【HMVインタビュー】 こだま和文

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2011年10月17日 (月)

interview
--- ミュートビート結成から30周年という事ですが、こだまさんにとってこの30年間はどのような時間でしたか?

音楽によって生かされた日々でした。

--- ひとえにダブ生活30周年と言っても、ヒップホップやJAZZ、アンビエントなどと接近しながら様々なスタイルでダブを表現されて来たかと思います。毎回変革する事は意識されていたのでしょうか?

感覚が示す方向へ向かって行きました。

--- スタイルは変わっても、こだまさんのトランペットは共通して内省的にそして優しく響いていたと思います。トランペットを演奏する上でのこだわりはどのようなところにあるのでしょうか?

静けさと抑制。圧縮感。

--- こだまさんにとってダブとはどのようなものでしょうか?

音のデザイン。

--- この度、こだまさんがこれまでリリースした作品の中から2枚の名作が再発売される事になりました。率直にそれをどのように感じていますか?

ありがたいことです。

--- まず1枚目は、こだまさんがミュートビートを解散後初めてソロとしてリリースした『QUIET REGGAE』。ミュートビートの時との意識の違いなど、制作時の覚えている事を教えてください。

独りの音楽が始まったのだ、ということ。

--- MUTE BEAT、QUIET REGGAE、2つの言葉が意味する所の本質は似たような所にあると思うのですが、これはこだまさんの表現する音楽のキーワードのようなものでしょうか?

そうですね。静けさとBEATです。

--- この作品の大きなトピックとしてリー・ペリーとの共演があげられますが、その録音の際のエピソードを教えてください。

リー・ペリーはスタジオにろうそくを灯し、聖書を置き、スカンキング(ラップ)してくれました。スタッフ全員と握手を交わし、エレクトリックギターの弦をあちこちに巻きつけて帰りました。

--- これまで、オーガスタス・パブロ、グラディ・アンダースン、ローランド・アルフォンソら、様々なジャマイカの偉大なミュージシャンと共演をなさっていますが、その経験はご自身にとってどのようなものでしたか?

夢のような体験でした。
言葉では言い表すことのできない、音楽の本質を学ぶことができました。

--- 今回再発売されるもう1枚『IN THE STUDIO』。99年の『Requiem DUB』以降、ターンテーブルDJをバックにした作品が続いていた中、久々のバンドだったと思います。バンドでやろうと思ったきっかけを教えてください。

ボブ・マーリー・アンド・ザ・ウエイラーズのような音を出したい、と思いました。

--- いわゆるロッカーズ・サウンドと呼ばれるスタイルのサウンドですが、そのある種攻撃的なサウンドスタイルを選んだ理由をお聞かせ下さい。

最も好きなレゲエの音でありたいと思いました。

--- ライブのリハーサル・セッションをカセットテレコで拾った作品との事で、そのざらついた音が余計に熱量を帯びている作品だと思います。そのリハーサル現場はどのようなものだったのでしょうか?

ハイテンション。

--- 今回の再発売に当たって、そのモノラル録音はそのままに、より音質の良いHQCDでのリリースとなります。実際、HQCDで音源を聴いてどのように感じられましたか?

この作品は奇跡的な録音でしたから、格別な質感を持っていますが、そのラジカルな音の質感を保ちつつも、BASS音など、さらなるクオリティを高めていると思います。ただ、元盤には元盤の良さがあり、修復された本盤には本盤の良さがあると思います。

--- そして、ファンとしてはこだまさんの新作を何よりも待ち望んでいると思うのですが、その辺りの予定を可能な範囲で教えてください。

未定です。

--- 有り難うございました。

インタビュー/文:松井剛


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     小玉和文
    『Quiet Reggae』

    2011年10月21日発売

    ミュート・ビート解散後、ソロ初作品としてリリースされた伝説の1stアルバムが遂に再発!リラックスした開放的なメロディーと、内省的で優しい小玉和文のトランペットがそっと心に忍び込む素敵な1枚。M2「OPEN UP THE JAPANESE DOOR」、M5「JAPANESE ROCK」では、なんとダブ奇人LEE“SCRATCH”PERRYがヴォーカルで参加!!!日本のレゲエ/DUBの歴史をまた一つ切り開いたド名盤!

    [MUSICIANS]
    TRUMPET:小玉和文 / KEYBOARDS:エマーソン北村 / BASS:松永孝義、大久保“KUUBO”晋 / GUITAR:松竹谷清 / PROGRAMMING:田中泰 / STEEL DRUM:今井秀行 / VOCALS:リー“スクラッチ”ペリー / MIX:土井章嗣

    [収録曲]
    01. QUIET DUB
    02. OPEN UP THE JAPANESE DOOR
    03. WE LOVE JAMAICA
    04. FEEL LIKE PAINTING
    05. JAPANESE ROCK
    06. 楽しき日曜日
    07. END OF THE WORLD
    08. GREEN SLEEVES
    09. SCORE DUB GREEN SLEEVES -reprise-

    先着特典:ジャケ写デザインのハンカチ


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    KODAMA AND THE DUB STATION
    『IN THE STUDIO』

    2011年10月21日発売

    それまでターンテーブルDJをバックにしたスタイルが続いていた中、久々のバンドサウンド!しかも最強のロッカーズサウンド!RIDDIM創刊200号記念イベントのためのリハーサルセッションをカセットテレコとトランペット用のマイクで拾ったという奇跡の作品。ざらついた質感のサウンドが、かえってそのセッションの半端ではないテンションを強調するような強烈な音のインパクト!その質感を保ちながら今回HQCD仕様で再発。運命的に録音されていた伝説のセッション!

    [THE DUB STATION BAND are]
    KEYBOARDS:TETSU(fromやっほー!バンド) / BASS:KOHCHI(fromやっほー!バンド) / GUITAR:OSAMU MASUDA(fromやっほー!バンド) / GUITAR:SHINICHIRO AKIHIRO(Dreamlets/川上つよしと彼のムードメイカーズ)

    [収録曲]
    01. Landscape
    02. 朝日のあたる家 〜Dub Version
    03. Take Five
    04. Jenka
    05. Light & Wind
    06. Fire Fire
    07. 熱風の街 Part 1
    08. 熱風の街 Part 2
    09. Funka Dub
    10. Be My Baby

    先着特典:ジャケ写デザインのハンカチ

profile

こだま和文(DUB STATION) 1982年、ライブでダブを演奏する日本初のダブ バンド「MUTE BEAT」結成。通算 7 枚のアルバムを発表。1990年からソロ活動を始める。ファースト ソロアルバム「QUIET REGGAE 」から2003年発表の「A SILENT PRAYER 」まで、映画音楽やベスト盤を含め通算8 枚のアルバムを発表。プロデューサーとしての活動では、FISHMANS の1stアルバム「チャッピー ドント クライ」等で知られる。また、DJ KRUSH、UA 、エゴ ラッピン、LEE PERRY、RICO RODRIGUES等 、国内外のアーティストとの共演、共作曲も多い。現在、ターン テーブルDJをバックにした、ヒップホップ・サウンドシステム型のライブと、バンド編成でのライブを並行して行ない、2005年にはKODAMA AND THE DUB STATION BANDとして 「IN THE STUDIO 」2006年には「MORE」を発表している。水彩画、版画など、絵を描くアーティストでもある。2010年4月20日、文芸雑誌「すばる」に連載中のエッセイと、著書「スティル エコー」(1993)、「ノート・その日その日」(1996)を一冊にまとめた新刊「空をあおいで」を、K&Bパブリッシャーより発売。

【echo-info】こだま和文 from DUB STATION
http://echoinfo.exblog.jp/
こだま和文 official Twitterhttp://twitter.jp/Kazufumi_Kodama

こだま和文の作品


『DREAD BEAT in TOKYO』
こだま和文
 

97年リリース(廃盤)
映画『集団左遷』のサントラ。リコ・ロドリゲスやフィッシュマンズが参加した代表作。
 
 

『Requiem DUB』
 

こだま和文
 

99年リリース(廃盤)
NYワッキーズ録音。アンビエントの要素すらもも包括し、静寂に包まれたDUB STATIONから響く鎮魂歌。

『STARS』
 

こだま和文
 

00年リリース(廃盤)
前作よりもややリラックスしたムードで、南国の楽園的なムードすら感じさせる心地良い作品。
 

『NAZO』
 

こだま和文
 

01年リリース(廃盤)
サウンドトラック『ピストルオペラ』のコンプリート盤ともいえる作品。EGO-WRAPPIN’中納良枝のヴォーカル曲も収録!

『A SILENT PRAYER』
こだま和文
 

03年リリース(廃盤)
「テロへのレクイエム」と銘打たれたメッセージ性の強い作品。ジャケットの空が印象的。
 
 
06年リリース
DUB STATION BANDのスタジオ録音作品。BANDである意味を強烈に感じさせる音の洪水とと鳥肌モノのDubwise。

こだま和文プロデュース作品

91年リリース
レゲエ/スカ/DUBをポップスと絶妙なバランスで昇華したFishmansの記念すべき1stアルバム。
 

『BEAUTY'S ROCK STEADY』
CHIEKO BEAUTY
92年リリース(廃盤)
こちらもジャパニーズロックステディーのド名盤!CHIEKO BEAUTYの1stアルバム!ふわふわした変な声がまた良いのです。
98年リリース
伸びやかで優しい歌声とロックステディー。Rocking Timeの1stアルバムは永遠の金字塔。
 

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