無人島 〜俺の10枚〜 【野佐怜奈とブルーヴァレンタインズ 編】

01. Pizzicato Five 『Bossa Nova 2001』

「♫私のことなんて、誰も知らないところへ」(ロックン・ロール)と口ずさ みながら、やってきました無人島！
不安で一杯のサバイバルライフが一気にハッピーでグルーヴィーになりそうです。
最初のファンファーレが何もかもOKにしてくれます…（きっと＊）
「スウィート・ソウル・レヴュー」で雨の日でもすぐに晴れそうだし、 「愛の神話」を聴きながら星空のもとロマンティックなひとときを過ごしてみたいし…
あ、でも自分以外だれもいないんですね…無人島だから。。
私の1stアルバム""don't kiss,but yes""のリリースライブのときに、 高浪慶太郎さんと野宮真貴さんと一緒に歌わせていただいた曲も収録されているので、宝物の一枚です。
（野佐怜奈）

02. 「雨に唄えば」オリジナル･サウンドトラック

何とな〜く味気ない毎日が過ぎて行きそうな無人島生活を盛り上げるには、 ささいな出来事すら歌うことでものすごいドラマティックになる、ミュージカル作品がやはり必要かと思われます。
ありえない設定や時代背景でも、登場人物の心の動きや人生にフォーカスされた楽曲が多く、 不思議と自分の人生にもシンクロするような感覚があります。見た目にもお洒落で目の保養になるものが好きなので、 『ロシュフォールの恋人たち』『マイフェアレディ』『CHICAGO』 『42nd street』などの定番ミュージカル映画も好きです。
さてさて『sing in the rain』は特に底抜けに 明るい作品（笑）
俳優陣の実力、歌もダンスも、衣装も演出演奏も本当に素晴らしいと思うのですが、 その全てから醸し出される「オチャメ臭」が最高！主演のジーン・ケリーは勿論セクシーだしクールです。
しかし。主演を支える相棒役、ドナルド・オコナーの三枚目的存在感が、 この映画に感じた秘密のエッセンス「オチャメ臭」の象徴であることは間違いない…！ はず。
色々と難しく考えがちな現実をはなれ、王道ミュージカルくらいわかりやすいスタイルでいけば、 忙しい毎日で絡まった気持ちもほどけるかもしれないですね。ビバ＊無人島ライフ。
（野佐怜奈）

03. 宇多田ヒカル 『DISTANCE』

青い空、白い雲…平和な毎日＠無人島でフと、シティな日常が恋 しくなる時に聴きたくなる１枚です。
何歳の人がどんな恋愛をしていても共感できるフィーリングと、隠しきれないアンニュイがどぼどぼ溢れてる感じ。
1st『First Love』も沢山聴きましたが、『DISTANCE』のほうは歌詞に出てくるワードも音も、 私にとってはすごく都会的にオトナっぽく聴こえてました。
それはさておき。このアルバムにも収録されている、当時ソニーMDのCMでも流れていた 「Addicted to you」がすごくクールでアーバン で好きです。「君にアディクトかも」って。何気なく出てきそうな言葉が実はすごく意味の深いものに聴こえる瞬間が眩しい です。
いろんな恋をしたとしても、切なさの本質はずっと変わらないんですね。
無人島でひとりぼっちだったとしても、甘酸っぱい気持ちが鮮やかに蘇りそうです。
（野佐怜奈）

04. 笠原弘子 『空へ…/si si Ciao〜ロマナの丘で〜」』

「世界名作劇場」の「ロミオの青い空」というアニメーション作品のテーマ曲シングルCDです。
声優の笠原弘子さんが歌う果てしなくピュアな世界観の2曲。ち なみに、90年代のアニメのテーマソングは本当に名曲が多いです。
さて。作品で役は演じていないのですが、笠原弘子さんの透き通るような声が、サビの部分でとても気持ちよく胸に響いて きます。
個人的に歌うと心が癒される曲というのがいくつかありますが、そのなかのひとつがこのシングルです（笑）
この曲を選んだ理由はもうひとつ。最近アナログレコードを聴くようになって、 知人より借りたカバーの『異邦人』7インチがほんとうにかっこ 良くて。
野佐怜奈とブルーヴァレンタインズでも触発され、ライブでカバーしました。
で。ベースが動きまくるアグレッシブなアレンジも最高なのですが、なにより綺麗な歌声が楽曲にマッチしていて、 「わ〜イイ！」と興奮気味にジャケットをみたら笠原弘子さんでした。
しばらく聴いてなかった歌声でしたが、 ひさしぶりにこのシングルCDを聴いてみようと思って…いいものは、やっぱりイイ！
ということで、無人島で心が折れそうになったら「空へ…」を聴 いてみます＊
（野佐怜奈）

05. Led　Zeppelin 『Led Zeppelin II （レッド・ ツェッペリン II）』

島が揺れるほどの爆音で聴きたい1枚。
1曲めの「胸いっぱいの愛を」から激しく押し寄せるリズム、原始の叫びに誘われるように スリルいっぱいに負けじと切り込んでくるギターソロはいつでも最高！
そして「ハートブレイカー」の、本能的にマネしたくなる蠱惑的なリフ。
悲しいとき、悔しいとき、どうにもならないとき、 立ち上がって、ギターを抱えて、思いきりギャーン！ってやってごらん……
不器用でも、その一撃で、灰色だった何かが変わる。
そういう胸の高鳴りを、理屈抜きに示してくれるカッコよさは、もはや音楽以上の魔法。
もちろん、ギターも一緒に無人島へ持っていく(笑)。
（ギター：菊池ともか）

06. Emerson, Lake & Palmer 『BRAIN SALAD SURGERY （恐 怖の頭脳改革）』

満天の星空の下、砂浜で一人眠りに落ちていくときに聴いていたい１枚。
初めて手にしたときはジャケットとタイトルの雰囲気でどんなにコワくてハードな内容なんだろうと 想像したものだけど、実際はクラシックにも通じそうな荘厳な迫力や美しいメロディで 非日常世界を見せてくれるアルバム。
特に３曲目の「スティル...ユー・ターン・ミー・オン」 はロマンティックな響きが好き。
切ない歌声の裏で、しきりにきらめいているアコギの音色は正に星屑のようで、 そのまま音の波に身を任せて夢の中へ溺れていきそうになる。
島に埋めておいて、遠い未来に違う誰かに発見されても、この魅力は古びない気がする。
（ギター：菊池ともか）

07. Hi-STANDARD 『MAKING THE ROAD』

無 人島と聞いて思い浮かぶのはやっぱり常夏の島。寒さに凍えることなんてない。きっとうだるような暑さの中、孤独と立ち向かわなければいけな い。だけどこれ を聴くと「おまえはひとりなんかじゃない。だって俺たち仲間がいるだろう？」ってこれまたアツいことを彼らは言ってくれてる気がする。だから わたしは、あ の頃の夏休みを思い出しながら無人島から真夏の海にダイブするのです。
（ベース：横山由佳里）

08. The Go! Team 『Thunder, Lightning, Strike』

無 人島にはきっと楽器もアンプもないのでしょう。あるのはCDだ け。演奏できないなら踊ればいいじゃん。踊れない踊りを踊っても下手くそな歌を 歌ってもまし てできもしないラップなんかしても無人島だもん。誰も見てないから、好きなように声をあげて手やら頭やら腰を振って楽しむだけ。それにふさわ しいのがこの 一枚。そして最後にはやっぱり真夏の海にダイブするのです。
（ベース：横山由佳里）

09. ハイファイセット 『シングスユーミン』

無人島に持っていくならこれ!!松田聖子と悩みまし た。。。
一人ぽっちで星がやたらと綺麗な夜の海で、俺ってなんなんだろ。。。
と、ちょっぴりセンチな気持ちで、言い知れぬさみしさを紛らわすべく、今にも充電の切れそうな再生機器を見つめな がら、目に涙を浮かべながら 聴きたいー枚!!笑
とにかく、このアルバムの演奏が大好き!!ユーミン、ティ ンパン、YMO、大貫妙子、矢野顕子、山下達郎etc...
この辺りのこの感じがめちゃくちゃツボ!!
（ドラム：なかじまはじめ）

10. naked city 『torture garden』

一人ぽっちの無人島で、ここぞという時に最高の”絶望 感”を味わいたい時はこれ!!
元気も勇気も希望も、もらえません!!
笑常に進化を続けるミュージシャンの、ある一瞬を切り取ろうとする試みがレコーディングだと思う。
人が演奏する以上ジャンルは問わずですが、特に”インプロビゼーション”と か”アヴァンギャルド”と 言われている 音楽には、人間臭さやミュージシャン本人も2度と再現 不可能であろう神がかり的な演奏が数多く録音されていて刺激的であり魅力的!!
未完成なんだけどなんかヤバくて次はどうなるんだろう？と、ワクワクする様な可能性を感じさせてくれる音楽が 好き!!絶望的な無人島生活 にピッタリフィット!?笑
（ドラム：なかじまはじめ）