LOUDインタビュー: Ryohei
Saturday, February 26th 2011
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'02年に、Fantastic Plastic Machine「Why Not?」に参加する形でデビュー、現在はクラブ・ミュージックとポップスをつなぐ存在として、注目を集めているシンガー、Ryohei。スティービー・ワンダー・バンドの元で本場のR&Bを学んだ経験を持つ、日本では希有な実力派だ。近年はハウス・ミュージックへ傾倒しており、昨年からはDJ ratpak名義でDJを行うなど、活動の幅をますます広げている。
そんなRyoheiがこのたび、約3年ぶりとなるオリジナル・アルバム、『Rat the Wolf』を完成させた。空間系のシンセや、ループ感あふれるビートを用いた、フロア仕様のテック / エレクトロ・ハウスが詰まった本作。彼の豊富なライブ経験や、クラブミュージック・クリエイターとの交流、自身のあくなき探究心が結実した、渾身の一枚だ。Ryohei自らトラック制作を手がけた楽曲や、盟友の武田真治、瀧澤賢太郎のゲスト参加にも、ぜひ注目してほしい。
『Rat the Wolf』で進化を遂げた、Ryoheiの音楽性に迫るべく、本人にインタビューを試みた。
DJブースで歌うのが好きだし、クラブにもよく遊びに行くし、現場でリアルに歌えるような曲をつくりたい。
- --- アルバム・タイトル『Rat the Wolf』には、どういう意味を込めたのですか?
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Ryohei: 僕自身、トゲのある性格で“Wolf”な面を持っているんですけど、それを丸めて、余計なものを脱ぎ捨てて好きなことをやればいいじゃん! っていう意味を込めました。自分に対する教訓みたいなものですね(笑)。
- --- Ryoheiさんのパーソナルな部分が、タイトルに凝縮されているんですね。音楽性としては、エレクトロニックなハウスが軸になっている印象を受けました。
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Ryohei: カバー・アルバム『Cavaca』では、スイートでメロウな楽曲をやってきましたけど、ライブでは、どうしてもアッパーなパフォーマンスをやりたくなるんですよ。それもあって、オリジナルではアッパーな“男ハウス”をつくろうと思ったんです。
- --- アルバムのイメージは、どうふくらませていったのですか?
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Ryohei: 『Rat the Wolf』のミキシング・エンジニアをやってくれた、イコライズの岡村君とか、MAKAI君のトラック制作に携わっている岩谷茂君との出会いが大きかったですね。彼らとの共通言語は、デヴィット・ゲッタ、クリス・レイク、デッドマウスとかで、あとはプログレッシヴ・ハウスっぽいものも、お互い好きだったりして。そんなイメージで、彼らと一緒に“こうしよう、ああしよう”って試していったんです。
- --- 音づくりに関しては、どんなことを意識しましたか?
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Ryohei: 立体的なサウンドにしたかったんですよ。だから、ボーカルも左右にパンを振ったり、シンセの音を真ん中に置いて、ベースはちょっと後ろの方で鳴らして...とか考えましたね。マイクも、ざらついた声質でレコーディングできるものに変えたり、後からディストーションをかけたりしました。
- --- 細かいディレクションにも携わったんですね。
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Ryohei: アルバムの曲を自分でDJミックスしながら、“ベースをもっとこうしたい、ここの声はリヴァーブいらない”とか、何度も細かく修正しましたね。ミックスダウンも、エンジニアの岡村君に家に来てもらって、合宿でやりました。固定概念を取っ払って、面白いことをやろうよ! ってことで、だいぶみんなを振り回しましたね(笑)。
- --- そこまで自ら研究して、こだわっているシンガーさんって少ないと思いますよ。
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Ryohei: あんまり右に習うのが好きじゃなくて、我が強いんですよね。ややこしいアーティストなんですよ(笑)。
- --- いやいや(笑)。やはり、そこまでビジョンを反映させてこそ、本当の意味で自分のアルバムだと自信を持って言えますよね。
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Ryohei: そうですね。自分でも打ち込みをやるようになって、それまで伝えにくかったイメージを、具体的に言えるようになったのも大きかったです。
- --- このアルバムにも、Ryoheiさんが自らトラックを手がけた曲がいくつかありますが、曲づくりのアイディアは、どのように生まれるものなんでしょうか?
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Ryohei: 頭の中で、どうしても音が鳴ってしまうんですよ。音の位置や音色まで細かく。いつも、そういう空想の中で生きているんですよね。今回自分で打ち込みした曲は、まずビートからつくっていきました。キックの音色は、まだまだ追求しなきゃですけどね。
- --- ボーカルに関しては、これまで以上に感情のぶつけ方が力強くなった印象を受けました。
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Ryohei: 体育会系出身なので(笑)、アティテュードはロックなんですよ。男のハンズアップというか。僕自身も、DJブースで歌うのが好きだし、クラブにもよく遊びに行くし、現場でリアルに歌えるような曲をつくりたいんですよね。
- --- 歌詞では、どんなことを大事にしましたか?
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Ryohei: ダンス・ミュージックっていうことだけを考えたら、わかりやすい単語を連呼するだけでも良いのかもしれないけど、僕はボーカリストなので、自分の世界を表現するために、いろんな言葉を盛り込んでいます。もともとスピリチュアルな人間なので、どうしても精神世界にいっちゃうんですよ(笑)。でも、それだけじゃ説教ハウスになっちゃうので、ラブ&ピースなことも歌っていますね。
- --- 具体的には、どのように言葉を積み上げていったのでしょうか?
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Ryohei: 使いたい単語や、良い響きの単語をブレインストーミングして、単語帳にブワーって書いていくんです。そこから見えてくるストーリーと、自分の心境を織り交ぜて歌詞にしていきました。すごく時間がかかりますけど、面白いですよ。
- --- ところで、「Sweet Love」には、サックスで武田真治さんがゲスト参加していますね。
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Ryohei: 真治君には、普段から芝居のこと、アーティストとして人前に立つことについて、いろいろ教えてもらっているんですよ。「Sweet Love」は、以前僕が参加した、BLACK JAXX「'bout Love」のアンサー・ソングみたいな位置づけですね。真治君のアドリブを生かして、遊び心と一体感を出しました。
- --- また、「Heart Beat By Beat」には、プロダクションで瀧澤賢太郎さんが参加していますね。
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Ryohei: ケンタ(瀧澤賢太郎)のアルバムに僕が参加した、「Heart Beat」っていう曲があるんですけど、その原型としてつくったものが、「Heart Beat By Beat」の下地になっているんです。ケンタは王道が好きで、僕はちょっと変わったものが好きだから、その中間みたいな曲になりましたね。
- --- Ryoheiさんは昨年、DJ ratpakとしても活動をスタートしたほか、ご自身でクラブ・パーティー<rat-a-tat>も主催していますね。今後は、それらをどう発展させていきたいですか?
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Ryohei: クラブって最近マンネリ化しているように感じるから、もっと面白い場所をつくりたいんですよね。<rat-a-tat>では、一見クラブとは離れているような人とも、コラボレーションしたいと思っています。他にも、<Soul Odyssey>っていうアコースティック・ライブをやっているので、夕方帯は<Soul Odyssey>、夜は<rat-a-tat>っていう組み合わせで、全国を回りたいですね。
【EVENT INFORMATION】
● <rat-a-tat vol.4>
Ryohei『Rat the Wolf』Release Party
3/20(土) @ 青山Velours(東京)
● <Soul Odyssey>
Ryohei『Rat the Wolf』Release Party
4/18(日) @ 六本木STB139スイートベイジル(東京)
- 新譜Rat the Wolf / Ryohei
- 90年代のフロアヒットを新進気鋭のハウスクリエイターを招いてカヴァーした『Cavaca』シリーズや、瀧澤賢太郎、MAKAI、加賀美セイラなどハウス界ネクストジェネレーションの作品のもレギュラーなど、男性シンガーという稀有な存在を活かし、ハウス界でその地位を築いてきたRyoheiが満を持して放つオリジナルFULL ALBUM!

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- Rat the Wolf
Ryohei - 2010年3月10日発売

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- CAVACA 3
Ryohei - 2008年12月10日発売
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- Ryohei Best
Ryohei - 2008年9月3日発売

幼少の頃をアメリカで過ごし、R&B, HIP HOPなど本場の恵まれた音楽環境の中で育つ。
社会人経験を経て、あるオーディションに合格した事をきっかけに、アメリカデトロイトにてスティービー・ワンダー・バンドのキース・ジョン他、現役プロデューサーから本場モータウンのR&Bを学び帰国。
その際アメリカで制作したデモテープが業界内で話題となり、デビューへと繋がる。
02年11月リリースのFantastic Plastic Machine「Why Not?」にヴォーカリストとして参加し、03年6月Warner Music Japanより山本領平として「Almost There」でデビュー。 m-flo、野宮真貴、 Heartsdales、Sunaga t Experience、GTS、hiro、冨田ラボ、TERIYAKI BOYZ(R)、MAKAI、Kentaro Takizawa等、フィーチャリングやコーラス参加などの外仕事は多岐に渡る。
06年、アーティスト名を"Ryohei"と変え、rhythm zoneに移籍。
“Cavaca(カバカ) = Ryohei × カバー × ハウス”プロジェクトではシーンを賑わす新進気鋭のDJ/ハウスアーティストたちとのコラボにより名曲をカヴァーし、アナログチャートやiTunes Storeダンスチャー トを席巻。ハウスシーンにおいて大きな話題となりロングヒット!!
デビュー5周年となる08年秋にはミュージカル「RENT」にロジャー役として出演。
09年6月より青山Velours にてレギュラーパーティー「rat-a-tat」をプロデュース。このパーティーでしか見る事の出来ない、DJ ratpak(Ryohei)のDJプレイは必見。 10年 ミュージカル「King of the Blue」に皇帝役として出演。
同年3月10日に約3年振りとなるオリジナルアルバム『Rat the Wolf』をリリース。
日本ダンスシーンにおいて、アンダーグラウンドとオーバーグラウンドを変幻自在に行き来する振り幅の広いヴォーカルスタイルとサウンドプロダクツで大きな注目を集めている、唯一無二の男性ボーカル・スペシャリスト"Ryohei"。
<オフィシャル・サイト プロフィールより>
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