イチキュウハチマル)
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おいしい殺し方 A Delicious Way to Kill
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時効警察
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帰ってきた時効警察
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ケラ ＆ ザ シンセサイザース ＆ 有頂天
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