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TOP > My page > Review List of 一人のクラシックオールドファン
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0 people agree with this review 2010/07/20
あまり私自身、ベルリオーズ「レクイエム」を聴き慣れている者ではありませんがベルトラン・ド・ビリーが首席を受け持つVRSOを指揮してサバティーニのテノールその他の合唱団を配してのこの大曲を偶々聴きましたのでコメントする次第です。演奏タイムとしては区分はHMVトラック順に従って見ますと@10’19A12’44B3’20C5’51D4’38E9’44F9’50G3’16H9’59I12’29となって先ずトータル的にはミュンシュ等現役盤と大差ないと思います。周知のようにこの曲十数台のティンパニーや管楽器他別働隊も動員という規模の大きさで正直しんどい処も私にはありますが2003年ライブ録音での当時38歳頃のド・ビリーはよくコントロールして仕上げて行きます。トップのレクイエム・キリエはゆっくり低くスタート、管楽器のファンファーレより合唱が入って来て時にはヴェルディを思わせる部分も(ベルリオーズ「レクイエム」作曲は1830年代、ヴェルディ「レクイエム」作曲は1870年代と言われています)・・・静かに終わります。続くディエス・イラエでは低音弦と対照的な女声合唱、そしてギッコラ・ドッコイショ的なフレーズも経て次第に様子が変化、若干切羽詰った雰囲気の下に管楽器群の合いの手から膨大なマグマが吹き出て沈静化するも例のティンパニー群の凄さ・・・この辺りはド・ビリーの色彩感覚も素晴らしい処でしょう。六番目のラ・クリモザ・・・烈しいオーケストラの出だしからアクセントを繰り返しつけて力強い合唱・・・印象的な楽章、ここでもあのティンパニーが添えらやがて堂々と終わります。九番目サンクトスでは静かな序奏からテノール独唱が入ります、ややもうひとつ食い足りない感じもしましたがフーガ合唱で持ち直します。最後アニュイスデイは途切れつつ美しい男声合唱が半音階的に叫びます。ティンパニーのゆっくりした拍子取りに呼応して合唱が流れます。ド・ビリーは何となくその活動を見ていますと派手な振舞いが多いのですが、本盤では全体私にはあまり暑苦しくない演奏になって好感を持ちました。「クレオパトラ・・・」は聴いておりませんので当面OKランクで押えておきましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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0 people agree with this review 2010/07/19
交響曲第3番「ライン」演奏についてメモさせていただきます。私はLPベースで聴いていたものでもう諸評論家からも語り尽くされた演奏盤で、代表的なシューマン交響曲全集の中の一曲です。1972年SKDを振っての当時まだ49歳の持ち前の手堅さと何と言っても覇気がある頃の演奏です。演奏タイムは@8’51A6’39B5’26C6’50D5’31と過不足感はありませんがSKDのサウンド・・・木の温もりというのか実に円やかで(時折出て来るペータ・ダムの溶け込むようなホルンも古いドイツ風というのか懐かしい感じがしますね)、それにやはり真面目アプローチで楷書的なサヴァリッシュ指揮が妙にしっくりしています。第1楽章出だし奔流の様な勢い、早めのテンポで進みつつ確信はあります。アゴーキクを効かした第2楽章、一層円やかさが顕著な第3楽章そして例のあのケルン大聖堂を思わす構築性を明確に進む第4楽章、最後の楽章は気分を切り替えてフィナーレへと。最近サヴァリッシュ氏はどうしているのでしょうか。もう90歳に近いでしょうが元気なのか・・・NHKSOの指揮姿が我々の年代では懐かしいです。第4番は未聴ですので素晴らしいランクに止めておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
アバドの指揮するチャイコフスキー交響曲は演奏としては三種類出ており1970年LSOとの録音(タイム@14’53A12’27B5’50C12’06)、本盤1985年(アバド52歳頃)CSO(同@14’35A12’40B6’14C12’02)そして1994年ライブでBPO(同@14’55A13’04B5’51C12’06)であります・・・そんなに彼らしくブレはありません。私は以前アバドのCSOとの第4番交響曲の演奏盤で多分この時期が一番彼にとって良かった時代なのではとメモした記憶があります。本盤第5番も実にノビノビと展開して行っており第1楽章、第3楽章締め括りなどもそれがよく表れております。全体ロシアの粘着性とは無縁でCSOのしっかりした機能美を駆使して彼持ち前の柔軟さでもって流れを創っております。マァもう少し灰汁的なものも欲しい処でしょうがこれはこれで楽しめるのではないでしょうか、素晴らしいランクの演奏と思いました。本盤にはもう一曲、珍しい交響的バラード「地方長官」という初耳物(演奏タイム11’26)が入っておりあらすじをメモしますと短調をベースにリズミカルな動きで次第に高揚して管楽器を挟み色彩感ある旋律線も聴け最後は突発的強奏からフイナーレへ静かに導くといった曲なのです・・・。全体素晴らしいランクとしました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
アバドの指揮するチャイコフスキー交響曲は演奏としては三種類出ており1970年LSOとの録音(タイム@14’53A12’27B5’50C12’06)、本盤1985年(アバド52歳頃)CSO(同@14’35A12’40B6’14C12’02)そして1994年ライブでBPO(同@14’55A13’04B5’51C12’06)であります・・・そんなに彼らしくブレはありません。私は以前アバドのCSOとの後期交響曲の演奏盤で多分この時期が一番彼にとって良かった時代なのではとメモした記憶があります。本盤第5番も実にノビノビと展開して行っており第1楽章、第3楽章締め括りなどもそれがよく表れております。全体ロシアの粘着性とは無縁でCSOのしっかりした機能美を駆使して彼持ち前の柔軟さでもって流れを創っております。マァもう少し灰汁的なものも欲しい処でしょうがこれはこれで楽しめるのではないでしょうか、素晴らしいランクの演奏と思いました。本盤他の収録曲は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2010/07/18
フイッシャーの「皇帝」協奏曲は以前から有名な演奏盤で私の時代では擬似ステレオLP盤で聴いたものでした。1951年録音の「皇帝」ピアノ協奏曲は同じ年に生まれた二人の巨匠が結構まともに進めて行ってます。タイム的には@20’24A7’46B10’10と過不足感はなくとにかくがっちりと演奏しております。第1楽章は伴奏部になるとフルトヴェングラーらしさも垣間見せますがオーケストラPHOとの共演でもあるし大きく拡大することなくフッシャーの知的な演奏が楔を打って行きます。後半少しピアノと伴奏でキャツチボールする際の細かい部分に徹底さが欲しいと思わないでもなかつたですが・・・カデンツァ前の余裕などは忘れられません。第2楽章・・コラール風に進めて行くのはもう彼らの独壇場で続く第3楽章との橋渡しの幽玄な間合い・・・。最終楽章の終わりもゆっくり閉じます。この辺りは最早同年の大人の演奏なのですね。本盤の交響曲第4番は1950年フルトヴェングラーがVPOを振っての演奏ですが残念ながら私は聴けておりません。私の聴いた1952年同じくVPO演奏盤(タイム@10’34A11’45B6’00C7’29)からの印象は素晴らしい演奏なのですが元々全体的にこの曲の割には大層な構えで特に第2楽章の悠著さには事大感が感じられた記憶がありますが、さて本演奏盤は?というわけで結局全体として素晴らしいランクに止めておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2010/07/18
私の手元の本演奏国内盤では1974年の録音となっておりプレヴィン45歳の頃で油に乗っている時期(HMVレビューでは1976年録音となっていますがいずれにしても「油に乗っている時期」なのであります)、オーケストラがLSOとあまり癖のないところでこの音楽の魅力を次々と作品の持つ流れとストーリー性に逆らうことなく展開していっている名演奏かと思います。ロシア系統の演奏だと私には聴いていると次第にどうしても腹にもたれる傾向があり本演奏のようなニュートラルな演奏が好みになっております。ヴァイオリン・ソロも冴えてプレヴィンの巧者ぶりに二時間半以上の時間が苦にならず経過して行きます・・・気楽に聴いてもいるせいかな。演奏タイムは幕毎でメモしますと@9曲49’42A5曲31’53B12曲56’12C5曲18’25となっています。最高ランクに躊躇いたしません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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0 people agree with this review 2010/07/17
「合唱幻想曲」はピアノ、オーケストラ、独唱、合唱によるカンタータであの第九「歓喜」テーマに相通じる曲想がスンナリ聴く者に入って来て何か勇気を与えてくれる曲であります(作詞者はクフナーと言われています)。ピアノはアバドと同国のポリーニ、剛直ではない朗々さが特徴的。後半登場の声楽陣も堂々としたもので演奏タイム18’17、多弁な曲はストレスを解消してくれます。もう一つの「海の凪、成功した航海」は動静の対比が面白いカンタータで演奏タイムは5’23+2’41。本盤メインのピアノ協奏曲第1番は私は聴いておりませんがこのポリーニ演奏は1982年ヨッフム/VPOが本シリーズバックを務めていたベームの死によりバトンを継いでバックをサポートしたものとなっております。なお、ポリーニは十年後の1992年アバド/BPOの伴奏でのこの第1番他をライブ再録しております。当面OKランク確保とさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2010/07/17
日本でも人気(ルックスからも?)のあるナカリャコフが金聖響/OEKをバックにNHK連ドラなどのテーマ曲をアレンジして2003年(ナカリャコフ26歳頃)演奏収録した12曲です。何れも番組を見ていた人は思い出す曲ばかりで同じく日曜日NHK大河ドラマテーマ曲を手がけた作曲家連の作品が多いようです。私は特に本盤標題の加古隆の「パリは燃えているか」などでは当時の映像も浮かんで来ました。トランペットとフリューゲルホーンを曲により使い分けての演奏でマァ日本向けサービスとしては合格なのではないでしょうか。なお、HMVレビューにある収録内容の順番は私の聴いた盤とは異なっていますが取りあえず例の如く曲毎の演奏タイムをHMVレビュー記載順にメモしておきますね。「その時歴史は動いた」5’54、にんげんドキュメント「黄昏のワルツ」3’21、映像の世紀「パリは燃えているか」4’48、「変革の世紀」3’21、「大地の子」4’30、利家とまつ「永久の愛」3’48、ほんまもん「君を信じて」3’57、「日本映像の20世紀」3’25、あすか「風笛」3’20、あぐり「Wonderful days」4’30、さくら「SAKURA」3’47、「小さな旅」3’29・・・以上です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2010/07/16
ザンデルリンク87歳・・・指揮活動晩年に近い1999年SRSOを振ってのライブ演奏盤で演奏タイムは@21’44A25’13B10’32C13’18(拍手部分除く)と全体的には落ち着いた運びで自然かつ重厚な演奏になって全体の造型を堅固にまとめ上げております。第1楽章から息を長くとっての集中力と持続力はびくともしません。ワグナーの死にも影響を受けた第2楽章・・・ここでは本演奏採用のハース版により打楽器が用いられていませんが(私個人は打楽器の用いられるノヴァーク版?も面白いとは思うのですがそれはそれとして・・・)深い悠揚たる情緒をたたえいろいろ親しみ易い旋律を絶妙に展開します。第3楽章、舞曲のようなトリオを挟んでのスケルツォ、管楽器の活躍が武骨になされます。そして最終楽章(最終楽章の割にはバランスから少しかかる時間だけでも短く軽くは感じるのですがそれは作曲者側の都合・・・)最終コーナーは第1楽章テーマが形を変えて管楽器が朗々と謳いあげ堂々と解放へのこの曲を結びます、少し間を置いての拍手は聴衆の感動の確かさを伝えております。そんなに派手な盤ではありませんが指揮者の(表には出さない)強い意思力も伝える最高ランクの演奏と思いました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
5 people agree with this review 2010/07/15
2000年ライブ録音の「運命」交響曲はラトル(当時45歳)の挑戦的な表現が新鮮に聞こえ中々の出来かと思います。早めにスタートする第1楽章、アッサリ味と思いきやいろいろ仕掛けて準主題の歌わせ節が意表をつきます。大きく波を背景にあしらってロマン主義的な処も。前のめり気味に進めテインパニーの区切り扱いやコーダに向け次第に高まってスリリングなこの楽章を閉じます。ピチカートをやや鮮明にして現代的な第2楽章、そして中間部特に刺激的・挑発的な第3楽章。反復を含んだ最終楽章ではアクセントをつけエネルギーを発散させて行くのですがややはしゃぎ過ぎる感じもします、しかしライブだし何でもない箇所でも耳新しい表しがあり他の演奏では聴こえない音が次から次へ。鋭く突き進みそして最後は厚みをつけて〆へ。演奏タイムとしては@7’21A9’04B4’50C10’27と後年交響曲全集に組み込まれる2002年(やはりVPO)のタイム@7’24A9’07B4’48C10’39とほぼ同じ。とにかくラトルの古楽器奏法を梃子にした主張を聴きましょう。やはり2000年録音のチョン・キョンファの弾くブラームスV協奏曲・・・演奏タイムは@23’29A9’18B8’34・・・若干バックと温度差もないわけではありませんが第1楽章からのめり込む彼女のスタイルは若い頃とそのまま。カデンツァもたっぷり。両者最後にらみ合う様に、少し決め粗いバックは刻んで終わります。美しく繊細な第2楽章の冴えは彼女の特徴。最終楽章も堂々たる演奏です。ラトル率いるバックでもう少し面白さを期待はしましたが・・・。出た当時話題になった素晴らしいランクの本盤です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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1 people agree with this review 2010/07/14
マーラーはこの第8番を完成させた時「これまでの私の作品の中で最大のものであり、内容も形式も独特なので、言葉で表現することが出来ません。大宇宙が響き始める様子を想像して下さい。それは、もはや人間の声ではなく、運行する惑星であり、太陽です」と述べたそうです。比較的いずれも主観的な悲劇を扱ってきたマーラーにおいてこの曲は確かに肯定的で(第4番も同じ)信仰や生に対する壮大な賛歌でありながら、続く「大地の歌」や交響曲第9番などに象徴される、厭世観や死に結局帰結するのはもうひとつ私などには分からない処です(作曲技法とともに分裂症的などと評されるマーラー所以でも・・・?)。とりあえずこの交響曲は、偉大な歓喜と栄光を讃えているものです。通常千人に近いメンバー・・・声楽陣として混声4部合唱が左右2つ、真ん中に児童合唱1つ、その前にソプラノ3人、アルト2人、テノール、バリトン、バスそして舞台外の管楽器、オルガン、総動員のオーケストラでの本交響曲の演奏陣構成は曲構成第1,2部という規模の大きさと共に実演では圧巻だと思います。第1部の賛歌「来よ、創造主なる聖霊よ」(中世マインツの大司教ラバヌス・マウルス作といわれるラテン語賛歌)と第2部のゲーテの「ファウスト」(ゲーテの戯曲『ファウスト 第二部』の終末部分に基づいた歌詞が採られているそうです)。ただクラシックファンと称する私の立ち位置も怪しいものでこれら二つの歌詞テキストの関連性にも暗いし元々こうしたセンスに即肯ける程の者ではない事を自分自身確認した次第です。確かに対照的な二部の運びそして終結にはあの第2番「復活」を思わせる高揚感はあるのですが・・・個人的にはこれは本盤テンシュテット演奏に限ったものではないと思います。さて、本盤1986年テンシュテット60歳頃LPOその他との共演で中々聴きようではしつこさが嫌になるこの曲でLPOサウンドは助かりました。第1部は冒頭のオルガン、低音楽器が荘厳な響きに伴い合唱が一斉に“Veni,Veni,Creator Spiritus!”(来たれ、来たれ、創造主たる精霊よ!)と歌い出します。マーラーの精緻な対位法も聴き処、コーダでは先述の遠隔オーケストラがファンファーレを告げとにかく終始ほぼ轟く楽章です。第2部は静かに神秘的な前奏曲風に始まりピチカートを縫う管楽器も印象的。そしてやはりそっと合唱が参加し・・・各ソリスト達による長いソロの部分に入りますが贖罪の女による長いソロが展開されていく中で、次第に音楽はクライマックスに向かってヒートアップ。第2部に入ってから少し影薄かったオーケストラや合唱が一気に息を吹き返します。これにオルガン、ティンパニーが加わると今まで溜まっていた鬱憤を吹き飛ばすようなフルパワー、素晴らしい高揚感を持ってこの長大な大曲は〆。マーラーの管弦楽法の腕は確かなので聴き映えはします。前段述べた様にヨーロッパに根ざした独自のセンスと歌詞に曲をつけたカンタータの様なもの、いわば音楽による叙事詩でどう感ずるかは個人次第・・・そう言ってしまえばベートーヴェン第九「合唱」も然りでいよいよ立ち位置が怪しくなってきますね。余り聴けない曲ではありますが私の年代ではあのギラギラパワーフルなショルティ盤が有名でした。ギラギラ感からは遠いテンシュテット演奏は後年1991年にも再録し忍び寄る病魔を予感したのでしょうか。本盤は先にも触れた様に1986年録音で演奏タイムは第1部24’50、第2部57’40で素晴らしい演奏ランクとは思います。第4番の方は未聴ですので当面第8番の個人的好みも含めOKランク確保にさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2010/07/14
本盤は1957年37歳で事故により亡くなったデニス・ブレインという不世出のホルン奏者をキーにした演奏記録で録音がいささか冴えない演奏盤もあるもののブレインのしなやかなフレージング、朗々とした響きは聴く者を魅了し長年続けております。さて、本盤内容、1946年録音のモーツァルトのホルン協奏曲第2番はW.ジェスキント/PHO伴奏でタイムは@6’26A3’20B3’19、カラヤン伴奏分とタイム的にそんなに差はありませんが何となく荒削りな感じもします・・・カラヤンの存在価値を再認識?。モーツァルトK452の五重奏曲は二種類の演奏があり、私自身この曲をそんなに聴いた事がないのですが二回続けて聴くと頭に入る様です。本盤は何れか不詳ですが一つは1954年録音でC.ホースレイ(P)、デニスブレイン管楽器合奏団(タイム@10’00A7’03B5’43)、もう一つは翌年録音のギーゼキング(P)、PWE(タイム@8’19A7’07B5’50)、勿論ホルンは両方デニス・ブレインです。残りの収録分はシューマン「アダージョ&アレグロ」(1956年録音、8’15)、ベートーヴェンのホルン・ソナタ(1944年、14’27)などとなっております。一部本盤の内容が分かっていない処もあるのですが素晴らしいランクとは思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2010/07/13
本盤は長らく幻想演奏の王座?を占めていた演奏盤で周知の通り1967年アンドレ・マルロー文化相肝いりで設立されたPOの初代指揮者として就任したミュンシュの記念盤(ミュンシュ当時76歳、演奏タイム@13’47A6’14B14’48C4’29D9’46)であります。しかし後年他社から本盤演奏19日後のライブ録音盤(演奏タイム@13’13A6’17B12’49C4’10D8’51)が出て・・・それも彼が実演の人なのか、かなりいい線を行っているらしい・・・少し?その王座も怪しくなったということです。聴いてみたいですね。 私の世代はミュンシュの幻想と言えばBSOを振ったものがお馴染み演奏でそれも二種類出ておりました。参考までに1954年BSO盤は@13’21A6’10B13’55C4’28D8’46、 1962年BSO盤は@13’59A6’26B14’59C4’28D9’16と夫々演奏タイムメモしておきますね。その他1949年FNRO、 1963年CBCSO、 1966年ハンガリーRO,ブタペストSOといった演奏盤もあるらしいです。さて、本盤第1楽章何か切羽詰った感じで後半管楽器、ティンパニーがそれを煽って高ぶって行きます。第2楽章は意外と穏やか気味、第3楽章旋律線を鮮明にそして遠雷は以降の不気味さを強調します。この楽章が先の同年ライブ盤とタイム的に異なっているようですが決して本番がだらけているというわけではありません。第4楽章、底深く響き最後の断頭はキツイ!最終楽章もダイナミックに、鐘の生々しさに続いてグレゴリア聖歌も一筋縄では行かない運び、この世の終わりの弦掛け合いがその底深さを再び見せつけ最後は伸ばし気味で〆めます。新設POの意気込みが伝わる演奏かと思いますが多分ライブ盤と比較すると大人しいんでしょう(ブラームス交響曲第1番に聴かれた大波小波のウネリはもうひとつといった感じ)。本盤仕様改善分ですが素晴らしいランクに当面しておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2010/07/13
本盤は長らく幻想演奏の王座?を占めていた演奏盤で周知の通り1967年アンドレ・マルロー文化相肝いりで設立されたPOの初代指揮者として就任したミュンシュの記念盤(ミュンシュ当時76歳、演奏タイム@13’47A6’14B14’48C4’29D9’46)であります。しかし後年他社から本盤演奏19日後のライブ録音盤(演奏タイム@13’13A6’17B12’49C4’10D8’51)が出て・・・それも彼が実演の人なのか、かなりいい線を行っているらしい・・・少し?その王座も怪しくなったということです。聴いてみたいですね。 私の世代はミュンシュの幻想と言えばBSOを振ったものがお馴染み演奏でそれも二種類出ておりました。参考までに1954年BSO盤は@13’21A6’10B13’55C4’28D8’46、 1962年BSO盤は@13’59A6’26B14’59C4’28D9’16と夫々演奏タイムメモしておきますね。その他1949年FNRO、 1963年CBCSO、 1966年ハンガリーRO,ブタペストSOといった演奏盤もあるらしいです。さて、本盤第1楽章何か切羽詰った感じで後半管楽器、ティンパニーがそれを煽って高ぶって行きます。第2楽章は意外と穏やか気味、第3楽章旋律線を鮮明にそして遠雷は以降の不気味さを強調します。この楽章が先の同年ライブ盤とタイム的に異なっているようですが決して本番がだらけているというわけではありません。第4楽章、底深く響き最後の断頭はキツイ!最終楽章もダイナミックに、鐘の生々しさに続いてグレゴリア聖歌も一筋縄では行かない運び、この世の終わりの弦掛け合いがその底深さを再び見せつけ最後は伸ばし気味で〆めます。新設POの意気込みが伝わる演奏かと思いますが多分ライブ盤と比較すると大人しいんでしょう(ブラームス交響曲第1番に聴かれた大波小波のウネリはもうひとつといった感じ)。素晴らしいランクに当面しておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2010/07/12
ショスタコーヴィッチ交響曲第5番(第5番に限らないのですが)について何種類ムラヴィンスキーの演奏盤があるのでしょうか。次々と新発見の演奏が出てファンには嬉しいやら正直呆れるやら。確かに初演者の強みなのかもしれませんがムラヴィンスキーにとっても十八番以上で大袈裟に言えばこの曲だけでやって行ける雰囲気もあったのでは・・・?従って聴く盤・聞く版最高ランクに感じられるのが私など軸足の定まらない者にとって情けない面もあります。本盤は1982年ライブに近い状態(演奏中の咳払いや戸開閉などのノイズと少しわざとらしい拍手がある処から)での録音でムラヴィンスキーが80歳手前の演奏。さすが何十回いや何百回と演奏してきた本曲、演奏タイムこそ@14’19A5’00B12’12C10’11(Cは拍手部分は除きます)と全体タイム的には若干ではありますがスリムになったのと録音にもよりますが透明感が伴っていまする第1楽章パラフレーズ間では流し気味というかソフトな回しが第2楽章もギスギス感とは遠く第3楽章の美しさにつながります。最終楽章は息つかせぬ速度でスタートそして後半マーチはじっくり遅めでティンパニー・・・少しミス?もあってもさしたる事はないです、管楽器の咆哮は凄いですね。ジャケットには何人目かの奥さんとホテル室内で相撲四股踏み真似をしているお茶目なムラヴィンスキーの写真も載っています。案外年齢重ねるに従い厳格性が薄れて行ったのでは・・・ムラヴィンスキー氏も・・・。同年収録のチャイコフスキー交響曲第5番、演奏タイム@13’08A11’32B5’24C10’49(Cはやはり二分近くの拍手をカットしたタイム)でソフトな印象の第1楽章、テンポ早く陰影を打ち出し洗練されたスマートになった第2楽章、そしてレガート気味に噛まし少し途中弦展開が弱い部分もありますがマーチ前勢いだけではなく山場への運びはいろんな様相を聴かせてくれる最終楽章。あのDGで1960年録音した後半三曲盤の第5番(タイム@14’28A11’48B5’23C10’59)と比べても楽器編成位置の関係もありますが明らかに「厳しさ」から脱したイメージの演奏です。これらの十年前1972年収録の「ロメオ&ジュリエット」ではモノラルでもありまだ厳しさが有り懐かしい演奏が聴けます・・・演奏タイムは@4’53A3’53B2’16C1’53D8’11E1’46F5’30。本盤は素晴らしいランク盤と申せましょう。なお、後二者は1982年ライブ盤もHMVカタログにありますね。本盤はそういう事はないですが、最近ひょつとしてCGの様に原盤加工したものが別演奏として堂々と出回っていても有り難く聴かざるを得ない状況に近いと危惧を抱くようにもなってきています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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