トップ > 音楽CD・DVD > ニュース > ジャパニーズポップス > 【インタビュー】 川本真琴 and 幽霊

【インタビュー】 川本真琴 and 幽霊

2012年10月29日 (月)


川本真琴 and 幽霊
ミュージシャン川本真琴と写真家佐内正史によるユニット 川本真琴 and 幽霊 。2人の出会いと今回共作に至る経緯や製作過程などを伺いました。
お二人とも言葉のリズム感が心地よく、あっという間に1時間半が過ぎてました。
インタビュー後佐内さんから「難しい事考えずにとにかく聴いて欲しいんだよね〜」と仰ってたので、是非CD聴きながら読んでいただければと思います。
                                                                                      インタビュー HMVオンライン スタッフ

-早速なんですが、最初はお二人が知り合った頃のお話を。
川本-2000年くらい?チャッピーのCD出たときの後くらい。
佐内-チャッピーで川本さん撮影して。確か富士山の方へ行って、ロケバスでちょっと話した感じですかね。あの撮影何回かあって。2回あったっけ?
川本-うん、2回。そう。
佐内-ちょっと覚えてないなぁ。。何かあん時ちょっと喋って、その後、2回目はもうちょっと喋って。それから、えーとねぇ。覚えてないんだよなぁ。時々会ってたけど。
川本-撮影の時にロケバスで挨拶だけで。早朝5時とかに。富士山へロケバスで。あたし、それまでは写真家って人に会ったこと無くって。多分居たんだろうとは思うんですけど。普通のカメラマンの人しか会ったこと無くて。佐内さん最初会ったときに、山とか渓流を撮る専門の人かと思って、顔見て(笑)。なんか今日は違う系の撮影だって。その日のテーマを自分はあんまり知ってなくて。
-その後間は空くんですか?
川本-いや、でもちょこちょことは撮影だったりであったりしてて。
-2010年に『音楽の世界へようこそ』の発売タイミングで雑誌FREECELLで佐内さんが川本さんを撮影されてましたが、あれまで間がありますか?
川本-あれがすっごい久しぶりでしたね。写真、しばらく撮ってもらってなくて。結構5・6年ぶり位に会ったよね?
佐内-う〜ん。
川本-それまでは友達のライヴであったりとかはあったんですけど、仕事では。なんかその頃からビデオ撮ってもらったりお願いして。
-前作『フェアリーチューンズ?』に収録の「tune」と「息抜きしようよ」のPVは佐内さん監督でしたが、川本さんから依頼されたのですか?
川本-そうです、そうです。
-その時って川本さんからイメージを伝えたりするんですか?
川本・佐内-無いです。
川本-あんまり相談とかも無くて、その日に久しぶりに会った感じで。佐内さんはどうでした?考えてました?
佐内-考えてましたよ。軽めにその辺で。結構ほら、ふっと見ると、公園とかに時々ヒッピーみたいな女の人居るじゃないですか。黒い傘差してずっと居るような人。そういう感じと「tune」 って曲がなんか合うんじゃないかなって。
川本-…そんな事は言ってなかったですよ(笑)。いま初めて聞いたわー(笑)。
佐内-そうそう言っちゃうとね、終わっちゃうから。だから駐車場に敷物敷いて録ろうって。
川本-そうだ、駐車場に住む人、って感じって。
佐内-そうだっけなぁ。。。
川本-言ってた!
佐内-ま、その辺の駐車場に住んでる人とか、女の人って布広げてなんかやるじゃないですか。ピクルスとか置いたりして。ピクニック?
川本-うんうん。あたしのCDそういうテーマがあったんですよね、『フェアリーチューンズ?』。佐内さんには言ってなかったけど。
佐内-ふ〜ん。そうなんだ。じゃあ良かったね。
川本-中の写真とかもちょっと川に敷物敷いて寝っ転がったりして。偶然なんですけど。そういうテーマがあたしの中にあって。結構、相談しなくても伝わってる事が多くて。
佐内-たまたま人を見たりとか、最初に合ってるっていうか、イイねってなって感じることがあって、割とすんなり進む事が多いんですよ。PVの時もちょっと敷物敷いてピクニックしてたりとか、自分の頭の中にはヒッピーぽいのがあって。イイねそれ!って。その辺の駐車場とかでいいんじゃないって。それで設定が出来て、後は寄りたいなって思えば寄るし、引きたいなって思えば引くし。設定ができたらそこに入っちゃうっていうか、客観っていうよりは主役に入ってく。主人公として、入ってくんですよ。後で編集があるんですけど、あんまり引いてみないようにしようって思って。その時思った感じをそのまま行きたいなっていうのがあるんですけど。
川本-あたしが佐内さんと出会った頃って、ずっとスタッフの人も与えられた人とばかり仕事してて、あんまり幅が無かったていうか。個人的な付き合いと仕事が混ざってる人とかが居なかったんですよ。で、そういう人達とすごく出会う時期だったんですよ。
-今回の『川本真琴 and 幽霊』なんですが、きっかけは川本さんからアプローチしたんですか?
川本-なんだろね?あれ。
佐内-知らない。
川本-知らないって(笑)。知らなくないでしょ(笑)。なんだったけ?う〜ん。
佐内-なんか電話あって、普通に話してたら曲作らないって話にすり替わって。
川本-ふと思ったんですよ。曲を作ったらどうなるかな?って。思うと同時に言っちゃってて。そしたらちょうど(佐内さんが)ギターを持ってたんですよ。そんで、じゃあ作ろっかって。その時はCDにするとかは全然考えて無くて。
佐内-そんなんじゃない(笑)
川本-曲って作れるのかなぁ?って。あたしも共作っていったって、詞を渡して曲を書いて貰うっていうのはあるんですけど。今回は本当に共作なんですよ。曲も詞も。あのー、こっからここまではあたしっていうのを覚えてないくらい、密な共作で。ずっとCDとかじゃなくて、出来るのかな?って出来たら面白いなって思ってて。そしたら意外と出来て。あ!面白いかもって。あたしもそんなに期待とかしてないじゃないですか。だから、佐内さんがちょっと出来た〜って、ギターのコードを録音したのを聴かせてくれたら、あれ?意外とイイかも!って思って。ちょっとあたし詞書きたいかもって。詞も一人で考えるんじゃなくて、電話で話しながら佐内さんが言ったキーワードを紙に書いて、まとめて、こういのうどう?って聞くと、ここはこうした方が良くない?って話しながら。
-その初期の曲も今回は収録されてるんですか?
川本-うん。一番最初に「DEVELOP」。だんだん増えていって。それで、3〜4曲くらいになってきたんで、これCDに出来るんじゃない?ってちょっと調子に乗り始めちゃって(笑)。
佐内-「DEVELOP」はその電話の時にすぐ出来たんだよね。
川本-あ、そうなんだ。
佐内-電話したじゃん。
川本-あ、そう!電話あったんだけど、あたし出なかったんですよね。それで、1ヶ月くらい経っちゃって(笑)。
佐内-(笑)
川本-その時に出来ているんだよみたいな感じで。えー!っとか思って。
佐内-(笑)。その日電話口でいいかって。2時間後に電話して、コードとか分からないから、自分で適当に指で押さえて演奏したのを、川本さん解読してくれて。その日は電話つながらないから録音機材に録って。それで1ヶ月くらいしてから渡したんだよね。
川本-ほんとに最初の電話のときはイメージとして、小学校とかの外壁にアライグマとか描いてあるじゃないですか。あんな感じかなって思ってて。なんかね、出来上がったら全然良かった(笑)。大人の作品。
佐内-それ聞いてない。俺は真剣にやってて。集中して。
川本-あたしも真剣にやってましたよ!でも、曲聴いたりとかして、詞とか書いてたんですけど。なんか思いがけない感じで出してくるんで、いつも。ネタが。うわ!どうしようって。こう来たらマジメにやんないとなぁって。結構真剣にやってたんですけど。
でも、1回、叫びそうになった事がある(笑)!
佐内-本当?
川本-あ、3回くらいある(笑)。
佐内-ま、本当そうだよね。歌詞とか喫茶店で考えてて。でもなんかね、8時間くらい経っちゃうんだよね。いろいろ飛ぶから。
川本-そう、飛び飛び!ワードがワーって出てきて。
佐内-でも、飛んでもいいじゃん、って。飛んじゃダメじゃんって、ラインをどこに引くかって抽象的じゃないですか。抽象の中をずっとグルグル居て。
川本-本当に最初とかは詞を纏めるのとか。
佐内-詞も音楽もそうなんですけど、川本さんが喫茶店でお茶飲んでるような、紅茶飲んでるような感じをそのまま見てたいなって、感じがあったりするじゃない?
-はい!
佐内-そういう感じにしたかったんですよ。
川本-(笑)
佐内-そこに向かっていく、抽象に向かって行くから、結構難しくって。例があんまり無いから。こういう感じにしたいとかそういうのではないし。オリジナルなモノだから、新しい商品を開発するのに1年とかかかるじゃない。そういう風な新商品なんだよね。
川本-それで、こういう佐内さんの感じでアプローチが来る訳で、見えない努力っていうのもあたしの方で結構(笑)。これとこれとこれをどうやって1曲にするの?ムリムリムリみたいな。ムリでしょうって最初思うんだけど。
佐内-でもね、本当に、意外とフォローしてくれるんですよ。
-川本さんが?
佐内-うん。あの、その逆の時もあるんだけど。
川本-技術的なところですよね?
佐内-いや、違う。あの、う〜ん。えっとね、普通に話してても全く聞いてくれない時とちゃんと凄い良く聞いてくれる時があって。
川本-(笑)
佐内-うん、人の話聞いてられる人なんだなって。
川本-聞いて無いときもある。
佐内-あるよね、ある。それはね、お互い様なんだけどね。
川本-なんかね、佐内モードっていうのがあってね。なんかさ(笑)、時空が変わる時があるんですよ、佐内さんの中で話が。そうすると、あたしは空を見てるみたいな気分で。あ〜、なんか変わり行くなぁって(笑)。
-(笑)
川本-それも楽しく!聞いてるんですけど(笑)。
佐内-へえ〜。
川本-理解をしようとかって余り思ってないのかもしれなくて。
佐内-えー、ちょっと。
川本-変わり行くものだって。
-それで8時間が経ってるんですか?
川本-経ってますよね。どうしても打ち合わせしてるとその位は。
佐内-意外とね、細かいんですよ。えーと、この間も話したんだけど、公園で小学生たちの携帯の着信音が、公園とか歩いてる時に聞く子供たちの着信音と、街で聞くのってちょっと違うじゃない?その差が何処なのかとか。それは川本さんが話してた話ですよね?
川本-…公園の着信音???
佐内-そういう感じにしたいって言ってたじゃん。
川本-あー。ありました、ありました。そうそう、それな感じですね。
佐内-東京の公園なのか、田舎の公園なのかで音の音質って変わってくるじゃない。
川本-そう。でもやっぱり、例えば小学生が自分で選んで使っている着信音って、あたしからしたら新鮮なんですよね。で、そういうのを、何かで着信音を聞く会とかじゃなくて、公園とかで鳴っているのを聞くっていうのって、凄い興味深いっていうか、面白い感じするじゃないですか。そういう感じにしたかったんですよね。なんかその、取って付けて作ったって感じじゃなくって、みんなが興味深く聴いてくれるモノってどんなのかな?っていうところは、多分いつもある事なんじゃないかなって、思うんですよね。ね?
佐内-うん。そうね。
川本-それがどういうのかな?っていうので、公園の一部があったり。
佐内-そうそう。そこね、簡単じゃないんですよね。終わってみて思ったのは、音楽をやっぱり体験してきたっていうね。その、1年で音楽を体感してきたんじゃないかなって。音楽じゃないかな。川本真琴and幽霊を、頭で考えるんじゃなくて、そのまま体感したような感じがあって。そのー、さっきの公園の着信音を聞くって体験なんですよ。ドア開けると色んな音がするじゃないですか?そういう事なんですよね。そこに自然の音プラス現代の音があって、全体を体験している。そういうような感じにはしたかったよね。
その、純度が高いもの。終わってみるとそうなのかなって思う。やってる時はもう分かんなくて。「なんか良くない!」とかまた俺がうるさくって。
一同-(笑)
佐内-ちょっとね、川本さんは元々はプロでまとまる方向に行くんですけど、ちょっと違うんじゃん、ってそっちを抑えるような感じだったよね。
川本-うーん。
佐内-でもね、本当は判ってるんだけど、あのー、ちょっとまとめたいって手癖みたいなのがあって。
川本-あーっ、そうですね。そういのは、嫌だ!って言うんですよ。結構、「キャッ」っ自分で(笑)。ちょっとこれ恥ずかしいかもしんないけど、でも、ちょっと音楽的に此処でだったら出来るかも、っていうのが面白かった。
-川本さんが作ってた作品とは別な感じですよね。
川本-そうですね、あたし一人で作っているよりも、より自分の年齢に近いっていうか。生っぽいっていうか。
佐内-そうね、生々しい川本真琴。なんていうの、その。。。
川本-命が感じられるとか言ってたよね?
佐内-うーん、そうね。多分こういう川本真琴を聴きたいだろうなって意識もあって。
-佐内さんにとっての?
佐内-俺と、俺の周りかな。
川本-んふふふ(笑)。えー?
佐内-俺と俺の周りを何となく感じ取って。あと、音楽ってキレイな音ばっかりじゃないですか、売られるものって。そういう事もあるかな。元々川本さんだけじゃなくて、もっと荒っぽいもの聴きたいのに、売られるものって、えーと、商品化されるものって。生絞りジュース飲みたいなって。量産化されてるものじゃなくって。そういう川本真琴を聴きたい人いっぱい居るだろうなって。俺の周りには結構居そうだなって感じがして。そういう人たちのを受信してやってたんだと思う。多分受信機みたいな感じ。
-それは凄い判りますね!
佐内-なんかちょっと聴きたい感じじゃない?川本さんでしか出来ない様なことだったりするかもしんない。
川本-そう。あんまり直したりとか、キレイに直したりとかそういのが違う。あたし歌詞とかだと、みんなが聞こえ易い様にって考えがあるので、例えば滑舌とかも聞こえ易い様にするし。あと、詞を乗せるリズムも聞こえ難いのはドンドン却下しちゃうんですよ。でも、佐内さんはそういうの却下じゃなくて、元々それが良いと思ってるなら直さずに元々良い方を録った方がイイって感じでしたね。
別に、でも、あれなんですよ。難しいことやりたいって訳じゃないんですよ。その判りにくいのでいいじゃん!っていうのじゃなくて。順番があって、やりたいこと最初デモテープに録るじゃないですか。でもどうしても、ココってこの言葉聞こえないからこう変えた方がいいんじゃないかなって作業がよくあるんですよ。それがいらないっていう感じですね。別に最初の方が良かったっていう客観的に聴いて純粋な感想なんだと思うんですけど。だから、子供とかが聴いて、こっちの方がイイ!っていう風な感じ。あんま頭で考えたんじゃなくて。僕こっちがイイ!みたいな。
-ステージの上の音楽っていうよりは、喫茶店で向かい合ってたり、同じ時間を過ごしてる感じがしました。
川本-逆にその方が腹立つ事も無いっていうか。あんまり、ね、マインドのやり合いだとあんま良いもんできないですよね。でもこっちの方がイイんだもんって言ってくれた方が。そっか、自分としても(直したりとかは)今回はナシでもいいかって。なんで結果的にもいつもと違う感じになってると思う。

川本真琴 and 幽霊

-写真との関係は?何時ぐらいから撮りだしたんですか?

佐内-今回のは、えーと、今使ってる携帯電話の写メの写真集なんですね。写メって大体自慢が多いんですよね。今日こんなにキレイだっよとか、パチンコだったらこんなに出たよ、って写メ撮って送るじゃないですか。そういうのって、発表するようなものじゃなくて友達に見せる用、元々写真って友達にあげる為に撮ったりするもんで、誰かにみせる、世の中の人に見せるっていうよりは自分と自分の周りの人、まあ、自分の周りの人に見せる事とか、自分の周りの人に歌うって事は、凄いイイと思うんですよ。そういのがやっぱ聴きたいし。話飛んじゃったけど、それは川本さんに送っていた写メを抜粋してまとめたんですよ。結構送ってたんだよね。
川本-うん、うん。
佐内-写メあんま人に送んないの。(川本さんには)100枚とかもっと送ってたんだよね。
川本-うん、うん。うんうん。いっぱい。
-佐内さんが撮って良かったものを友達に見せる感覚で送ってたんですか?
佐内-そうそう。でも、その時に川本さんの状況とか色々あるじゃない。あ、こういう状態の時はこういう写メだとか、そういうところで、言葉を減らして写真を2枚にするとか。前半はね。そういのって結構あるじゃない。うーん。ちょっと間違うと変な感じになっちゃうけど、巧くはまるとなんか巧くいく感じ、絵ハガキに近いか。絵ハガキ、重くならない様に選ぶでしょ?今日は重くしようかなとか、今日は重くならない様にとか。そういう風に1枚1枚なんかそれぞれいろいろ意味が、その時の意味があって、それが2年くらいかな。
川本-音楽やってる間ずっと。
---写真集見ながら---
佐内-結構良いですね。
川本-あの、これ、なんていうかな。
佐内-これね、さっきの話と近いと思うんだけど、俺コレは入れたく無いっていう様な写真が、入れようよ!って言って入ってんの。だから俺はこんなの入れてどうすんの?って、これ入れなきゃダメでしょう!って。それがみんな見たいと思うって川本さんが言ってた。さっきの話の逆なんだけど、イカとかね(笑)。沼津に旅行に行った時に写メ撮って川本さんに、今漁港に来てるんですけど、って。
川本-魚系の写真が3枚くらい。
佐内-3枚多いんじゃないとか。
川本-携帯の待ち受け画面にイカとかやると、なんか良いんですけど、結構何ていうかな、強い何かを持った女の携帯って感じで(笑)。
佐内-うーん、そうか。
川本-何か強さが(笑)。でも人に見せると、男子はこの待ち受け欲しいとかって(笑)
佐内-ほんとう。ふーん。
川本-やっぱ男子が好きなんじゃないですか、佐内さんの写真は。
佐内-そうなんだ。うーん。
川本-これとか(笑)
佐内-これはね、緑一色っていって。役満なんだけど、面前で俺リャンゾーをツモったのね。面前で緑一色ってなかなか出来ないから。一生に一回とかだから。面前緑一色すごいキレイだよ。
川本-ふーん。
佐内-136牌かな。色が緑のやつだけが全部ここに来てるって。緑だけ。これしか無いんだよね。ロイヤルストレートフラッシュみたいな。ロイヤルストレートフラッシュよりすごいんだよ。
川本-あ、そうなんだー。
-ここに入ってる写真は佐内さんからの写メを2人でまとめてコレ入れようって話し合って決めたんですか?
佐内-そうです。ま、一応俺が決めて。すっごい気付くんだよね。コレ入れたくないなって捨てちゃったやつを、あの写真入れないんだ?とか言って。
川本-あ、そう。
佐内-川の爺ちゃん撮ったのとか。
川本-多分佐内さん的にはあんま意味が無い写真だったりするのかもしんない。
佐内-意味しかないっていうかね。箱根に居て、川が凄いキレイで。鮎解禁みたいな感じで。そこで撮って送ったんだけど、その感じが全然出なくて。
川本-それはもう、あたしの趣味かもしんない。
佐内-ただの写真。
川本-なんだけど、佐内さんの写真ってカッコイイ写真じゃない。別に雰囲気とか無いただ写ってる写真みたいな部分が佐内さんの中にあるなって思って。
佐内-あるよね。
川本-佐内さん自体にね。あたしの趣味なんですけど、そういう部分が凄い好きで。いつも自分がやってる音楽も、自分だったら70%くらいそういうの選んじゃうって、自分のソロだったら。だからそういう趣味なんですよね。で、あたしは佐内さんがそういう部分がすごいあるけど、外に出してないなって思ってて。なんで、なんか自分の趣味で選んじゃってるんですけど。
-バランスが良いんですね。川本さんの曲の時は佐内さんが引き出して、佐内さんの写真は川本さんが引き出して。
佐内-そう、本当にそうかも。俺は川本さんが歌が立つといいなって思って。川本さんは、写真が立ってくれるように、そういう風になってて欲しい。
川本-うん、うん。
佐内-一人だとね、ぐるぐるしちゃって。やっぱ誰かに言われて解ることってすごいいっぱいあるから。
川本-多分、あたしは佐内さんじゃなかったら、そんなに言う事聞かなかったかなって。やっぱり自分だったりこうしたいっていうのがあって、うん。だけど、佐内さんがそう言うんだったらそうしてみるかって、いう感じで。今回はユニットだし、そういのが良いっていうのも、イイかもしれんしな、ってちょっと言う事を聞いてみようって相手って。嫌だったら全然言う事聞かないと思う(笑)。
-そうですよね。
川本-ほぼ、普段は言う事聞かないし(笑)。PVとか結構口出させてもらっちゃって。怒ってる?
佐内-(笑)怒ってない怒ってない。ずっとでも同じ風に。PVも、音源も、写真集も、ずっと一緒にそういう感じで。PVはざっと編集して川本さん呼んで観て貰ってOKだったら終わろうと思ってたんだけど、こここうした方が良いとか、あ、そうだねーって言って。そうやってレイヤーっていうんですか、重なって行くんですよ。そこに、2人のレイヤーがいっぱいあるんですよ。最初俺が作って、川本さんが行って、それに対して俺がこうきて、結構単純なモノなんですけど、その中に奥行きがあるんですよ。うーん、深みがある気がする。PVもあのまま終わってたらね、レイヤーが1つ少なかった気がする。川本さんも遅くに来て。
川本-あんまり寝てない時期で(笑)。意識朦朧とした中を。
(発売元担当者)金野-(カメラ=万年筆の)佐藤優介君がオケ作った「出逢いの星」、あのボーカルはビックリしましたね。
川本-そこですよね。最終的にそこなのかな。
佐内-そうなんですか?
川本-やっぱビックリ度的には(笑)。ドキっとしました。
金野-あれは加山雄三みたいに歌ってって歌唱指導あったって。
川本-結構一言言うと、100で返してくれて。
佐内-1回だけ練習したけど、最初歌ってた感じだと、そんなんじゃ人には伝わんない、って言われて(笑)。
一同-(笑)
佐内-それで、もっとちゃんと歌ってって。あー分かったって。ちゃんとやるよって。それで歌ったのがあれなんですよ(出逢いの星)。ちゃんと歌うって、上手いとかそういう事じゃなくて。ちゃんと歌おうと思って俺練習したのよ。声が独特で良いって話だったんで、そうかって。伝わるってどういうことかな、ってよく分かんなかったんだけど。でもなんかね、口の中で響いてる感じがあるのかな。
川本-なにせあのレコーディングの日の佐内さんは凄い先輩みたいでしたよ。部活の先輩。
一同-(笑)
川本-なんか入って来た時から(笑)。
佐内-もう1回録ろう、みたいな感じ?分かんないけどねぇ。
川本-元気一杯みたいな(笑)。その日特に。
佐内-徹夜続いてて。ドラクエに、どハマリしてて。
川本-いつも気だるい感じじゃないですか、佐内さん。その日車無かったんですよね、佐内さん。
佐内-車をどっかに忘れてきちゃって。それってもうヤバイじゃん。というテンション。
川本-その日は負けたって。
佐内-凄まじい、部室っていうか、生き物が歌っている感じがして。
川本-部活の先輩が歌っちゃったみたいな(笑)。
佐内-そういう要素がある。そういう要素があるけど、もうちょっとね、ただの声っていう要素もあるんですよ。声としてただ在る。それプラス加山雄三っていうのが先輩みたいな感じで。まあその、ただの声だけだと、ちょっと説得力無いよねって事だと思うんですよ。ちゃんと歌って、声だけじゃなくて歌ってって。凄いなんかショックで、俺も(笑)。
一同-(笑)
佐内-後輩に怒られてって。レコーディングの日だけ何故か先輩っぽかったんだよね。あそこで最後このアルバムを攫って行っちゃうんですよね。あの声が。最初は川本さんがメインで、最後にあの声、俺の声じゃないと思うんだけど、あの声の人が、声が攫って行っちゃうんだよね。そこが時空を超えたとこに行っちゃう、なんか、なんていうのう。異次元に行っちゃうんだよね。そこが不思議で、もう1回最初から聴くんだけど、川本さん声イイなぁって聴いて、最後にあのよく分からないとこから出てきた声が、またね違うところに(笑)。それを繰り返すって。すごい変な次元に持って行かれるって。
-それって、川本さんが仰ってた喫茶店で佐内さんと会話中に空を見てる気分になるってのと同じですよね。
佐内-そうかも。写真とかに近いかも。
川本-あたし、今思ったけど、うちらの前世って河童なのかもって思った。
-いま話が飛びましたね(笑)
一同-(笑)
佐内-イイと思う。

川本真琴 and 幽霊
◆ 川本真琴オフィシャルサイト

◆ 佐内正史::SANAI.JP


※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

フィーチャー商品

川本真琴 and 幽霊

CD

川本真琴 and 幽霊

川本真琴 and 幽霊

価格(税込) : ¥2,420
会員価格(税込) : ¥1,936

発売日:2012年09月26日
在庫あり

  • 欲しい物リストに入れる

%%header%%閉じる

%%message%%

フィーチャー商品

フェアリーチューンズ (+DVD)

CD

フェアリーチューンズ (+DVD)

川本真琴 feat.TIGER FAKE FUR

価格(税込) : ¥2,530
会員価格(税込) : ¥2,024

発売日:2011年06月22日
在庫あり

  • 欲しい物リストに入れる

%%header%%閉じる

%%message%%

フィーチャー商品

人に聞いた 佐内正史詩集

本

人に聞いた 佐内正史詩集

佐内正史

価格(税込) : ¥1,760

発行年月:2012年10月

  • 品切れ

%%header%%閉じる

%%message%%

フィーチャー商品

NEW CHAPPIE

CD

NEW CHAPPIE

Chappie

ユーザー評価 : 4.5点 (3件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥3,204
会員価格(税込) : ¥2,948

発売日:1999年10月10日

  • 販売終了

%%header%%閉じる

%%message%%

フィーチャー商品

FREECELL VOL.4 KADOKAWA MOOK

本

FREECELL VOL.4 KADOKAWA MOOK

価格(税込) : ¥1,005

発行年月:2010年01月

  • 品切れ

%%header%%閉じる

%%message%%