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許光俊の言いたい放題 『謎の指揮者エンリケ・バティス』

2006年1月20日 (金)

許光俊の言いたい放題 第1回『謎の指揮者エンリケ・バティス』

 9月、とうとうエンリケ・バティスが来日して東京のオーケストラを指揮した。CDはたくさんあるが、ヨーロッパの演奏予定などで見かけたことがないので、もしや幻の指揮者かと思っていた矢先だった。
 会場は池袋の芸術劇場大ホールなのに、なぜか売り切れだったので、ダフ屋に定価以上を払って入場した。ちなみに私、東京でダフ屋から買ったのはこれが初めて。日本にはこんなにバティス・ファンがいたのか?と驚いたが、どうやら違う理由があったらしい。
 さて、そのバティス、まずは登場した姿を見てビックリ仰天。こんなに傲慢で性格が悪そうな人間だったの? 音楽からはまったく予想ができなかった。しかも、これほどまでにやる気がなさそうに登場する音楽家も初めて見るというくらい、かったるそうに出てきた。
 でも、音楽が始まるとCDで聴いたとおりの音楽になった。東京のオケからあのメキシコみたいな明るい音がしているぜ、イヒヒ。ドヴォルザーク「謝肉祭」序曲はイケイケだぞ、ニンマリ。「新世界」第2楽章も今まで未体験の明朗演奏、あー楽しい。
 曲が終わると、またも傲慢なバティスに戻った。不機嫌そうに、指揮棒で奏者を突き刺すように指示して立たせる。ショルティは同じことをやってロンドンのオケから嫌われたというのだが・・・。アンコールも2曲用意していたようだが、1曲しかやらなかった。ケチ。お客がしつこく拍手で呼び出すたびに、不機嫌でめんどくさそうな表情が強まる。

 そんなバティスのCD、近頃のお気に入りはモーツァルト集だ。オーケストラはロイヤル・フィルとロンドン交響楽団。
 このモーツァルト集、「次はどんな演奏なのかな」とドキドキさせてくれるのがいい。近頃、これだけ個性的なモーツァルトはなかなかない。
 「フィガロの結婚」序曲はズンズン進んでいく演奏。ムラヴィンスキー的速さと正反対の愉快な速さを誇る。こんな、感動的なまでに明るい「フィガロ」序曲は他にないかもしれない。低弦のグリグリもおかしみを強調しているぞ。
 「パリ」交響曲はめちゃくちゃスカッとしている。第1楽章のあまりにも溌剌とした音の動きはお見事。ワクワクさせてくれる。合奏の乱れなんか全然気にならない。第2楽章ではのびやかに歌って心地よい。
 一転、「リンツ」序奏は、意外なことに、「シェエラザード」みたいに威圧的に始まるのが笑える。ちゃんと3曲の性格を描き分けているということか。
 バティスについての小難しい考察は、私の最新刊『世界最高のクラシック』(光文社新書)を見てください。

(きょみつとし 音楽評論家) 

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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