Cro-magnon インタビュー

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2006年6月26日 (月)

Cro-magnon
…「Soul Musicを軸にHip-Hop, House, Dub, Jazz, Funk,Reggaeなどあらゆるジャンルのアーティストをリスペクトしつつ、トリオでの可能性を追求する新世代型ダンスミュージックバンド。」

2004年、日本屈指のヒップホップバンドであったLoop Junktionの活動停止後、その演奏隊メンバー3人によるユニットとして活動開始。DJ Mitsu the BeatsGagleらを擁するクリエイター集団「Jazzy Sport」に電撃加入。

2005年末に<Jazzy Sport>からアナログ「Cro-Magnon EP」を発表。イギリスBBCラジオの看板DJ Gilles Petersonが番組「Worldwide」で"Kai-Ho"をプレイするなど、各方面で高い支持を獲得。

Jazzy Sport周辺での活動に加え、犬式(aka Dogggystyle)Soil & Pimp Sessionsらとともにイベントを開催し、その活動の輪を広げている。

ジャズ、ダブディスコ含め多方面から、そして日本のみならず世界中から注目を集めているCro-magnonの3人にインタビュー。


Interview with Cro-magnon


Cro-magnonの成り立ちから聞きたいのですが、Loop Junktionが活動休止になってから、どのようにして3人ではじめることになったのですか?また、その時音楽的に「こうしたい」というビジョンはありましたか?

大竹 重寿(以下シゲ):活動を休止するちょっと前から三人でトラック制作する事が多くなってきという事と、音楽に対する姿勢や趣味思考が近かったから自然と言えば自然に三人で始めました。そして三人で町田から世田谷に引っ越しました。Loop Junktionの時からインストに興味はあったんですが、とりあえず当時から対バンしていたバンド達・・・Soil & Pimp Sessionsや犬式(a.k.a.Dogggystyle)、Your Song Is Good等と演る事が多かったんですが、彼等やっぱ上げ上げ系っていうか、すごい上げてくるんでLoop Junktionと違ってフロアライクというか簡単にいえばオレらなりのダンスミュージックをやろうって三人で話してましたね。ビジョンというかコンセプトはガシっと最初からありましたね。
小菅 剛(以下ツヨシ):メジャーでも二枚出して、色んな波に揉まれて、それなりに色んな挑戦みたいのもして、そしてそれなりの結果で。また新たにバンドを始めるってなった時に、今まで聴いて来た音楽とか今また新たに出会う音楽の全てもひっくるめた広い視野で、やりたい事をしたいと思っていました。そんな時に足並揃ってたのがこの三人でした。

Cro-magnonの音楽にとって「ジャズ」とは重要なキーワードですか?また、近年Soil & Pimp SessionsやJazzy Sport周辺も含め新しい世代によるジャズの解釈という動きがあり、日本独自のものだと思いますが、どう思われますか?

シゲ:ボクはCro-magnonの楽曲制作においてJazzを特別意識した事は一度もないです。Jazzっていうものは本来自由なものだと思っているんで、うちらがJazzって言われてもかまわないしHouseって言われてもHip-Hopって言われても解釈は自由だと思います。Soil & Pimp SessionsやJazzy Sportが海外で評価されるのはスゴく良い事だと思いますね。ウチらも頑張ってガンガン海外とかでライブしたいです。
ツヨシ:Jazzって進化して行くものやと思いますし、「今のJazzはこれ」、ってのも人それぞれな気がします。だから日本独自の解釈があっても良いと思いますし、それはまた一つではないと思います。Cro-magnonの音楽にとってのJazzは大きな要素の一つですが、そんなに意識はしてなかったですね。むしろそのクールネスとかアティテュードに憧れてます。

アルバムは、ライヴでの熱さと比べるとどこか洗練されたものになっていると感じました。ライヴとは違い「作品」として残すという部分で、なにか特別意識されたことはありますか?

シゲ:ライブとレコーディング作品はやっぱ違ってきますよね。特に意識した事はないけどCDやレコードってライブを楽しむためのサンプルっていう考えもある。作品はウチらだけで作るけどライブってやっぱウチらとお客さんで作るものだから多少の温度差がでるのはしょがないかも。まぁ、あえて言えば何年経っても聴けるような作品にしたかったというのと三人がかっこいいと思えるものって事かなぁ。いつかライブ盤はだしたいですね。
ツヨシ:特には無いです。重ね録りが出来るから構成上での展開とかは可能性が増えて面白かったです。もともとライブと録音物は違う楽しみ方があると思うし、同じ曲をやっても違う演奏になるような気がします。ライブでは三人で出来る事が限られて来るので、音を重ねる事が大変になってきます、その分を熱さでカバーしてるのかもしれません。



*Cro-magnon/Cro-magnon
1 Intro
2 Electric Lady Disco
3 逆襲のテーマ (Cro-Magnon's Revenge Mix) Feat. 元晴、タブゾンビ
4 Night Light
5 Skit#1
6 Galactic Mellow
7 Skit#2
8 Love Like Bubble
9 Life Traveller
10 Skit#3
11 Silent Supreme
12 Skit#4
13 Space Love
14 Astro Black
15 Skit#5
16 Kai-Ho
17 Skit#6
18 Moon Glow





最近よく聴いているCDをそれぞれ教えてください。

シゲ:
 
まず、Larry Levan『Journey Into Paradise』。コレ知ってるけど12inchとか持ってない<LOFT>クラシックがガッツリは入ってます。いい曲ばっかですね。
あとIdjut Boysの最近出たやつ、多分昔のリイシューかな(『Noid Long Player』)Idjutはホント好きです何かやさぐれてるっていうかとにかくかっちょいい。

ツヨシ:
 
まず、Rekid『Made In Menorca』。ElectroでAcidでHip-HopPで黒くてカッコいー。
それからSandoz『In Dub:Chant to Jah』。心地よい音質、Dubbyな感じがたまりません。

金子 巧(以下タクミ):
 
最近よく聞いてるのはCDではなくレコードですが、あえてCDで挙げるなら、Katch Nasty(Jazzy Sport)の『Live Mix CD』(*こちらはHMVにて取り扱いがありません)と山仁『愛: Love』です。どちらも戦友のCDで、自分の音楽に対する意欲や向上心を高めてくれます。気持ちイー!



今回、Jazzy Sportのサポートを受けていますが、彼らとのなれそめを教えてください。現在はどういう関係でしょうか?

シゲ:簡単にいえば事務所とアーティストの関係(笑)レコードショップの人も含めてみんなホントにミュージックラバーって感じなんで、いつもいい刺激を貰ってます。馴れ初めは色々悩んでる時にマサヤ君(Masaya Fantasista)からコンタクトがあって、話してるうちにいつのまにか仲間になってたって感じです。ほんと楽しい人達っす。
ツヨシ:会うべくして会ったと言うか、丁度良い頃に良い出会いをしました。Cro-magnonで音源を出したいって時に幾つかのメジャーレーベルと話してたんですが、なんだかしっくり来なくて。そんな時にマサヤ君と知り合って、色々相談してたんですが、だったらジャジスポでやらないかと。海外のミュージシャンとの交流もあり、僕らのやりたい事を形にしてくれる力強い味方です。



*Jazzy Sport関連作品


左から:Mitsu The Beatsを超える才能?と噂のDj Kou-g aka Grooveman Spotの1stアルバム 『Eternal Development』/今や不動の人気、DJ Mitsu The Beatsのリミックス/プロデュース・ワークを集めた『Excellence: Selected Works』/BreakthroughのDsk InvisibleのMix CD 『Invisible Classic』/Jazzy Sport All Starsが<Ubiquity>音源を用い製作したMix CD 『1: 07: 53 New World Record』/Jazzy SportクルーBrooklynチームが<Shaman Works>音源を使用しMixした 『Synergy: Shaman Work Recordings』



以前は町田に根付いた活動をされていて、ここ最近の犬式やSoilらとの「nbsa+×÷」や「東京土一揆」など、町田や吉祥寺勢を含め、そうした動きが独自にひとつの「シーン」を形成していっているように思います。その動きのなかにいて、現在の状況はどう思われますか?

シゲ:ボクは犬式(a.k.a.Dogggystyle)のVo.三宅洋平と「nbsa+×÷」ってイベントをオーガナイズしてるんだけど、去年は1年目の約倍のお客さんが来てくれて非常に勇気づけられました。状況は良くなってるのかどうかはわからないけど確実に面白い事になってきてるかなとは思う。やはりすぐには状況は変わらないと思うんで何年も頑張って続けたいですね。その中で少しでも変わってきてくれればなと。
ツヨシ:音楽で食っていきたいと思って、もう30も過ぎて来ると自然と色んな仲間に出会います。そしてその仲間達が良いもん作るんですよね、それが今やっと人の耳に届いて評価されようとしてる。めっちゃ嬉しい事です。そして続ける事ですね、自分の信じた事は。

最後に、今後の予定と、リスナーにメッセージをお願いします。

シゲ:CDを聴いてくれた人は是非ライブを見にきて下さい!とにかくそれですね。ライブの情報はオフィシャルHPをチェックして下さい!
ツヨシ:12inchいっぱい刷って行きたいですね、あとは色んなとこ行ってライブして沢山の人に遊びに来て欲しいですね。音源とはまた違った物になると思います。
タクミ:音楽聞いて、体動かして、お酒飲んで、泣いて笑って、初心忘れずに。

ありがとうございました。

Cro-magnonオフィシャルサイト
⇒www.cro-magnon.jp/



関連作品


左から:ともにイベント「nbsa+×÷」」を主宰している犬式の1stアルバム 『Life Is Beatfull』/同じく「nbsa+×÷」」仲間であり海外での評価も高いライヴジャズバンドSoil & Pimp SessionsのDVD 『Live In Lomdon+』/元Loop Junktionのラッパー、山仁の正式1stアルバム『愛: Love』。Cro-magnonも参加/こちらも「nbsa+×÷」」仲間であるクラブミュージックを通過したインストジャムバンドSpecial Othersの新作ミニアルバム 『Idol』/町田時代からの盟友、ラッパーQ-Illのアルバム 『東京avantgarde』。Cro-magnonも参加



Cro-magnonも大いに影響されているであろうオルタナティヴハウス/ダブディスコ作品。左から:Dj HarveyのMix CD『Sonic Disco: #1』/Idjut Boysのレーベル<Noid>からPhantom Slasherのニューアルバム 『Gruble』/同じくPhantom Slasher、こちらは再発の 『Puddle And Spout』/2005年の大ヒット作、Lindstrom & Prins Thomasの 『Lindstrom & Prins Thomas』/日本から。Force Of Natureの新作 『V』。ヒップホップ印のディスコ
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