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TOP > My page > Review List of 遊悠音詩人
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1 people agree with this review 2009/03/25
ラフマニノフの交響曲第2番でプレヴィン指揮のものは3種類とも聴いた。本盤は短縮版というハンデがありながら、基本的なコンセプトは後年のEMI盤と同じく、安易にロシア色を強調せずとも甘美なロマンティシズムを表出している。弦楽器を中心に歌わせつつ、管楽器も埋没せずに浮かび上がらせ、巧妙な音の綾を織り成していくバランス感覚も特筆される。EMIには出し切れない、RCAの優秀な録音で聴けるのも評価に値しよう。だが、完全全曲版をこよなく愛する者としては、随所に散らばるカットに違和感を覚える。特に第1楽章はフィギュア・スケートのBGM並みの大胆なカットが施されており、物足りない。現にプレヴィン自身、EMIに完全全曲版を録音するまで、短縮版の演奏に後ろめたさを抱き続けていたという。プレヴィンの真
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ラン・ランというと、演奏中の派手な表情がまず浮かぶ。全身で音楽に没入するかのような彼の演奏スタイルは、時にエキセントリックに過ぎることもある。だが、ここでのラフマニノフは、非の打ち所のない程に素晴らしい。完全無欠なテクニックもさることながら、叙情面でも際立っており、ピアノという楽器から実に多彩な表情を引き出している。バックのテミルカーノフ&サンクトペテルスブルク・フィルも有機的に支えている。終演後の盛大なブラヴォーにも納得だ。スクリャービンも秀逸。アンコールの中国民謡がこれまたチャーミングかつ味わい深く、我々日本人にも馴染みのある五音音階が東洋的な叙情を醸し出している。録音も重低音をしっかり捉えており優秀だ。
1 people agree with this review 2009/03/21
白眉はピアノ協奏曲第2番である。交響曲第1番の失敗から一度はノイローゼに陥ったラフマニノフの苦悩と、それとの葛藤および勝利が、リヒテルのダイナミックなピアノによって克明に描かれている。パガニーニ・ラプソディーも中々の出来で、特に有名な第18変奏は至高の美しさだ。ただ問題は、マゼールの振る交響曲第2番だ。特に第1楽章のテンポ設定がよろしくない。もっと歌ってほしいところを拙速に過ぎたり、逆に妙なところで溜めたりしている。オケの響きも、録音のせいか薄味で、ロシア的なロマンティシズムの薫りにも乏しい。その分減点だ。
0 people agree with this review 2009/03/19
mizumoto氏に完全に同意。若き日より作曲者自身と共演を重ね、ラフマニノフから「世界最高のアンサンブル」と激賞されたオーマンディ/フィラデルフィアの名コンビの仕事とは到底思えない。様々な逸話や素晴らしいジャケットから、何やら歴史的な名演を期待していたが、悉く裏切られた。ラフなアンサンブル、拙速なテンポ設定、明瞭さに欠けた録音など、まことに落胆の極み。これではラフマニノフも浮かばれない。ルービンシュタインと組んだピアノ協奏曲第2番が名演だっただけに、一層不満である。愚痴だけでは仕方ないので個人的なお薦めを挙げよう。純ロシア的でゆったりとした歌心溢れるスヴェトラーノフ/ロシア国立管弦楽団の演奏である。あるいは、一般的に推薦されているプレヴィン旧盤も良いだろう。少なくとも、このオーマンディ盤を買う価値は限りなくゼロに近いことは確かだ。
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2 people agree with this review 2009/03/17
甘美で生彩を放つシャハムのヴァイオリン!ヴィエニャフスキの協奏曲の魅力を充分に引き出している。確かな技術と厚みのある音色は、ロマンティックなこの曲に似付かわしく、安心して身を委ねていられる。特に第2番は白眉の出来で、哀愁たっぷりの第1楽章、夢想的な第2楽章、愉悦に満ちた第3楽章と、どこをとっても聴きどころ満載である。第1番はヴィエニャフスキの若書きだが、これもまた聴かせどころの多い佳曲だ。ヴァイオリンは縦横無尽に表情を変え、時にスリリングに、時にセンチメンタルに響く。併録の《伝説曲》および《ツィゴイネルワイゼン》も秀逸。録音も良く、これだけの内容で一枚1000円は超お買い得であろう。
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2 people agree with this review 2009/03/16
コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲は、個人的にはシャハムと組んだプレヴィンの再録音(1993年DG盤)を好むが、パールマンも中々頑張っている。パールマンならではの確かな技巧に裏打ちされた厚みのある響きは、ロマンティックなこの曲に似付かわしい。併録のシンディング、ゴルトマルクも、演奏・録音ともに機会に恵まれないが、ロマン派最後の世代らしい非常に甘美な曲だ。ここでも、速いパッセージでは快刀乱麻を断つような、緩やかな部分では物思いに耽るような素晴らしいヴァイオリンを堪能できる。惜しむらくは録音がやや臨場感に欠けることである。広がりに乏しいのだ。その分減点である。
0 people agree with this review 2009/03/09
とにかく凄過ぎるライヴ!ムラヴィンスキー&レニングラードPOの底力たるや、余人の追従を全く許さない。特に偶数楽章は超快速テンポながら、アンサンブルに一抹の破綻も生じさせない。ライヴでここまで完璧にこなしてしまうとは!音質も決して悪くはなく、観客ノイズやテープノイズは致し方ないにせよ、割と安定して聴ける。ショスタコーヴィチの名前から採ったとされる謎めいたテーマの執拗ぶりが強調され、不気味な程の興奮ぶりを見せる。ソ連当局との軋轢に翻弄された作曲家が、迎合を装いつつ皮肉たっぷりに自己の存在を塗り込ませ、訴えかけるのだ、「それでも私はここにいる」と。
1 people agree with this review 2009/03/08
物凄いライヴ!名人オイストラフも、ムラヴィンスキー&レニングラードPOをバックにすれば鬼に金棒!特にショスタコーヴィチはさすが初演者同士、完璧でもはや凄いとしか言えない。超絶的なソロの後猛スピードで疾走する終楽章など、思わず仰け反る程だ。ここまで高速でありながら、アンサンブルに一抹の破綻も生じさせない。オイストラフも、どんなに難しいパッセージでも厚みのある音で易々と弾いてのける。ミトロプーロスとの録音が完全に霞むほどだ。音質も、モノラルながら非常に良好で、オイストラフならではの骨太なヴァイオリンの音色を楽しめる。ファン必携の一枚だ。
1 people agree with this review 2009/03/06
演奏・録音ともに最高である。ムラヴィンスキーのCDは、壮絶な演奏を録音が十全に捉え切れていない恨みがあるものが多いが、このCDは素晴らしい。初演指揮者だけあって、録音も何種類か残っているが、有名な1973年来日盤や1982年ドリームライフ復刻盤より音質がよく、また表情も辛口だけではなく非常に劇的である。終演後の拍手こそカットされているが、ライヴならではの高揚感と、それ以上の完璧なアンサンブル、なかんずく金管群の炸裂ぶりは随一で、特に終楽章の盛り上がりは白眉!歓喜と、その裏に潜む皮肉を垣間見せてくれる。Victorの他にも幾つか同一音源を使ったCDが出されているが、音質の差異が分かる方は是非投稿頂きたい。
3 people agree with this review 2009/03/03
遅いからダメとか復刻が気に入らないからダメだとか言われているが、だからといって最低評価にするのは短絡的だ。テンポが速い演奏なら他にいくらでもあるし、むしろこの遅さがこの演奏の特色といっても過言ではない。VPO特有の美しい弦の上に、木管が弧を描くように浮かび上がり、金管も威圧感なくまろやかに鳴らされる辺り、晩年のジュリーニならではの素晴らしさだ。ただ難を言えば、音質がやや立体感に欠ける恨みがある。その分減点だ。
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3 people agree with this review 2009/03/02
怒濤のライヴ!これぞショスタコーヴィチ《革命》の真の決定盤だ!演奏・録音ともに、高名な73年来日盤をも凌ぐ。冒頭から、尋常ならざる戦慄ぶりを見せ、特に第3楽章の悲痛さや冷酷さは余人の追従を許さない。終楽章クライマックスの溜めも見事で、歓喜とその裏に潜む皮肉を見事に表現してみせる辺り、さすが初演指揮者である。同日演奏のチャイコフスキーも、有名な60年DG盤を忘れさせる位素晴らしい。彫りの深さといい歌い回しといい、実に表情豊かであり、83年ライヴ盤と双璧と言えよう。また、技術陣の不慣れから已むなくオケを通常配置にした60年DG盤とは違い、定番の対向配置ならではの音響が聴けるのも特筆されよう。
2 people agree with this review 2009/02/11
さすが、ハチャトゥリアンの自作自演は凄い。《スパルタクス》にしろ《ガイーヌ》にしろ、よくもここまでVPOを燃え上がらせたと思える程、民俗臭ムンムンの熱気に溢れている。もはや作曲家の余興どころではない。ハチャトゥリアンとVPOのガチンコ勝負といった感じた。グラズノフの《四季》も、さすが“ バレエ音楽の神様”アンセルメの指揮だけあって、ツボを心得た演奏である。特に《秋》の目眩めく色彩美は、酒宴の華やかさをそのまま生き写すかのようだ。音質も、リマスターが成功し良好だ。特に、廉価盤で音割れが目立ったハチャトゥリアンは、かなり改善されている。
0 people agree with this review 2009/02/11
これら演奏には、これといった特徴がない。クリュイタンスにはクリュイタンスの、ミュンシュにはミュンシュの、マルティノンにはマルティノンの個性なり特色なりがあるのだが、ではジュリーニはと問われると、答えに詰まってしまう。強いて言えば「中庸」ということになろうが、さりとてテンポが平均的かと申せば決してそうではなく、どの曲も遅めである。コンセルトヘボウの音色も、シャイーが就任してからは薄手の音に変質していると思う。だが、それでも評価したいのは、ドビュッシーやラヴェルの名曲で演奏・録音ともに優れたものが少ないからである。落ち着き払った大人の演奏だと思う。因みに個人的な好みは、ドビュッシーならデュトワかマルティノン、ラヴェルならクリュイタンスだ。
1 people agree with this review 2009/02/10
演奏・録音ともに最高である。当時のBPOの実力は言わずもがなだが、カラヤンのような編集ばかりの録音ではなく、本番一発撮りでここまでやるのだから、とにかく凄い。BPO特有のアインザッツの微妙なズレが、却って音にふくよかさを与えている。チャイコフスキー特有の旋律美がこの上なく表されているが、カラヤンのように美に溺れ過ぎたりはせず、引き締めるところはしっかりと引き締めている。この点が、ムラヴィンスキーに近いと感じられる所以だろう。“ムラヴィンスキーに西洋的なロマンティシズムを加味したような演奏”といえばお分り頂けるだろうか。
0 people agree with this review 2009/02/09
ミュンシュ時代のボストン響は、私の耳にはどうも荒削りに聞こえてしまう。50年代に録音したものと聴き比べればまだマシだが、それでもアンサンブルの乱れや音色の汚さが気になる。もっとも、フランス音楽に一糸乱れぬ合奏を要求してしまったら、逆にギクシャクしてしまうだろうことは分かるのだが。録音も《牧神の午後への前奏曲》冒頭のハムノイズや《ラ・ヴァルス》中間の金属音など耳障りなノイズが混入してしまっている。そんな中、《ボレロ》はミュンシュの燃焼度も最高潮であり、後半若干音場の変化が気になるが、名演と呼ぶにやぶさかではない。以上の観点からすると“OK”止まり。
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