上3タイトルはよく見るラインナップですが、ヘビロテ率で決めました。ホントですよ。
全世界的に絶賛されているケンドリック・ラマーは残念ながら国内盤が発売されませんでしたので、私のように英語がわからん方はネットを駆使して独特の歌詞世界や背景を調べてみることをオススメします。例えばYAPPARI HIPHOPさんのアルバム解説や、競合ですがbounceさんの前号特集などなど。ラップの面白さはもとより、私小説を読みきったような感動は他のアルバムでは味わえません。ちなみに彼と同じブラック・ヒッピー所属のスクールボーイ・Q新作（奇跡の国内CD化）とAb-Soulのセルフリリース作品ともに必聴。意外と思われるところでは、近年のキーワ―ドの1つであるインディロックとヒップホップのリンクをうまい具合にテック・ナインが引き入れたiMayday!、物語性という意味で（そもそもサントラだし）ケンドリックとも通じるかもと思ったプラン・BはUK押しで勝手にランクイン。そして、下記5作品は次点タイトル。ビッグ・K.R.I.T.を入れるか悩みましたが結局、ローカルで人気のベテランばかりになってしまいました。様式美を欲する年寄りと思ってスルーしてください。Rapsodyは今後の期待も込めて。配信＆フリーではIamsu!、Treeなぞを聴きました。

これまたよく見るラインナップですね。正直に懺悔しますと、今年は気分が盛り上がらなかったのか、R&Bの聴き込み＆ディグが足りず、ぶっちぎりでこの1枚というのが見つけられませんでした。そんな中、フランク・オーシャンは時代にマッチした部分で選出。シングルの「Pyramids」は丸一日、1曲オンリーでリピったことがあるくらいハマりました。ベテラン、タワー・オブ・パワーのヴォーカル、レニー・ウィリアムズの現行シーンを意識したシルキーな新作にもうっとり。サンバースト・バンドをはじめ、クール・ミリオン、フェリー・ウルトラ等は、間違いなさ過ぎてどれを選べいいか困るほど。下の次点となる5タイトルの右端は、60年代に活躍したイーストLAチカーノのバンド、スリー・ミッドナイターズの元メンバーによる新録プロジェクト。R&Bではないですが意外な拾いものだったので掲載させていただきました。とは言え、もっとドス黒く濃厚でイナたくて歌ヂカラを感じさせる作品を探し出したかった！ってことで来年は、アーバン・ミスティックとレジットの新作が出ることを期待しつつしめさせていただきます。

決してACEの回し者ではありません。南部好きと思って許してください。しかし、そんなACE/KENTを凌駕したのが1位のATLANTIC R&B BEST COLLECTION 1000シリーズ（掲載盤は最も売れたタイトル）。ワーナーさんの心意気というか勇気に乾杯！デジタル・リマスター、解説・歌詞付きで、しかもこんな渋いラインナップを1000円で大量提供してくれるなんて、バイヤーとしても、ソウル・ファンとしても胸アツです。他のメーカーさんもぜひ続いて欲しいものです…。人気のフェイム音源発掘シリーズからまさかのダン・ペンは内容も期待以上。ジャンルを超えた中で1枚選ぶとしたらコレですね。それから山達氏もゲットしたであろうベア・ファミリーからリリースされたドゥーワップの定番シリーズ『Street Corner Symphonies』。年末年始に改めてジックリ聴きこみたいです。次点は『Soul Cal: Funky Disco & Modern Soul 1971-1982』とチョコレート・インダストリーズのチャカポコ・ソウル・コンピ。