ソウルマン、Aloe Blacc。

2010年9月24日 (金)

名作と誉れ高いデビューアルバム『Shine Through』から4年。ExileとのユニットEmanonとしての新作も待たれるカリフォルニアはオレンジ・カウンティ出身のシンガー/MC/プロデューサー、Aloe Blaccが待望のセカンド・ソロ・アルバム『Good Things』をStones Throwからリリースする。

プロデューサーにはEl Michels AffairなどをリリースしているUSのファンク/ソウル・レーベルTruth & SoulのJeff Dynamiteとレーベルの代表であり、サックスから鍵盤といった楽器演奏からプロデュース、アレンジまでこなすLeon Michelsが担当。特にLeonはJay Zの「Roc Boys」やLee Fields、Amy Winehouse、Iggy Pop、Adeleらの作品に関わってきた鬼才。

リードシングルはなんとVelvet Undergroundのクラシック「Femme Fatal」のカヴァーで、サザンソウル風アレンジとAloeの乾いたヴォーカルが原曲にはないノスタルジックなイメージをかきたてる。またスカスカの生音がたまらなく黒いファンク・チューン「Hey Brother」やファルセットを聴かせる70sサントラ的な「Life So Hard」など、全編通してディープでアーシー。Anthony Hamiltonが歌ったらドンピシャなプロダクションなのだが、Aloeのフェイクの少なさや朴訥とした歌い口が返って南部らしさを引き立たせるから不思議だ。ジャケもイカしてる。

「I Need a Dollar」PV

Aloe Blacc on Gilles Peterson Worldwide (Audio)

Aloe Blacc - I Need a Dollar, live in studio (Video)

トラックリスト

01. I Need A Dollar
02. Green Lights
03. Hey Brother
04. Miss Fortune
05. Life So Hard
06. Take Me Back
07. Femme Fatale
08. Loving You Is Killing Me
09. Good Things
10. You Make Me Smile
11. If I
12. Mama Hold My Hand
13. Politician (Reprise)

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Mayer Hawthorne / Strange Arrangement

デトロイト育ち、歌はもちろん、プロデュースから楽器演奏までこなすマルチ・プレーヤーMayer HawthorneがPeatnut Butter Wolfに見出されStones Throwからアーティスト･デビュー。音楽愛好家らしくSSWぽい「A Strange Arrangement」で早くも引き込まれ、決してうまくはないものの味のあるファルセットに自ら重ねたであろうコーラスワークがまるでロックステディ期のヴォーカル･グループのように染み入る「Just Ain't Gonna Work Out」、ドリーミーなイントロからノーザンソウルに流れ込む「Maybe So, Baybe No」、ど真ん中モータウン・ダンサー「Your Easy Lovin Ain't Pleasin Nothin」、Raphael Saadiqが最新アルバムでもトライしたアーリーソウルな「Make Her Mine」「One Track Mind」など収録。が、しかーし、敢えてオススメしたいのはコアなソウル・ファンも真っ青なDelfonics路線なやるせないスウィートソウル「Shiny & New」と「I With It Would Rain」。気持ち悪いくらい（褒めてます）のファルセットとあの時代の音世界を現在に蘇らせたMayerに脱帽です！