2012年7月20日 (金)
【ライブレポート】2012年7月16日(月) ハイパーヨーヨ☆海の日☆ワンマン Yeahhhhhh...at 下北沢SHELTER 〜バンド(で)やろうぜ!
記録的な暑さとなった海の日。真昼間の下北沢シェルター。アロハに短パンみたいなラフな格好のファンも多く、ビーチボーイズから山下達郎、桑田佳祐など夏曲特集のSEも相俟って、一見和やかムードのフロア。しかしすぐにどこか異様な熱気に包まれていることに気付く。みんなの眼がギラギラ光っている。どこか飢えているようにも見えた。そう、この日のワンマンライブ、もといワンマン・ギグ(以下、全てGIG)は前回のGIGから実に20日ぶり。ここ数ヶ月間週一以上のペースでGIGを敢行してきたハイパーヨーヨにとっては異常ともいえる空白期間で、ファンの飢餓感は最高潮に達していたのだ。気付けばあっという間に満員のフロア。異様な熱気はさらに高まっていった。
ライブ開始予定時刻の12時30分、お馴染みカウントダウンが鳴り響き、「UWFのテーマ」に乗ってバンドメンバーが、続いてハイパーヨーヨの三人が颯爽と登場。大歓声の向こうから聞こえてくるロボットボイスのSE...「ハイパーアワー!」だ。打ち鳴らされる銅鑼の音...の代わりに乾いたカウントが入る。そう、今日はバンドセットでのGIGなのだ。「ハイパーアワー!」はメンバー紹介を兼ねた名刺代わりのナンバーだが、この日は3人のみならずバンドメンバーまで紹介するというロング・バージョンだからもう堪らない。ウォーミング・アップどころか早くもフロアは沸騰寸前に。間髪入れずガソリン級のアンセム「ぉめでとぉ!毎日が記念Be→」、「444のキセキ」が続けざまに注がれる。ハイパー現場に慣れていないと思しき新規のお客さんも、もう完全にノリノリだ。怒涛のノンストップ三連打。とにかくハイパーヨーヨの三人が凄いテンションだ。いつか吉田豪氏がハイパーヨーヨを“肉食獣”と例えていたが、20日ぶりのギグに誰よりも飢えていたのは他ならぬこの三人だったのかもしれない。‘元祖GIGアイドル’である彼女達にとって、GIGのない20日間はさぞかしひもじい想いをした事だろう。何せ今日は眼付きが違う。そしてノリだけじゃない、鉄壁のバンドに負けないタイトな歌唱力も確実にパワーアップしている。長いようで短かった今日までの充電期間に、三人がひたむきに練習に励んできたことは想像に難しくない。
そんなこんなで胸を熱くしていると、ここでようやく最初のMC。挨拶も早々にyukarinが、今日はシングル「BEACH POWER」のレコ発GIGだからトリプルA面三曲を続けて演ります、と宣言。今日はおしゃべりよりもとにかく曲を演りたいらしい。「BEACH POWER」のイントロが鳴ると、どこからともなくビーチボールが投げ込まれ、イルカの浮き輪がクラウドサーフする。ステージに転がってきたボールはyukarinが“トス!ジャンプ!ショット!”よろしくフロアに撃ち返す。ようやく「海の日」のお祭り感が出てきた(笑)。シングル二曲目はThe Who印のダイナミックなロックンロールで日本の夏を歌う「さまぁ〜ライフ」。そういえば今日のメンバーの衣装はThe Whoのターゲット・ロゴを模したハイパー・モッズTシャツだった。なるほど、そういうことだったのか(笑)。間奏はいつもの“エアー・キーボード”じゃない、佐藤氏の“生”キーボード・ソロに大喝采が起こる。トリプルA面のトリは「海の日々。」。ここで演奏されたのはテケテケなイントロから入るオリジナルに近いバージョンだった。と思いきや途中で“本家”ビーチボーイズ風なアレンジが加わったり、これぞバンドの醍醐味。この曲の主役であるSadachiも今日はなんだかいつもよりテンションが高い。ハイトーンボイスも絶好調で、頭上のボールやイルカを追っていたオーディエンスの目と耳を、またグッとステージに呼び戻す。
サマー・アンセム三連打を終えたところで2回目のMCへ。yukarinが出題するお題に対しての答えを交えつつの自己紹介、通称“交えのコーナー”も今日はどこかタイトに感じた。Yumikoがヒマ過ぎて毎日部屋の模様替えをしていた、なんて嘯けば、Sadachiは特に変わらない日常を過ごしてた、なんて澄ました顔で言っていたが、ここまでのライブを観れば、必死で練習していた事が手に取るようにわかるからニクい。トリを飾ったyukarinからこの20日間にあった一番の出来事として、アルバム「ハイパーヨー盤4」がCDショップ大賞にノミネートされたという報告に、フロアからたくさんのクラッカーが打ち鳴らされ、ここでようやく三人も満面の笑顔。この快挙には本当に三人とも嬉しそうで、「ノミネートされた時点で大賞を獲ったも同然!」との事。うーん、頼もしい!
MCを受けてアルバムの曲が来るかと思いきや、披露されたのは久しぶりの名曲「シンガロング」。グルーヴィーなこの曲は音もカッコいいし、サビで隣の人と肩を組んで揺れるのも楽しい。そして歌詞もいい。苦節の時代に書かれた“このまま歩いてていいよね この道でいいんだよね”という一節には後からその歴史を知った新参者の筆者にもグッとくる。答えは“間違いない”しかない。それはステージ上の三人の顔にもそう書いてあった。確信に満ちていた顔だった。「らんらん♪ビート」はカントリーな装いの曲がモータウン調に様変わり。本当にこのバンドは変幻自在だ。GIGで聴けるのは非常に貴重なレア・ナンバー「せいいっぱいの恋」も嬉しいサプライズだった。7分半を超えるラップ・バラード大巨編。曲のストーリーを追うごとにパターンを変えてゆく岡野氏のドラムとBacky氏のベース。このリズム・トラックはこれまた生のバンドで聴くと格別だ。ひとつ、またひとつとピンク色のサイリウムの灯が点り、フロアが感動に包まれてゆく。
ここで、“汗ドル”ことYumikoが水を採るための小休止を兼ねたMC。このバンドとは6年の付き合いだそうで、そりゃ息もピッタリのはずである。バンドをバックに従えて歌っているというのとは全く違う。三人+四人の七人でひとつのバンドになっている。まだまだ打ち上がっていくよ!と、ここから怒涛のロック・ショー。音源化が待たれる未発表曲「カバー・オブ・ザ・ロッキンオン」が鳴らす小気味いいロックンロールでフロアがまた熱を帯び始めると、ここから「POWER RECORD」、「U☆CHU」、「We♡OT」という炎の三連打。CDショップ大賞ノミネートの名盤「ハイパーヨー盤4」の一曲目から三曲目という黄金打線。そしてこれは吉田豪氏監修「アイドル入門」コンピ収録、HMVとのタッグ結成、世間を騒がせたNegiccoとのアイドルスプリット、というハイパーヨーヨのSTARTING OVERを辿る並びでもある。まあ何よりもみんなが知っている名曲揃いだから大変な盛り上がりだ。「POWER RECORD」ではyukarinのシャウトも飛び出すし、「U☆CHU」で巻き起こるオイオイコールや「We♡OT」のコール・アンド・レスポンスの大合唱も過去最大級の音量。
いよいよクライマックスか、と思ったのは自分だけではないだろう。しかしバンドはここからまた容赦なくギアを入れる。「Rock’n どっきんサマー」「をげちねこ」「スピード狂時代」と来るからもう大変である。フジロックに、サマーソニックに出たい、と歌う「Rock’n どっきんサマー」、来年辺りこの念願普通に叶っちゃうだろ、と真面目に思う。「をげちねこ」では自然とモッシュも発生するし、アイドルとかそういう枠を超えてこれはもうロックバンドのそれだから。バンドもノリノリで「スピード狂時代」へ。Backy氏のチョッパーが決まれば目木氏もチョーキングで応酬、さらに炎のギターソロで畳み掛ける。ハイパーヨーヨの三人はさらにハイパーに、“もっとスピードを!”と煽りまくる。完全に最高速を記録した、と思ったその時にyukarinの“ロックンロール!”のシャウト!「ゆけゆけGOGO女の子!!」だ。もうみんな汗と涙と笑顔でグシャグシャになって、ようやくこれにて本編が終了。ここまで計17曲である。まさにハイパー。
アンコールに応えてバンドメンバーとハイパーヨーヨが再び登場。なんとアンコール1曲目にまっさらの新曲を演ると言う。タイトルは「拝啓、ヒロト様」。あの曲とあの曲を足して2で割ったような懐かしさもありながらも新しい、熱い名曲だった。ハイパーヨーヨのこのテのリスペクト・ソングはいつも素晴らしいが今回も素晴らしい。是非“ヒロト様”のファンの方々にも聴いてもらいたい曲だ。そしてアンコール2曲目はアルバム「ハイパーヨー盤4」のラストナンバーでもある「MUSIC MASTER」。音楽愛に溢れたリリックも感動的な名曲。タイトルも含め僕たちにとってはとても大切な一曲だが、それは全てのファンにとっても同じであるということを、フロアから突き上げられる無数の腕が証明していた。
まだこれでは終われないということはみんな知っている。ダブルアンコールに応え、三度登場したバンドメンバーとハイパーヨーヨ。三人があのタオルを持っている。そう、「H・M・V」だ。この曲に対するみんなの反応は毎回気になってしまうのだけれど、それは毎回杞憂に終わる。CMソングなんかではなくこれは全ての闘う人間に捧げられた応援歌。やっぱり名曲だ。みんなの歌だ。また目頭が熱くなる。
終わってみたらあっという間の2時間で20曲。非常に内容の濃い素晴らしいギグだった。ハイパーヨーヨの長い歴史の中でもハイライトと呼ぶにふさわしいギグになったのは間違いない。しかし瞬間毎に爆発するハイパーヨーヨは、バンドセットだろうが無料独演会だろうがインストアイベントだろうが、いつだって素晴らしい。是非ともひとりでも多くの人に彼女たちのギグを体感してほしい、と切に願う。ハイパーヨーヨのギグに特に決まり事はない。ただ音楽に体を委ねて盛り上がる、ハイパー流に言えば“打ち上がる”、ただそれだけでOKだ。熱く温かい空気を作ってくれるファン=通称「ハイチュー」たちの存在も大きい。レポートでも触れた、アロハ、ビーチボール、クラッカー、サイリウムといった演出は、全て有志のファンの手によるものだったらしい。なんとも温かい話だ。我々としても、今後もまだまだ果てしなく続きそうなハイパーヨーヨの快進撃を見守っていきたい。
http://www.thelabel.jp/hy4_4yh/
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