【インタビュー/前編】 HOON (from U-KISS) 「“Anniversary”は、つらい時期だからこそ届けたかった祝福の歌」



2ndソロシングル『Anniversary』を1月24日にリリースしたU-KISSのメインヴォーカル・フンさん。ソロとしては初めて、じっくりお話を伺います。
インタビュー前編では、シングル『Anniversary』に収録の2曲に込められた強い思いを中心に新作のお話、こぼれ話までたっぷりと。

この曲で “U-KISSはこれからもちゃんと続きますよ” って伝えたかった


-- フンさんお一人にじっくりお話を伺うのは初めてです。まずは、歌手になろうと思い始めた時のお話を聞かせて下さい。

もともとはテコンドーの選手だったんですけど、16歳の頃に足を怪我して、もうテコンドーは続けられないということになって。じゃあこれから何をしよう、と悩んでいました。6か月間歩けない時期があって、その時にできることが音楽を聴いたりテレビを観ることぐらいしかなかったんです。音楽を聴きながら一緒に歌っていたらだんだんそれが楽しくなってきて、じゃあ歌に挑戦してみようかと。足の怪我が治ってからオーディションを受け始めて、それが歌手としてのスタートです。

-- 俳優を目指していた時期もあったそうですね。

はい。俳優になりたかった時もあって、俳優になるために事務所に入ったんですけど、そこで「歌手をやってみたら?」と言われて。僕も「はい、いいと思います」と答えてました (笑) 。もっと歌ってみたいとずっと思っていたので。

-- たくさん悩んで、また努力もされたと思います。今こうしてたくさんの方に歌を聴いてもらえて、愛されてるのですから、当時の選択は意味があったということなんでしょうね。

確かにそうですね。幸せです!

-- では、2ndシングル『Anniversary』のお話を伺います。ソロとして2枚目となるシングルのリリースが決まった時の心境はいかがでしたか。

はい。僕も1年で次のシングルが出せるとは全く思っていませんでした。だからリリースが決まった時は本当にびっくりして、幸せなことなんですけど、とにかく発売まで時間がないし早く準備をしなきゃ、何から始めたらいいのかなって。不安というか、焦る気持ちが少しありました。

-- 次にシングルを出すとしたらこんな作品にしたい、といった構想はあったのでしょうか。

はい、ありました。1stシングルの『雪桜』はちょっとせつないバラードだったので、次は明るい雰囲気のバラードがいいなと思っていました。今回もちゃんとコミュニケーションをとりながら制作することができたので、思い通りに順調に、「Anniversary」という曲が誕生しました。

-- おっしゃる通り「Anniversary」はとても温かで、包容力のある楽曲です。

今はKISSme (=U-KISSのファン) にとってもU-KISSのメンバーにとっても、いろいろつらい時期です。スヒョンさんも入隊して、ケビンの卒業もあって、U-KISSはちゃんと活動できるのかなってみんな心配してると思います。なので、この曲はKISSmeに少しでも幸せな気持ちを届けるために作りました。この曲で “U-KISSはこれからもちゃんと続きますよ” って伝えたかったんです。
イメージとしてはウェディングソングという形になっていますけど、もっと深い部分では、KISSmeとU-KISSがもっと頑張れるように作った祝福の歌です。みんなに幸せになってほしいので。

-- レコーディングは順調でしたか。

いつも気にしていることなんですけど、今回も発音が難しかったです。僕、ふだんしゃべる時も「ざじずぜぞ」「たちつてと」の発音が上手くなくて、ファンのみんなが笑うんですよ。トークの時はそれも魅力だと思いますが (笑) ちゃんと歌を歌う時はやっぱりそれじゃイヤですね。ファンのみんなに集中して聴いてもらって、ちゃんと受け取ってほしいという気持ちが強いので、発音は一番こまかく気にしました。

-- U-KISSのみなさんに初めて『Anniversary』を聴かせた時の反応はいかがでしたか。

リリースが決まった時は、すぐメンバーに聴かせます。スヒョンさんとキソプさんが「今回のこの歌、意外にもフンの甘い声とめっちゃ合ってるよ」と言ってくれて、その言葉で自信を持てました。メンバーはふだんからいろんな曲を聴いてて厳しい人たちです。作った曲を聴かせて、良くなかったら良くないとお互いすぐに言う。だから彼らに褒められると嬉しいですね。プレッシャーも落ち着いてきます。

-- MUSIC VIDEOも拝見しましたが、フンさんが花婿さんになる設定ですよね。ご気分はいかがでしたか。

やっぱり・・・これが現実だとしたら、僕にはまだ早いなと思いました。だからぎこちなくて。

-- ぎこちなくて、むしろ安心しました (笑)。撮影のエピソードがありましたら聞かせていただけますか。

最初に花火のシーンがありますが、実はすごくアナログで、機械ではなくスタッフさんたちがひとつずつ花火を手に持って火を点けてるんです。花火が一本終わるまでに早く撮影しなければならないし、撮影の回数も花火の数しかできないから、僕はいいんですけどスタッフさんたちがすごい集中しないといけなくて。みんなが頑張ってくれたのできれいな映像になりました。



大人になって、“負けてあげる” ことを覚えた


-- フンさんは “Anniversary=記念日” を大切にする方なのでしょうか。

はい、めっちゃ大事にします。僕は特別なイベントをいろいろするタイプではないですけど、記念日を絶対気にしてちゃんと覚えていて、必ずお祝いのメッセージを送ります。大きなプレゼントではなく、ちょっとしたものや言葉とか。

-- 言葉は一番嬉しいプレゼントだと思います。

お。本当ですか?

-- はい。先日 (1月22日) メンバーのジュンさんがお誕生日だったそうですが、当日はメッセージを送られましたか。

はい!0時は無理でしたけど、0時3分くらいに電話をかけてちゃんとお祝いしました。

-- めちゃくちゃマメですね!
ところで、歌詞の中に「いつもわがまま 困らせた」とあります。フンさんってわがまま言わなそうだなと思ったのですが。


あー。はい、今はわがまま言えません (笑) でも昔は本当にわがままだったと思います。中学生、高校生の頃はやばかったですよ!自分がやりたいことはやらないと絶対にイヤでした。

-- 今はそうじゃないんですね。

今は、ものごとが順調にいくように僕が “負けてあげる” 。韓国ではよくそう表現しますね。もしも相手と自分のやりたいことが違っていても、「おう、そうしよう!」と僕の方から合わせてあげます。

-- 素敵ですね。負けてもすがすがしい気分でいられそうです。

そう思います。相手のことを認めてあげて、尊重してあげる。そして一緒に一生懸命頑張る、僕はそんな人です。



いつも隣にいる人たちを、隣にいるその時にこそ大切にしてほしい


-- カップリングの「Rain」は一転して悲しい歌です。

悲しいですけど、実はこれもKISSmeとU-KISSのために作った曲です。さっきも言いましたが、KISSmeとU-KISSにとっては今はつらい時期です。KISSmeに伝えたいことを、「Rain」では反対の歌詞で表現しています。別れた後のせつなさを歌っていますが、これは裏を返せば「いつも隣にいる人たちを、隣にいるその時にこそもっと大切にしてほしい」という気持ちを込めています。その人がいなくなった時に後悔してももう遅いから。

-- すごく伝わります。この曲はフンさんが作曲したんですよね。楽曲のストックもバラードが多いんですか。

はい。バラードが多いです。ふだんから遊びで作曲をしていますが、今回の「Rain」はリリースが決まってから作った曲です。やっぱり、ストックした曲じゃなくて、その時のKISSmeやU-KISSのことを考えて、その状況に合った曲を歌いたいと思っています。これまでは冬にリリースをしてきましたが、もし夏にリリースするとしても同じことだと思います。KISSmeやU-KISSのその時の気持ちに合ったものを考えて作りたいです。

-- 「Anniversary」はハッピーソングで、カップリングの「Rain」はせつないバラード曲。タイプの異なる2曲が1枚のCDに収録されています。どちらの方が感情移入しやすいですか。

僕はせつないバラードが特技なので、悲しい曲のほうが感情を入れやすいです。「Anniversary」は今まで歌ってきた曲とちょっと違うので感情表現が難しかったですね。だから今回は、レコーディング室ではいつも笑いながら歌うようにしてみたんです。後でそれを聴いてみたら、声も明るい雰囲気になっていて、いい仕上がりになりました。本当に集中しました。これは、目を閉じて、笑いながら歌った曲です (笑)



-- 今後ソロとしてやってみたいことや夢はありますか。

あ、それはもう叶いました!ソロとしてCDを出して、ライブをやってみたいと思っていましたが、今回生まれて初めてのソロライブが決まって。それだけでも嬉しいです。ちゃんとした歌をファンのみなさんに聴かせるのが夢だったので。
U-KISSに入る前のソロ歌手だった頃の曲を合わせたらけっこうたくさん曲を持ってるから、それもまた歌いたいですね。その頃は17歳だけど、今は27歳。10年経って今ならどういう気持ちで歌うのか、みなさんにもお聴かせしたいです。

-- ありがとうございます。今回の日本活動の中で面白いエピソードがあれば教えていただけますか。

ある時、女性のスタッフさんが、コーヒーどうぞって勧められて「ヤダーー!ありがとう〜♪」って言ったんです。これはイヤなのか?嬉しいのか?ちょっと気になってそのスタッフさんに聞いてみたら、「嬉しすぎて“ヤダーー!”が出るんだよ」って 。それで、日本の方は嬉しい時に“ヤダ”と言うのかな?と思って他の人に聞いてみたら「言わないよ」って (笑)

-- あぁ、女性は言うかもしれないですよ。それって素朴な疑問ですね。日本語は難しいです。

はい、男性スタッフさんは「言わない」って。全然理解できなくて。どっちだよ!って思いました。面白い話はいろいろあるけど、今回はコレ!

(インタビュー後編につづく)




リリース情報


■HOON (from U-KISS) 2nd Solo Single『Anniversary』(2018.01.24 / 発売中)

HOONが贈るソロシングル第2章は、ファンへの永遠の愛を歌に込めた「Anniversary」と、本人が作曲を手掛けた「Rain」の2曲を新録。 ハッピーソングの「Anniversary」を力強くも甘い歌声で表現する一方、「Rain」は、“失ったあとに気づく大切さ”を切ないバラードで表現している。
LIVE DVD&Blu-ray 『U-KISS LIVE EVENT 2017 〜Stay with U〜』も同時発売。
https://www.hmv.co.jp/fl/58/604/7/

■U-KISS 通算7枚目のフルアルバム 『LINK』(2018.03.21発売)

ソロ作やU-KISSとしてのシングル、さらに今回のために書き下ろした新曲も収録の、通算7枚目のフルアルバム。
毎年恒例のオフショット映像集第7弾『Days in Japan vol.7』DVDも同時発売。
https://www.hmv.co.jp/fl/58/604/7/


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