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【HMVインタビュー】 おとぎ話

ROCK NEXT STANDARD

Monday, November 8th 2010

interview

おとぎ話

おとぎ話が本年度2枚目のアルバムをリリースする。考え得る限り最も音楽的なレーベルROSE RECORDSからのリリース。『HOKORI』と名付けられたそのアルバムが、あんまりにも名盤だったので、今回インタビューをさせて頂いた。
メンバーそれぞれの発言が、とても熱を帯びている事が感じて頂けるのではないだろうか?
なお、今回『HOKORI』の購入すると特典(無くなり次第終了になります)で、「おとぎ話HOKORI新聞」なるものが付いてくる。内容はと言えば、「Vocal有馬による全曲解説」+「有馬以外のメンバーインタビュー」である。
是非「おとぎ話HOKORI新聞」と共に、このインタビューをお楽しみ頂ければと思う。
より一層『HOKORI』を楽しむ事が出来るから。

--- まずはそれぞれ自己紹介と、完成したアルバム『HOKORI』に関して一言ずつ頂けますか?

有馬:おとぎ話のボーカル有馬です。今回のアルバムは、めちゃめちゃいいアルバムなんでよろしくお願いします。

前越:おとぎ話のドラムをやってます前越啓輔と申します。今回のアルバムはめちゃめちゃグレイトフル・ハートフル・デッドです。(笑)

風間:おとぎ話ベースの風間です。おとぎ話『HOKORI』というアルバムが出来ました。過去に無い、最高傑作が出来上がったので、みんな聴いてください。

牛尾:おとぎ話ギターの牛尾です。今回は最高なロックンロールアルバムが出来ました。よろしくお願いします。

--- 1月に『FAIRYTALE』をリリースしているので今年2枚目ということですよね。創作意欲はかなり高い状態なんですか?

有馬:もともとUKプロジェクトでCDを出してたんですけど、その当時から曲はガンガンガンガンあって、出そうと思えば1年間に何枚もアルバムを出せるようなバンドがおとぎ話だったんですよ。けど、音楽をつくるにあたって、ある種の制限ってのがあって、「自分の中から出てくるものを出したい」「世の中の人に聴いてもらいたい」って欲が、ものすごく大きくなってしまったんです。
それを出すにあたって「レコーディングを自分たちでしてみる」とか「そもそも自分たちが一番最初にバンドを組んだときに何をしたかったのか」っていうのを考えるようになって、それを素直に出したいなって思ったのが今回のアルバムです。
やる気になったって言うのとはちょっと違くて、「もっと正直になりたい」というか。それをちゃんとわかってくれたROSE RECORDSというレーベルと出会えた事が一番デカかったのかなと思います。だから、意欲が沸いたのはROSE RECORDSのクルーの皆さんと会って、話をしたりして、どんどん意欲があがってった感じですね。もともと音楽をつくる上での意欲は高かったんだけど、スタッフの人とか、自分の音楽を取り巻く全ての事を把握出来るようになった時に、本当にやる気になったって感じですね。

--- では、今までの制作のスタイルと今回と一番の違いはどういったところですか?

有馬:「売れるものをつくる」とかそういう事を考えないで、「自分たちのバンドにとって何が武器で、何があるからお客さんが来てくれているのか」っていう事を考えながらつくったって言うのが一番の違いだったんじゃないかなぁ。

--- 以前はある程度「売れる音楽」っていうのを意識しながらつくっていたんですか?

有馬:そうですね。やっぱりどこかでやりきれなかった部分は必ずあって、それをやりきったのが『FAIRYTAIL』っていうアルバムだった。だから、そこで到達しちゃったっていう部分はあったのかもしれないですね。

--- 単にリリースが多いというだけでなく、クオリティーもあがっているのが凄いと思います。バンドとして成長の時期でもあるのかと。

有馬:そうですね。もしかするとそうかもしれないです。例えばBEATLESっていうバンドに当てはめたとすると、最初の4枚、『REVOLVER』っていうアルバムを出すまでって、ある種のフォーマットで決まってたアルバムを出してたんだけど、『RUBBER SOUL』を出した時に、自分たちの音楽を正直に出すようになってるというか。その感覚にすごい近い感じはしましたね。

--- アルバムタイトル『HOKORI』っていうのは?

有馬:おとぎ話がこのアルバムを出そうとした時に、「自主レーベルから出せばいいじゃん」って考えていたんですね。それで自主レーベルを作るんだったら名前何がいいかって考えて、そのレーベルに付けた名前が”HOKORI”だったんですよ。”誇り”=プライドでもあるし、”埃”ってどこでも飛び散るし。

前越:叩けばどんどん出てくる魅力でもあるし。

有馬:マジで最高だなって、“HOKORI”まみれ!

--- ROSE RECORDSからのリリースの経緯は?

風間:まずレコーディングをしようと思って、5月に自分たちでレコーディングをしたんですよ。どこからリリースするとかも決まっていない状況で。
「自分たちでどこまでレコーディングが出来るんだろう」って言って、2日間で10曲録って、軽くミックスして。で、いいの出来上がったから「ひとまずみんなに聴いてもらおう」という感じで色んな人に聴いてもらって。それで、5月の半ばに、JAPAN JAMっていうROCKIN’ONのフェスがあって、そこに曽我部恵一バンドのゲストで有馬が出たんすよ。そこで、久しぶりに曽我部さんにお会いして「これ出来たんで聴いてください」って言ったら、その2週間後・・・

有馬:最初に渡したときは、音楽を日本という国でやってる中で、やり方が一番かっこいい人に渡してみたいと思って。レーベルを自分でやっているというスタンスとか、ミュージシャンとして勝負するやり方が一番かっこいい人。それで曽我部さんに渡したんですよ。そしたらやっぱり返事をしてくれて。で、そこから流れるように行っちゃった感じだよね。

--- 出すところも決まっていない中レコーディングするっていうのは本当に自主制作の原点というか。

有馬:そうですね。単純に自主で出そうと思ってましたからね。

--- そうなると、今後自分でレーベルをやる事にも興味があったりするんじゃないですか?

有馬:もちろんそういうのが最終的にやれれば面白いなとは思うんすけど、そこに行くまでにはプロセスがあって。もっともっと自分のバンドが最高のバンドにならなきゃいけなかったりするので。その前に、音楽をつくる人の中で尊敬できる人ともっと話がしたいなと思って。曽我部さんとそういう話が出来るようになってるっていう状況は、音楽をやる人間として、すごく成長出来てる感じがしますね。

--- 今回その曽我部さんにミックスもお願いしてるんですよね。そのミックスに関して感じた部分はありますか?

牛尾:まずは速さにびっくりしましたね。最初はみんなでミックスしようという話になってたんすけど、曽我部さんが2曲くらい「ミックスしてみた」って持ってきてくれて。それを聴いてみたら凄い良くて、じゃーこのままお願いしようかなって。そこから2週間経たないくらいで出来てたんで、その速さにびっくりしましたね。

--- 最初に2曲持ってきてくれた楽曲で、牛尾さんが良かったと感じた部分はどの辺りだったんですか?

牛尾:曽我部さん本人がすごい楽しんでやっているような感じがあって。おとぎ話の音源が好きで、それを楽しみながら好きなようにやっていて、且つ僕らが聴いてもかっこいい音になってたから。そこで全部合致した感じがして。

--- 風間さんはいかがですか?

風間:バンド感のよく出たミックスをしてもらえたなって。ずっと4人でやってて、仲良くやってるんすよね。レコーディングの雰囲気とかもすごい良くて。それが曽我部さんにも伝わって、ロックバンド然としたミックスをしてもらえたっていう感じはすごくしますね。有馬の声がすごく良く聴こえるようになりました。

前越:そう!ボーカルの声がより届くようになりましたね。一番前にきて。最高でした。

有馬:個人的には、おとぎ話って今まで3枚つくってきたんですけど、結構主観的にアルバムをつくってきた気がしてて。レコーディング、ミックスをしてくれた人達もみんなおとぎ話の事すごい好きで、そうやってみんなでつくってきたんですけど。曽我部さんがミックスした音源には、ある種の批評的な面もあって。自分の好きなおとぎ話プラスアルファの魅力を引き出してくれてたような感じがします。それが自分的には衝撃的な事で、そこが一番びっくりしましたね。そのおかげで、おとぎ話の武器みたいなものが、もっと明確にわかった感じがしました。ライブを観ている人が喜ぶような感じの音だし、そもそもおとぎ話の顔とか体温とか感じられるような音源になってるというか。作り込まれた感じがないっていうのが最大の魅力な感じがしますね。

--- そもそも「自分たちのバンドにとって何が武器なのか」考えながらつくったアルバムだったのに対し、より教えられた部分があるというか。

有馬:そうですね。曽我部さんって音楽が好きな人じゃないですか。ミュージックラバーの人がホントに、この音楽好きだからやってくれたというか。
俺このアルバムが出来た後、友達に「自分の好きな人に聴かせるんだったら、このアルバムの中のどの曲聴かせる?」っていうことを聞いたりしたんすけど、そういう事って今まではなかったんすよ。そういう風に思えるような、すぐそばにあるアルバムになった感じがしますね。

--- 購入者特典に「全曲解説」「メンバーそれぞれのインタビュー」が付きますよね。これを付けようと思ったのはどうしてですか?

有馬:今って、インターネットっていう一つのツールが無料で、サイトを見れば、雑誌を買わずして、今一番ホットな音楽を探し当てる事が出来る現状になったりしているじゃないですか。僕はそれ、みんなにチャンスがあるという意味では、ある種面白い事だと思っていて。そう考えると、おとぎ話もweb展開でインタビューを載せる事も出来る。だけど、高校生ぐらいの時にROCKIN’ON JAPANとかを読んで音楽を聴いてきたりした経験もあるので、読み物として面白い文章、インタビューをあげちゃう事が出来るんじゃないかなと思って。買ったら歌詞カードだけじゃなくて、ある種の読み物が欲しいんじゃないかなと思ったんですよ。現状、おとぎ話のライブを観に来てくれるお客さんと話をすると、お金持ってない子が多いんすね。「雑誌とかは買わない。だけどライブハウスは来る」っていうのはすごい有難い事だし、自主的な人が多いって事だと思ったんで、そういう人達にわかりやすく、おとぎ話っていうバンドをわかってもらうために、僕以外のインタビューが載ってると面白いんじゃないかなって思って作った感じですね。

--- その人のバックボーンとか、人となりが見えると、また音楽の聴き方が変わってくる所はありますもんね。

有馬:そうなんすよ!せっかく体温が伝わるようなアルバムになってるんで、それはどうしてもやりたかった感じですね。

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「WEEKEND」PV



profile

2000年に有馬とベースみたいな顔の風間くんが出会いバンドおとぎ話を結成。
旅の途中、右手にBOSSのエフェクターを持って佇んでた牛尾くんと、りんごの星で野球帽をかぶった前越くんが仲間入り。

以後、独自の表現と音楽の可能性に懸ける日々。

焦燥と少年性の同居した1stアルバム「SALE!」
絆と赤い情熱を描いた2ndアルバム「理由なき反抗」
日々の不安と感謝の季節を綴った3rdアルバム「FAIRYTALE」
そして
おとぎ話を語る上で重要な曲が収録された2枚のEP
「ハローグッバイep」、「青春 GALAXYep」を現在までに発表している。

2010年で結成10周年。
自主レーベル「HOKORI」を開始。
日本における
独自の表現と音楽の可能性に
さらに磨きをかけ
歩み続ける。

メンバー
有馬和樹(Vo.& Gr.) 81年生まれ。横浜市出身
風間洋隆(B.) 81年生まれ。新潟県三条市出身
牛尾健太(Gr.&Chorus) 83年生まれ。広島市南区出身
前越啓輔(Dr.&Chorus) 81年生まれ。石川県白山市(旧松任市)出身

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