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Review List of izkeiske 

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     2021/04/25

    大正13年4月20日、宮澤賢治は『心象スケツチ 春と修羅』を自費出版した。部数は初版1000部、定価は2円40銭。この、近代日本における画期的な詩集の登場は、当時の人々の目にほとんどとまることはなく、実際に売れたのは100部ほど。賢治は大半の刊本を、せっせと知人などに贈呈したという第一集を手にするのは、感慨無量である。
    『心象スケッチ 春と修羅』は賢治の生前に唯一刊行された詩集として広く知られる。
     この詩集を読むと、宮沢賢治の独特の詩の世界が広がる。それは、科学用語や宗教用語が数多く使われていることによる。
    「心象スケッチ」と賢治自身が名付けた手法によって書かれ、時間の経過に伴う内面の変容、さらにその内面を外から見る別の視点が取り込まれている。
    【序】わたくしといふ現象は 假定された有機交流電燈の ひとつの青い照明です (あらゆる透明な幽霊の複合体) 風景やみんなといっしょに せはしくせはしく明滅しながら いかにもたしかにともりつづける 因果交流電燈の ひとつの青い照明です
     上記表題作「春と修羅」の他、「原体剣舞連」「小岩井農場」や妹トシの臨終を題材とした名作「永訣の朝」、そのトシの魂との交流を詠んだ「青森挽歌」「オホーツク挽歌」等の作品がよく知られる。

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     2021/04/25

    水色の小さな判型の童謡集。賢治ファンには読み慣れたはずの童話や詩から、当代最高の賢治の研究家である、詩人の天沢退二郎さんによって選び出された47編。きらめくようなウタたち。天沢さんによれば、「ウタとして独立して味わえるように、字の高さや、行間のあけ方、改行、句読点などを調整した場合」(「あとがき」より)があるということです。その繊細で優しい配慮を、校本全集と対照させるのも楽しい読み方でしょう。宮沢賢治さんのファンにも、天沢退二郎さんのファンにも楽しめる一冊です。

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     2021/04/25

     子供の頃に読んだ本で今でも好きなのが、コナン・ドイルの「赤毛同盟」と宮澤賢治の「注文の多い料理店」だ。
     なぜ好きなのか?
     よく考えてみると、この2つの話には共通点がある。つまり、自分の思いもよらない形で自分が利用されているって話なのだ2つとも。
     ご存知かもしれないが、「赤毛同盟」はすごく条件の良い求職話があって、それにはなぜか“赤毛の人のみ採用”って但し書きがある。主人公は不審に思いながらもその求職に応じ家を空けるのだが、実はその留守中に銀行の地下金庫への穴が日毎掘られてたんである。つまり悪党は最初から主人公を引っ掛けるために求職を仕掛けたワケだ。
     一方の「注文の多い料理店」は、店の奥に進むたびに、手を洗ってください、クリームを塗ってくださいと注文が書かれていて、やたら格式の高い料理店だな、と思っていたら、それはすべてその主人公自身をオイシクいただくための段取りだったってオチである。
     でもこの2冊は「だまされちゃいけない」ってなチンケな教訓話ではなくて、手のひらで踊らされることの“してやられたり!感”っていうか、世の中のそういうカラクリ自体の妙っていうか、そっちの話だと思う。少なくともこの2冊から、自分以外に“他者”ってのが存在してるらしいことを幼くして知ることが出来るだろう。

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     2021/04/25

    青白い川底から見上げた幻想的な世界、
    その見たままの清らかな時間を正直な
    文体で切り取ったようです。
    多分、作者は谷川の底に潜った事が
    あって、息の持つ間、静謐な川底に差
    し込む光の縞や、でこぼこした硝子塊
    を透過した様なきらきらとする水面を
    見上げたのではないかなあ・・・と思う。
    一時(いっとき)、小さいものたちの静か
    で清らかな世界に浸れますね。

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     2021/04/25

    「世界全体が幸福にならないかぎりは、個人の幸福はありえない。」という言葉は有名ですが、この本では、宮沢賢治が数々の童話や詩歌というによって伝えたかった、理想とする世界を作るための行動指針が直接的かつ具体的に語られています。

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     2021/04/25

    原作を何度か読んでいるので、藤城さんの描く「銀河鉄道の夜」の世界を見たくて購入しました。とても好きな絵もありましたが、持っていたイメージとは少し違うところもありました。美しく飾られた銀河のお祭りの街や、列車内の絵もあればもっと好きだったと思います。もともと大人でも難解な小説なので、限られた文字数で子どもに面白さを理解させるのは難しいかと思います。この絵本を読むことをきっかけとして興味を持ち、原作を読んでくれる人が増えれば嬉しいです。

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     2021/04/25

    祭りに出かけた亮二は掛茶屋で村の若い者にいじめられている大きな男を助けてやりました。その男は山男でお礼に亮二の家に薪と栗をたくさん持ってきてくれたというお話です。が、祭りの夜や「空気獣」という見せ物の獣。いじめられている山男の様子。それを助けずにはいられない亮二の矜持。賢治の物語の暖かさや怒りやそういうものが萩野宏幸のデフォルメ化された動きのある画の中に巧く表現されていて、小さかった頃の何とも不思議な祭りの晩のことなどを思い出しました。

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     2021/04/25

    心がモヤっとしてる時に読んだら、深呼吸したように澄みきった空気が心に入ってきたような気持ちになりました。賢治さんの童話は幻想的な中にも 冒険的なものや、宗教的な思想が濃いものや、人間の世界の闇を描いたものや、妹さんへの思いが強く出てるものなど色々あるとわかりました。でも、この2つの童話は、やまなしと並んで一番ピュアで透明なところに位置していると思います。ちょうど秋に読んだので、肌で物語を感じられたのも良かったです。絵も素晴らしかったです。

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     2021/04/25

    これは、いいですよ。きっかけは、BS2で、絵本の紹介の番組があっていて、ゴーシュが一人で聴衆のまえで弾く場面の紹介があって。ひと目で引き込まれて、すぐ買ってみたのです。テレビでも言ってましたが、絵が文章に負けていない。ほんとにそう思いました。すばらしい絵です。この絵を観たいときに観れるだけでも、買った価値があるというもの。もちろん、文章もすばらしい。ゴーシュの家にやってくるどうぶつたちと、ゴーシュのかけ合いが楽しい。ねこなんて、頼まれたわけでもないのに、まだ半熟のトマト(しかもゴゴーシュの畑の)をもってきて、最初に言う言葉が、ああくたびっれた。なかなか運ぱんはひどいやな。」なのだ。しかもこうつづく。なんだと。」ゴーシュがききました。「これおみやげです。たべてください。」勝手で、えらそうで、奔放で、でも憎めないやつ。こういう人いるよなぁとか思ってしまった。てなかんじで、くる動物くる動物が、特徴あって、楽しい。ほんと楽しい。にこにこしながら、ときには声をあげて笑いながら読みました。宮沢賢治と茂田井武の出会いに、感謝。

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