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中島ノブユキ、メランコリックとは?

Thursday, September 30th 2010


中島ノブユキさんのセレクション



新作『メランコリア』と、「メランコリック・セレクション」。





 
メランコリア
 
 中島ノブユキ / メランコリア
 SPIRAL RECORDS  XQAW1101 2010年10月6日発売
 
 1st『エテパルマ 〜夏の印象〜』(06) 、2nd『パッサカイユ』(07)の2枚のソロ・アルバムや、幾多のアーティストに提供してきたアレンジ・ワークスで、幅広いファン層はもとより音楽関係者からも高い評価を獲得。映画《人間失格》の音楽を担当した事で、更にその動向に注目が集まるピアニスト / 作編曲家、中島ノブユキの待望の3rdアルバム。多岐にわたる音楽的造詣に根ざしたオリジナル楽曲に加え、クラシック、ボサノヴァ、アイリッシュ・トラッド、オールド・スタイルなジャズなど、多彩な名曲の数々を独自の視点で取り上げ、彼の音楽に共鳴する豪華なゲスト陣(畠山美由紀、伊藤ゴロー、高田漣、北村聡など)と共に、エレガントなアレンジメントとアンサンブルにより、情感溢れる美しい世界を描き出している。セルフ・ライナーノーツ収録。
(HMV レビュー)




収録曲とパーソネル


01. Overture - (中島ノブユキ) -
Acoustic Piano : 中島ノブユキ


02. 忘れかけた面影 / Reminiscence  - (中島ノブユキ) - 
Acoustic Guitar : 伊藤ゴロー, Bandoneon : 北村聡, Cello : 多井智紀, 徳澤青弦, 中村潤, 市寛也, Contrabass : 佐藤洋嗣, Acoustic Piano : 中島ノブユキ

03. プレリュード 嬰へ短調 / Prelude F sharp minor  - (中島ノブユキ) - 
Vox : 太田美帆, Cello : 中村潤, Acoustic Piano : 中島ノブユキ

04. プレリュード ホ短調 / Prelude E minor  - (中島ノブユキ) -
Acoustic Guitar : 桜井芳樹, Bandoneon : 北村聡, Drums : 芳垣安洋, Acoustic Piano : 中島ノブユキ

05. カリニョーゾ / Carinhoso  - (ジョアン・ヂ・バーホ / ピシンギーニャ) -
Acoustic Guitar : 伊藤ゴロー, Bandoneon : 北村聡, Cello : 中村潤, Acoustic Piano : 中島ノブユキ
(P) 1936 by MANGIONE FILHOS & CIA LTDA Rights for Japan controlled by Little Star Copyright Management


バンドネオン組曲 〜ジ・エッジ・オブ・タイム〜 / Suite for Bandoneon 〜The Edge of Time〜
 - (中島ノブユキ) -
Bandoneon : 北村聡, Cello : 多井智紀, 徳澤青弦, 中村潤, 市寛也, Contrabass : 佐藤洋嗣

06. I トッカータ / Toccata
07. II アリア / Aria
08. III フーガ / Fuga

09. 子守歌 / Lullaby  - (ベンジャミン・ゴダール) -
Bandoneon : 北村聡, Acoustic Piano : 中島ノブユキ

10. In A Mist  - (ビックス・バイダーベック)-
Banjo : 高田漣, Bandoneon : 北村聡, Clarinet : 塩谷博之, Trombone : 青木タイセイ,
Acoustic Piano : 中島ノブユキ


11. メランコリア / Melancolia  - (マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ) -
Acoustic Guitar : 伊藤ゴロー, Bandoneon : 北村聡, Cello : 中村潤, Acoustic Piano : 中島ノブユキ
(P) 1960 BERBEN s.r.l


12. プレリュード ロ短調 / Prelude B minor  - (中島ノブユキ) -
Bandoneon : 北村聡

13. シーベック・シーモア / Si Bheag, Si Mhor  - (ターロック・オキャロラン) -
Acoustic Guitar : 桜井芳樹, Electric Guitar : 高田漣, Bandoneon : 北村聡, Chorus : カントゥス,
Acoustic Piano : 中島ノブユキ


14. アダージェット 『交響曲第5番より』 / Adagietto 『from Symphony No.5』 - (グスタフ・マーラー) -
Vox : 畠山美由紀, Bandoneon : 北村聡, Cello : 中村潤, Acoustic Piano : 中島ノブユキ







【パーソネル】

中島ノブユキ(a-piano)
伊藤ゴロー(a-guitar) M-2,5,11
北村聡(bandoneon) M-2,4-14
多井智紀(cello) M-2,6-8
徳澤青弦(cello) M-2,6-8
中村潤(cello) M-2,3,5-8,11,14
市寛也(cello) M-2,6-8
佐藤洋嗣(contrabass) M-2,6-8
太田美帆(vox) M-3
桜井芳樹(a-guitar) M-4,13
芳垣安洋(drums) M-4
高田漣(e-guitar,banjo) M-10,13
塩谷博之(clarinet) M-10
青木タイセイ(trombone) M-10
カントゥス(cho)M-13
畠山美由紀(vox)M-14



> 中島ノブユキ オフィシャルHP
 
中島ノブユキ


 9月某日、HMV池袋店に中島ノブユキさんにお越しいただき、「フェイヴァリット・アルバム」15枚をセレクトしていただきました。10月6日にリリースされる3枚目のアルバム『メランコリア』にちなんで、テーマは、ずばり「メランコリック」。

 「メランコリック」あるいは「メランコリー」を辞書で引けば、「憂うつな」、「ふさぎ込んだ」、「鬱病の」など、大方ネガティヴな意味合いが目に飛び込んでくるかと思われますが、実際に哲学的な見地においてその概念は、西洋思想の中で長い伝統をもちながらも、世紀の変遷と共に大きく移り変わってきたといいます。例えばそれは千差万別に、「悲哀」から「哀愁」、さらに「倦怠」、「侘び寂び」を経て、「刹那」、「耽美」、「慕情」、「官能」、「甘美」といったような、儚いながらも艶のある風情を連想させ得る概念として、その意味合いを膨張させていったということかもしれません。

 多岐に亘る音楽活動を展開されている中島さんにとっての「メランコリック」。それを窺い知る上でも、とても興味深い15枚がセレクトされました。また、ジャズ、ロック、ワールド・ミュージック、クラシック、ジャパニーズ・ポップス等すべてのフロア/セクションをじっくりとご覧になっている中島さんの姿に、氏の創作活動総ての基礎を見たような気がしました。それでは、中島ノブユキさんの「メランコリック・セレクション」、お愉しみください。



 Monkees / 5 Original Albums
 Rhino 8122776782

モンキーズは、ベタですが「Daydream Believer」なんかがすごく好きですね。「Daydream」は「白昼夢」という意味。曲自体は軽快なポップスなんですが、その中に少し白昼夢を見ているような「夢うつつの仄暗さ」がある気がするんですよ。小学生ぐらいだったと思うんですが、ちょうどテレビで「モンキーズ・ショウ」をやっていた頃で、よく観ていました。その当時レコードを持っていたというわけではないんですが、ふと目にとまったので選んでみました。

 

中島ノブユキさんのセレクション

 明るい曲調の中に感じる、わずかな「翳り」みたいなものが好きなんですよ。終始「陰鬱」というよりかは行き来する感じ・・・と言いつつ、けっこう十分に「陰鬱」な音楽を選んでしまったわけなんですが(笑)。



 Paul Bley / Open To Love
 ECM 827751

ポール・ブレイは昔から大好きで、これは特に内省的なアルバムですよね。ECMの作品の中でもかなり初期のものなんですけど、その当時にこんな音を録っているのはすごい。しかも、完全に1日で録り上げているアルバムなんですよ。このアルバム、図らずも「Closer」という曲で始まっていて・・・次はジョイ・ディヴィジョンの『Closer』です(笑)。

 

 Joy Division / Closer
 ワーナーミュージックジャパン WPCR12840

彼らのラスト・アルバムですね。大学生のときよく聴いていました。ニュー・オーダーなんかと一緒に。これも何と言うか・・・暗いんだけど、単なる「根暗」ではなくて、どこか「躁鬱」的な暗さがあって好きなんですよ(笑)。

 

 Velvet Underground / Velvet Underground & Nico
 ユニバーサル インターナショナル UICY91665

ニコのドイツ語訛りの英語、「訛り」のある感じが好きなんですよ。そういう意味ではレゲエにも、もちろんリズムの面白さはあるんですが(リズムも訛っているわけだし)、歌の中のそういった「訛り」に魅力を感じるんですよね。ポルトガル語訛の英語とか。そう、もちろんルー・リードのソロも好きです。『Transformer』なんかも選びたかったんですけどね。「Satellite Of Love」みたいな感じは、まさに「メランコリック」かなと。

 

中島ノブユキさんのセレクション



 The Band / The Last Waltz
 20th Century Fox Jp MGBNY17337

この映画が大好きで、音楽は実はCDでは全然聴いてないんですよ。もっぱらDVDでよく観てるんですが、あのオープニングがたまらないんですよね。彼らの最後のライヴを観るために並んでいる人たちを撮影したシーン。興奮前の静けさ・・・。で、スタジオでの演奏シーンも途中に挿入されていて、それがまた「夢の中で見てる夢」みたいな感じで(笑)、あの演出の感じがすごく好きなんですよね。でまた、その最後のライヴが終わってから後日、監督のマーティン・スコセッシがリック・ダンゴの近況を尋ねに彼のスタジオに行くっていうシーンがあるんですよ。そのスタジオというのが、古い娼館か何かを改造したところで、その時の風景といおうか風情がなんとも言えなくたまらない。マーティン・スコセッシが「最近何しているの?」って訊くと、ダンゴは「忙しくするようにしているよ」みたいなことを答えるんですよ。そういうやりとりがまたね、「キュン」と来ちゃうんですよ(笑)。

 

 Neil Young / After The Gold Rush
 ワーナーミュージックジャパン WPCR75489

ニール・ヤングは大好き。ギターの音の太さも好きだし、なによりも声が好きなんですよ。ひょっとすると「女性的」とも言えるようなハイ・トーンに「メランコリック」な何かを感じるというか。一見マッチョな感じなんだけど、どこか「翳り」がある。このアルバムには、そういった「陰影」のあるニュアンスが満載ですよね。他のアルバムではわりと明朗で根明な曲も多かったりするんですけど、このアルバムは全体的に「仄暗い」感じがある。でも、いい曲ばかり。昔、畠山美由紀ちゃんのライヴで編曲を担当したときに、ここに入っている「Birds」という曲を弦楽四重奏を入れてやったりして、そういう意味でもこのアルバムはすごく特別な1枚ですね。

 

中島ノブユキさんのセレクション



 Brian Eno / Another Green World
 Virgin 6845272

ブライアン・イーノというと、「By This River」が入っているということで、特に最近は『Before And After Science』が取り上げられることも多いような気がするんですけど。もちろんあのアルバムも大好きですし、『Apollo』のドキュメンタリーフィルムのサントラも選びたかったんですが、意外と人が紹介しないということもあって、このアルバムを選びました。イーノも少し「躁鬱」的な感じがありますよね。むちゃくちゃポップで明るい曲をやったかと思うと、一方で救いようのないほど暗〜い曲もやる(笑)。そういうところが好きなんですよね。

 

 Bill Evans & Jim Hall / Undercurrent
 EMI ミュージックジャパン TOCJ50027

ビル・エヴァンスはどのアルバムも好きなんですが、あえて有名すぎるほど有名なこのアルバムを紹介させていただきます。音数が少なく、どちらかと言うとモノトーンな作品ですよね。ジャケットも好きです。ただ原盤のアナログの方がもっと黒味が強くていいんですけどね。エヴァンスとジム・ホールの絡み方には、あたかも元々譜面に書かれているような音の結び付きがあるんですよね。ほとんど「室内楽的」と言っていいような。もしかしたら制作の過程でフレーズについての綿密な打ち合わせがあった可能性もあるのかな、と。そう思わせるぐらい緻密で、お互いの内面が重なり合ったアルバムですよね。

 

中島ノブユキさんのセレクション

 本来の「メランコリック」の一般的な定義からは離れてしまうかもしれませんが、僕自身が感じる「メランコリック」というものには、どこかに「緻密さ」というものが必要なんですよ。



 Carlos Aguirre Grupo / Crema
 Rip Curl Recordings RCIP0144

カルロス・アギーレさん、いよいよ来日されるそうですね。ライヴを観るのがすごい愉しみなんですよ。どういう演奏をされるのかっていう。楽器をかっちりやっている人の一途に入り込んだ世界ですよね。カルロスさんもそうなんですが、あとはアウグスティン・ペレイラ・ルセーナさんもそうだったですね。以前一度岡山でアウグスティンさんと共演させていただいたんですけど、そのときも色々と面白かったんですよ。「セッションで何曲か演奏しませんか」という話になったんですけど、普通僕らの感覚でセッションと言うと、わりと演奏しやすい、スタンダードのような曲をサクッとやるというのが一般的ですよね。ところが、一応スタンダードな曲ではあったんですけど、むちゃくちゃ繊細で難しい曲をアウグスティンさんがやりたいって言って(笑)、ぱっとコード譜を見ただけじゃ響きや細かいニュアンスが判らないような曲だったんですよ。完全に響きが楽曲と一体化しているような曲。言うなれば肉体と共にある曲。もう一生懸命楽譜に、アウグスティンさんが弾くギターの音を採り直して(笑)。つまりコード・ネームだけ書いてあっても、実際はそう弾いていないとか、あるいはコード・ネームで書き表せないような響きを弾いているんですよ。でも、そういう一途な感じというか、たとえセッションでやる曲とはいえ人前でやるからには一音もゆるがせにはしないという姿勢はすごく興味深かったですし感動しました。

 

 マイ・リトル・ラバー / Presents
 エイベックストラックス AVCD23608

このアルバムに収録されている「Yes」という曲が大好きなんですよね。当時はシングル盤で持って聴いていました。何とも言えない・・・まぁ「メランコリック」としか言いようがない世界の曲(笑)。この曲を初めてテレビで聴いたときは、そのあまりの儚い美しさに衝撃を受けました。

 

 Thierry Lang / Lyoba
 Musiques Suisses MGBNV3

岡山で「サウダーヂな夜」というお店をやっている森山さんという方に教えてもらったCDです。ちょっと自分の作品に近いニュアンスも感じていて(笑)・・・まぁそれ故に森山さんが教えてくれたというのもあるんですけど。スイスのピアニストで素晴らしい演奏をするんですが、残念なことにジャケットがあまりよくない(笑)。1曲目が「牛追い唄」だからこのジャケットなんでしょうけど、アルバムの全体の音の感じとこのジャケットはほとんど全くリンクしていないです(笑)。

 

中島ノブユキさんのセレクション

 「メランコリック」って定義付けがしづらい概念じゃないですか? マスに向けて提示しようとする概念としては最も難しいものなんじゃないかなという気がします。なぜなら、個人の「記憶」だったり「体験」だったりにものすごく依っているものだと思うので。とはいえ、個人に還元されるものという意味では今回選んだ15枚というのは、まとまりがないように見えるかもしれませんが、あくまで僕自身の中では一貫性があるものなんです。



 シゲティ(Joseph Szigeti) / 協奏曲ライヴ集
 Memories MR2079

「アルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲」なんですが、これは僕が、この世の中でいちばん好きな曲と言ってもよいですね。この演奏は聴いたことがないのですが・・・(笑)。僕が持っているのは、ギドン・クレーメルによる演奏で本当に素晴らしい。所謂「新ウィーン楽派」はアルノルト・シェーンベルク、その弟子にあたるアルバン・ベルク、アントン・ヴェーベルンらがいるわけなんですが、その中でもベルクは「十二音技法」というどちらかと言えば数学的な音楽の技法を使っていながらも、すごくロマンチックな音世界に近付いていった人なんですね。そういうバランス的な部分でベルクの作品には大体惹かれるんです。特にヴァイオリン協奏曲が好きなのは、最終部にゆったりとした場面があって、そこでバッハのコラールが引用される瞬間があるんですが、その美しさといったらないですね。それまでは色々と激しい音なんかも聴かせながら進んで行くのですが、最後、バッハのコラールの引用の瞬間に向かって音が収束していくような、そこにドラマがあって本当に最高なんですね。これは、アルマ・マーラーの娘が若くして亡くなったことをうけ、弔いの気持ちを込めて作った曲なんですね。だから「To the Memory of an Angel」という副題が付いているんです。

 

 次に紹介するラヴェルとスクリャービンのそれぞれのピアノ協奏曲は、どちらも第2楽章が非常に「メランコリック」な綺麗な曲なんですね。



 ラヴェル (Maurice Ravel) / ピアノ協奏曲
 ユニバーサル ミュージック UCCG5116

モーリス・ラヴェルの「ピアノ協奏曲(ト調)の第2楽章」は、すごく有名な曲ですね。この曲は映画人間失格のサウンドトラックにもギターがメロディーを奏でる形に編曲して収録しました。



 スクリャービン(Alexander Scriabin)
/ 交響曲全集・管弦楽作品全集
 Bis BIS1669

あまり有名ではないですが、こちらの「ピアノ協奏曲」の第2楽章も、忘れてはならない名曲です。以前から「メランコリック」な曲として紹介したいなと思っていました。

 

 ペルト(Arvo Part) / アリーナ
 ユニバーサル ミュージック POCC1062

アルヴォ・ペルトの曲はどれも好きですね。これはヴァイオリンとピアノの曲でもあるんですが、「鏡の中の鏡」にしろ、「アリーナのために」にしろ、これ以上ないというぐらい音を極限まで切り詰めた音楽。この様式によってペルトは旋律の新しい提示の仕方をしましたよね。中世の音楽などを熱心に研究したみたいなのですが、そんなこともあってすべてが完全に新しいものではないのかもしれないのですが、この時代にどんな方法で音を提示するかというときに、やっぱりペルトのやっていることはすごいなと。どちらかと言うと保守的とも言える音の使い方なんですが、それゆえ、”その時代”あるいは”その時代性”と組み合わさったときには、すごく過激なものとして聴こえるんですよね。

 

中島ノブユキさんのセレクション

 今回の新しいアルバムは、『メランコリア』というタイトルになってはいるんですが、実は「メランコリア」という曲が元々あって、それを単純にアルバム・タイトルにしただけなので、全体がメランコリックかどうかというのは、自分ではあまり判断できていないんですよ(笑)。別に「メランコリック」なものを目指して作っていたわけではないので。ただ、この作品を耳にした方々には、「ひとつの統一された世界観がある」と感じていただけているようなので、そういった意味では、おそらく自分の中にある、どこか「内向的/内省的」というか、少し「ほの暗い」部分が投影されているアルバムなのかな、とは思っています。

 だけど、決して暗くて「鬱」なアルバムではないので、お茶会やドライヴ、はたまた一日の終わりに静かな時をすごしたい、なんていうときにでも聴いていただければと思いますね(笑)。




【取材協力:SPIRAL RECORDS】

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 フランスの印象派の、エスプリが戯れる夕刻のカフェ・コンセール。ブラジルのインテリが集うショーロ、ボサノヴァを生んだサロン。水面に乱反射する光のように様々な響きが生まれた前世紀の、カフェ、サロンに思いを馳せるかのような音楽を奏でる『パッサカイユ/PASSACAILLE』。シャンソン、ジャズ、オペラのアリア、ボッサ、クラシックに加え、それらのエッセンスがひとつに響き合う中島のオリジナルの数々。橋本徹(SUBURBIA)が絶賛した前作『エテパルマ〜夏の印象〜』の響きは、さらに美しく、密やかに、空間を満たしていくエレガントな、新しい時代の印象派、到来の予感。室内楽の佇まい、カフェ/ラウンジ・ミュージックの装い、ジャズの気配。それはまったく新しい“印象派”という音楽の到来。  










 菊地成孔、半野喜弘、畠山美由紀、UA、ゴンチチなどのアーティストとコラボレーションを続けてきた作編曲家、中島ノブユキの1stソロアルバム。本作では、書き下ろし、クルーエルで発表済みのオリジナル作品に加え、シューマン、20世紀スペインの作曲家フェデリコ・モンポウ、ブラジル音楽のヴィニシウス・ヂ・モレイス、デューク・エリントンの作品をラウンジ風にアダプテーション。室内楽、ボサノヴァからジャズを横断する、穏やかで精謐な音楽は心地良い安らぎを与えてくれます。ゲストには、渡辺香津美、菊地成孔、松永孝義(ex-MUTE BEAT 他)、高田漣、青柳拓次(little creatures)らが参加。また、ジャケット写真を蜷川実花、ライナーノーツを内田也哉子が担当。










 超豪華キャスト が集結した文芸大作のオリジナル・サウンドトラック。音楽を担当したのは中島ノブユキ。オリジナル・スコアに加えて、ラヴェルのピアノ協奏曲より「アダージオ アッサイ」、そして大貫妙子が歌う「アヴェマリア」を収録。映画での未使用曲も多数収録し、中島の作品集としても注目されるアイテム。 CDジャケットには、主人公・葉蔵役の生田斗真が登場。






M-6 「Happy Birthday To You」





 M-7 「Je T'Aime Moi Non Plus (Jane Birkin)」





 M-3 「Falling」




Live At Gloriachapel 2005

 Live At Gloriachapel 2005
畠山美由紀

サウンド・プロデュース、編曲、
ストリングスアレンジ、ピアノ





Fragile

 Fragile
畠山美由紀

サウンド・プロデュース





Diving Into Your Mind

 Diving Into Your Mind
畠山美由紀

ピアノ、パイプ・オルガン、フェンダー・ローズ、
Prophet-5、ストリングス・アレンジ等





P.S. I Forgot

 P.S. I Forgot
naomi & goro

ピアノ 「カリオカ」 「夜明けの歌」





Desert House

 Desert House
MOOSE HILL

ピアノ、ウーリッツァー 「ノスタルジア」(唄:原田知世)





記憶喪失学

 記憶喪失学
菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール

楽曲提供、編曲、ストリングス・アレンジメント





野生の思考

 野生の思考
菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール

楽曲提供、編曲、ストリングス・アレンジメント





南米のエリザベス・テーラー

 南米のエリザベス・テーラー
菊地成孔

ストリングス・アレンジメント





Degustation A Jazz Authentique / Bleue

 Degustation A Jazz Authentique / Bleue
菊地成孔

ストリングス・アレンジメント





cure jazz

 cure jazz
UA / 菊地成孔

オーケストレーション、ストリングス/ブラス・アレンジ、
チェンバロ、オルガン他





ATTA

 ATTA
UA

ストリングス・アレンジ、ピアノ、チェレスタ





Nephews

 Nephews
UA

ピアノ 「A Felicidade」





Lido

 Lido
半野喜弘

ピアノ、フェンダーローズ





Private / Public

 Private / Public
高木正勝

ストリングス・アレンジ





Elegy

 Elegy
南博

ストリングス・アレンジ





Touches & Velvets

 Touches & Velvets
南博

ストリングス・アレンジ





VSOD -very special ordinary days-

 VSOD
ゴンチチ

サウンド・プロデュース





我流一筋

 我流一筋
ゴンチチ

サウンド・プロデュース





Cowardly Boy Aint Stand Alone at Yebisu Garden Hall

 Cowardly Boy Aint Stand Alone
CALM

ストリングス・アレンジ、ピアノ、
フェンダーローズ、シンセサイザー





Love & Peace

 Love & Peace
多和田えみ

サウンド・プロデュース





Agatha

 Agatha
COMBO PIANO

サウンド・プロデュース 「Everyday Is Perfect」





レター

 レター
ハナレグミ

ピアノ、フェンダーローズ、ハモンド・オルガン他





さらら

 さらら
ハナレグミ

ピアノ、フェンダーローズ、ハモンド・オルガン他





Peaky SALT

 Peaky SALT
Peaky SALT

ストリングス・アレンジ、キーボード





ジョビニアーナ: 愛と微笑みと花

 ジョビニアーナ: 愛と微笑みと花
Various

サウンド・プロデュース/編曲:bird、南佳孝、akiko、
キリンジ、土岐麻子、多和田えみの楽曲