トップ > ニュース > 【カルモン第12号】 マイケル・ジャクソン特集 〜マイケル・ジャクソン徹底解剖〜

【カルモン第12号】 マイケル・ジャクソン特集 〜マイケル・ジャクソン徹底解剖〜

2010年1月18日 (月)

マイケル・ジャクソン徹底解剖
マイケル ジャクソンに関する意識調査
マイケル ジャクソン特集1 僕らが愛したマイケル ジャクソン
マイケル ジャクソン特集2 マイケル ジャクソン徹底解剖
マイケル ジャクソン特集3 絶対モータウン主
マイケル ジャクソン特集3 絶対モータウン主
1億400万枚のセールスを記録したギネス・アルバム『スリラー』が意味するもの

アメリカ人は25という数字が大好き。
通貨にさえ、クオーター・コインと呼ばれる1ドルの4分の1の25セント硬貨があるほどだ。だから「〜25周年」という式典も頻繁に行われている。
1960年代のミュージック・シーンを怒濤の勢いで駆け抜けたモータウン・レコードも、創立25周年式典を'83年3月に開催した。その際、往年のスターたちがモータウン所属時のヒット曲を披露したのだが、ただひとり、他レーベルで発表した楽曲をパフォーマンスした人物がいる。それが、モータウのアイドル・グループだったジャクソン5のリード・ヴォーカル、マイケル・ジャクソンである。
パフォーマンスした曲は、同式典の数ヶ月前に全米No.1を制覇したばりの「ビリー・ジーン」。
ステージ上で、兄弟たちと共にJ5時代の懐かしいヒット曲をメドレーで歌った後で、マイケルは観客に向かってこう語りかけた――古い曲も好きだけど、新しい曲も好きなんだ――そして「ビリー・ジーン」を歌い始め、公の場で初めて“ムーン・ウォーク”をやってのけて観客を熱狂させた。

今も《ギネス・ブック》に世界で最も売れたアルバムとして認定されている『スリラー』がリリースされたのは、'82年11月30日のこと。
厳密に言えば、昨年がリリースから25年だった。が、同作品が“モンスター・アルバム”と称されるほど驚異的な売り上げを見せ始めるのは、翌'83年になってからで、「ビリー・ジーン」に続くシングル・カット曲「今夜はビート・イット」が瞬く間に全米No.1の座に就いた頃から、アルバムの売り上げも破竹の勢いを呈してきたのだった。
折しも、プロモーション・ビデオ専門テレビ局MTVが設立されて間もない頃であり、人々はマイケルの超人的なダンスが展開されるPVに熱狂したものだ。
その顕著な例が、この度『スリラー』25周年記念盤に付随するボーナスDVDにもデジタル・リマスタリングを施されて収録された「スリラー」の映画のごときPVである。以来、多くの人々は、「スリラー」を耳にする度に、映像を思い浮かべずにはいられなくなった。それほど、あのPVが衝撃的だったのである。

クインシー・ジョーンズ、ロッド・テンパートンといった、『オフ・ザ・ウォール』の時から組んできたプロデューサー陣とのコンビネーションが頂点に達して完成した作品、それが『スリラー』だ。マイケルをスーパースターの座に押し上げ、25年の時を経ても色褪せない同アルバムは、奇跡と呼ぶに相応しい。

文●泉山真奈美

King Of Pop -Japan Edition
Michael Jackson

Best Of Michael Jackson +1
Michael Jackson

ウィル・アイ・アム、ファーギー、カニエ・ウエスト、エイコンが参加!!

"ウィル・アイ・アム、ファーギー、カニエ・ウエスト、エイコン 今回のアニバーサリー盤のポイントは、あのゾンビ映像がデジタル・リマスターで蘇る!という4曲収録の特典映像DVDと新録書き下ろし&未発表トラック。
その新録に携わったのがウィル・アイ・アム、ファーギー、エイコン、カニエといった現在のトップアーティスト達。あのカニエが「ビリー・ジーン」を、ファーギーが「ビート・イット」を!……とマイケルを知らない世代も気にせずにいられないハズ!
このコラボがいかに凄いことか、当人達はこんなコメントを寄せています。

「マイケルと仕事が出来たのは、今までの自分のキャリアの中で最高の経験になったと思う。僕や僕の世代にとっては彼と一緒に仕事が出来るということはグラミー賞よりビッグなことなんだ。それに、彼以上にレコードを売れるアーティストは二度と現れないね」(ウィル・アイ・アム)

「沢山のアーティストが大きな影響を受けているよ。あの頃は誰もが『スリラー』みたいな赤いジャケットを持ってた。あれを持ってなかったなんて言う奴は嘘つきだ!」(エイコン)

文●井上弘之(HMV JAPAN)

マイケル・ジャクソンヒストリー!

モータウンには、オーディションを受けるジャクソン5の映像が今も残る。
'68年にインディ・レーベルからデビューしたものの、鳴かず飛ばずだった彼らは、当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったモータウンのオーディションを受けることを決意。過去に市販ビデオに収録されたその映像を目にしたことがあるが、ジェームス・ブラウンの曲を大人顔負けの節回しで歌いながら、JBさながらのステップを踏むマイケルの姿が、モノクロの映像と共に今も脳裏に焼きついている。あの頃から、既にマイケルはスーパースターへの階段を登り始めていたのかも知れない。

「帰ってほしいの(I Want You Back)」、「ABC」、「小さな経験(The Love You Save)」、「アイル・ビー・ゼア」と、モータウンから4曲もの全米No.1ヒットを立て続けに放ったJ5は、単なるバブルガム(=子供向け)・ソウル・グループではなく、大人のファンまでをも巻き込んで、絶大な人気を誇った。
その名の通り、5人の兄弟から成るJ5だが、最も人気を博したのはもちろんリード・ヴォーカルで最年少のマイケルである。モータウンがそれを放っておくはずもなく、J5の活動と平行して、マイケルは'71年に早くもソロ・シンガーとしてデビュー。映画のテーマ曲だった「ベンのテーマ」が全米No.1を獲得したのは'72年8月のことだが、その際、アメリカ中のDJがマイケルの誕生日(8月29日)を祝って、こぞって同曲をラジオでヘヴィ・ローテーションで流したというエピソードが残っている。

大人になったJ5は、脱アイドルを図るため、三男ジャーメインをモータウンに残して(モータウンの社長の娘と結婚していたため/後に離婚)、新たに末弟ランディを加えてジャクソンズと改名し、'76年にエピックに移籍。移籍第一弾アルバム『THEJACKSONS』は、フィラデルフィア・ソウルの仕掛け人であるギャンブル&ハフが手掛けた作品で、今もフィリー・ソウルの好盤として名高い。
また、エピックでは、モータウン時代には得られなかった自らの作品をプロデュースする権利を勝ち取り、『DESTINY』、『TRIUMPH』、『VICTORY』といった名盤も生まれた。J5のヒット曲メドレーやマイケルのソロ・ナンバーも披露される『JACKSONS LIVE』は、他のスタジオ録音アルバム同様に、彼らの代表作とされる。

'89年には久しぶりにジャクソンズ名義のアルバム『2300 JACKSON STREET』がリリースされたが、以降、マイケルのソロ活動が主体となり、兄弟たちとのグループ活動はほとんど行っていない。
分岐点は、やはり何と言っても『スリラー』が前人未到の大ヒットを記録したことだろう。マイケルは卓越したシンガーであると同時に、ソングライターでもあり、見る者を惹きつけずにはおかない神業的な動きを見せるダンサーであるが、それらを全部ひっくるめて“現象”と形容されるまでになったのである。
本人さえ想像だにしなかったであろう『スリラー』の空前の大ヒットは、彼に相当のプレッシャーを与えたはずだ。それでもマイケルは、そのプレッシャーをはねのけるようにアルバムを作り続けた。
近年、彼の奇行ぶりや裁判沙汰ばかりが執拗に報道されるのは本人にとってもファンにとっても不本意だろうが、例えば現時点で最新のスタジオ録音オリジナル・アルバムである『インヴィンシブル』では、従来のポップ色を払拭し、原点であるR&B色を強く打ち出して、久々にマイケルのソウルフルなヴォーカルを堪能でき、やはり彼は稀有なシンガーなのだと再認識させられる。

J5の結成から約40年。近年、J5再結成の噂が何度か浮上しているが、『スリラー』25周年の今年、何かが起こりそうな予感がする。

MICHAEL ACHIEVES 01
MICHAEL ACHIEVES 01
ジャクソン・ファミリーの人々

リビー、ジャッキー、ティト、ジャーメイン、ラトーヤ、マーロン、マイケル、ランディ、ジャネットの9人兄弟姉妹。
それぞれアルバムを発表しているが、世界的な成功を収めたのはマイケルとジャネットくらいである。ただ、マイケルとの確執で知られるジャーメインも秀でた歌唱力を持っており、80年代は脚光を浴びていた。
一部で根強いファンを持っていたリビーは、98年の『YOURS FAITHFULLY』以降リリースがない。なお、余談だが、 “アメリカン・アイドル”の審査員として全米で有名なランディ・ジャクソンは末弟ランディとは別人である。 末弟ランディは交通事故やら薬物依存など良い話が聞こえてこない。
ほとんどの兄弟姉妹が音楽的な話題から遠ざかり、タブロイド紙の標的とされているのは惜しい限りである。

文●阿部十三

マイケル・ジャクソンの軌跡
ジャクソン・ファミリーの人々

さらにマイケルを知ってもらうために、他アーティストと絡んだ80年代課外活動の一端をご紹介。
まずはクインシーの『DUDE』。2曲に参加。
また、『スリラー』"GIRL IS MINE"で共演済みのポールとの「SAY、SAY、SAY」はいろんな意味でPVが印象的でした。 大仕事としてはスーパースターが集った『WE ARE THE WORLD』でライオネル・リッチーと共演。
さらにスティーヴィ・ワンダーとの『CHARACTERS』や、意外と知られていないのがミニー・ リパートン最後の作品で、前年に他界した彼女の未発表曲「I'm In Love Again」に、マイ ケルがデュエット形式で参加。美しいバラードが聴けます。 

文●井上弘之(HMV JAPAN)