EPO “おとなのためのシティポップ” アルバム『EPOFUL』10月1日発...
EPOの真骨頂、“おとなのためのシティポップ” アルバムが完成!アートワークは世界的フォトグラファー、レスリー・キーが手がけたスペシャル仕様!
HMV&BOOKS online-Japanese Pop|Wednesday, October 10, 2025 11:00
2025年10月27日 (月) 11:00
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最近のK-POPの曲で、ちょっと懐かしい雰囲気を感じることありませんか? 実はそれ、1970年代にその産声を上げ、以降、脈々とJ-POPシーンにその存在感を示し続けてきた“シティ・ポップ”の影響かもしれません。 本コラムでは、シティ・ポップとK-POPに関して“HMVスキハピ独自目線”で紹介していきます。
目次
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シティ・ポップは、1970〜80年代の日本で誕生した音楽ジャンル・日本独自のムーブメントです。 都会的なライフスタイルや恋愛をテーマに、ジャズ、ファンク、ディスコなどの要素を取り入れた洗練されたサウンドが特徴です。 アメリカの音楽に影響を受けながらも、日本人ならではの感性が光り、東京の夜景を思わせるような雰囲気が魅力となっています。
■1970年代
シティ・ポップの起源を辿るとキリがないのですが、邦楽に新たな道筋を示したはっぴいえんど、荒井由実の衝撃的なデビュー、
シュガー・ベイブの登場からバンドメンバー各々のソロ作品の発表など、その後のシーンの重要人物となるアーティストが数多く誕生した70年代がその黎明期であることは間違いありません。
それまでも洋楽の影響を受けた作品はあったものの、洋楽自体の変化に敏感に反応し、音だけではなく洗練されたセンスを自らの音楽に取り入れた作品がこの時代、多く生み出されていきました。
■1980年代
余暇の過ごし方も変わり、ドライブ、ビーチ、ゲレンデなどがキーワードとなる生活スタイルがトレンドとなった80年代、シティ・ポップは一気に繁栄を極めていきます。
大滝詠一が81年にリリースした『A LONG VACATION』はジャケも相まってリゾート感もたっぷりの不朽の名作。
山下達郎・竹内まりやといった、現代においても“シティ・ポップの象徴”と言える存在による数多の名作がリリースされたのもこの時代でした。
そしてもうひとり、80年代シティ・ポップで外せないのが角松敏生。プロデューサーとしても才能を発揮した彼が手がけた杏里の作品群も今なお人気です。
ブラック・ミュージックに影響を受けたアーティストの台頭が目立つようになるのが80年代後半の特徴のひとつといえます。
■1990年代
90年代初頭、次第を象徴する渋谷系と呼ばれる流行は、同時代に海外で起こる音楽ムーブメントとの呼応、そして過去の良質な音楽の再評価の背景の中で生まれました。
ピチカート・ファイヴ、小沢健二、コーネリアス、オリジナル・ラヴら、共にこの時代の音楽シーンの空気を見事に切り取った音楽の端々にシティ・ポップの萌芽が感じ取れます。
90年代後半にはダンス・ミュージックに押されながらも、シティ・ポップは志あるミュージシャンに脈々と受け継がれ、キリンジなどシティ・ポップの新たな担い手が生まれました。
■2000年代以降
2000年代以降も、多種多様な音楽体験を経たシティ・ポップのニュー・ヒーロー、ヒロインが続々と登場。
2010年代以降には、動画配信・ストリーミングサービスの普及により、過去の名曲が再び注目されるようになりました。
とりわけ、海外の若い世代の間でも人気が広がり、リバイバルの動きが加速していることは、この時代の特徴と言えるでしょう。
サンプリングやリミックスを通じて、シティ・ポップのサウンドは現代の音楽にも影響を与え続けています。
時代を超えて愛されるその魅力は、今もなお進化を続けているのです。
都会的で洗練されたサウンドで、高層ビル、夜景、ドライブなど、都市生活をイメージさせ、
歌詞は、恋愛、夏、海、ドライブ、都会の孤独などの楽曲が多いのが特徴です。
テクノロジーの進化により、シンセサイザーや電子楽器を使用した電子音が多用されています。
今も世界中のリスナーを魅了し続ける懐かしくも新しい、都会の空気をまとった名曲やおすすめ曲をご紹介します。
山下達郎、大貫妙子が在籍したシュガー・ベイブの『ソングス』は、The Fifth Avenue Band〜Ohio Knoxといったバンドを率いていたPeter Gallwayや、 ファンク・グループとしてロック、ソウルの世界からも人気のThe Isley Brothersなど、洋楽の幅広い音楽性を凝縮してシティ・ポップのエポック・メイキングな作品となりました。
日本のシティ・ポップの源流とも言える存在。 誰もが知る代表曲「クリスマス・イブ」や「RIDE ON TIME」が証明する通り、時代を超えて多くの人々に愛され続けています。 なかでも82年リリースの『FOR YOU』は、鈴木英人によるジャケットイラスト、1曲目「SPARKLE」の印象的なギター・カッティングとも相まって、シティ・ポップ人気の高い作品です。
1984年リリースの「プラスティック・ラヴ」が、2017年に海外のリスナーの中でバイラルしたことは、 動画配信・ストリーミングサービスの普及により、音楽の聴かれ方が一新した2010年代を象徴する出来事でした。
「ロンバケ」の愛称でも親しまれている81年『A LONG VACATION』は、 シティ・ポップの定番中の定番作品。永井博によるアートワークも相まってリゾート感もたっぷりの不朽の名作。
72年、19歳でデビューを飾り、70年代に既に『MISSLIM』『COBALT HOUR』『14番目の月』『流線形'80』という、 その後のシティ・ポップの礎を築いてしまったユーミン。80年代以降、当時バブルによる景気上昇を背景にして、時代を象徴する輝きは言わずもがな。
「ルージュの伝言」「やさしさに包まれたなら」はスタジオジブリの映画『魔女の宅急便』のオープニングテーマなどで使われているよね♪
松原みきの楽曲「真夜中のドア/Stay With Me」は、韓国のDJ・Night Tempoによるリエディット(リミックス)や、 インドネシアの歌手RainychによるJ-POPカバー動画がYouTubeに投稿されたことをきっかけに、2020年頃から世界的な人気を集めるようになりました。
シュガー・ベイブの活動を経て、大貫妙子がリリースした『Grey Skies』『SUNSHOWER』は、いずれもシティ・ポップ初期を代表する名盤。とりわけ『SUNSHOWER』は、 この作品を探しに訪日したアメリカ人がTV番組『Youは何しに日本へ?』で取り上げられられることからもわかる通り、海外人気の高い作品です。
80年代シティ・ポップで外せない存在。 特に3枚目の初セルフ・プロデュース作品『ON THE CITY SHORE』は名盤。杏里のプロデューサーとしても才能を発揮しました。
近年のシティ・ポップ再評価の流れの中で世界的に注目を集めているのが、角松敏生プロデュースによる作品群。 特に人気の高い「Remember Summer Days」収録の『Timely!!』、角松三部作の集大成的作品『Coool』あたりがまずはオススメです。
シティ・ポップ 『【特集】名盤 定番 25選』も是非チェックしてくださいね♪
ここからは、シティ・ポップがK-POPの進化にどのように影響を与えたのかについての解説とおすすめ曲のご紹介です。
現在の最新トレンドと、’90年代のレトロを融合させた“ニュートロ”は、MZ世代と呼ばれる10代〜30代の若者を中心に人気を集めています。 “ニュートロとは、“ニュー(NEW)”と“レトロ(RETRO)”を組み合わせた造語。 当時を知らない10代〜20代前半にとっては新感覚で、20代後半〜30代にとっては懐かしく、ノスタルジックな感性を刺激するスタイルです。 韓国では日本のシティ・ポップや昭和歌謡が再評価され、韓国人DJやアーティストがサンプリングやリエディットを行うことで、世界的に広がりました。 Night TempoやYUKIKAなどが代表的です。 このように、シティ・ポップはK-POPの進化にも寄与し、音楽シーンの中で新たな風を吹き込んでいるようです。
韓国のプロデューサー・DJのNight Tempoは、海外で巻き起こっているジャパニーズ・シティ・ポップブーム、 プラスティック・ラブ現象を巻き起こした立役者のひとりとして知られています。 彼は『昭和グルーヴ・シリーズ』として配信リリースしてきた昭和アイドル・ポップスのリエディットをまとめたコンピレーションCDリリースしています。
K-POPアーティストが取り入れるシティ・ポップの要素について。
まず、シティ・ポップのトレードマークともいえるメロディラインが、K-POP楽曲の中でも頻繁に使われています。
特に、キャッチーで耳に残るフレーズは、多くのリスナーに親しまれています。
次に、シティ・ポップのアレンジがK-POPのサウンドに影響を与えている点も見逃せません。
シンセサイザーやエレキギターの使用が、両者の音楽に共通しており、グルーヴ感を高める要素となっています。
さらに、シティ・ポップ特有のリラックスした雰囲気が、K-POPの一部楽曲にも表れており、聴く人を心地よくさせています。
こうした要素を取り入れることで、K-POPアーティストは新しく魅力的な楽曲を生み出しているのではないでしょうか。
寺本來可さんは、日本出身のアーティストで、モデル・声優・女優としての活動を経て、現在は「YUKIKA」名義で韓国を拠点にK-POPシンガーとして活躍中です。 2019年に韓国でデビュー。デビュー曲「NEON」や、2020年に発表された1stアルバム「SOUL LADY」では、1980年代の日本のシティポップを現代的に再解釈した音楽スタイルが注目を集めています。
ユビン(Wonder Girls元メンバー)のソロアルバム『都市女子』のタイトル曲「淑女」は、K-POPにおけるシティ・ポップ・リバイバルの代表的な楽曲として挙げられています。
「SAY SOMETHING」は、 都会的でスタイリッシュなサウンドが耳を惹きつけます。『#TWICE4』に収録されている「I CAN'T STOP ME」もおすすめです。
NCT 127の「Dreams Come True」がおすすめです。『NCT #127 Neo Zone』に収録されています。
「Star Signs」は、弾むようなピアノの音とグルービーなベース、J-POP風のコード進行で構成されたメロディが特徴で、シティ・ポップの要素も加わった楽曲になっています。
Rocket Punchの4thミニアルバム『YELLOW PUNCH』のタイトル曲「CHIQUITA」は80年代風のレトロなエレクトロポップの要素に、 モダンなシンセサウンドが加味されたダンスチューンになっています。
シティ・ポップの洗練されたメロディや都会的な雰囲気は、K-POPに新しいインスピレーションを与えてきました。 アーティストたちはその音色やリズムを取り入れ、より幅広いファンに響く楽曲を生み出しています。 この融合によって、K-POPはさらに多様で魅力的な音楽へと進化しており、今後のクロスオーバーにも注目したいところです!
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