please enable JavaScript on this site.
Guest
Platinum Stage
Gold Stage
Bronze Stage
Regular Stage
Buy Books, CDs, DVDs, Blu-ray and Goods at HMV&BOOKS online
Advanced Search
TOP > My page > Review List of レインボー
Previous Page
Next Page
Showing 1051 - 1065 of 4927 items
%%header%%
%%message%%
1 people agree with this review 2021/07/11
このCDはゲルト・ヤンセン中佐指揮、オランダ王立陸軍軍楽隊の演奏で録音されたオランダ陸軍の分列行進曲を集めたというアルバムである。 品番を見れば察せるかもしれないが、陸軍軍楽隊の自主制作盤として制作されたものでワールドウィンドミュージックが配布したもの。 オランダ王立陸軍軍楽隊の自主盤の一部は、ワールドウィンドミュージックが自社のCDとして再発売していたりするものもあるが、これは再発はされていない。 そのため知名度は低いが、内容は充実しており見逃せない。 19〜20世紀にかけて作曲された作品を収録しており、割と珍しい曲もある。 オランダの軍楽行進曲はヨーロッパの他の国に比べて明るく軽快な作品が多く、軍楽隊向き行進曲ではあるが曲としても完成されている。 ヤンセン中佐の演奏もなかなか優れていて、ハチロク系の行進曲のリズム感の良さは見事なもの。 名軍楽隊として知られた同軍楽隊の実力を存分に堪能出来るだろう。 録音は1996年で、音質も良好である。
1 people agree with this review
Agree with this review
1 people agree with this review 2021/07/09
このCDはテイチクが保有する音源から行進曲を集めた5枚組BOX。 音源は1960〜1970年代に録音された自衛隊音楽隊のものを中心にしたもの。 まず1枚目と2枚目はいわゆる日本の軍歌を集めた内容で、斎藤高順1等空佐指揮、航空自衛隊航空音楽隊の演奏。 1枚目の最後のみユニオン・ポップス・プラスバンドによる演奏だ。 録音当時はまだ先の対戦の記憶が新しかった時代であるためか、全て池多孝春と山岡正による新しい編曲譜だ。 演歌系の編曲家によるものとあってか、どことなく歌謡的な編曲になっており、原曲とかなり違うアレンジから原曲重視のアレンジまで様々だ。 演奏は1970年代自衛隊らしくキレが良く軽快な演奏で、『軍艦行進曲』『君が代行進曲』『抜刀隊』『月月火水木金金』はこれらの特徴が良く出た好演である。 続く3、4枚目はいわゆる一般的な行進曲。 演奏者は斎藤1佐と航空音楽隊に加えて、松本秀喜1等空佐指揮、航空自衛隊航空音楽隊、片山正見1等海佐指揮、海上自衛隊東京音楽隊、斎藤徳三郎1等陸佐指揮、陸上自衛隊中央音楽隊が登場する。 新しく登場する演奏家は1960年代の音源。 3枚目はスタンダードな行進曲を中心にしたもので、斎藤1佐と航空音楽隊のキレの良い演奏が聴きどころ。 途中、片山1佐の忠誠と松本1佐の珍しい作品が入るが、遅めのテンポで威風堂々とした忠誠や豪快な松本隊長&航空音楽隊の演奏もなかなか。 尚、最後のユニオン・ポップス・ブラスバンドのラデッキー行進曲は、陸上自衛隊中央音楽隊の初代隊長にして様々な行進曲を書いた須摩洋朔氏が指揮したもの。 好演とはいかないけど、正確なテンポの演奏は聴いておいて損はない。 4枚目はややマイナーな曲を中心にしたもので、松本隊長の豪快なツェペリン伯爵から始まる。 航空音楽隊の担当曲はこんにちではレパートリーから消えた珍しいアメリカの行進曲が揃っており貴重だ。 片山隊長と東京音楽隊の演奏はスーザの海を超える握手やアルフォードの後甲板にてといった海をテーマにした行進曲のほかに、ドイツの行進曲となんでもあるが、片山隊長の自作自演、世紀の祭典の名演奏が1番の聴きどころ。 斎藤隊長と中央音楽隊は出番は少ないが、得意のフランス行進曲2曲と、国家の象徴(珍しくリピートあり)そしてオリンピック・ファンファーレとオリンピック・マーチを演奏している。 この中でもオリンピック・ファンファーレとマーチは初演団体という事と、オリンピックの雰囲気を色濃く伝えてくれる演奏で、その高いテンションの演奏は当時の時代が伝わってくるような名演だ。 5枚目はスクリーン・マーチ、つまり映画の行進曲。 一曲目、錨を上げては斎藤隊長、航空音楽隊によるスタンダードな演奏だが、他は録音用団体によるもの。 1番多く演奏しているのはユニオン・アカデミック・ブラスバンドという団体。 1960年代頃の戦争映画を中心としたこの音源は恐らくこれが初CD化。 演奏は少人数のブラスバンドで正直イマイチだ。 指揮者の記載はないがオリジナルと思われるLPには編曲者の山内忠自身が振ったとある。 ユニオン・ポップス・オーケストラの演奏は名前通り、ポップス的要素の強いアレンジで、行進曲とは言い難い。 フィルム・スタジオ・オーケストラはビクターから音源提供されたらしく、同社から出ている音源と一緒。 人数はやはり少ないが意外と正統派の演奏で悪くはない。 解説書も付いているが、楽曲解説は主要曲しかなく、この辺りは残念なところ。 録音は新しくリマスターされただけあり、年代の割には良い音質だと思う(一部除く)
1 people agree with this review 2021/07/08
このCDはハインツ・ヴィンケル楽長指揮、ベルリン保安警察音楽隊の演奏で収録された、ドイツの行進曲集です。 ヴィンケルは1914年生まれ、1948年にこの音楽隊の指揮者になり、1962年に亡くなるまでその地位にありました。 在任中にはテレフンケンやデッカなどに録音を残しており、これはそれから復刻したもの。 シリーズは第6集までありこれは第5巻にあたるもの。 古い音質の割にはまぁまぁ良いが、一応いくつかの機会にわけて録音されたもので、録音場所の違いによって響きが違って聴こえる。 生年を見ればわかる様に戦前派の指揮者であり、ここでの演奏も重厚ながしっかりしたサウンドに、豪快なバスドラム、正確なテンポ、歯切れの良い演奏とこんにちの吹奏楽界が忘れていった、この時代ならではの名演が聴けます。 ブロン 『勝利』ラウキーン『闇から光へ』ヘンリオン『ブランデンブルク万歳』『フェールベリン騎兵隊行進曲』は特に出来が良い。 細かい解説はなくどちらかといえばマニア向きな一枚なのですが、演奏は大変充実しており、ドイツ行進曲に興味があればお勧めします。
1 people agree with this review 2021/07/07
このCDはドイツの行進曲を収録したもの。 オトマール・ファブリー中佐指揮、西ドイツ連邦空軍第3軍楽隊の演奏で録音されたものです。 バンドはドイツのミュンスターに駐屯し、現在はドイツの軍楽隊の改編によりドイツ連邦空軍ミュンスター軍楽隊という名称になっています。 指揮のファブリー中佐(このCDの吹き込み時は少佐)は、1964年に初代隊長、ヨハネス・シャーデ大佐から引き継いだ2代目の楽長です。 在任歴は長く1987年に後任のサイモン・ダッハ中佐に引き継ぐまで23年間、楽長職にありこれは歴代1の長さです。 このCDの原盤は調べてみるとコルネットというところらしく、同じ内容のLPもあります。 コッホの復刻はイマイチですが、演奏の内容は素晴らしい。 全曲、メリハリと推進力のついた演奏で、アンサンブルも上手く、戦前の国防軍軍楽隊を思わせるカチッとしたサウンドと空軍軍楽隊らしい軽快なサウンドが同居した、明快かつ聴かせ上手な演奏。 特にこれらの要素が全てはまったタイケの『旧友』は白眉の出来と言っても良い。 ライナーノーツもありませんし、収録時間も30分ぐらいですが、行進曲好きな方にはぜひおすすめします。
ロシアの行進曲とワルツを集めたアルバムです。 ヴィクター・アファナシェフ中将指揮、ロシア国防省第一模範軍楽隊の演奏で収録されたものです。 ここに収録された行進曲やワルツは帝政ロシア時代に当時のロシアの軍楽隊で演奏されたもの。 ロシアの作曲家によるものもあれば、外国から入ってきた作品を手直ししているのもあります。 この手の作品を集めたアルバムはロシアでは人気があるようであり、この軍楽隊がまだソヴィエト国防省第一模範軍楽隊と呼ばれていた時代、当時のニコライ・ナザロフ少将やニコライ・セルゲーエフ大佐、又はニコライ・ミハイロフ少将やアナトリー・マルチェフ大佐やアナトリー・ムハメジャン大佐らによるものがありますが、このバンド名になってからは初の録音でしょう。 アファナシェフ中将は1947年生まれで、1972年にモスクワの軍楽学校を出て、中央アジア軍管区軍楽隊、沿バルト軍管区軍楽隊、西部方面軍ドイツ駐留軍楽隊の楽長を務めた後、1993〜2002年までロシア国防省第一模範軍楽隊の楽長及びロシア陸軍軍楽総監を務めました。 録音自体は少なく、ドイツ駐留軍楽隊とアモスに2枚、ロシアン・ディスクにロシア国防省第一模範軍楽隊との当盤とディエフのCDがあるぐらいです。 このCDではロシアらしい分厚い低音が特徴でかつてのソヴィエト時代の熱気は後退しましたが、時折行進曲でそれを彷彿とさせる響きがします。 また選曲面でも定番の作品に加えて、グリンカ『第27キエフ竜騎兵連隊行進曲』シャトロフ『青い夜』アガプキン『早朝』クシュニル『1月9日』などの珍しい作品を収録しています。 録音年は不明ですが、2000年頃の発売なのでその頃でしょう。 ややデッドなサウンドですが、音自体は綺麗に撮れています。 また映画圏向きにかバンド名が、アーティストがロシア国防省ブラスバンドという団体名になっていますが、ちゃんとロシア式の吹奏楽編成です。
このCDは英国近衛歩兵グレナディア・ガーズ軍楽隊の演奏による、映画のために書かれた行進曲を集めたアルバム。 指揮はロドニー・バッシュフォード中佐(録音時は大尉) このCDはキングレコードから発売されているが、原盤はロンドンデッカで、当時デッカ音源の国内盤はキングから出ていた。 後にデッカからも収録曲の大半がCD化されている。 後年のデッカ盤と比べてまだテープの劣化が進んでなかったのか、フェイズ4録音特有の鮮明なサウンド。 録音年は書いてないが1960年代のはずなので、良好な方だろう。 演奏も豪快な音楽作りと楽しい演奏であり、ガーズバンド独特のバスドラムの音やコルネットがリードする、黄金時代の名演だ。 ライナーノーツは必要最小限ぐらいの記載だが、それぞれの映画のワンシーンのカットが載っていたりする。 またCD時代では初期の頃のアルバムなので、CDの取り扱い説明文や帯がシールタイプのものだったりと今では見かけない懐かしい仕様になっている。 なお、最後にアディスン作曲のバタシの鬼軍曹が収録されているが、裏ジャケに書かれているのは、ハダシの鬼軍曹であり、思わず笑ってしまった。 収録時間は30分ほどと、短いがこれはほぼ同内容のLPを復刻したためと思われる。
このCDは、ヴェルナー・ジンメルマン中佐指揮、西ドイツ連邦陸軍第1山岳師団軍楽隊の演奏による、ドイツとオーストリアの行進曲集である。 この軍楽隊はガルミッシュパルテンキルヘンに駐屯するドイツ連邦陸軍の軍楽隊の一つ。 同国の軍楽隊では司令部軍楽隊や、第6軍楽隊、第5軍楽隊、第11軍楽隊と共に、LP時代から有名なバンドである。 指揮のジンメルマン中佐は2代目の楽長として永くこのバンドの指揮者を務めていた人物で、ポリドールなどにも録音があるがこの音源はコッホから出たもの。 選曲としては比較的有名な曲を中心としたもので目新しさはないが、ドイツ行進曲の要である、編曲に問題がある。 ハッケンベルガーやダイゼンロートらの編曲による正統派ドイツ行進曲の演奏を期待して聴くと肩透かしを食らう。 というのも新しく中人数向きの編曲がされており、金管中心のドイツやオーストリア、チェコなどの民間バンドで聴かれるような伸び伸びとした編曲だからである。 この手の編曲としては演奏そのものは立派なので、そこはいいのだが、やはりなんだか物足りないのも事実である。 録音年はよくわからないが1978年以前であるのは確かなので、まぁ時期相応の音質だろう。
ナクソスのスーザ吹奏楽作品全集もついに20作目。 正直これ程までに大量に作品が残していたというのは驚き。 指揮者はシリーズお馴染みのキース・ブライオン、演奏団体は今回はイギリス王立ウェールズ音楽大学ウィンド・アンサンブルによるもの。 今回はスーザの喜歌劇から編まれた作品や、著名なクラシックを編曲して出来た作品が中心。 当然というか世界初録音が多数を占める。 この辺りの作品は歴史に埋もれてしまった作品だけにスーザの諸作品の中でもあまり出来は良くない様に思うが、カルメンやらウィリアムテルの様にお馴染みのメロディが次々出てきたり、オペレッタの美しいメロディが出てきたりそれなりに楽しい。 17巻よりイギリスの音楽大学が演奏を担当する様になったが、今回はウェールズ音楽大学ウィンドアンサンブルが演奏している。 その演奏は癖の少ない安定した演奏で、知られざる作品を知るにあたって十分な水準と言ったもの。 録音はいつもと同じく残響豊かなものだが、少々基準の音が小さいだろうか。
このCDはC.アットリル准尉指揮、イギリス王立陸軍フュージリアーズ聖ジョージ連隊軍楽隊の演奏で収録された行進曲集です。 すごく長い名称ですが、フュージリアー付きの軍楽隊だそうで解説書には35名編成とのこと。 CDで聴く限り金管が充実しているようで、木管と打楽器は人数が少ないのか少々線が細いです。 しかし、演奏は中々充実しています。 イギリス軍楽らしい深みのあるコルネットの音色や、低音をバシッと効かせたサウンドなど聴きどころはたくさんあります。 ただ、技量的にイマイチな部分や、人数の問題なのか響きが薄く感じられる所もあるのが難点。 選曲はイギリスを中心とした物で、ほかにヨーロッパの作品を取り上げています。 この中には割と珍しい作品も多く、行進曲ファンは要注目の一枚でしょう。 録音はバンドリーダーらしい硬めのサウンド。 1991年の録音の様です。
このCDはロシアの作曲家が書いた吹奏楽とソロ楽器を伴う作品を集めたアルバム。 レイフ・アルネ・タンゲン・ペデルセン指揮、ノルウェー王立海軍軍楽隊の演奏である。 最初の3曲はリムスキー=コルサコフが書いた、トロンボーン協奏曲、クラリネット協奏曲、グリンカの主題によるオーボエ協奏曲であり、意外と録音がある様で無いだけに3曲纏っての収録は珍しい。 グリエールのトランペット協奏曲は、元はコロラトゥーラ・ソプラノの協奏曲を移し替えたもので、結構録音がある。 レベデフとアルチュニアンはそれぞれピアノとオーケストラの伴奏がオリジナルだが、ここでは吹奏楽編成に書き換えられたもので、どちらも割と珍しい部類に入る。 いかにも旧ソ連時代らしいメロディのレベデフと、アルメニアの響きがする民族的なアルチュニアンとこれもなかなかである。 ペデルセンとノルウェー王立海軍軍楽隊の演奏は、バランスが良くとれた演奏で伴奏をそつなくこなしている。 またそれぞれの楽器のソリストは海軍軍楽隊の軍楽隊員でプロフィールを見ればいずれも音楽大学を出て軍楽隊に入隊した経歴を持っており、ノルウェーの各地のオケに出演経験があるなど、中々の経歴の持ち主ばかり。 それだけに非常に上手く、オーボエ協奏曲など中々の物だが、どれもこれはと思う強い個性が薄く、ソロ・バンド共に穏健な音楽になっているのは非常に惜しい。 このレーベルはプロデューサーとエンジニアがSRCと同じなので豊かな残響が特徴の録音である。
0 people agree with this review 2021/07/07
このCDはコルトーの弟子として知られるフローランス・ドラージュの新しいアルバム。 オッフェンバックへのオマージュとして、オッフェンバック、リスト、バッハの作品を集めたもの。 結論から言うと微妙な出来の1枚。 表紙のジャケットがオッフェンバックだし、ライナーにもオッフェンバックの事が書いてあるので、オッフェンバックの作品中心なのかと思いきや、オッフェンバックの曲は『ベンガルのばら』のみ。 この作品を3分程の小品を6曲にまとめた初期の作品で、他にソッリーニが録音しているぐらいの珍しい曲、そこは良いのだが、やはりせめてあと一曲や二曲ぐらいはオッフェンバックのピアノ作品を取り上げてほしかった。 リストとバッハは1曲ぐらいで良かったのではないか。 そんな選曲に不満はあるものの、演奏は素晴らしい。 透明感のある優しいピアノタッチや、ライト級の洗練された聴きやすい演奏だと思う。 録音も良好。 さて、なぜ今更記念でもないのにオッフェンバックへスポット当てたアルバムを発売したのか気になったが、どうやら日本での輸入が遅れたみたいで著作権マークは2019年、オッフェンバック生誕200年の年に発売された様だ。
0 people agree with this review
イギリスの作曲家、ロン・グッドウィン。 映画音楽を中心に様々なメロディを書きましたがこのCDはグッドウィンのよく知られた映画音楽をまとめた好企画盤です。 ラモン・ガンバ指揮、BBCフィルハーモニー管弦楽団の演奏です。 シャンドスの創設者、カズンズとグッドウィンは親交があったそうであり、前年に亡くなったグッドウィンの追悼盤の意味合いもあったようですが、それだけにシャンドス・ムービーシリーズの中でも大変出来がよいアルバムです。 グッドウィンは、端正で明朗なわかりやすい音楽を特徴としました。 また豊かな管弦楽法により戦争映画と相性が良かったと思います。 このCDでも、633爆撃隊、空軍大戦略、荒鷲の要塞、クロスボー作戦、ナバロンの嵐、潜水艦Xー1号などの人気映画音楽が収録されている他、野獣の抱擁、素晴らしきヒコーキ野郎、モンテカルロ・ラリー、剣豪ランスロットなどのドラマティックスコアやロマンティック・スコアをバランス良く取り上げており、グッドウィン入門にもお勧め。 ガンバとBBCフィルの演奏も大変に立派で、非常によく鳴った演奏であり、鑑賞するにあたり全曲高い水準で、映画のサントラを凌ぐ名演と言って良いぐらいです。 録音も良好。
2 people agree with this review 2021/07/07
アメリカを代表する現在の作曲家といえばジョン・ウィリアムズを挙げる事ができます。 コンサート用の作品も書いていますが、映画音楽で名高く、『スターウォーズ』『スーパーマン』などは誰もが知っているメロディと言えるでしょう。 当然吹奏楽でも人気であり、これまでもいくつもの楽譜が出ましたが、これはオランダのデ・ハスケが出したものです。 演奏はアレクサンドル・ハンソン指揮、ヨーテボリ・ウィンド・オーケストラ。 演奏団体のヨーテボリ・ウィンド・オーケストラはプロの団体で、同国の吹奏楽団では著名な団体。 2007年から現在の名前になったとの事です。 ハンソンは2005年からこのバンドの指揮者をしている模様。 結論から言えば大変良いCDです。 デ・ハスケのような出版社から出ているCDは演奏者の手本となる参考用の演奏CDとしてリリースされる事が多く、演奏も癖のないニュートラルな仕上がりになっているのがほとんどで、鑑賞用としては物足りない音源もあります。 しかしこのCDの演奏は最初から最後まで全力投球、鑑賞用にも十分耐えられます。 デ・ハスケのCDにしては珍しくよく出来ていると思いましたがこれ実は、ナクソスが原盤のようで、それをデ・ハスケが買い取ったのか借りたのかは不明ですが、かくもリリースされたものの様です。 演奏は上に書いた通りですが、奏者1人1人の実力が高く、オーケストラを駆使したこれらの作品を吹奏楽で演奏するとどうしても違和感が出るのでは?と聴く前は思っていたのですがオーケストラに匹敵するまたはそれ以上の演奏になっています。 これは演奏もさることながら編曲のおかげもあるのでしょう。 大体の曲はポール・ラヴェンダーの手によりますが、CDの裏ジャケットにはラヴェンダーの物は編曲(アレンジメント)ではなく一曲を別にすればトランスクリプションと書かれておりほぼ原曲そのまま。 その他アレンジメントと書かれた譜面もオリジナルを意識した編曲であり、妥協のない質の高いアレンジとなっています。 編曲陣にはラヴェンダーの他、ジョン・モスや作曲家として活躍しているスティーヴン・ブラ、日本からは明光院正人と星出尚志がいます。 選曲はスターウォーズにスーパーマン、ハリーポッターに、ET、ジュラシックパークと人気の作品はほぼ勢揃いしており、その他の作品も吹奏楽のコンサートで良く取り上げられる曲(足りないのはカウボーイ序曲ぐらいか)であり、ポピュラーな内容である。 録音年の記載はないが色々と調べて見ると2006年の録音らしく、音質も綺麗で問題ない。 また、CDのあちらこちらに日本語が書かれており、曲目一覧と作曲家、演奏団体にそれぞれ日本語によるページがあることから、かなり日本市場を意識しているようで、輸入盤ながらぱっと見は国内盤のような作りとなっています。
2 people agree with this review
このCDは日本海軍の軍歌及び、ラッパ譜、海軍関連の歌謡曲を収録したアルバムです。 この手の軍歌CDは戦前のものを別にすればレコード会社が臨時編成したオケに、歌手又は合唱団によるものが常でしたが、このCDは海上自衛隊舞鶴音楽隊の演奏で収録されたもの。 指揮は音楽隊隊長の樋口好雄1等海尉。 制作は海上自衛隊の専門紙として知られた海上自衛新聞を発行していた海上自衛新聞社が、録音を自衛隊音楽隊の録音を多数担当した事で有名な白樺録音企画が、監修を元海上自衛隊東京音楽隊の隊長で、行進曲や軍歌の研究家としても有名な谷村政次郎氏がそれぞれ制作に関わっており、その分かなり濃い内容となっている。 選曲面では『第六潜水艇の遭難』を含む大和田建樹&瀬戸口藤吉のコンビによる海軍軍歌集や、定番の『軍艦』に、『黄海の大捷』『勇敢なる水兵』『軍人勅諭』『水雷艇の夜襲』などの珍しい曲も歌われているほか、自衛隊の隊歌から『海のさきもり』『舞鶴教育隊歌』『海を行く』の3曲が入っているのも良い。 斉唱は舞鶴音楽隊の隊員によるもの。 戦前の軍楽隊斉唱と同じく上手すぎず、下手すぎずと言った所が、リアルで良い。 また戦前曲は男声のみであり男女混声なのは自衛隊歌のみと時代背景を検証しているのも資料として良い。 尚、『広瀬中佐』『若鷲の歌』『太平洋行進曲』の3曲は声楽家の山崎岩男氏が歌唱に参加しており、これなどはさすがプロの歌手と言った所。 特に全編独唱の広瀬中佐の格調の高さは唱歌の域を超えた芸術歌曲に仕上がっている。 楽曲は現在の編成に合うように編曲されているが、旧海軍軍楽隊の録音に準じたものが多く、編曲陣も江口浩司、中村啓二郎、青木秀夫、谷口祐一の4名が担当しており、違和感のあるものは少ない。 舞鶴音楽隊の自主制作盤は幾つかあるようだが、市販されたCDは今のところこれのみ。 演奏は自衛隊らしく誠実な演奏である。 吹奏楽の伴奏としては一流と言えるだろう。 デジタル録音なので音質そのものは良いが、しかし録音場所の舞鶴音楽隊合奏場の響きの関係か、音は硬めでさらに編集の都合か一部楽器の音がちょっと目立つのが気になる。 もう一つのSRKスタジオでの録音もスタジオ録音らしく残響のほぼ無い音だが、こちらの方が全体としては良い音だ。 録音年は2003年10月10日〜13日(舞鶴音楽隊合奏場)11月14日(SRKスタジオ) またライナーノーツも詳しく書かれているほかに、全曲の歌詞がついた冊子も付いており、演奏・資料としても一流の軍歌CDと言えるでしょう。
このCDはイギリス陸軍の行進曲を集めた珍しい盤である。 演奏はイギリス王立近衛兵コールドストリームガーズ軍楽隊、指揮者はT.シャープ少佐、R.ライディング大尉である。 シャンドスはシャープ少佐、コールドストリームガーズと第1集を制作しており、これはそれに続く内容となる物です。 各隊の制式行進曲が次々と出てきて、民謡を行進曲化したものだったり、ハイデックスブルク万歳のような既存の行進曲を借用してきたりと様々です。 これらの行進曲はイギリス軍の軍縮による隊の合併などにより使われなくなったものもありますが、現在でも大多数が現役です。 演奏は縦のラインが綺麗に揃い、コルネットがリードし、バスドラムの音が特徴の伝統的なガーズ・サウンドとキレの良い演奏。 現在では聴くのが難しいサウンドですが、行進曲の演奏にはよくあってます。 録音は少々古さはあるものの、問題なく聴けます。
Back to Top