スティーライ・スパン 1972〜83年 Chysalis Records時代の音源をCD12枚にコンパイル ― 元フェアポート・コンヴェンションのアシュリー・ハッチングス率いる名フォークロックバンドの軌跡をたどるボックスセット

元フェアポート・コンヴェンションのアシュリー・ハッチングス率いるスティーライ・スパン 1972〜83年 Chysalis Records時代の音源をCD12枚にコンパイル

元フェアポート・コンヴェンションのアシュリー・ハッチングスを中心に1969年に結成されたフォークロックバンド、スティーライ・スパン。商業的に最も成功したフォークロックバンドとして高い評価を集めた彼らは、50年以上にもわたるキャリアの中で４作の全英トップ40アルバムに、２曲の全英トップ20シングルを世に送り出しただけでなく、数多のソールドアウトツアーやショウを世界中で行なっている。幾度かのメンバーチェンジを乗り越えながら、彼らは今日まで活躍を続けている。

そのスティーライ・スパンの軌跡を辿るCD12枚組ボックスが登場する。今回リリースとなる『Good Times Of Old England: Steeleye Span 1972-1983』は、72年から83年までの11年間、彼らが Chrysalis Records時代に発表した作品を集めたものであり、バンドの長い歴史の中でも、特にロック色の強い作品が集まっているのもこの時期である。

All Around My Hat (2009 Remaster)

ジェスロ・タルのイアン・アンダーソンがプロデュースを手掛け、デヴィッド・ボウイがサックスで１曲に参加した74年の『Now We Are Six』、タイトル曲が全英５位を獲得した75年の『All Around My Hat』などを収録した本コレクションには、さらに56ページのブックレット、そして46曲の未収録音源が収録されている。未発表音源の中には、ピーター・セラーズが参加した「New York Girls (feat. Peter Sellers)」のエクスパンデッドヴァージョン、「The Devil's Dream」のスタジオトラックなども含まれている。

またファンとして嬉しいところは、ふんだんに収録されたライヴ音源。オーストラリア限定でリリースされたライヴアルバム『Live At Last』、74年にロンドン・レインボーシアターでのライヴ、76年のボストンのバークリーパフォーマンスセンターでのライヴを初公式音源化したものが収録される。特にレインボーシアターでのライヴは長年ブートレグが出回っていた音源だけに、本作のハイライトになるだろう。

コロナ禍のために延期となっていた結成50周年記念UKツアーも今年いよいよ実現するスティーライ・スパン。彼らの歴史のなかでも重要な Chysalis Records時代の作品がひとまとめになった貴重なボックスセットの登場だ。

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