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HMVインタビュー: Tim Deluxe

Tuesday, November 9th 2010

interview

Tim Deluxe

永遠のビッグアンセム“IT JUST WON'T DO”の生みの親にして名実共に世界トップDJの一人、ティム・デラックス。今回、様々な音楽要素を取り入れた完全フロア仕様のダンス・アルバムを完成させた彼にお話を伺いました。

今ここで、ダンス・フロアにフォーカスして自分のルーツに戻るのもいいんじゃないかと思ったんだ。


--- 前作より約4年ぶりのリリースとなりますが、この4年間はあなたにとってどんな期間でしたか?

Tim Deluxe: この4年間は時間が経つのがとても早かったよ。4年間とはとても思えないくらいにね。 でも良い4年間だったよ。自分を楽しむ事ができたからね。

--- 今回のアルバムにコンセプトはありますか?

Tim Deluxe: このアルバムは他のアルバムとは少し違うんだ。収録されているいくつかのトラックは既にイギリスでシングル・リリースされているからね。通常、アルバム制作にとりかかる時は全体的なコンセプトを用意して締め切りを意識しながら最初から作り始めることが多いんだけど、今回は既に収録されるトラックがいくつか決まっていたんだ。だから普通のアルバム制作方法とは異なっているよ。

それとこのアルバムのアイデアは<Skint>と今の音楽の購入のされ方について話し合ったことから生まれたと言える。現在DJもリスナーもダウンロードで音楽を購入するのが最も多いという現状を踏まえて“クラブEP”を作成するということ。いくらDJがデジタルの方向に進んで行こうとも、フィジカルを買うDJがいなくなることはないと思うんだ。だから“クラブEP”は出して意味のないものではないし、その形で作品をまとめておいて何枚か溜まったらそれらをくっつけて“クラブ・アルバム”としてリリースする、ということも面白いんじゃないかと思ってね。

そうやって完成されたものはクラブ向けのトラックの集合体だから“クラブ・アルバム”になる訳で、今ここで、ダンス・フロアにフォーカスして自分のルーツに戻るのもいいんじゃないかと思ったんだ。今のクラブの流れも一回りしてダンス・フロア仕様のトラックが多く作られ、そういったトラックに勢いがある気がするしね。自身でトラックを作るDJなら意識していることだと思うけど、トラックの制作過程で気がつくとフロア向けのものからリスニング向けのものになってしまうことも少なくないんだ。普通のアルバムを作っている時はそれでも良くて、というのもリスニング用のトラックとダンス・フロア用のトラックのバランスがとれてさえいればいいからね。でもあまりリスニング用のトラックが意図に反して出来すぎてしまった場合は、リミックスしたり手直しをしたり、酷い場合は作り直さなきゃいけなかったりするよね。でも今回のアルバムはコンセプトやテーマがはっきりとしていたからやりやすかったよ。最初からオーセンティックなアルバムを作るということを意識していなかったからね。

--- 3作目のアルバムという事で、新しくチャレンジした事や特に意識した事などはありますか?

Tim Deluxe: 大体さっきの質問で答えてしまったけど、意識したことはやっぱり全てのトラックをダンス・フロアで機能するものに仕上げる、ということかな。今までそんなアルバムを作ったことはなかったから、これは僕にとってのチャレンジとも言えるね。ノー・チルアウト・トラックにノー・スロー・トラックでね!

--- 今回のアルバムは、様々な要素がバランス良く配置された素晴らしいアルバムだと思いました。アルバムを制作される際に心がけている事はありますか?

Tim Deluxe: 通常は落ち着いた環境で座ってプロダクションとそのプロセスについての考えを巡らしながらトラックを作り、最初のトラックが完成すると、そのトラックとの関係性やバランスを考えながら次のトラックに取りかかるという事が多いんだ。アイデアがすぐに湧く時もあるし、なかなか納得できるアイデアに辿り着けないこともある。そういう時はなにも考えないようにすることが一番なんだけど、今回のアルバムではそんな感じだったよ。考えないで、ただただダンス・フロアで力を発揮するトラックを作るんだ、っていう感じでね。
それと一つのトラックを作るのにあまり時間をかけすぎないということは心がけているよ。

--- そして今回の作品は完全にフロア志向なダンス・アルバムでもありますよね。人を踊らせるトラックに必要な要素は何だと考えますか?

Tim Deluxe: リズム。単純に良いリズムとベースだよ。つまりドラムとベース。その次にドラムとベースの上にのるメロディーだね。でもやっぱり根本的なこととしてドラムとベースが重要だと思うよ。なにせ人はビートだけでも踊る事が出来るからね。もちろんそれが良いビートだったらだけど。

--- 今回の収録曲の中で、最も気に入っている曲は?その理由も教えてください。

Tim Deluxe: わからないなー。でもFreedomとBack 2 The Rocketかな。When We Come To Itもお気に入りだよ。
でもやっぱりFreedomかな。Freedomはアルバムの中で一番アイデア出しからトラックの完成まで理想的に作業を進めることができたからね。ドラムとベースの配置もとても気持ちよくできたと思っている。それにこのトラックをクラブでプレイするといつも良いリアクションがオーディエンスから返ってくるんだ。そのリアクションを意識して作ったトラックだから素直にとても嬉しいよ。

--- ジャケットがすごくクールで作品のイメージとピッタリです。アートワークを手掛けた方について教えてください。

Tim Deluxe: ありがとう。このジャケットは僕も気に入っているんだ。これはDisplay Copy(スタジオ・レーベル)のTom Scholefieldというデザイナーに依頼したんだ。彼はHudson MohawkeやRustieのアートワークを手がけている人物だよ。今回のアルバムのアートワークのイメージは僕の中にすでにあったからそれを実現するにはどのデザイナーに頼む事がベストか考えて彼に決めたんだ。
それとアートワークをどこかで日本とリンクさせたいと思っていたんだ。さりげない感じでね。その時に「マランゴーニ・エフェクト」をイメージしているんだ。日本でいう「墨流し」に近いものなんだけど、このアートワークの中に感じてもらえるかな?色こそ日本の伝統的なものだったり、所謂日本っぽいものとは違うけど、形そのものは「墨流し」を意識しているんだよね。日本とのコネクションをアートワークに反映させたかったから。それに色についても、音楽とも合っていると思っていて気に入っているんだよね。サイケデリックで、初期のクラブ・ヴィジュアルを思い起こさせる。アシッド全盛期の頃ね。あの頃の感じは未だに好きなんだよね。

*墨流し(すみながし)とは墨汁を水に垂らした際に出来る模様、またはその模様を染めた物である。

--- あなたの作るサウンドは、流行に流されないとても個性的なものだと思うのですが、これまでにどんな音楽に影響を受けてきたのですか?

Tim Deluxe: 今は全てだね。でもエレクトロニック・ミュージックとジャズを特に良く聴くかな。で、クラブ・ミュージックは昔程聴かなくなったね。今はあまりクラブに通ってないんだ。年をとったからかな。(笑)全く行かないって訳じゃないけどね。DJをするのは今も昔も大好きだよ。音楽を聴きにクラブに出かけることは少なくなったってこと。ジャズはとてもいい。多分これまでクラブで沢山のクラブ・ミュージックと共に過ごしたからね。僕の耳が休みたがっている気はしている。でもそれもそう長くは続かないだろうね。クラブは大好きだから。

--- 今後のご予定などがありましたら。

Tim Deluxe: まず日本にいくよ!
そして2011年が明けると共にすぐに音楽の制作を始めたいと思っている!
来年はコラボレーションをしたいんだよね。まだ現実的に具体的な名前は挙げられていないけど、イメージとしては皆をあっと言わせるコラボレーションをしたいと思っている。僕が作っている音楽とは遠いところにいるアーティスト/プロデューサーと一緒に曲を作ってみたいって思っているんだ。実験的なことだけど、そこから新しいことを生み出せるんじゃないかと思ってね。
で、その次は東京マラソンに挑戦したいな。凄い興味があるからオンラインでリサーチしているよ。2月の開催だよね。

--- 最後に日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

Tim Deluxe: もうすぐ会える事を楽しみにしているよ!日本に行くのはいつも凄く楽しみなんだ。皆のおかげで日本ではいつだって良いプレイをすることが出来たからね。いつもサポートをありがとう!とりあえず日本に行けることが楽しみだけど、今回のパーティーを成功させてまた近いうちに日本に戻って来れるように頑張りたいと思ってる。最高のプレイを約束するよ!

新譜Tim Deluxe / Fluid Moments
永遠のビッグアンセム“IT JUST WON'T DO”の生みの親にして名実共に世界トップDJの一人、ティム・デラックスの約4年ぶりとなる待望の3rdアルバムが遂に完成!2010年ベスト・ディスク入り間違いなしの完全フロア仕様な極上ダンス・アルバム!!

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