ボブ・ディラン『コンプリート武道館』- 初来日45周年特別企画 1978...
1978年2月28日、3月1日、日本武道館で行なわれた ボブ・ディランの記念すべき初来日公演を記録したライヴアルバム『武道館 (Bob Dylan At Budokan)』が、24chマルチテープからの最新リミックス、また 36曲の未発表音源を追加した日本独自企画の『コンプリート武道館』としてリリース。
HMV&BOOKS online-ロック|2023年11月22日 (水) 17:00
2024年09月20日 (金) 12:00
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ボブ・ディランが盟友ザ・バンドを引き連れて 1974年1月3日〜2月14日に北米21都市40公演で行なった8年ぶりのツアー。その現存する全ライヴ音源を収録した CD27枚組ボックスセット『偉大なる復活: 1974年の記録 (The 1974 Live Recordings)』が 2024年9月20日 (金) にリリースされる。未発表ライヴ音源417曲 (16トラックテープから新たにミックスした133曲、現存するすべてのサウンドボード録音) を含む全431曲を収録。
収録曲
ボブ・ディランがツアー活動に復帰した1974年から50年。50周年を記念する『偉大なる復活:1974年の記録 (The 1974 Live Recordings) 』がリリースされる。ザ・バンドをバックに迎えた1974年の公演から、現存する録音をすべて収録。CD27枚組の豪華ボックスセットには全431曲収録。未発表ライヴ音源417曲、そのうち16トラックのテープから新たにミックスしたのが133曲で残りは現存するサウンドボードなどからの音源だ。
なお、1974年発売の『偉大なる復活』には収録されていたが、ザ・バンド単独による演奏は含まずボブ・ディランのみのパフォーマンスとなる。数多くの未発表写真を掲載したオリジナルブックレットには、ジャーナリスト/評論家のエリザベス・ネルソンによるライナーノーツも収録。日本盤ブックレットには3万字を超える翻訳解説と書き下ろし、歌詞・対訳をまとめた。
ボブ・ディランの1974年のツアーは8年ぶりとなり、ザ・バンドと再び組むことになった。彼らはその約10年近く前にボブ・ディランのバックを務めて以来、それぞれの活動により広く知られるようになっていた。初めてアリーナ公演をブッキングされたボブ・ディランとザ・バンドは、42日間で30公演を行い(1日2回公演することもたびたび)、平均18,500人のオーディエンスを前に演奏し、ロック・コンサートにおける視覚面や音響面において新たな基準を生み出す役割を果たした。そしてそれらの観衆を前にして創造されたエネルギーを、ローリングストーン誌のベン・フォン・トーレス氏はこう形容している。「情熱的で高揚感があり、一体感と精確さもある。…それ自体が素晴らしい」。音楽評論家のロバート・クリストガウは、そのサウンドをボブ・ディランが「昔の曲をトラックのように走らせている」ようだと例えた。

「TOUR '74」は1974年1月3日、竣工当時世界最大の屋内アリーナだったシカゴ・スタジアムからキックオフとなった。オープニングは「ヒーロー・ブルース」。『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』のセッションでのアウトテイクをアコースティックからエレクトリックに替えた、それまで、あるいはセッション時以降ほとんど演奏されることのなかった究極にディープな曲だ。
その他のレア曲としてはワイルドに生まれ変わった「ホリス・ブラウンのバラッド (The Ballad of Hollis Brown)」「ウディに捧げる歌 (Songs to Woody)」(1962年以来演奏されていなかった) や、『プラネット・ウェイヴズ』のアウトテイク「あなたのほかは (Nobody 'Cept You)」などが、同ツアーの初日の夜に演奏された。「ヨーロッパではステージというステージでブーイングされてほうほうのていだったよ」とザ・バンドのロビー・ロバートソンは、前回ディランと一緒に行ったツアーについてニューズウィーク誌とのインタビューでそう振り返っている。「今夜シカゴで起こったことは、僕たちにとって本当に心強いことなんだ」。
ボブ・ディランとザ・バンドが1966年に最後にツアーを共にして以来変わったのは観客の反応だけではなかった。それ以来ザ・バンドはLPを6枚リリースし、ウッドストックやその他の有名なステージに立ち、ボブ・ディランとは『地下室 (ザ・ベースメント・テープス)』から『プラネット・ウェイヴズ』まで一連のセッションを録音してきた。かたやボブ・ディランは1966年のバイク事故を受けてツアーから遠のいていたが、それでも「ここ10年のアメリカのポピュラーミュージックの中で最も影響力と重要性を誇る存在として、幅広い層から注目されている」とニューヨークタイムズ紙は評している。
当時本人たちは意識していなかったかもしれないが、ボブ・ディランとザ・バンドは新世代の先駆けとなっていた。「TOUR '74」はメジャーなロックツアーのひな型作りに貢献し、オーディエンスが揃ってライターを掲げる光景 (『偉大なる復活』の象徴的なジャケットに捉えられている) から、「ライク・ア・ローリング・ストーン」のパフォーマンス時のように、ショウのハイライトに明るくフラッシュする館内の照明など、後に定着しゆく演出が形作られた。同様に「見張塔からずっと (All Along The Watchtower)」「いつまでも若く (Forever Young)」、そして最終的にショウの最初と最後を飾ることとなった「我が道をゆく (Most Likely You Go Your Way (and I'll Go Mine))」など、「TOUR '74」で初めてライヴ演奏された多くの曲は新たな息吹を吹き込まれる。
1974年のツアーは当初ステレオのサウンドボードミックスで、1/4インチのテープとカセット両方で録音された。ツアー終盤には、アサイラムレコーズのデヴィッド・ゲフィンが、『偉大なる復活』の最終的なリリースに向け、当時スタンダードだったマルチトラックテープでの録音を行なっている。今回リリースとなる『偉大なる復活: 1974年の記録』にはカセットと1/4インチのテープ、そして新たにミックスを施した16トラックテープで録音されたライヴ音源、それらのすべてが収録されている。
Forever Young (Live in Seattle, Feb 9, 1974 Afternoon Show)
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