「BLUE NOTEという至高の素材を用い、究極の復刻盤を作りたい」という弊社担当者の強い思いが、ついに壮大なプロジェクトとして実現、スタートいたします。題して、「BLUE NOTEプレミアム復刻シリーズ」。BLUE NOTEの膨大なカタログから選りすぐりのアイテムを、ジャケット/盤/レーベル面/インナースリーヴ等、オリジナル盤に沿った形で忠実にアナログ盤復刻いたしました。中でも、1950、60年代当時のプレスマシーンを使用することにより生じるDEEP GROOVE(溝)の再現、1557番までの特徴であるFLATエッジの再現、1545番までの特徴である額縁ジャケットの再現は本シリーズの大きな目玉です。さらに、肝心のサウンド面の大きなトピックとして、本シリーズの~From The Original Master Tapes~というサブタイトルが示す通り、あえて、RVGサウンドに近づけようとはせず、素のマスターテープに記録された音をそのまま円盤に刻み込みました(モノラル音源)。それにより、録音現場のそのままの生々しい音の記録をリアルに再生可能になりました。ぜひ、現代の最先端技術を駆使して甦った「もうひとつのオリジナル盤」をご堪能ください。
Lou Donaldson (as on side2:M1〜5)
Gigi Gryce (as,fl on side1:M1〜5)
Percy Heath (b)
”Philly” Joe Jones (ds on side2:M1〜5)
Art Blakey (ds on side1:M1〜5)
Elmo Hope (p on side2:M1〜5)
John Lewis (p on side1:M1〜5)
Charlie Rouse (ts on side1:M1〜5)
Clifford Brown (tp)
side1 M1〜5:1953年8月28日録音 side2 M1〜5:1953年6月9日録音
それから裏ジャケットの雰囲気ですね。昔の再発ものは紙質が全部ツルツルしていましたよね。だから、これも当時の紙質に近いもの、多分同じものなんじゃないかというものを何とか見つけて再現しました。この紙は、ザラザラしているんですけど、経年の摩擦が加わると、オリジナルの微妙なツルツル感が徐々にでてきますよ。 あとは、余計な記載がないという点ですね。オリジナルの原文どおり。これまでの例えば旧東芝盤ブルーノート再発盤であったら、「Printed in Japan」だとか「MFD, Under License By TOSHIBA Musical Industries LTD. in Japan」だとかの記載が裏ジャケットの最下部に入っていたんですが、法律上表記しなくちゃいけないものは全て帯に集約して記載しているんですよ。
--- 細かい点とは言え、それだけで見た目の雰囲気はがらっと変わりますもんね。
そうなんですよ。昔僕がこういった再発盤を買っていたときも、「 “LTD. in Japan”の文字がなければなぁ・・・」なんて思ってたことがやっぱりあったんですよ(笑)。「何でオリジナルの雰囲気に忠実に作らないんだろう?」って常に不満に感じていて。だから、これまでThink! なんかでやってきたリイシューにしても、その鬱憤を晴らすというか(笑)、そういうお客様目線で徹底的に作り込んだ感じなんですよね。
ルディ・ヴァン・ゲルダーが録音したマスターテープがありますよね。結局今まではそれをカッティングする際に、エンジニアによって色々と調整されてきたものがほとんどだったんですが、今回はジャケット・アートワークなどとも同様に「今までと同じものを作っても意味がない」という点から、マスターテープそのままの音を使っているんですよ。しかもモノラル録音で。「FROM THE ORIGINAL MASTER TAPES」と謳っているのはそういうことなんですよね。むこうのカッティング・エンジニアはいじりたかったらしんですが、それによって作品でムラが出てくるのがイヤだったので、あえてそのままの音を採用しています。
僕はオリジナルを何十万も出して買える人じゃないんですよ。例えば、コルトレーンの『Blue Train』のオリジナルのセンターレーベルに表記されている住所なんですが、片面に「BLUE NOTE RECORDS, 47 WEST 63rd NEW YORK 23」と記載されたものは特に稀少で、40万円前後で取り引きされています。当然僕には買えません。通常の両面「BLUE NOTE RECORDS, 47 WEST 63rd NYC」のオリジナル盤でも綺麗なものは十数万円します。それでも僕には無理。だから作っちゃったみたいな。単純にもう「BLUE NOTE RECORDS, 47 WEST 63rd NEW YORK 23」と記載されたものを自分が欲しいというだけでわざわざ再現したって、そういっても大袈裟じゃないんですよ(笑)。そのことは、これまでのThink!の再発にも共通して言えることなんですけどね。まずは自分が欲しいっていうものを基準にして作っているっていう感じなんですよね(笑)。