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【HMVインタビュー】 おとぎ話 page4

Tuesday, November 2nd 2010

interview

おとぎ話

--- この曲の解説に「BEATLESの“LET IT BE”に入っててもいいなぁ」という事が書いてあるじゃないですか。BEATLESってある意味、神格化されている部分があって、解説にあったように言う事って憚られるというか、タブーになっているところがあると思うんです。それをさらりと言ってしまえるところも、おとぎ話らしいなと思います。

前越:タブーだと思ってないからね。

--- そこが新しいんですよ!

有馬:新しいかもね。だってさ、「誰も知らない音楽を好きで、こういう曲つくりました」って言う人が、いっぱいいるから、日本には。そんな中、おとぎ話は「何聴いてつくりましたか?」って聞かれたら「NIRVANA」って言いたいし、「BEATLES」って答えたい。

前越:なんか文句あっか?

有馬:ねぇ!(笑)

前越:そこが一番かっこいいだろ!

--- でもね、それを言えるバンドって今までいなかったと思うんですよ。

有馬:ねぇ!俺たち29歳になっても、それを言ってるんで。だから、1曲目の解説文もそうなんですけど、STOROKESのファーストを真似してつくりましたとか言えるバンドって絶対いないから。

牛尾:確かにね。

有馬:だってみんなそれはタブーだと思ってるから。でも、そこは打ち崩さないと全然面白くなくて。
FLAMING LIPSっていう僕の大好きなバンドがいて、WHITE STRIPESと対バンした時に、WHITE STRIPESのホントに有名な曲をコピーしちゃったりするんですよ。もう、そのセンスって!「音楽って全部、仲間がつくってるものだから、バカにする事事態、意味が無い事じゃない?」って言ってるようなもんだと思って。俺はその日本人の悪しき習慣、「先輩がかっこ悪いって思った事は、かっこ悪いからやらない」みたいな、そういうのものすごく嫌で。そこら辺を崩そうと思ってやってるのが、曽我部さんだと思うんですよ。あんなに音楽聴いてんのに、いきなり「デヴィッド・ボウイの“ジギー・スターダスト”が見つからないぞ」みたいなtweetをするって。

前越:そんな事しか書いてないもんなあ。「やっぱクラッシュは“サンディニスタ”かな」みたいな。

有馬:そういうところってやっぱり、ホントに大事で。そういうこと言う人がいないから、ホント洋楽のCDも売れないんだなっていうのがあって。みんな自分が売れる事しか考えてないのが、シーンの中にいても違和感があります。

--- 音楽ってそうやって、リンクして広がっていく所も面白かったりしますもんね。

有馬:そうなんですよ!例えば、踊ってばかりの国っていう、最近若手で頑張ろうとしている男の子達と僕らが知り合いになるじゃないですか。そしたら「踊ってばかりの国の曲を今度おとぎ話でやるから、お前歌ってよ。セッションしようよ。」っていう事が出来るバンドなんですよ、おとぎ話って。そこが出来るバンドがホントにいない!でもそれはもったいない!音楽シーンとして、もったいないんで。
でも、そこを新しいって言ってくれるのは嬉しいですね。僕らも新しいと思ってやってますから。

--- ジャケも『LET IT BE』を意識した感じで。

有馬:そうですね。がっつりタブーに突っ込んで行くぞみたいな。

--- 全員バラ持って中指立てちゃってますけど。

有馬:幸せの中指だけどね、あれは。(笑)

--- ジャケも自分たちでやってるんですか?

有馬:たまたま何年か前に、東京でライブをやった時に、観に来てくれた姉妹がいて、その後、交流を続けてたら、「イラストとか絵を書いてる」っていう話で。その娘たちが書いてる絵って言うのが「おとぎ話を好きな娘が書いてる絵」っていう気がしたんですよ。それは自分たちがインディペンデントな活動をしている上で、CDを出すって考えたときに、全部総合的なアートとして、打ち出すときには、絶対に必要な存在かもしれないなと思って。それで声かけて、やってもらったんですよ。
絵に関しては何も言ってないね、俺ら。おとぎ話の新しいアルバムを自由に解釈して書いて欲しいって事しか言わなかったです。アートワーク含めて、いい作品ができたなって思います。
やっぱり音楽がやりたいので。音楽をやって、表現をして、LIVEをしたいので。それって凄い大事な事なんですよ。
今って音楽やることが、ただ有名になるための手段になっている感もあるじゃないですか。そういうのは、よくわかんなくて。音楽っていう表現をやってる人は、有名になるっていうよりも前に、本当の意味での芸術家になりたいと思ってやらないと、“本当にいい音楽”は生まれないと思ってるんで。そこは常におとぎ話が4人で目指しているところかもしれないですね。

--- すごくいい状態ですよね、バンドとして。

有馬:そうですね。ROSE RECORDSっていうレーベルが、音楽っていうものをちゃんとアートとして捉えてるというか。売る事に対する前提として、音楽があるから、話してて楽しいっていうのはすごいありますね。

--- まさに一番いいレーベルから出せた感じですね。

有馬:そうですね。現状ホントにそう。そう言うしかない。

--- ではではもう1曲だけ行きましょうか。「GANG STYLE NO.1」のPVも面白い感じですけど。

有馬:アメリカのニュース番組で、最後にバンドが演奏して終わるやつあるじゃないですか?ROOTSとかが演奏してるよね?ああいう番組を日本でなんでやってくんねーのかなっていうのがあって。それはさっき話した事と同じで、音楽っていうものを芸能として捉え過ぎちゃってるから、ああいう番組はないわけで。

風間:ちょっとした風刺ですよね。

有馬:こういうの日本人がやってもいいんじゃないの?っていう。せっかく曽我部さんのレーベルから出すって事は、もしかしたらどこかのクリエイターの人も観るチャンスがあるのかなと思って。そういう時に、おとぎ話もただPV作るんじゃなくて、何か感じて欲しかったんで。

--- 最後におとぎ話の今後について聞かせて下さい。

有馬:アルバム制作、LIVE・・・と今までは一つ一つをこなしてきた感じがあるんすけど、今は全然違くて。多方面でやろうとしてる事を全部集約させて、ガンガンやりたいなっていうのがあります。おとぎ話4人でいつも話してるんすけど。「まだROSE RECORDSでおとぎ話がやるべき事は始まったばっかだから、2つ3つ先まで考えないと意味ないよね」って。そこにLIVEもあれば、音源もあるって形だから、今後のヴィジョンは5〜6年先っちゅうか。一個のデカイ流れで。

前越:デカくなってくよね。輪が。

有馬:仲間たちが増えて行く中で、その中心におとぎ話がいなきゃいかんなって。
2000年代に自分たちはバンドをはじめて、ワッツーシゾンビやオシリペンペンズやあふりらんぽやたくさんのバンドと出会ってライヴをやってきたんです。そこには大阪のシーンで盛り上がってた、でっかい輪があって。でも東京で友達になるバンドがあまりいなくて、おとぎ話は常に孤立してた気がするんです。そういう状況にも関わらず、俺らが10年間やってきた事を認めた上で、これからは全員で日本の音楽を盛り上げなきゃいけないんじゃないか?と声をかけてくれる人がめちゃめちゃ増えてたんですよ。
だから、その時に何が出来るのかっていうのを考えた活動の仕方になってくるんじゃないかなぁって思います。

風間:リスナーをひっくるめて、巻き込んで、もっと音楽で何かやれたら。しかも自分らを中心に何かやれたら面白いなって思ってるんすよね。それがTOURなり、今回出した『HOKORI』なりが糧になって、もっと幅広い人達が、幅広い音楽を聴いてくれるようになる所からまずスタート。

有馬:とにかくおとぎ話っていうバンドに手をかけてくれたROSE RECORDS。 ROSEとおとぎ話の関係性だけで言うと、「おとぎ話のこんなかっこいいアルバムを毎回出してくれるROSE RECORDSは最高だな」って言われるようなレーベルにしないといけないっていうのが、まずあるし、そういうの全部ひっくるめた上で作品になっていけばいいなぁ。爆発したいね!生きて生きて生きまくりたい!

風間:熱くなりたいね。

牛尾:ソニック・ユースとかは、そういう事してるよね。

有馬:そうだよね!みんなを巻き込みたいな。元気玉だね!

--- 見てるところがデッカくていいっすね!音楽盛り上げて生きましょう!今日はどうも有り難うございました!

おとぎ話:有り難うございました。

新譜HOKORI / おとぎ話
独特過ぎる声と、甘酸っぱい青春のサウンドで人気の4人組"おとぎ話"。渾身の4thアルバムが ROSE RECORDSよりリリース決定!おとぎ話史上、もっとも自由にバンドサウンドを炸裂させた一発録り(レコーディング2日!!)を、曽我部恵一が奔放にミックスダウン。下北沢発、奇跡のコラボがここに完成!サイケデリックなガレージサウンドとドリーミーなロックンロールとが同居した、2010年代を疾走するファンタジアはまるで夜の遊園地をひっくり返したよう!!

「GANG STYLE NO.1」PV



profile

2000年に有馬とベースみたいな顔の風間くんが出会いバンドおとぎ話を結成。
旅の途中、右手にBOSSのエフェクターを持って佇んでた牛尾くんと、りんごの星で野球帽をかぶった前越くんが仲間入り。

以後、独自の表現と音楽の可能性に懸ける日々。

焦燥と少年性の同居した1stアルバム「SALE!」
絆と赤い情熱を描いた2ndアルバム「理由なき反抗」
日々の不安と感謝の季節を綴った3rdアルバム「FAIRYTALE」
そして
おとぎ話を語る上で重要な曲が収録された2枚のEP
「ハローグッバイep」、「青春 GALAXYep」を現在までに発表している。

2010年で結成10周年。
自主レーベル「HOKORI」を開始。
日本における
独自の表現と音楽の可能性に
さらに磨きをかけ
歩み続ける。

メンバー
有馬和樹(Vo.& Gr.) 81年生まれ。横浜市出身
風間洋隆(B.) 81年生まれ。新潟県三条市出身
牛尾健太(Gr.&Chorus) 83年生まれ。広島市南区出身
前越啓輔(Dr.&Chorus) 81年生まれ。石川県白山市(旧松任市)出身

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