【インタビュー】黒木メイサ ジャパニーズ・ポップス・インタビューへ戻る

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2012年2月13日 (月)

interview

国民的大人気女優“黒木メイサ”が表現する音楽観は、モノトーンな舞台で描かれた攻撃的かつシャープなデザイン。本格派R&Bサウンドをベースに、持ち前の切れ味鋭い表現力を武器にトップ・アーティストの地位を確立。アーティスト・デビューから3年。通算10枚目となる今作で、遂にこれまでのイメージが「UNLOCKED」された。これまでのモノトーンな装いを解除し、カラフルで多彩な黒木メイサが織りなす14曲の異なる表情。進化を遂げ続けるアーティスト"黒木メイサ"のニューアルバム「UNLOCKED」のリリースに伴いインタビューを行わせて頂きました。是非ご覧下さい。
(インタビュー・テキスト/西崎信太郎 Urban NEXT)



-- ニューアルバム「UNLOCKED」のリリース、おめでとうございます。完成された今のお気持ちは如何ですか?

黒木メイサ(以下 黒木) レコーディングが終わった後は脱力しきりました(笑)。今までの音楽活動も含めて、ドラマとか映画でも、1つの作品が作り終わったらすぐ次に行きたがるんですよ。でも今回のアルバムを作り終えたときは、今までに味わった事のない“やりきった”感覚を持ちました。逆に自分でも「何だろう?この満足感。」って不安に思っちゃうくらいに(笑)。今回のレコーディングが全て終わってから、一度立ち止まれたというか、今までやってきた活動を見返す事が出来て、自分の中での1つの区切りになったっていう感じです。

-- 前作のアルバム「MAGAZINE」と比べて、ご自身の中で大きく変わった点は?

黒木 「MAGAZINE」もそうですが、それ以前にリリースした作品も含めて、全体的にモノトーンなイメージが強かったんです。今回はジャケットのデザインや曲調も含めて、よりポップな作品を目指していて、「UNLOCKED」というタイトルの通り解放されているイメージを大事にしました。

-- 「UNLOCKED」というタイトルは、どのような経緯で決まったんですか?

黒木 去年の10月にツアーをやらせて頂いたのですが、ツアーが終わってから1ヶ月くらいアメリカに行ってたんです。その間にメールでアルバムについてのやりとりをしていて、色々とタイトルの候補が挙がったりしたんですが、アメリカに行って開放的になっていたのか「UNLOCKED」っていうタイトルを聞いて「これでしょ!」って決めたんです(笑)。タイトルを先に決めてジャケット撮影をしてからレコーディングをしたので、「UNLOCKED」というタイトルとポップな世界観を目指して、曲選びをして行きました。

-- 先程おっしゃられた「今までに感じた事のない満足感」という感覚は、今回のアルバム・タイトルに込められた“開放感”とリンクする部分ですか?

黒木 自分では特に意識していなかったんですが、スタッフの方が去年のツアーを見て「解放しきっているな」っていう事をおっしゃっていて。改めて自分のライブ映像を見返してみたりすると「初めて冷静になれたのかな」と思いましたね。

-- WAZZ UPのJUNEさんプロデュース、カミカオルさん作詞によるフラメンコ調の「One More Drama」や、同じくカミカオルさん作詞のドラムンベース調の「S.O.S -ワタシヲサガサナイデクダサイ-」など、今までの黒木さんのイメージとは異なる楽曲が収録されているのも印象的でした。この辺りの楽曲の選択も正に開放されたといったイメージですね。

黒木 今までは自分が聞いて反応する曲をメインに歌わせて頂いていましたが、今回のアルバムでは今までだったら挑戦出来なかった曲をやってみようって意識はしていました。結果的に自分自身の音楽の幅も広がりましたし、それは良かったと思います。

-- 同じくカミカオルさんが手掛ける黒木さんの6枚目のシングル「Woman's Worth」。ジャケットのデザイン等も含めて、この辺りから新しい黒木さんの一面がより表面化してきたのかなと思いました。

黒木 正にそうですね。「Woman's Worth」を歌って、あのポップなジャケットを撮ったから「UNLOCKED」に辿り着くことが出来た、きっかけになっている曲ですね。

-- 前作の「MAGAZINE」に参加されていたクリエイターの方達が今回のアルバムにも参加されていますが、6曲目の「Flash Light」を手掛けられたD.I.さんが今回初めて参加されています。D.I.さんらしいスウィートな曲調は、また新たな黒木さんの一面にフォーカスして、黒木さんの女性らしさが最も表現されている曲かなと感じました。

黒木 この曲をレコーディングする時に凄く恥ずかしくて(笑) 「どうやって歌えば良いの?」みたいな(笑)。こういう曲調を歌うのは自分でも初めてでしたし、歌詞の内容も当初は曲調にあった爽やかなイメージではあったんですけど、そんな中でも“黒木メイサ”としての新しい魅力を出せたんじゃないかなって思います。

-- この「Flash Light」も正に「UNLOCKED」なニュアンスが出ていますね。黒木さんの楽曲を一番多くプロデュースされているのがU-Key zoneさんと作詞を担当されているMOMO"mochA"N.さんのタッグだと思いますが、以前にU-Key zoneさんにお話を伺った際に「自分のやりたい音楽性を最も表現しやすいアーティスト」として黒木さんのお名前を挙げてらっしゃったのが非常に印象的でした。この辺りは黒木さんも同じ感覚ですか?

黒木 私が音楽活動を始めたばかりの頃は、まだレコーディングに慣れていないっていう理由もありましたけど、スタジオの中に入ると常に緊張している感じだったんです。それを崩してくれたのがU-Key zoneさんとMOMOさんで、それまではガチガチに固まったイメージでレコーディングをしていたのですが、曲への向き合い方がより素直になって更に自分らしさを出せるようになりました。私も2人を信頼していますし、「前世で一緒に何かやっていたんじゃないか!」っていうくらいMOMOさんが書く歌詞の世界観に共感しちゃいますし(笑)。U-Key zoneさんに曲をお願いすると、毎回挑戦状を渡されている感じなんです。「次はこれをやってみな」っていうメッセージが込められているような感覚で、常に自分の可能性を引き出してくれていますね。

-- 黒木さんから見るU-Key zoneさんとMOMO "mochA"N.さんの魅力とは?

黒木 絶妙としか言い様がないですよね。レコーディングの最中も休憩中も、2人が話しているのを見ていると、人としても素敵な空気を醸し出している方達だなって常々思います。

-- “日本のR&B”という視点で見ると、U-Key zoneさんと同じく独特な雰囲気とクオリティの高い楽曲を作る事で知られるNao'ymtさん。シングルカットされた「Wired Life」がNao'ymtさんプロデュースですが、Nao'ymtさんの印象って如何ですか?

黒木 ジャンルで見ると、U-Key zoneさんもNao'ymtさんも近いスタイルなのかもしれないですけど、私から見るとお2人は全然違う感覚です。レコーディング中も終始静かな方ですし、“静かなライオン”っていう感じで貫禄はありますね。

-- 錚々たるクリエイター陣の方々と共に1枚のアルバムを作られましたが、逆に不安だったことは?

黒木 今回の「UNLOCKED」に収録されている曲は1曲1曲大好きですし自分でも満足しているんですが、色々なサウンドが交わっているので「UNLOCKED」という1つのアルバムにちゃんと収まるのかなっていう不安を初めて抱きました。

-- 結果的に完成された作品を聞かれて如何でしたか?

黒木 私は基本的に仕事でもプライペートでも直感型なので、例えば洋服とか買いに行っても迷ったら絶対に買わないんですよ。今回の「UNLOCKED」の曲順は自分で考えたんですけど、自分自身が最初に感じた感覚を大事にしようっていう意識が常にあるので、曲順もその直感に従って並べました。でも、自分で見返してみて「結構まとまってない?」って思いました。即決でしたけどね(笑)。

-- そのエピソードも踏まえて、もう一度聞かせて頂きます!2009年にデビュー作「hellcat」をリリースされてから約3年が経ちました。今作「UNLOCKED」がシングル等も含めてちょうど10枚目の作品になりますが、ご自身の音楽活動を振り返られて如何ですか?

黒木 アーティスト活動を始めさせて頂いて「hellcat」をリリースしたばかりの頃は、役者業の片手間で音楽活動をやっているって思われたくなかったんです。活動を始めた頃はそういう意識が強かったので、ガードを固めながら音楽活動をしていたイメージだったんですけど、2010年に初めてワンマン・ライブをやらせて頂いたり、ブログを立ち上げてファンの方とコミュニケーションを取れるようになってから、自分の音楽を聞いて下さる方達の存在を身近に感じるようになって、より自分の中での方向性が明確になってきましたね。女の子のファンの方からも悩みの相談とかも受けるようになって「じゃあこういう気持ちを抱えている人には、こういう曲を聞いてもらいたいな」っていう具体的なイメージもしやすくなりましたし。

-- 黒木さんのライブを見させて頂いて、同性のファンの方の多さが印象的でした。

黒木 私自身、同性の頑張っている人を見て勇気付けられる事が多いので、逆に私のライブを見てもらって何かプラスになってもらえたら嬉しいですね。何より、ライブをやらせて頂く事でファンの方と直接コミュニケーション取れる事も楽しいです。

-- 以前に、音楽活動を始められてから、今までやってこられた役者業がより楽しくなったという事をおっしゃられていましたが、逆に役者業で得られた事を音楽活動に反映されたりするんですか?

黒木 アーティスト活動を始めた頃は、いかに女優としての黒木メイサのイメージを切り離すかっていう事を意識していたのですが、今はそれが全く無くなりました。女優の黒木メイサとアーティストの黒木メイサっていう事は分けずに、黒木メイサがなりたい女像を演じるようになりましたね。

-- 今後の活動も色々と楽しみにしております。最後にHMV ONLINEをご覧の皆様へメッセージをお願い致します。

黒木 今回のアルバム「UNLOCKED」も自分自身が感じる思いや言葉でそのまま表現しています。今まで通りの黒木メイサらしい楽曲や、これまでのイメージとは違うテイストの楽曲もありますので、新しい黒木メイサの音楽を楽しんで頂けると思いますので、是非聞いてみて下さい。



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新譜 黒木メイサ 『UNLOCKED』
1stアルバム『MAGAZINE』で注目をあびた黒木メイサ、待望の2ndアルバム!ヒットシングル「One More Drama」「Wired Life」「Woman's Worth」「Breeze Out」を完全収録。より“POP”に“クールサウンド”を意識し、新鋭クリエイターが完全バックアップ!

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      黒木メイサ 『UNLOCKED』(+DVD)【初回限定盤 Type-A】
    2012年02月15日 発売

    [収録曲]
    1. Hit the Road
    2. Shake it Off
    3. Wired Life
    4. One More Drama
    5. Take Me Away
    6. Flash Light
    7. Woman's Worth
    8. Breeze Out
    9. LAST CODE
    10. Happy to be Me
    11. PARADE
    12. S.O.S-ワタシサガサナイデクダサイ-
    13. UPGRADE U!
    14. 曖昧で贅沢な欲望

profile



[黒木メイサ]

生年月日:1988年5月28日 出身地:沖縄県 血液型:A型
15歳で、つかこうへい演出舞台で鮮烈な主演デビューを果たし、現在に至るまで女優として映画・ドラマ・舞台に大活躍。 2009年4月発売のアルバム『hellcat』でアーティスト・デビュー。以降、数々のシングル、ミニアルバム『ATTITUDE』、1stフルアルバム『MAGAZINE』のリリースを経て、2枚目のフルアルバムとなる『UNLOCKED』が発売となる。



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