【連載】Lyu:Lyu 「心的ジスキネジア解体新書」 第三回
2013年3月8日 (金)


この度は曲解説という大役に手に汗握って書かせていただいております、Lyu:Lyuの大黒柱兼、ドラム担当の有田です。
少しでも制作中の思いや過程をわかりやすく説明できるように頑張りたいと思いますので、皆さん乞うご期待。

今まで、自分が歌う曲を作る時にはいくつもの「タブー」がありました。「掟」と言っても良いかも知れません。
これはやってはいけない、これはやりたくない、これはこうあるべき、などの制限を勝手に自分に課していました。
それは、例えば「歌詞の中で言った事に責任を持つ事」とか「心にも無い言葉は使わない事」とか、まぁモノ作りをする人なら当然守って当たり前のことでしか無いものばかりなんですが、 その中の一つに「恋愛や男女関係を題材とした歌を作らない」という掟がありました。
(バンド以外の名義では、いくつかそんな歌も発表していますけどね) 単に、そんな甘ったるい歌を歌っている自分を想像すると吐き気がするという理由であったり、自分がそんな歌を作るとあまりにみじめな歌になり過ぎて聴けたもんじゃないという理由であったりするんですが、この「Y」は、恐らくバンド史上初の、紛う事なき男女の歌です。
これは、誰にでも当てはまるような当たり障りの無い男女の歌ではありません。僕の、個人的で、独りよがりな、怨恨の、復讐の、懺悔の歌です。聴いていて心底吐き気がします。
結局、曲の話になっちゃってますね。ダメだダメだ。
(Vo/Gt.コヤマヒデカズ)

再録という事もあって、当初はどう違いを出すかという所をすごく考えました。
実は暁もリリースからライブで何度もやるうちに細かなフレーズ変更をしたりしていたんです。
だから、むしろ今のライブアレンジのままやろうという感じで。
現状のナマの感じをそのまま盛り込みたいなと思ったんです。
ただサウンド面ではハッキリ言って別物になったんじゃないかと思いますね。
はじめに出した32:43から二年と七ヶ月分のバンドとしての進化がわかる そんな仕上がりになりました。
バンドとしてもミュージシャンとしても未熟だった(まぁまだまだ青二才ですが…)あの頃とは機材やテクニック的な所はもちろんですが、バンドとしての思いや意志みたいなものもきっと入ってるんじゃないかと(だといいなぁ…) 前の暁が好きな人も新しい暁から好きになった人も、聞き比べてみるとバンドの過ごした期間みたいなものをなんとなく想像して感じてもらえるんじゃないか…なんて少し思ってます。
(Dr.有田清幸)

前作『プシュケの血の跡』でバンドとして挑戦した事がいくつかありました。
今までには入れた事が無かった楽器を入れてみたり、それまでには無かった曲調に挑戦したりと、バンドがさらに前へ進む為にいくつかのチャレンジを行っていました。
その結果獲得したものをさらに押し進めたのが今回のフルアルバムなのですが、この「ヒビ」もその挑戦の中の一曲になったと思っています。
アコギというのは本当に難しい楽器でして、何が難しいかというと、歪んだエレキギターのように「オマケ」してくれないような所があるなぁと思っています。
「オマケ」というのは何というか、ある意味いい加減な部分というか、雑に弾いても許してくれる感じ、というか。
アコギは生楽器、良くも悪くもこちらが弾いたニュアンスをそのまま出してくれようとしやがりますので、下手な弾き方をするとそのまま「下手な音」になって出てきてしまうなぁと、今回のレコーディングでも痛感しました。
単純なコードストロークの録音にこんなに緊張したのも久々だったかも知れません。
曲制作や、音楽や、人間関係や、毎日に行き詰まって、眠れなくなり、そのまま朝を迎えた時に、気付けばひとりでに最初のフレーズを口ずさんでいました。人間の毎日を歌っています。
(Vo/Gt.コヤマヒデカズ)

この曲はコヤマのデモを元に作りました。
Lyu:Lyuの中でもいままでにない爽やかな曲ではないでしょうか、 1番最後の曲になるということで、 難しいことをせずシンプルでストレートな演奏を心がけました。 アルバムを頭から聴いてもらい、暗く殺伐とした内容の中で最後に気持ち良く聴き終われると思います。
(Ba.純市)
Lyu:Lyu 過去作品
ナノウ 過去作品

new album

Lyu:Lyu 『君と僕と世界の心的ジスキネジア』 3月20日発売
収録楽曲
- 01. 神経町A10街
- 02. 黒煙
- 03. 回転
- 04. 梗塞
- 05. アノニマス
- 06. 文学少年の憂鬱
- 07. 君から電話が来たよ
- 08. Destrudo
- 09. Y
- 10. 暁
- 11. ヒビ
- 12. それは或る夜の出来事
商品レビュー
Lyu:Lyu 待望の1stフルアルバム「君と僕と世界の心的ジスキネジア」発売決定!! ストレイシープの代弁者、コヤマヒデカズが発する絶望的ともみられる言葉の連続の中に微かな希望をリアルに描き出したこれまで以上の作品。 アルバムの内容は新曲9曲に加え、これまでの彼らの代表曲である『暁』『文学少年の憂鬱』『アノニマス』を再レコーディングし収録。 CDジャケットには今話題の女性ライブ・ペインティング・アーティスト、フクザワ氏の書き下ろしイラストを採用。
2008年、Voのコヤマヒデカズが同じ学校の卒業生であるBaの純市とDrの有田清幸に声をかけバンド結成、2009年にLyu:Lyuとして本格的に活動開始。退廃的な世界と攻撃的な楽曲が試聴サイトやライブ会場で話題となり、2010年8月、1stミニアルバム「32:43」にてインディーズデビュー。このアルバムがオリコン主催による一般リスナーが選ぶネクストブレイクアーティストに選ばれる。 絶望的ともみられる言葉の連続の中に微かな希望をリアルに描写するVoコヤマの圧倒的な世界が貫かれたスリーピース・エモーショナル・ロックバンド。





