Wednesday, October 10th 2007
いわゆるメロウ・ヒップホップ・ブームより前から、Roger影響下にあるファンクネスとFingazz譲りの甘美なメロディ・センスでトークボックス・マニアの間では知られた存在であったBoxxが待望の3rdアルバムをドロップ!Fingazzブレイクにより、注目が集まる現行シーンにおいて数少ないトークボクサーである彼に新作について、さらにRogerや現在のシーンについてお話を伺うことができました。溢れるばかりのRogerへのリスペクトとファンク愛(涙)!最後までジックリとお読みください!!
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Rogerのライブを初めて見た時、彼のショーにただただヤラレてしまい、まるで俺は地面にくっついてしまったかのように呆然と立ち尽くしていたよ。
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Boxxという名前の由来を教えて下さい。
俺はトークボックスの奏者として知られていたので、みんなが俺を「トークボックス」って呼んでいたんだよ。それでそこからBoxxという部分だけが俺の名前になったんだ。
――あなたが影響を受けた音楽、アーティストを教えてください。
もちろんRoger Troutman、それからGeorge Clinton(Funkadelic)、Cameo、たくさんあり過ぎて難しいけど、初めて俺が興味を惹きつけられた曲はZapp & Rogerの「More Bounce To The Ounce」だね。でもZappの『Many Facets Of Roger』のアルバムに入っている曲は全てお気に入りだ。それからZappの「Heartbreaker」も最高だね。
―― プロデューサーとして影響を受けた人は居ますか?
Jimmy Jam & Terry Louisかな。
―― これまでにどんなアーティストと共演してきたか教えてもらえますか?
沢山いるよ。Teena Marie、Dazz Band,、Coolio、South Central Cartel、Prodeje…。
―― その中で特に印象深かったセッションを教えてください。
それは難しい質問だな。俺にとってはもちろん全てのセッションが印象的であったし、全く異なったものだった。だからそれらをどういうレベルで比べて良いのか解からないよ。一つになんか絞れないね。例えばProdejeとはもともと兄弟のような関係だったから数え切れない程のセッションをしてきたんだけど、どのセッションも全て新鮮だったんだ。常にお互いに新しい発見があって、そこで俺達のスキルが磨かれたのは間違いないよ。Coolioとはビジネスの面で学ぶことがたくさんあったから、ビジネスにおいての基礎は彼との仕事でしっかりと出来上がった気がする。Teena Marieとのセッションでは彼女の才能に衝撃を受けたね。初めて彼女の歌声を聴いた時、「なんてクールなんだ!」ってびっくりしたよ。こんな風に沢山の印象深いセッションがあったのさ。
―― なぜトークボックスをプレイしようと思ったのですか?
全ての始まりは幼い時に見たPeter Framptonのライブだった。彼のギターに感動をしたのを覚えていて、ここが俺の音楽プロデューサーとしての人生の原点だったんじゃないかって今では思うよ。とにかくそこから「音楽と楽器」という2つのことに強く興味を持ち始めたんだ。そしてRogerが登場し、俺に新しい衝撃をもたらした。彼のライブを初めて見た時、彼のショーにただただヤラレてしまい、まるで俺は地面にくっついてしまったかのように呆然と立ち尽くしていたよ。そこで俺は、彼の作り出す不思議なサウンドがトークボックスだと知り、自分の音楽でもトークボックスを使い始めた。俺のトークボックス歴はかなり長く、みんながトークボックスを使い始めたり、メジャーなモノになる前からすでに始めていたんだ。
―― トークボックスのどこに魅力を感じますか?
やっぱりあの不思議なサウンドだろうね。
―― デビュー・アルバム『What's N Da Boxx』のリリース経緯を教えてください。
Prodejeがアルバムを出したらどうかって言ってきたんだ。確かに俺はその当時はすでにいろいろなアーティストと曲を作っていて、アルバムを作るだけの十分な曲があったし、地元のラジオでも俺の曲を頻繁に流してくれるような状況だったから、アルバムをリリースするのもいいんじゃないかって思ったんだ。で、Prodejeがいろいろと手伝ってくれ、無事にデビューできたってわけだ。彼に言われなかったらデビューなんてまだ考えていなかったから、すごく感謝しているよ。
―― 新作『Digital Funk』のコンセプトなどあれば教えてもらえますか?
このアルバムのコンセプトはまさに「ファンク」だ(笑)!聴いているだけで我を忘れて、踊り出したくなるような本物のオリジナル・ファンク。俺はファンクというものは学んで覚えたりするようなものじゃなく、生まれつき持ち合わせる感性だって思っている。幸運にも俺の周りには幼い頃から本物のファンクを聴かせてくれるアーティストが沢山いて、音楽に対してとても恵まれた環境に居られた。そして素晴らしいファンク・ミュージックが世に溢れている恵まれた時代を経験できたんだ。しかし最近ではそういう本物のファンクの精神が薄れてきてしまっているんだ。ファックなアーティストが薄っぺらいファンクもどきの曲を作っているが、あんなものはファンクなんかじゃない。だから俺はこの作品でストレートなファンクをもう一度蘇らせたかった。このアルバムではトークボックスだけでなくベーシストを起用し、楽器のエッセンスを取り入れることでCameoなんかの有名なアーティスト達の、ギターやベースを使った質の高いファンクにより近づけたんだ。現代は全てがデジタル化されたが、おれは敢えてこの時代にファンク過ぎる(Too Funk)程の古き良きファンクを彷彿させるアルバムをリリースしようと思ったってわけだ。例えばアルバムの中の「Break It On Down」では、誰も俺とZappの違いに気づかないと思うよ。俺がこのアルバムで表現したかった事は、これこそが俺がずっとやってきた音楽の形であり、例えどんなに古い曲であろうとも素晴らしいファンクは現代にも通用するってことなんだ。でも、音楽を聴かせるだけでは全てを伝えられないのが残念だね。俺はできれば俺のショーを見てもらいたいんだ。きっと誰も踊り出さずにはいられないと思うよ。
―― イントロからRogerを彷彿させるトークボックスを披露していますが、あなたにとって彼はどのような存在ですか?
Rogerは俺にとって特別な存在だよ。俺がRogerに初めて会ったのは、彼が亡くなる数年前、ハリウッドにあるレストランでRoscoeとランチをしていた時に、たまたまRogerが彼の友人と店にやってきたんだ。その友人と俺は顔見知りだったから軽く挨拶をしたら、Rogerが「こっちに来て席に座わったらどうだ?」って言ってきたんだ。俺はずっと憧れていたRogerを目の前に舞い上がって、Roger達の席に着くとすぐに、どれだけ俺が彼のファンであり、影響を受けたかってことを語り始めたんだ。そして音楽制作をしている経緯などを彼に話しているうちに、彼の仲間達が「俺達はお前の話を聞きに来たわけじゃねーんだ、いい加減黙れ!」って騒ぎ始めた。するとRogerがそいつらに向かって「お前らこそ、黙れ。静かにしてろ」って制し、俺に続きを話すよう促したんだ。あの時が俺の人生の決定的な瞬間だったね。この時俺はRogerのファンから、彼と同じ世界で生きるアーティストになったんだって確信したんだ。彼は俺の音楽の、というか人生の原点であるのは間違いないね。
―― あなたの作品にはいつもオールド・ソウルのカバーが収録されていますよね。
全てのプロデューサーが常にいろいろな過去のトラックからインスピレーションを受けたり、もしくは意識しなくても同じようなテーマの元に作った曲が、同じフレイヴァを持つのは自然なことだ。ファンクと共に生きてきた俺にしてみれば、どのアーティストの曲だってクラッシクな音源が秘密の暗号のように隠れているのが解かるよ。だから俺の曲は全てがカバー曲と言われればそうかもしれないが、同時に俺の中か生まれたオリジナルってことでもあるんだ。ただ今回の作品のテーマは《ファンクの復活》だったから、例えば「Break It On Down」は俺にとってのクラシックである「More Bounce To The Ounce」を忠実に再現したものだったりする。俺は自分の音楽を素晴らしいものにする為に、常にいろいろなアーティストからのインスピレーションを受けようとしているし、オールド・ソウルは俺の音楽制作におけるレシピみたいなものなんだ。
―― アルバムに参加してるP Bass Jones、Jon Mykalについて教えてください。
P Bass Jonesは親友であり、ベースを担当している俺のバンドのメンバーの一人だ。彼はBackstreet Boysのベースやギターを担当したりしていたよ。6歳からベースを弾き始めた、キャリアもある素晴らしい才能の持ち主なんだ。彼は俺の音楽になくてはならない存在だし、彼抜きではショーが成り立たないんだよ。Jon Mykalはシカゴ出身のエンターティナー・シンガー。昔、ライブ中に観客の一人の女性の為にバースディ・ソングを急に歌った事もあったよ(笑)。
―― 今後共演したいアーティストがいれば教えてください。
たくさんのアーティストと共演したいって思ってるけど、その中でも今すごく興味があるのはKeyshia Cole。彼女にしか作り出せないあのスタイルがとても良いね。俺も幼い頃から歌ってきたから感じる事なんだけど、世の中には2種類のシンガーがいると思う。1つは幸運にも歌の才能に恵まれ、シンガーになりたくてなる人。そしてもう1つは歌うために生まれてきた人だ。この2つの違いはとても大きいんだ。Keyshiaは確実に後者にあたる。例えば、彼女の楽曲はすべてに彼女の特色が滲み出ているけど、それは提供された曲がたまたま彼女っぽいサウンドだったから、というわけではなく、曲が自然と彼女にフィットしてしまうんだ。ラッパーで言うと、最近はT.I.が気になるし、Black Eyed Peasのエネルギーもいいね。それから俺はNellyも良いラッパーだと思うよ。Nellyを嫌いな人は多いけど、俺は彼の新しい事にチャレンジしようとするスタイルは好きだね。彼の怖がらずにいろいろな事に挑戦しようとする精神は、俺の音楽制作におけるコンセプトに通じるものがあるんだ。
―― 何か最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。
日本に行って、ファンのみんなに俺のショーを見せたくてしょうがないね。俺の最高のバンド・メンバーも来日が待ちきれないんだ(笑)!俺の音楽や素晴らしいファンクを常に愛してくれている全ての日本のファンに感謝しているよ!
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(Interviewed by Rina Yamanobe / 協力:Cisco Records)
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