トリニダード・トバゴの名産音楽といえばなんといってもカリプソ。そしてその「王様」として世界中に知られているのが、このマイティ・スパロウです。カリプソの黄金時代であった1930年代の半ばに生まれたスパロウは、21歳にしてこの島で最高のカリプソニアンを決定するコンテストで優勝。そこでデビューを果たし、そのデビュー曲である「ジーンとダイナ」は国際的なヒットとなりました。その後、スパロウは戦後のカリプソを英国や米国を中心に世界中にひろめる役割を大きく担い、70年代後半には「ソカ」という、よりダンサブルなスタイルをパフォーマンスするようになり、80歳近い現在でも元気な姿でライヴを行っています。
本作はそんなスパロウのデビュー直後から3年間の録音を集めた名編集盤。南国的なほんわかしたメロディとスウィンギーなリズムが組み合わさった最高のカリプソ・ナンバーが目白押し。スパロウは初期音源に限るというファンも多く、そのエッセンスがここにたっぷりつまっています。現在はカリプソの日本盤もほとんどないという状況の中、本作はまちがいなく未来のファンたちへのすばらしい入門篇になります。