オーネット・コールマンの紹介で同レーベルと契約。”チャーリー･パーカーのスピリチュアルな末裔”とも称えられる、初期ESP-DISKを代表するアルト奏者バイロン・アレンの唯一作。その後長い隠遁生活を経て、1979年に2ndアルバム『Interface』を発表している。

Byron Allen (as) / Maceo Gilchrist (b) / Ted Robinson (per)

ジーン・リー(vo)との即興ユニットが50年代後半〜60年代ジャズ界に新風を吹き込み、今なお精力的に活動を続けるピアニスト、ラン・ブレイク。ソロピアノによる65年ESPレコーディング作品。不協和音を多用したユニークなスタンダード解釈など、唯我独尊ストレンジでスリリングなジャズ・スタイルを堪能できる。

Ran Blake (p)

アイラー『Bells』と同じタウンホール・コンサートで実況録音されたジョゼッピ・ローガンの全貌を捉えたESP盤。エディ・ゴメスの65年当時のプレイも興味をそそる、「ジャズの十月革命」に呼応したフリージャズ時代の金字塔作品。「Shebar」は初登場となるロング・ヴァージョンを収録。

Giuseppi Logan (as,b-cl,fl,p) / Milford Graves (ds,perc) / Don Pullen (p) / Eddie Gomez (b on M1) / Reggie Johnson (b on M4)

キース・ジャレットに多大なる影響を与えたことでも知られるピアニスト、ポール・ブレイが、スティーヴ・スワロウ（b)、バリー・アルトシュール（ds）とのトリオで65年に吹き込んだESP-DISK2作目。冒頭「Ida Lupino」の耽美且つ精緻な世界とフリーへの傾倒がこれ以上ない緊張感を生んでいる。

Paul Bley(p) / Steve Swallow (b) / Barry Altschul (ds)

66年に配布されていたファンジンを音源化したESP-DISKの異色オムニバス作品。当時のイースト・ヴィレッジ・アンダーグラウンド・シーンを捉えたノイズ〜アヴァンギャルド〜ポエトリー〜アートの地下祭典。ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、アレン・ギンズバーグ、スティーヴ・ウェバー、マリオン・ブラウン、アンディ・ウォーホール、テューリ・カプファーバーグらのパフォーマンスを収録。

アルバート・アイラーに見出され、オノ・ヨーコやディアマンダ・ギャラスらにも多大な影響を与えたニューヨーク・アンダーグラウンドの伝説的シンガー、パティ・ウォーターズ。66年、アメリカの5大学を回ったツアー、幽玄でフリー度の高いヴォイス・パフォーマンスを収録した2ndアルバム。

Perry Lind (b） / Scobe Stroman (ds) / Giuseppi Logan (fl) / Dave Burrell (p)

カンタベリー・シーンとも交流のあった英フリージャズ・ピアニスト、ピーター・レマー唯一のリーダー作品。トニー・リーヴス(b)、ジョン・ハイズマン(ds)の”コロシアム”リズム・セクションに、アーマッド・カーン(ts)、ジョン・サーマン(bs,ss,cl)を迎えたブリティッシュ・ジャズの”裏”傑作。カーラ・ブレイ作「Ictus」、スピリチュアルな「Flowville」を収録。

Tony Reeves (b) / John Hiseman (ds) / Peter Lemer (p) / John Surman (bs,ss,cl) / Nisar Ahmad Khan (ts)

セシル・テイラー、アルバート・アイラー、パティ・ウォーターズらとの共演、アラン・シルヴァのフリー・フォーム・インプロヴィゼーション・アンサンブルでの活躍でも知られるシカゴの名鍵盤奏者バートン・グリーンが68年にリリースした、フリー・インプロヴィゼーション満載のトリオ・ライヴ盤。

Steve Tintweiss (b) / Shelly Rusten (per) / Burton Greene (p,piano harp)

アルバート・アイラーのラスト・ライヴとしてリリースされた『Last Recording Vol.1』、『Last Recording Vol.2』の2日前となる1970年7月25日のライヴを収めた発掘音源。晩年のアイラーらしいポエトリー・リーディング、ミュゼット、ヴォーカルを披露しながら織り上げられる”ならでは”の音絵巻。冒頭「Music Is The Healing Force Of The Universe」におけるアイラーのアルト咆哮一発、この強烈なインパクトにこそ妙味がある。

Albert Ayler (ts,ss,museme,vo) / Steve Tintweiss (b) / Allen Blairman (ds) / Mary Maria (vo)

2013年の50周年記念に際してリリースされたコンピレーション。ESPのプロデューサー、マイケル・D・アンダーソンが選曲を担当したまさに”ESP”な一枚。アルバート・アイラー、ポール・ブレイ、サン・ラなどのESP音源をコンパイル。