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Review List of レインボー 

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     2023/06/11

    アメリカのレーベルVoxが出したアメリカの作曲家のオーケストラ作品集です。
    録音当時の最新のアメリカ音楽を収録したもので、とくれば現代音楽調かと思いきや、そういう表現は少なくむしろ調性のある聴きやすい作品を収録しています。
    いずれも現在でも録音の少ない珍しい曲中心であり、当時マイナーな珍しい曲を大量に録音したVoxらしい企画といえます。
    収録された作曲家ではピストンが1番有名で、その次にスティルあたりかと思われますが、実は2枚目に収録されたクーリッジという作曲家、これがなかなかのあたり。
    どれもアメリカらしさを感じるアメリカ国民楽派とも言うべき作風をしておりアメリカのクラシック好きなら気にいるのではないだろうか。
    演奏家は複数おり、デイヴィッド・エプステイン指揮、MIT交響楽団によるピストンのバレエ音楽はなかなか良い表現力だ。
    ジークフリート・ランダウはVoxに大量の録音を残したアメリカの指揮者だが、ここではウェストチェスター交響楽団と、ウェストファリアン交響楽団を振っている。
    どちらも色々難は感じるが、ウェストファリアン交響楽団との録音は結構健闘しているようで、中々良いのではないだろうか。
    同じくウェストファリアン交響楽団には、ポール・フリーマンが振った録音も入っているが、これは曲自体が平凡な作品なためか、演奏も普通だった。
    録音は1970年代前後ではないかと思われますが、問題なく聴ける水準です。

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     2023/06/09

    オランダの出版社、モレナールが出した自社の楽譜参考演奏集である、ニュー・コンポジッション・コンサート・シリーズの一枚で、54弾になるCD。
    今回はトニー・ショール楽長指揮、バーデン=ヴュルテンベルク州警察音楽隊の演奏で収録されたものです。
    2005年にショール楽長がこのバンドの指揮者になってから欧米の楽譜出版社系レーベルに、参考演奏集を録音していますが、モレナールにも数枚音源があり、このCDはモレナールでの最後の録音です。
    前半はクラシックの編曲や新曲、後半はポピュラー音楽と言った組み合わせをしており、参考演奏集らしいごちゃ混ぜ的な選曲です。
    このバンドは35名程の中規模編成の楽団だそうですが、演奏はなかなか素晴らしく、例えばベートーヴェンのエグモンド序曲ではドイツのバンドらしい重厚さが出ていますし、ピアスのイマジネーションズでの規模の割に非常に良く鳴ったサウンド等聴き応えがあります。
    ポピュラー系の作品はちょっと真面目さというか硬さがありますが。
    録音はミラサウンドが担当しており、吹奏楽CDでは優秀な音質と録音と言えるでしょう。
    収録曲は以下の通りです。

    1.イマジネーションズ (アンドリュー・ピアス)
    2~7.カプリオール組曲 (ピーター・ウォーロック arr和田直也)
    8.アーティス・カランブリア (カルロス・マルケス)
    9.ミステリー・オブ・アトランティス (マイケル・ガイスラー)
    10.ザットマン (ヴィンス・ディジョージオ&ディヴィッド・シュレアース arrロヴ・ファン・ライメルズダール)
    11.エグモンド序曲 (ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン arrトン・ファン・フレーヴェンブレーク)
    12.短かな青い物語 (エンニオ・サルヴェラ)
    13.トランペットのマジック (アル・ハート arrロヴ・ファン・ライメルズダール)
    14.トミー序曲 (ピーター・タウゼント arrヘンク・ウメルス)
    15.ガブリエルのオーボエ (エンニオ・モリコーネ arrアンドリュー・ピアス)
    16.フラッシュダンス・ホワット・ア・フィーリング (ジョルジオ・モルダー arrロレンツォ・ボッチ)
    17.恋に落ちた時 (ヴィクター・ヤング arrベール・ヴァン・クリュシュテン)
    18.スウェイ (パヴロ・ベルトラン・ルイス arrロヴ・ファン・ライメルズダール)

    演奏 バーデン=ヴュルテンベルク州警察音楽隊  
    指揮 トニー・ショール楽長  
    ヴォーカリスト ロビン・ヴェッセー 17

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     2023/06/08

    ジョージ・ハースト指揮、ボーンマス交響楽団によるエルガーの作品集です。
    収録曲は『自作主題による変奏曲エニグマ』『南国にて』『戴冠式行進曲』です。
    まだナクソスがマイナーレーベルだった1990年代の録音の一枚ですが、これがなかなかの名アルバムです。
    指揮のハーストは1926年生まれで、BBCフィル等のシェフを務めた指揮者ですが、あまり録音に恵まれず、マイナーに甘んじてる感じがある指揮者です。
    しかし数少ない録音はいずれも質の高い演奏が多く、本CDでもその実力の高さが存分に発揮されております。
    とにかく1音1音説得力のある解釈や、イギリスの指揮者では珍しいダイナミックな演奏は大変面白いです。
    これらの特徴がよく出た戴冠式行進曲は1番良い演奏ではないでしょうか。
    録音はデジタルですが、収録レベルが低く、この録音のせいでかなり損をしている感じがあります。
    録音エンジニアは調べてみますとクラシック専門というわけではなく、ロック等も録音している何でも屋的な人物な様で、クラシック録音において録音エンジニアがいかに大事かがよくわかる一枚でもあります。

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     2023/06/07

    パウル・リンケはドイツの作曲家で、ベルリン・オペレッタの父として名高い人物であるが、意外と録音は少なく、特に主として活躍したオペレッタの録音は少ない。
    当然序曲ばかりを集めたアルバムも少ないが、昨年にCPOからオペレッタの序曲集がリリースされ、早くも第二弾にあたる本CDが発売された。
    演奏は前回と変わらず、エルンスト・タイス指揮、フランクフルト・ブランデンブルク州立管弦楽団です。
    本作は代表作の一つ『ルナ夫人』の序曲で始まり、6作のオペレッタの序曲と、演奏会用序曲、そしてワルツにギャロップという選曲です。
    1作目のアルバム程強い感銘を受ける作品はありませんでしたが、リンケのメロディメーカーぶりはどの作品からも感じられます。
    ウィンナ・ワルツやウィンナ・オペレッタ好きはおすすめと言えるでしょう。
    演奏も堅実な演奏であり、ツボを押さえた安心して聴く事ができる演奏といえます。
    殆どの作品が他に録音がないので、この水準で聴ければ充分でしょう。
    録音は2020年12月、音質は特に問題ありません。

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     2023/06/05

    このボックスは、イギリスの指揮者ジョン・バルビローリがパイ・レーベルとEMIレーベルに残した録音を全て収録したという画期的なボックスである。
    バルビローリは旧EMI系列の看板として大量に録音を残していてこのボックスでは1928年頃のSP録音から最後の録音までをCD延べ109枚に収めたもの(但し2枚はリハーサルと関係者によるドキュメンタリーで実質107枚組)
    これだけ大量の録音が纏めてリリースされるのは多分初で、非常に貴重なボックス。
    バルビローリといえばハレ管弦楽団と手を組み、イギリス音楽の演奏を残して評価は高かったが、北欧の作曲家の作品やドイツの作曲家の作品にも良い演奏が多い。
    また意外だがウィンナ・ミュージックも良く、独特の打楽器が活躍するラデッキー行進曲やご機嫌なスーザなど聴きどころたくさん。
    協奏曲やオペラでは時に伴奏だけではなく、バルビローリらしい温かみのある音楽が聴こえてくる。
    選曲面ではSP時代から1950年代のモノラルあたりの録音が面白い。
    マイナーな作曲家による作品やのちステレオ時代には録音がない作品があったりと、この時代ならではの作品がある他、バルビローリ自身若いからか演奏にも活気があるように思う。
    CDはボックスものによくある厚紙でできたケースに入れられています。
    大手のレーベルにしては珍しく、CD中何枚か、読み込みエラーが出るCDがあり(毎回ではないですが)このあたりは残念。
    録音と復刻は年代を考えるとなかなか良好なもの。
    値段は高いが、何か1つでも惹かれるものがあれば購入しても良いと思う。

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     2023/06/04

    珍しい作品に特化したレーベル、マルコポーロですが、その中にブリティッシュ・ライトミュージックシリーズというものがあって、これは題名通りイギリスのライトなクラシック曲を集めた珍しいシリーズでした。
    シリーズは結構な枚数が発売、徐々に入手難になっていきましたが、一昨年からナクソスに移行、再発売されています。
    これは第10集にあたるもので、エドワード・ジャーマンの作品を集めたものです。
    ジャーマンは交響曲も書いており、代表曲は『ウェールズ狂詩曲』のようなそこそこ長めの作品で、どちらかというと本格派のクラシック作曲家のイメージがありますが、サリヴァンの後継的存在としてオペラ畑でも活躍しており、本CDの大半はオペラから取られた作品です。
    強く印象に残る作品はないですが、どれもイギリス的な穏健さと、美しいメロディに満ち溢れており、なかなか良いです。
    演奏はエイドリアン・リーパー指揮、スロヴァキア放送交響楽団です。
    リーパーはナクソス初期から録音をしている常連で、ブリティッシュ・ライトミュージックシリーズにも何枚か登場しています。
    オケも同じくナクソス初期に、ものすごい勢いでナクソスのカタログを埋めた功労者ですが、その頃の録音は無理が祟ったのかちょっとイマイチな演奏も多かったのですが、1990年代に入ると録音が減った代わりに質が上がっており、本CDでもリーパーのタクトの下、なかなか優れた演奏を聴かせてくれます。
    個人的にはソフィアのワルツ・ソングの出来が良いでしょうか。
    録音はデジタルですが、やや平板で当時の廉価帯相応の録音。
    ただ、聴く分には問題なし。
    1991年9月に、スロヴァキア放送コンサート・ホールで録音されたものです。

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     2023/05/31

    ベルリン・オペレッタの父、パウル・リンケ、名前は結構知られているが、なかなか音源はない。
    しかも他のオペレッタ作曲家の様に序曲ばかりを集めたアルバムというのは初めてではないだろうか。
    こういうマイナーな企画を発売してしまうのはCPOらしいと言えるだろう。
    本CDには代表作『ベルリンの風』以外はほぼ知られてない作品が並ぶが、いずれも美しいメロディの宝庫。
    序曲を聴いているだけでも充分楽しめます。
    演奏はエルンスト・タイス指揮、フランクフルト・ブランデンブルク州立管弦楽団。
    タイスはCPO近年いくつかアルバムを制作、その中にはオペレッタの録音もあります。
    このCDでは特筆した名演はないですが、ツボを押さえた好演奏であり、作品を知るにも繰り返し聴くにも問題ない演奏だと思います。
    録音は2020年、全く問題ありません。

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     2023/05/30

    チェコ出身の作曲家、ヤロミール・ヴァインベルガーはこんにちでは歌劇『バグパイプ吹きのシュヴァンダ』の中で奏でられる、ポルカとフーガでのみ知られていますが、もちろんそれ以外にも作品を残しており、このCDはシュヴァンダで成功してから書いたオーケストラ作品を収録したアルバムです。
    ヴァインベルガーの作曲の師匠はレーガーとの事ですが、序曲『騎士道のゲーム』と『オルガンと大管弦楽のためのパッサカリア』はまさにレーガー譲りの重厚な後期ロマン派路線の作品。
    冒頭のメロディが曲中に随所に出てくる騎士道のゲーム、荘厳なオルガンの冒頭のメロディが印象的なオルガンと大管弦楽のためのパッサカリアと隠れた佳作がいっぱい。
    『6つのボヘミアの歌と踊り』は反対にボヘミア風のメロディを取り入れた聴きやすい作風の曲です。
    これらを演奏するのはゲルト・アルブレヒト指揮、ベルリン・ドイツ交響楽団です。
    演奏はドイツのオケらしい重厚な響きや、作品への共感が感じられる非常に充実した内容の演奏で、世界初録音ではないですが、片手で数えられるぐらいしか音源のない曲ばかりなので、十分最高レベルと言えます。
    2000年から2002年にかけての録音で、音質は良好です。

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     2023/05/29

    オランダの出版社、モレナールの参考演奏集、ニュー・コンポジッション・コンサート・シリーズの46枚目にあたるもの。
    今回はオランダの指揮者、ヤン・コーベルが大作を2作振った内容となっている。
    まず最初に収録されているのはニコライ・リムスキー=コルサコフの交響組曲『シェヘラザード』で、編曲はモレナールで優れた編曲作品を残したスペインの作曲家、フアン・ビンセンテ・マス・キレスによるもの。
    シェヘラザードの吹奏楽編曲はいくつかあるが、このキレスによるアレンジはオリジナルを重視したアレンジと言えるだろうか。
    演奏はスイス陸軍中央軍楽隊である。
    この軍楽隊はアモス・レーベルやオブラッソ・レーベル等、スイスのレコード会社への録音が中心のために日本では知名度は高くないが分厚いサウンドに、洗練された演奏を聴かせてくれる良い演奏だと思う。
    コーベルは客演になるが既にこの軍楽隊とゴトコフスキーの録音をモレナールと入れており、他のレーベルにも録音があるため、オケと上手く行ったのだろう。
    次に登場するのはクリス・レーマースの交響詩『テセウスの旅』を収録。
    演奏はオランダ王立エイスデン聖セシル吹奏楽団。
    同団体はオランダを代表する吹奏楽団の一つであり、コーベルが永年指揮者をしている。
    作品はより現代的だが、曲の魅力を存分に引き出している。
    録音もモレナールらしく、しっかりとした録音で良い。
    但し録音年は不明だが。
    参考演奏集であるためライナーには演奏者の紹介しかないが、曲自体聴きごたえもあり、鑑賞用としてもいけると思う。

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     2023/05/28

    近年再評価が進んでいるアメリカの作曲家、フローレンス・プライス。
    ナクソスでも既に2枚の管弦楽作品を収めたアルバムが出ていますが、これはそれに続く3枚目。
    本CDは今までの交響曲を中心としたものと違い、交響詩と演奏会用序曲を中心としたアルバムです。
    指揮者はジョン・ジーター、オーケストラはロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団です。
    ジーターはナクソスにプライスの作品を吹き込んでいるスペシャリスト。
    本CDではドイツのオーケストラを振っており、ちょっと意外な感じがしますが、これがなかなか良い。
    収録された序曲や交響詩は黒人霊歌等を取り入れた作品だが、プライスの師であったチャドウィックの系譜を感じるヨーロッパ的な部分も強く、そこにドイツのオケらしいがっしりとした重厚感のあるサウンドがよくマッチしています。
    加えてジーターの共感豊かなタクトで、作品の真価を存分に伝えてくれる演奏です。
    曲は国民楽派が好きな方なら、『コロニアル・ソング』『舞踏組曲』あたりは特に気にいるのではないでしょうか。
    2022年録音で、音質良好。

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     2023/05/27

    アラム・ハチャトゥリアンの代表曲の一つ、『スパルタクス』の組曲第1番から第3番までを集めたCDです。
    演奏はアンドレイ・アニハーノフ指揮、サンクトペテルブルク国立交響楽団。
    このオーケストラは1969年にレニングラード国立コンサート管弦楽団の名称で設立され、1992年にサンクトペテルブルク国立交響楽団に改名されたとの事。
    設立当初から長きにわたりアナトリー・バトヘンが指揮者を務めましたが、1991年にアニハーノフに交代し、1996年まで主席指揮者を務めました。
    バトヘン時代の同オケはアンドレイ・ペトロフやエフゲニー・ドガの映画音楽のアルバムを出しており、どちらかと言えばポップス・オーケストラ的な感じだったようだが、アニハーノフ時代の録音はナクソスに入れたグリエールやハチャトゥリアンとリムスキー=コルサコフ、オーディオファイルに入れたチャイコフスキーの交響曲全集やピアノ協奏曲、ラフマニノフのピアノ協奏曲と言ったクラシック路線。
    このCDもそんな一枚です。
    代表作ながらスパルタクスの組曲第1番から第3番までが集められたCDは意外と少なく、本盤は廉価価格帯(今はちょっと値が上がったが)で手に入る貴重な一枚でした。
    演奏は良くも悪くも普通であり、トランペットなど時折ソヴィエト時代の名残が聴けたりしますが、人数が少ないのか、響きは薄いですし、また時折ミスが聴こえたりします。
    普及盤としては充分な水準の演奏ですが、やや物足りなさがある演奏です。
    録音は1994年サンクトペテルブルク音楽スタジオで録音されたもので90年代の平均的なナクソス録音と言えます。

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     2023/05/26

    オランダの楽譜出版社、デ・ハスケの2003年新譜集です。
    演奏はヨハン・ヴィレム・フジョー軍楽隊、指揮はテイメン・ボトマとアーノルド・スパンです。
    デ・ハスケ・フェスティバル・シリーズの一枚で、新曲オリジナル作品から、行進曲、クラシック編曲、ミュージカルの編曲等ジャンルは様々な曲を集めた内容です。
    特筆するような曲はありませんが、ローストやスパーク、デ=ハーンやウェニャンと言った著名な作曲家による作品も多く、作品自体は安定した作品が多いと思います。
    演奏団体は1819年に創設された歴史ある団体で、もう一つのオランダ陸軍の軍楽隊であったオランダ王立陸軍軍楽隊と共に永らくオランダを代表する軍楽隊でしたが、2005年に両団体は合併し、現在はオランダ王立陸軍ヨハン・ヴィレム・フジョー軍楽隊の名称で活動しています。
    指揮者のスパンとボトマは後にこの軍楽隊の隊長となりますが、この録音時はまだ隊長では無かったはず。
    演奏そのものは歴史ある団体らしく、自身に満ちた好演奏が続きます。
    表題曲のヴォルケーノやストラスカロンのような高い技術がいる曲も何なく吹いていますし、何より行進曲の安定感は流石と言えます。
    観賞用としても充分な水準で、ヨハン・ヴィレム・フジョー軍楽隊時代最後の名演奏の一つと言えるでしょう。
    詳細な録音年は不明ですが、発売年と同じ2003年と思われます。
    レコーディングはデ・ハスケのオランダ録音の大半を担当した、ジョス・ボーアランド、レコーディング・スーパーバイザーをペーター・クライネ・シャール、プロデューサーをヤン・デ=ハーンとお馴染みの面々による録音で、吹奏楽らしいクリアで迫力がある録音で良いです。

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     2023/05/25

    ウクライナの作曲家、ボリス・リャトシンスキーが書いた『交響曲第3番』と交響的バラード『グラジーナ』を収録したCDで、キリル・カラビツ指揮、ボーンマス交響楽団の演奏で収録されています。
    リャトシンスキーの交響曲は5曲ありますが、その中では3番は人気があり、クチャル盤やムラヴィンスキー盤らの音源がCDになっているほか、CDにはなってないものの、トゥルチャク盤や作曲者の自作自演などもあります。
    このカラビツ盤は現在最も新しい音源です。
    3番の版については他のレビューアーさんが詳しいので省きます。
    このカラビツ盤は、ボーンマス響のサウンドも手伝い、非常に丁寧にスコアを読んだ、バランスの良い演奏されています。
    旧ソ連系の爆演タイプでもなかなか面白い演奏になるのではと思いますが、このカラビツの解釈も悪くはありません。
    グラジーナの方も同じく丁寧な演奏で、クチャルぐらいしか比較は出来ませんが、こちらは初めて聴いても問題ないでしょう。
    CD層でのみの試聴ですが、音はなかなか綺麗に録れています。

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     2023/05/24

    このCDはロベルト・シュトルツが、ヨハン・シュトラウスを録音したアルバム。
    ワルツ王と言われるシュトラウスだが、このCDではポルカや行進曲を中心としている。
    シュトルツがシュトラウスの作品を録音した音源と言えばオイロディスクに録音した音源が知られているがこれはそれとは別音源で、大半がベルリン交響楽団の演奏、一部がロベルト・シュトルツ管弦楽団の演奏で収録されている。
    自身の名を冠したロベルト・シュトルツ管弦楽団の演奏は少々オケが荒く、そこが気になる。
    ベルリン交響楽団は常設の団体だけあり、シュトルツ管弦楽団よりかは上手い。
    シュトルツはその経歴から同じようにシュトラウスを得意としたボスコフスキー等に比べ、中庸ながら、ウィーンの香りとアメリカ的な華やかな演奏を持ち味としており、ここでもシュトルツ節全開の演奏が聴ける。 
    ややがっちりとしたサウンドになっているのはドイツのオケだからだろうか。
    録音年は不明であるが、1960年代だろうか、年代を考えると音は悪くはないと思う。

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     2023/05/23

    アントニオ・デ・アルメイダ指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で収録されたこのCDは、ジャック・オッフェンバックの序曲とバレエ曲を集めたもの。
    アルメイダはオッフェンバックの研究者としても知られており、何枚かのアルバムを残している。
    これもその一つで、研究者らしい大変に濃い内容である。
    まず序曲といっても有名な曲は『天国と地獄』だが、これとて一般的に演奏されるビンダー編曲版ではなく、1874年にゲテ座改訂上演のために作曲家が新たに書き起こした珍しいバージョンを収録。
    また『ラインの妖精』『月世界旅行』は珍しさもあるが、共通点もあり未完成となった歌劇『ホフマン物語』にメロディが転用、しかもラインの方は著名な「舟唄」に、月世界旅行はアリア「輝けダイヤモンドよ」と、同じジュリエッタの幕に転用されているのが興味深い。
    一方、『ドニ夫妻』『にんじんの王様』『ペロニラ先生』は今持って全曲録音はもちろん、序曲すら聴く機会のない珍曲で、オッフェンバックらしい明るく陽気で繊細な美しいメロディが続く。
    また併せて収録されたバレエ、オッフェンバックの純粋なバレエ音楽は1860年に書かれた『蝶々』のみだが、オペレッタのバレエシーンで演奏される曲もあり、本CDではそれを集めたもの。
    やはりこれも録音は少なく、貴重なもの。
    演奏はだいぶオケに助けられているが、フィルハーモニア管弦楽団の弦楽セクションを活かした好演奏だ。
    1987年録音で、デジタル録音なので音質は問題ない。

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