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豪エロクエンス/シベリウス・リリース

2007年8月15日 (水)

オーストラリア・エロクエンス・シリーズ
シベリウス・イヤー・リリース

シベリウス・イヤーということで、アンソニー・コリンズや、エドゥアルド・ファン・ベイヌムなどの往年の名盤がお買い得価格で嬉しい復活です。


【コリンズ/交響曲全集(2CD×2)】
アンソニー・コリンズ(アントニー・コリンズ)は、1893年にイギリスのサセックス州ヘイスティングスに生まれて、1963年にアメリカのロサンジェルスで亡くなった指揮者で作曲家。
 コリンズは17歳でヘイスティングス市立管弦楽団に入団してヴィオラ奏者を務めていましたが、第一次世界大戦が始まると、英国陸軍兵士として4年間従軍、戦争が終わると王立音楽大学でリヴァードにヴァイオリンを、ホルストに作曲を学びます。
 卒業後の彼の最初の仕事は、ロンドン交響楽団でのヴィオラの首席奏者で、コヴェント・ガーデン王立歌劇場でもヴィオラを弾いていましたが、次第に作曲家としての活動時間が欲しいと感じるようになり、指揮に深い関心を抱くようになったこともあって、1936年、43歳のときにオーケストラの職を辞任してしまいます。
 指揮者としてのデビューはオペラの上演に携わったものでしたが、コンサートでの指揮者デビューは、1938年に古巣のロンドン交響楽団を指揮してエルガーの交響曲を演奏した時となります。
 一方、作曲家としてのコリンズは、1937年に映画『ヴィクトリア女王』の音楽が大成功を収めて一躍有名になり、その後、第二次世界大戦が始まったこともあって、彼はアメリカに渡ることになります。
 ロサンジェルスで彼は、RKOピクチャーズの数多くの映画音楽の作曲家兼指揮者として大活躍するのですが、戦争が終わると彼は英国に戻ってきます。
 戦後の英国で、コリンズはクラシックの指揮者としての仕事のほかに、映画音楽やライト・ミュージックの作曲(中でも1952年の『ヴァニティ・フェア』は有名)も手がけ、また、英国音楽とモーツァルト、そしてシベリウスの作品のセッション・レコーディングにも情熱を傾けます。
 しかし、コリンズは1953年になると、再びロサンジェルスに渡り、以後は同地を拠点に亡くなるまでの10年間を英米往復しながら過ごすこととなるのです。
 今回登場するシベリウスの交響曲全集は、かつてBEULAHレーベルからCD化されていましたが、今回は素直なリマスターで定評のあるオーストラリアのデッカからのリリースとなります。
 コリンズの代表作としてばかりでなく、作曲家本人との交流の上に成立した優れた交響曲全集として、シベリウス好きならぜひチェックしておきたい注目盤です。
 演奏は快速テンポと豪快なダイナミズムを基調とした非常に雄々しいもので、透明でおだやかな北欧風とも濃厚でロマンティックな後期ロマン派風とも異なりますが、その劇的でありながらもどこか毅然とした独特の雰囲気には、実に魅力的なものがあります。
 コリンズの劇的なアプローチについては、作曲家も認めていたということですが、自作へのさまざまなアプローチを楽しんでいたと思われる晩年のシベリウスだけに、こうしたド迫力演奏もお気に召したということなのでしょうか。
 ともかく聴いていてなにやら気持ちが鼓舞されるようなシベリウスというのもユニークで、当時、大きな評判を呼んだことが良くわかる密度の高い演奏が揃っています。
 組み合わせの管弦楽曲5曲のうち4曲は、交響曲全集と並行してコリンズが収録していたもので、『カレリア』組曲のみ、デンマークの名匠トマス・イェンセン[1898-1963]が指揮した録音となっています。
 録音は1952年から1956年におこなわれており、モノラル末期のデッカ録音で、しかも多くの曲のエンジニアがケネス・ウィルキンスンということもあって、音質良好な聴きやすいものとなっています。

4429490
CD-1
・交響曲第1番ホ短調 Op.39
・交響曲第2番ニ長調 Op.43
CD-2
・交響曲第3番ハ長調 Op.52
・交響曲第4番イ短調 Op.63

 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音時期:1952年(第1番、第2番)、1954年(第3番、第4番)
 録音場所:ロンドン、キングズウェイ・ホール(モノラル)

4429493
CD-1
・交響曲第5番変ホ長調 Op.82
・交響曲第6番ニ短調 Op.104
・交響曲第7番ハ長調 Op.105
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音時期:1954年(第7番)、1955年(第5番)1956年(第6番)
 録音場所:ロンドン、キングズウェイ・ホール(モノラル)

CD-2
・交響詩『ポヒョラの娘』 Op.49
・交響詩『夜の騎行と日の出』 Op.55
・組曲『ペレアスとメリザンド』 Op.46より
・序曲『カレリア』 Op.10
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音時期:1954年(ポヒョラの娘)、1955年(夜の騎行、ペレアス、カレリア)
 録音場所:ロンドン、キングズウェイ・ホール(モノラル)

・組曲『カレリア』 Op.11
 デンマーク放送交響楽団
 トマス・ヤンセン(指揮)
 録音:1952年、デンマーク、コペンハーゲン(モノラル)


【ベイヌム/管弦楽曲集、ヴァイオリン協奏曲(2CD)】
国内盤が2006年5月に発売されて話題になっていたベイヌムのシベリウス。デッカのモノラル音源とフィリップスのステレオ音源の組み合わせでしたが、今回のオーストラリア盤もディスク1は同じ内容となっています。
 注目はディスク2で、おそらく初CD化となるヤン・ダーメンとのヴァイオリン協奏曲が収録されている点が目を引きます。このコンセルトへボウのコンマスだったヴァイオリニストは、モントゥーともシベリウスのヴァイオリン協奏曲ライヴ録音を残していますが(TAHRA等、廃盤)、現在はCDで聴けないだけに、より状態の良いセッション録音の登場は嬉しいところです。
 余白にはトマス・イェンセン指揮する『4つの伝説(レンミンカイネン組曲)』が入っています。

シベリウス:
CD-1
・交響詩『エン・サガ』 Op.9(モノラル)
・交響詩『タピオラ』 Op.112(モノラル)
・交響詩『フィンランディア』 Op.26(ステレオ)
・悲しいワルツ Op.44(ステレオ)
 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
 エドゥアルド・ファン・ベイヌム(指揮)
 録音:1952年、1957年、コンセルトヘボウ

CD-2
・ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.47(モノラル)
 ヤン・ダーメン(ヴァイオリン)
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 エドゥアルド・ファン・ベイヌム(指揮)
 録音:1952年 ロンドン、キングズウェイ・ホール

・4つの伝説(レンミンカイネン組曲) Op.22(モノラル)
 デンマーク放送交響楽団
 トマス・イェンセン(指揮)
 録音:1953年、コペンハーゲン


【フィッツウィリアム四重奏団/弦楽四重奏曲『親愛なる声』(1CD)】
だいぶ以前に国内盤がフルプライスで出ていましたが、現在は廃盤で入手できないため、今回のリリースは室内楽ファンには朗報です。

・シベリウス:弦楽四重奏曲ニ短調 op.56『親愛なる声』
・ディリアス:弦楽四重奏曲
 フィッツウィリアム弦楽四重奏団
  Christopher Rowland, violin I
  Jonathan Sparey, violin II
  Alan George, viola
  Ioan Davies, cello
 録音:1978年 モールティングス(ステレオ)

・ディリアス:チェロとピアノのための1楽章のソナタ
 ジョージ・アイザック(チェロ)
 マーティン・ジョーンズ(ピアノ)
 録音:1971年(ステレオ)
【クラウセ/シベリウス:歌曲集、他(1CD)】
おそらく初CD化となる声楽好き注目の1枚。フィンランドの生んだ世界的バス・バリトン歌手、トム・クラウセ(クラウゼ)によるシベリウスとシュトラウスの歌曲集。クラウセはレコーディング時まだ28歳,32歳の若さだったので、この時期ならではの美声が期待できます。このあとクラウセは約15年後にセーデルストレム(ゼーダーシュトレーム)と全集を録音し、それからさらに15年後にもシベリウス・アルバムをつくっていますので、それらとの比較も興味深いところです。なお、トラック20「来たれ、死よ」には、当時若手だった名手ジョン・ウィリアムズのギターも参加しています。

シベリウス:歌曲集(25曲)
・逢い引きから戻った娘 Op.37-5
・彼女の便り Op.90-2
・若き狩人 Op.13-7
・私の遺産の名はあこがれ Op.86-2
・海辺のバルコニーで Op.38-2
・ロメオ Op.61-4
・3月の雪 Op.36-5
・クレルヴォの嘆き(クレルヴォ交響曲より)
・秋の夕べ Op.38-1
・初めての口づけ Op.37-1
・あなたたち姉妹よ、兄弟よ、愛しあう者たちよ Op.86-6
・春は飛ぶごとく足早に Op.13-4
・水の精 Op.57-8
・ゆっくりと夕べの空が Op.61-1
・ひともとの樹 Op.57-5
・朝 Op.90-1
・ナルシス
・夕べに Op.17-6
・葦よそよげ Op.36-4
・来たれ、死よ Op.60-1
・川面の木屑 Op.17-7
・3月の雪の上のダイヤモンド Op.36-6
・道に迷って Op.17-4
・黒いばら Op.36-1
・それは夢か Op.37-4

リヒャルト・シュトラウス:歌曲集(8曲)
・献呈 Op.10-1
・黄昏をいく夢 Op.29-1
・セレナーデ Op.17-2
・お前の黒髪をぼくの頭上に Op.19-2
・なんと不幸な男の僕 Op.21-
・秘やかな誘い Op.27-3
・憩え,わが魂 Op.27-1
・チェチーリエ Op.27-2

 トム・クラウセ(バリトン)
 ペンティ・コスキミエス(ピアノ)
 ジョン・ウィリアムズ(ギター)
 録音:1963年、1967年(ステレオ)
⇒ヒストリカル情報
⇒シリーズ情報
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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