―― まずは自己紹介からお願いしてもよろしいでしょうか?
Thomas Sohet: 僕らはJean VanesseとThomas Sohetからなるベルギーの2人組。音楽は僕らの不治の病で、スタジオは僕らの病院、サウンドは薬みたいなものかな。
―― お二人がSpirit Catcherとして活動することとなった経緯を教えてください
Thomas Sohet: 僕らは自分たちの楽しみのために音楽を始めたんだ。ある日、自分たちの作ったトラックをいくつかのレーベルに送ってみたらいいんじゃないかって思ったんだ。その時にSpirit Catcherという名前がCD上に書く名前としてとてもキャッチーだったから、僕らのプロジェクト名がSpirit Catcherになったんだ。とても面白いのは、僕らが音楽活動を行うのにあたって、その名前が常にガイドラインみたいになっているんだよね。
―― お二人の音楽的なバックグラウンドというのは?
Thomas Sohet: 僕ら2人は違った音楽バックグラウンドを持っている。Jeanはテクノ、またはエレクロニック・ミュージックと形容される機材で作られる音楽。そして僕はファンク・バンドのキーボーディストだったんだ。だから、人間のミュージシャン・バンドだね。昔は沢山のシンセや、エフェクト・ベダルに囲まれてプレイするのを夢見ていたよ(笑)。実は、シンセに対する興味が僕ら2人が出会ったきっかけでもあるんだ。僕らの最初のつながりは、2本のMIDIケーブルだったんだ…僕らの中で最も人気がある機能は、クォンタイズ・ボタンなんだよね…(笑)。
―― アルバム『Night Vision』が日本盤としてリリースされることとなりましたが、それに対しての現在のあなたの心境を教えてください
Thomas Sohet: 日本でのリリース元である<Irma Japan/Primitive inc.>は僕らの音楽を信じてくれて、今回の日本盤のリリースを実現させるために頑張ってくれたことは、僕らにとって本当に誇りであり、幸せなことだよ。音楽が異なった文化を持った人々を1つにするのを見るのはとても良いことだよ。エレクトロニック・ミュージックはこれまで以上にあらゆる境界線を越えられるようだし、<Irma Japan/Primitive inc.>はそれを今現在実行しているレーベルだと思うよ。とにかく、日本で今回のアルバムがリリースできたのはとても嬉しいよ。僕らは日本ことが大好きだし、僕らの持っている多くのことを共有できるよ。
―― Spirit Catcherの音楽性を説明するとしたら、1番特徴的な部分というのはどういうところでしょうか?
Thomas Sohet: それは大きな質問だね…「あなたの人生の意味はなんですか?」と訊かれているのに似ているからね。1000人に尋ねても、それぞれ違った答えが返ってくると思うよ。だから、僕らの音楽で最もユニークだと言える点は、他の音楽とは違うってことかな。どちらかというと、僕ら以外の人たちに僕らの音楽を聴いてもらって、どこがユニークだと感じるか答えてもらった方がいいかな。
―― トラック制作の際は、お二人どのような形で作業を進めていくのですか?
Thomas Sohet: 沢山コーヒーを飲んで、何度も頭を抱えながら、努力しているよ…。本当に次から次に変化していく楽曲1つにまとめ上げるのはとても難しいことだよ。ベストなタイミングでベストな楽曲を作れるように努力をしているだけさ。制作をしている時のフィーリングの問題なんだ。いつも簡単という訳ではないよ。
―― 楽曲制作の際のアイディアは、どういったところから生まれますか?
Thomas Sohet: もちろん僕らはインスピレーションはいくつも持っていて、例えばこれは明らかだけど、「Voo Doo Knight」ではMickael Jacksonの「Thriller」の一部からインスパイアーされている。僕らのそれぞれの音楽的な影響が宝箱のようであるんだ。それから、スタジオに入る前に明確な計画を立てたりはしないよ。何をどうするかという明確なアイディアを持つのは難しいしね。ただ、トライしてみるだけさ。
―― Spirit Catcherの楽曲は、テクノやハウスといったジャンルを超えたDJから支持されていますが、そのことについてどう思いますか?
Thomas Sohet: いつも感動するし、時々驚いたりもするよ。
―― ここ最近でよく聴くCDアルバムがありましたら教えて頂けますか?
Thomas Sohet: Wagon Cookinの新しいアルバム『Two Faces』だよ。
―― あなたが尊敬するアーティストは誰ですか?
Thomas Sohet: 僕が特に尊敬するアーティストは2人いて、1人がMorgan Geist。彼は簡潔や単純さといったことから本質的要素を見出している。彼の作った音楽を聴くと、彼の表現と音楽を作る機材の利用との間に限界を感じられないんだ。彼の作るそれぞれの楽曲が物語を語り、その他を忘れる。彼は理解してもらえるために策略を練る必要がないんだ。
そしてもう一人のアーティストはJimpster。彼は絶えず音楽を作り続けているし、常に完璧なエネルギーと良い組合せなんだ。彼は僕たちが探し続けている何か秘密を持っていると思うよ!(笑)
―― WIRE07で日本に来ることが決まっていますが、そのライブへの意気込みをお聞かせください!
Thomas Sohet: とても興奮しているよ!僕らがこれまでに経験したことがある日本のクラウドのエネルギーと同じなら、とんでもなく楽しくなるに違いないね!
―― 最後にインタビューをご覧になってくれた人たちへ向けたメッセージを頂けますか?
Thomas Sohet: 音楽はいつもあなたにとってのスパイスでありますように、ワサビとおなじくらいね!
―― ありがとうございました!