HMVオンライン大賞 Movie&TV

今年の邦画シーンは、『Death Note /Death Note The Last Name』に始まり、『フラガール』 『どろろ』 『さくらん』 『アンフェア THE MOVIE』、そして松本人志 第1回監督作品『大日本人』と、興収で大ヒットを記録した作品が磐石なセールスをあげました。 例外として注目すべきは、日本作品ながらアメリカで初DVD化された『Horrors Of Malformed Men: 江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』。 1969年公開作ながら、そのカルト性により異例の大ヒットを記録。 長期に渡り、HMV.co.jpの邦画チャート1位を独走するという快挙を達成しました。 その他、『黄色い涙』 『木更津キャッツアイ: ワールドシリーズ』 『武士の一分』など、ジャニーズ・アイドルを起用した作品も、タレント人気だけに頼らない丁寧な作品造りで、広い層へのアピールに成功しました。


洋画では、『パイレーツ オブ カリビアン: ワールド エンド』を筆頭に、『ハリー ポッターと不死鳥の騎士団』 『スパイダーマン 3』 『007 カジノ ロワイヤル』など、人気シリーズの続編が安定したセールスを見せました。 『ロッキー ザ ファイナル』 『ダイ ハード 4.0』は、ともに10年以上も間をおいての、原点回帰的なシリーズ最新作。 既に大スターとなっているオジサマが2人が、自身の出世作であるアクションシリーズに身体を張って出演したのも、感慨深いところです。 定番のラブロマンスやミュージカル映画では、『ホリデイ』 『ドリームガールズ』が、SF大作では『トランスフォーマー』が公開され、シーンを盛り上げてくれました。 その中でも特筆すべきは、バイオレンス・アクション『300 - スリーハンドレッド -』。 決して、デートムービーでも家族向けでもないこの作品が、興収や、DVDセールスにおいても大ヒットを記録。来年はこういった傾向にも注目したいところです。


TV・バラエティ部門では、ダウンタウン、さまぁーずなどの大御所を筆頭に、多くの若手芸人たちもコンスタントに作品をリリース。 また昨年のお笑い・バラエティ部門で１位に輝いた『人志松本のすべらない話』も、ゴールデンタイムに進出し、その人気を大爆発させました。その中で、何と言っても今年を象徴するのが『高田純次 適当伝説: 序章　勝手にやっちゃいました』。 3月の発売から今に至るまで、超ロングヒットを記録。ベテランの底力を見せつけてくれました。その他、特撮ヒーローものでは、『仮面ライダー 電王』が大ブレイク。主演の佐藤健、秋山莉奈らの人気に加え、作品のクオリティの高さにより、大人までも巻き込んだブームとなっています。


忘れてはならないのが、Blu-ray Disc／HD DVDの、いわゆる次世代光ディスクの台頭です。　地デジ放送の開始、ハイビジョンテレビの普及により、一気に注目が高まってきた次世代ディスク。　特に、この年末には『パイレーツ オブ カリビアン: ワールド エンド』　『ハリー ポッターと不死鳥の騎士団』　『ダイ ハード 4.0』などのビックタイトルが相次いでリリースされ、従来のDVDを上回る勢いでチャート席巻。　SFアクションやファンタジーなど、視覚効果に迫力のある作品に人気が集まっています。


その他、過去の名作をリマスタリングし、豪華な特典も多数付属した、『ブレードランナー -製作25周年記念エディション』 『ツインピークス ゴールドボックス』 『機動戦士ガンダム: 劇場版メモリアルボックス』といった特別仕様版も発売され、30〜40代の男性を中心に人気を博ました。