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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2012/07/01

    本演奏が珍しいLP盤での登場です・・・・。LPでの鑑賞は何かゆったりした雰囲気で楽しめ懐かしいですね。私がメニューインの演奏盤に触れたのは彼がもう五十歳を超えたあたりの頃・・・イギリス時代・・・の収録盤が多くかつて神童と騒がて以来のアメリカ時代のものはそんなに聴く機会がありませんでした。そしてそのイギリス時代以降彼の演奏には精神世界的なものが持ち込まれたらしくいわゆるテクニシャンというイメージからは次元を異とする演奏家になっていった様です。本盤パガニーニのヴァイオリン協奏曲の様な曲は作曲家自身の技巧披露の為でもあったとも言われそうした曲に彼は比較的録音を何回か残しております。夫々の演奏が技巧面重視なのか精神面重視なのか小生などには判断つきかねますが一様に言える事はやはり若い頃の方はメニューインと言えど(神童という評価自体にも付きまとう)技巧ウエイトが強かったのでしょう。1960年録音本盤は師エネスコ譲りの当時44歳のメニューインは同門リッチとは若干方向性を違えてパガニーニのV協奏曲を芸術面にスポット光を当てた仕上げになっているそうです。6曲あるパガニーニV協奏曲のうち第1番(タイム@15’56A5’38B5’31)、第2番(同@14’13A6’16B6’57)を収録したもので私など多くの人にとっては正直第3楽章しか知らなかった第2番が全楽章通しで演奏される様になったのもメニューインの功績らしいです。演奏自体テクニックを誇る風ではなく包容力ある温かさが感ぜられる演奏となっています。バックオーケストラRPOを振っているA.エレーデ(録音当時51歳)はイタリアの指揮者で第1番最終楽章でのカットされているオーケストラ全奏部分が聴けないのが少し残念ですがマァ無難にメニューインをフォローしていると申せましょう。私自身さほど聴き比べ対象曲ではありませんのでメニューイン演奏の本盤でも充分と思っているのですが・・・。メニューインのパガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番録音CDには1934年モントゥー/PSO(同@21’31A5’26B9’05)や1955年フィストラーリ/LSO(同@16’06A5’30B8’22)演奏盤があります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/30

    私がメニューインの演奏盤に触れたのは彼がもう五十歳を超えたあたりの頃・・・イギリス時代・・・の収録盤が多くかつて神童と騒がて以来のアメリカ時代のものはそんなに聴く機会がありませんでした。そしてそのイギリス時代以降彼の演奏には精神世界的なものが持ち込まれたらしくいわゆるテクニシャンというイメージからは次元を異とする演奏家になっていった様です。本盤パガニーニのヴァイオリン協奏曲の様な曲は作曲家自身の技巧披露の為でもあったとも言われそうした曲に彼は比較的録音を何回か残しております。夫々の演奏が技巧面重視なのか精神面重視なのか小生などには判断つきかねますが一様に言える事はやはり若い頃の方はメニューインと言えど(神童という評価自体にも付きまとう)技巧ウエイトが強かったのでしょう。1960年録音本盤は師エネスコ譲りの当時44歳のメニューインは同門リッチとは若干方向性を違えてパガニーニのV協奏曲を芸術面にスポット光を当てた仕上げになっているそうです。6曲あるパガニーニV協奏曲のうち第1番(タイム@15’56A5’38B5’31)、第2番(同@14’13A6’16B6’57)を収録したもので私など多くの人にとっては正直第3楽章しか知らなかった第2番が全楽章通しで演奏される様になったのもメニューインの功績らしいです。演奏自体テクニックを誇る風ではなく包容力ある温かさが感ぜられる演奏となっています。バックオーケストラRPOを振っているA.エレーデ(録音当時51歳)はイタリアの指揮者で第1番最終楽章でのカットされているオーケストラ全奏部分が聴けないのが少し残念ですがマァ無難にメニューインをフォローしていると申せましょう。私自身さほど聴き比べ対象曲ではありませんのでメニューイン演奏の本盤でも充分と思っているのですが・・・。メニューインのパガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番録音CDには1934年モントゥー/PSO(同@21’31A5’26B9’05)や1955年フィストラーリ/LSO(同@16’06A5’30B8’22)演奏盤があります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/29

    以前レビューを入れた者ですがデータ的なものを追加させていただきます。本盤はワルターのステレオ再録用に仕立てられた楽団・・・コロンビアSOを振ってワルター最晩年84歳の時、1960年に収録したブラームス交響曲第2番で演奏タイムは@15’14A10’41B5’36C9’40と第1楽章等反復がなされていない分だけタイム上はコンパクトなのでしょう。その第1楽章は情感を込めて展開されています。オーケストラがハリウッド映画音楽的なサウンドでやや不自然な各パートの分離も気にならない向きも無いわけではありませんが・・・。最終楽章もオーケストラの厚みこそ満点とは行かず少し背伸びしてはいてもこの楽章の持つ生命力は充分迫力がありました。全体としてこの第二交響曲がブラームスの「田園」交響曲とも位置づけられているのに結構相応しい抒情性を上手く打ち出して明るめの音色でブラームスの自然賛歌を歌う如く展開して行く腕前は老いたりとは言え流石ワルター!ワルターの指揮する第二交響曲は他にも幾つか盤がありますが私などはLP時代身近な1953年NYPO盤(モノラル、タイム@14’46A10’10B5’18C8’18)で両建てしていましたがその他には1950年BPO(同@14’30A10’29B5’29C8’51)、1955年フランス国立O(同@14’32A9’45B4’47C8’30)等がある様です。「悲劇的序曲」(タイム13’20)も確かな構成力に裏づけされ中々求心力のある演奏であります(1953年NYPO盤はタイム12’18とやや性急?)。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/28

    以前レビューを入れた者ですがデータ的なものを追加させていただきます。本盤はワルターのステレオ再録用に仕立てられた楽団・・・コロンビアSOを振ってワルター最晩年84歳の時、1960年に収録したブラームス交響曲第3番で演奏タイムは@10’04A8’41B6’16C8’17と第1楽章等反復がなされていない分だけタイム上はコンパクトなのでしょう。その第1楽章は結構この第三交響曲がブラームスの「英雄」交響曲とも位置づけられているのに相応しい激しさを見せてくれその辺りは続く第2楽章でもアイデンティティが貫かれております。オーケストラの音色がハリウッド・サウンドというか生々しい感じで捉えられており第3楽章などその明るい音色が本曲の陰影を薄くしているように聴こえる場合もありますがブラームスの内省的な色合いをワルターが逃すはずはなく最終楽章では緊迫した雰囲気の中で小波が寄せる様に安らぎ感の方に上手く導いて行く腕前は老いたりとは言え流石ワルター!ワルターの指揮する第三交響曲は他にも幾つか盤があり1936年VPOを振った物(タイム@8’44A7’22B5’29C7’49)がマニア間では話題になる様なのですが私などはLP時代身近な1953年NYPO盤(モノラル、タイム@9’13A8’17B5’52C7’41)で両建てしていました・・・年齢を重ねるのにつれてタイム上ゆっくりした傾向をこの第三交響曲演奏には見せていますね。本盤併録の「ハイドン主題の変奏曲」(タイム18’33)も東京都の方のレビューにもあります様に各変奏曲の描き分けが実に上手くオーケストラの音色・・・これはこれで分りやすい演奏結果になっている様には思いました・・・はさておき巨匠の至芸が味わえます。本盤最高ランク維持であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/27

    本盤で私は先ず1992年ザンデルリング80歳の時にスウェーデンRSOを振って演奏したハイドン交響曲第39番(タイム@4’36A4’24B3’10C5’16)が気に入りました。正直初めてこの曲をまともに聴いた事もあるのですがザンデルリングがかつてハイドン交響曲に集中していた時代LPでその何枚かを聴いてこの指揮者のハイドンへの並々ならぬ腕前に感心していたのでそれを懐かしく思い出しました。オーケストラの合奏能力は超一流というわけではなくライブ故余計アンサンブルも怪しい処もありますが通奏低音としてのハープシコードが効果的でHMVレビューにもあります様に短調疾風怒濤の曲の第1楽章からの「処理」は中々聴かせます、第3楽章のメヌエット等も魅力的で流石「交響曲の父」と言われただけあります。さて、メインのザンデルリングには珍しいシューベルト「ザ・グレイト」交響曲は同じオーケストラを1994年振ってのライブ収録で演奏タイムは@14’39A15’11B10’29C13’44と心持ちゆったり目で運んでいますが特に印象的だったのは第1楽章オーケストラのソフトな感触もあって前半での例の堂々テーマ提示がやや肩透かしな感じとは対照的に後段クロージングでの「溜めて溜めて」の攻め具合とやや甘いアンサンブルによってのスローさに彼の説得力が増して行った様に思えました。まぁ、この曲のフィナーレは各指揮者の聴かせ処ではありましてザンデルリングのドラマチックな歌舞伎の大見得的踏ん張りも推察されますね・・・〆のファッと終わるのも面白かったです。それと第2楽章の運びは彼ならではで重厚長大スタイルながら情感が非常に豊かでニュアンスに富んでいた様に思えました。なお、ザンデルリングのグレイト交響曲は正式盤以外で1980年代ケルンRSOを振ったライブ盤や1983年NYPOを振ったライブ盤,1999年RCOを振ったライブ盤とかもある様ですが詳細は未確認であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/26

    ベートーヴェンの弦楽四重奏曲集はピアノ・ソナタ集、交響曲集と並んでベートーヴェンの作品群の主柱を構成するものですが中々正直な処私などでは理解が及ばない曲もあり更に全曲を弦楽四重奏団を聴き比べて楽しむまでは行っていないのが実情であることを前提にしていただければ気楽であります。特にベートーヴェン弦楽四重奏曲は作曲家個人としてのライフワーク的な意味合いからも作曲家の人生上の気持、魂との直接的結びつきが強く感じられそれだけ晦渋にもなっており私自身としてもまさに人生の終わりに聴く音楽の一つではないかとも思っております。1975年ハンガリーの音楽学生メンバーの一人の名前を冠して結成されたタカーチQはその後メンバー交替も経て活動拠点をアメリカにしている我々にとっては新世代派の弦楽四重奏団です。マァハンガリー出身なのでその陰影、求心力のある音色は過去の各同国四重奏団ででも同じなのですが新世代派Qへの先入観なのか本盤ベートーヴェン弦楽四重奏曲集でも「きつい」当たりを旨とする感覚で聴いて時折ウカウカしておられぬ錯覚にも陥ったりする曲・楽章もありました。2002〜2003年録音の本盤は所謂前期作品グループ群で第1番(タイム@8’46A9’05B3’09C6’31)、第2番(同@7’00A6’31B4’16C5’13)、第3番(同@7’38A7’15B2’35C6’15)、第4番(同@8’14A6’22B3’31C4’13)、第5番(同@6’33A5’10B9’13C6’25)、第6番(同@6’03A6’44B3’06C8’21)がその内容であります。サンプリングで第5番に触れますと第1楽章明るくそれも印象的なスタート曲において弦の生々しさが溌剌と奏されています・・・メリハリさがある為曲の構造形が明確に捉えられます。モーツァルト風の穏やかなメヌエット第2楽章は分り易くこの曲の聴かせ場の第3楽章での変奏曲風な移ろいでラストのややドラマチック性を強調した力強さが聴き応えありました。最終楽章は軽快に飛ばし途中イレギュラー的な突風を吹かせ進み〆は緩んでゆっくり終わる・・・その間の「間合い」は効果的でもありました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/25

    近年、シャイーはLGOのカペルマイスターの地位に在る為か時折バッハの大曲をレコーディングしてその存在感を主張している様ですが本盤は前のRCO指揮者の時に完成したマーラー交響曲全集からの第4番であり録音はシャイー46歳の1999年で演奏タイムは@18’06A9’31B20’53C9’45で最終楽章ソプラノはB.ボニー43歳です。全体的には落ち着いたテンポでの運びながら耽美的陶酔感には徒に陥らず結構客観的な攻め方・・・特に後半・・・でありますが気になったのは第1楽章から挿入されるヴァイオリン等の独奏の音色が立体的表現にしてもややウェイトをかけすぎる感じがして個人的好みからは音楽の流れがもたつき気味だったことです。それでも先ず第1楽章はとにかく柔らかな雰囲気で奥行感ある音色を小波を積み重ねて行きテーマは明るめに大きく歌いました。おどけたユダヤ的諧謔性のある第2楽章でも音のバランスに疑義を感じさせる向きはあっても面白くは聴けました。打って変わって第3楽章では中ほど以降の山場の作り方は決して焦らずその代わり?徹底した天国的な穏やかな美しさとも言えず相変わらず客観性を保っております。最終楽章では独唱ソプラノが落ち着いて中々包容力のある素晴らしい声を聴かせてはくれますが前述の音バランスに引っ掛かりがしないではありませんでした。私などはRCO演奏のマーラー交響曲第4番と言えば1939年メンゲルベルクほど古くはありませんが1961年ショルティ盤、1967年ハイティンク盤が懐かしいですね(1987年にはあのバーンスタインも演奏収録していましたね)。十二音階のベルク「七つの初期の歌」(7曲トータルタイム15’25)は曲の好みは別にしてRCOのビロード音色と相まって意欲的な演奏として評価致します・・・結構聴かせました・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/25

    近年、シャイーはLGOのカペルマイスターの地位に在る為か時折バッハの大曲をレコーディングしてその存在感を主張している様ですが本盤は前のRCO指揮者の時に完成したマーラー交響曲全集からの第4番であり録音はシャイー46歳の1999年で演奏タイムは@18’06A9’31B20’53C9’45で最終楽章ソプラノはB.ボニー43歳です。全体的には落ち着いたテンポでの運びながら耽美的陶酔感には徒に陥らず結構客観的な攻め方・・・特に後半・・・でありますが気になったのは第1楽章から挿入されるヴァイオリン等の独奏の音色が立体的表現にしてもややウェイトをかけすぎる感じがして個人的好みからは音楽の流れがもたつき気味だったことです。それでも先ず第1楽章はとにかく柔らかな雰囲気で奥行感ある音色を小波を積み重ねて行きテーマは明るめに大きく歌いました。おどけたユダヤ的諧謔性のある第2楽章でも音のバランスに疑義を感じさせる向きはあっても面白くは聴けました。打って変わって第3楽章では中ほど以降の山場の作り方は決して焦らずその代わり?徹底した天国的な穏やかな美しさとも言えず相変わらず客観性を保っております。最終楽章では独唱ソプラノが落ち着いて中々包容力のある素晴らしい声を聴かせてはくれますが前述の音バランスに引っ掛かりがしないではありませんでした。私などはRCO演奏のマーラー交響曲第4番と言えば1939年メンゲルベルクほど古くはありませんが1961年ショルティ盤、1967年ハイティンク盤が懐かしいですね(1987年にはあのバーンスタインも演奏収録していましたね)。十二音階のベルク「七つの初期の歌」(7曲トータルタイム15’25)は曲の好みは別にしてRCOのビロード音色と相まって意欲的な演奏として評価致します・・・結構聴かせました・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/24

    別盤で聴いているこのクライスラー演奏のベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲について感じた事を書き込み致します。クライスラーと言えば彼自身作曲の私たちの年代でも小さい頃から耳馴染みのいろいろな小品と共に「神業的な名技」、「粋な洒脱さ」の名ヴァイオリニストとしてもレコード界でも魅了し続けました。クライスラーの音楽情緒に馥郁たる薫りを加味した豊饒極まりない演奏は彼のルックスからもウィーン子というか古き良き時代を我々スーパー音質のCD盤を聴いている耳にも髣髴とさせるものがありいまだに世界中のファンに愛聴されている処は単にヒストリカル録音では片付けられない正しくクラシック音楽のクラシックたる所以なのでしょう。本盤ベートーヴェン協奏曲は彼としては二度目?の録音・・・1936年クライスラー61歳の頃収録で演奏タイムは@22’58A10’38B10’04であります。第1楽章オーケストラ前奏のしっかりした歩調は当時協奏曲伴奏指揮者としての丁寧な(聴きようによっては「丁寧過ぎる」?)バルビローリ(当時37歳)の運びなのでしょう。そう甘くなく入ったVにはすぐに効果的なヴィヴラートを駆使した「雄弁なる技巧家」であることを痛感させられます。マァ音楽の深遠さ等小難しい事より曲の晴やかな外面を辿った印象は拭えませんがそれはそれで充分結構かと思いました。カデンツァは勿論自作のものを使用してその派手さを倍加しておりますね。後段は大きくバルビローリの存在感を意識させる様に波打たせ〆に結びつけます。中間楽章はやや「もったい」をつけておりその古さに平板さを感じましたがカデンツァは面白いです。最終楽章はバックのアンサンブルに怪しい箇所もあるのですがドイツの牧歌的舞曲を彷彿させ元気よく終始しました。マァ、とにかく1930年代半ばに収録された代表的なヴァイオリン協奏曲が今日ではもっと音質上は勿論演奏上も説得性の高いものが存在するのにも拘わらずある種の感慨をもたらしてくれる事に今更申し上げる必要のない貴重さを感じ、この様な演奏を聴いているとつくづく昨今の洪水のように続出する新盤の存在価値がいつまで延命するのか甚だ心細くなります。なお、一回目の録音は1926年L.ブレッヒ/BSOOバックの物(タイム@23’53A10’25B10’16)であります。併録のヴァイオリン・ソナタ第5番「春」(伴奏ピアノF.ラップ、1936年録音、同@7’05A5’27B1’11C6’39)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/23

    四年前にレビューを書き込んだ頃の廃盤状態が続いておりこの演奏を最高ランクと思っている私には残念でなりません。応援の意味で再度投稿させていただきます・・・HMVの方がこうした廃盤CDへのレビューも残してくれている事に感激もしております。さて、バッハよりは気楽に構えず聴けるヘンデルをこれもバッハよりヘンデルの音楽に合っている?(と勝手に私は思っている)ランパルが玲瓏なる余裕ある音色で展開しております。まぁ、開放的で伸びやかな演奏は華麗過ぎに聞こえはしますが短調の曲にはかえって物悲しさを反映する処などは流石ヘンデル・フルートソナタを編じているランパルならではでしょうね。勿論ラクロワのチェンバロ伴奏も的を射ておりこの共演者両名確か同年生まれ(本盤演奏収録時1960年代半ばでは45歳頃)でもういろいろ沢山の曲で共演している仲でもあり両者の音楽性が全く齟齬なくがっぷり四つなのが素敵であります。HMVの曲名内容順に各収録曲演奏タイムをメモしておきましょう・・・HBW369(トータルタイム6’22),HBW362(同9’26),HBW363(同8’41),HBW367(同14’00),HBW314(これは合奏協奏曲です@3’27A4’46),HBW359(トータルタイム7’12),HBW360(同8’00),HBW374(同11’00)・・・と言った具合です。古楽器による「もっともらしく、こましゃくれた」演奏が蔓延している現代でクラシック音楽の収録として是非残しておきたい演奏との思いはLP時代から変わっておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/22

    本盤演奏について別盤に入れたレビューを繰り返しさせていただきますが本盤は更に東京都の方やHMVレビューにもあります様に高品質盤なので音質が大いに期待されましょう(しかし、CD不振の昨今で普通盤からSACDそしてBlu-spec CDとマーケットを見つつの音質進化の為の戦略に選ばれた「本演奏」には頑張ってもらいたいものですね)。1945〜1989年の長きに渡って弦の国チェコを代表する弦楽四重奏団として活躍したこのスメタナQは我々の世代のクラシック・ファンには正統派アンサンブルとしてその評価は定着したものでありました。このQが活動全盛期である1970年代初めに録音したベートーヴェン弦楽四重奏曲後期作曲グループの内ピックアップで第12番(1971年録音、タイム6’01A14’48B6’32C6’01)と第14番(1970年録音、同@6’01A3’10B0’47C13’07D5’29E1’51F6’25)をカップリングしたものです。まぁ、平凡ないい方かもしれませんが「渋い」の一言なのですが第12番で見ますとやはり全盛期というのか壮年期メンバーの充実したアンサンブルの「覇気」が感ぜられ第1楽章での堂々としたスタートから探り出したテーマのころがしは少し「英雄」交響曲を連想しましたし長い内省的な第2楽章での変奏でも沈着に運びつつ結構メリハリ感がありました。なお、スメタナQにとってはこの第12番演奏は三種ある録音の内の二度目の収録で残りの二度分は1961年録音分@6’09A13’57B7’21C6’11及び1981年録音@6’08A15’19B8’28C6’14であります。次に第14番ですが後期にベートーヴェンは聴覚を失った時期だけに短調柱でもあって更に内省的な作品でありかつ七楽章でそれも殆ど切れ目なく進行するチャレンジングな作品をスメタナQの演奏はその深い精神性を体現したものとなっております。ただこの曲も後年1976〜1985年に収録完成された全集の中の同曲(1984年録音、タイム@7’13A3’17B0’52C14’01D6’12E1’33F6’38)と比べますと重量感溢れる力強さと畳み掛けていくような気迫が印象に特に残りました。第1楽章、深遠なフーガ方式は精神的にも「凛」とした雰囲気が漲り音楽の極みとしてのスタート楽章です、大体この曲は大まかに言えば先述の様に「短調柱」で短調、長調交互に極端にショートなジョイント機能の楽章を挿入しつつ進んで行きます。問題の第4楽章は時間をかけて熟成させたワインの如く充実したうるわしさは素晴らしく途中のチャチャいれるピチカートやチェロの呟きもチャレンジングなベートーヴェンが垣間見れます。〆付近は比較的分り易くテーマを再示しつつゆっくり終わります。少し「間」があっての第5楽章はスケルツォで分りやすいウキウキ気分で後半挿入されるピチカートなど全く意外で流石「楽聖」ベートーヴェン!その辺りの澄み渡った虚無的とも受取られる空気感付近でのスメタナQの見事な演奏が聴き処のひとつです。抒情的メロディの第6楽章は最終楽章への序奏でいよいよ最終楽章はユニゾンで力強い刻みが疾走し途中和らぐ場面も経緯してコーダへは堅固な構えを基本にテーマを散らせつつベートーヴェンらしい〆への方向性を素晴らしくスメタナQは描き切ります。こうした演奏が本録音でも例の暗譜でなされたかどうかは別にして聴く方も繰り返してこのベートーヴェンの弦楽四重奏曲の中では最も完成度が高く評価が高い作品を聴き深めたいと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/21

    私のLP時代ではピアニスト、エッシェンバッハと言えばDG収録のピアノレッスンシリーズと若干のモーツァルト物くらいしか記憶になくそれらも必ずしも充分聴いていたわけではありませんでした・・・多分その頃の私にとって諸大家ピアニストの演奏盤の影になってしまったのかもしれません。彼は三十歳を少し超えた頃から指揮活動に転換・・・私の様なピアニストとしての彼への不行届きな輩らもいた為かピアニストまっしぐら街道から心機一転だったのかも?、問題意識の強い人でもあろうかと思います・・・そしてネオ・ナチ紛いの風貌で一流オーケストラの首席等で結構個性的な演奏を披露して存在感を示している様です。本盤シューマン交響曲集・・・オーケストラはNDRSO、1998〜1999年録音、第1番(タイム@11’49A7’20B5’27C8’29)、第2番(同@12’39A6’51B11’09C8’36)、第3番(同@9’18A6’04B5’19C6’53D5’21)、第4番(同@10’36A4’17B7’30C8’10)で私は第2番に注目しました。シューマン交響曲集中扱い方が難しいと言われるこの第2番で彼は緩急輪郭を明確にし執拗さを回避しつつ印象的なパーフォーマンスを聴かせてくれました。第1楽章、シューマンらしい思索的な導入部の穏やかなメロディ処から暫くして雰囲気が変わりテンポを速め主部に進んで行きます。序奏導入部でのややしっとり感から主部の軽めなタッチはこの曲を引立たせます。後段は堂々と〆まれます。セカセカしたスタートの第2楽章はトリオ的な中程ホッとしたファンタジー・ロマン的な処ではNDRSOはバランスが良く重くはなりません。第3楽章はバッハの「音楽の捧げもの」の動機を美しくやや暗めのトーンで運んでおり特に管楽器の探って行く様子がしっかりした弦メロディと共に神秘的でさえあり〆はゆっくり静かに・・・バッハ動機故これだけの曲になり得たのかなとも思いながらこの曲の演奏方針を如実に示すエッシェンバッハの情緒加味程度も過ぎりました。最終楽章は前楽章とは対照的で生きいきした楽章として即開始され途中雰囲気のワンクッションはあるものの又戻ってやや軽めなタッチの後クライマックスでのティンパニーの強連打がこの曲の締めくくりを印象つけます。エッシェンバッハは昨年VPOと来日した折にもこの第2番を演奏したらしく確かにあるこだわりを持った曲なのかもしれません。本盤は現在販売されていない事と他の交響曲のスケール感上での仕上げへの好み具合やエッシェンバッハのアプローチとシューマンの屈託性とのマッチング具合で素晴らしいランクとしておきましょう。彼はシューマン交響曲集を本盤以前にも録音しておりそれはバンベルクSOを振っての1990年彼が50歳の時のもので演奏タイムは第1番(@12’08A7’56B5’40C8’25)、第2番(@13’16A7’08B12’56C8’44)、第3番(@9’48A6’22B6’09C6’55D5’37)、第4番(@11’14A4’37B5’50C10’07)となっており大まかな言い方をすれば本盤全集の方がややタイム的には短くはなっている様でする。いずれにしても問題意識の鋭いエッシェンバッハらしい交響曲全集収録の選曲でもありました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/20

    1945〜1989年の長きに渡って弦の国チェコを代表する弦楽四重奏団として活躍したこのスメタナQは我々の世代のクラシック・ファンには正統派アンサンブルとしてその評価は定着したものでありました。このQが活動全盛期である1970年代初めに録音したベートーヴェン弦楽四重奏曲後期作曲グループの内ピックアップで第12番(1971年録音、タイム6’01A14’48B6’32C6’01)と第14番(1970年録音、同@6’01A3’10B0’47C13’07D5’29E1’51F6’25)をカップリングしたものです。まぁ、平凡ないい方かもしれませんが「渋い」の一言なのですが第12番で見ますとやはり全盛期というのか壮年期メンバーの充実したアンサンブルの「覇気」が感ぜられ第1楽章での堂々としたスタートから探り出したテーマのころがしは少し「英雄」交響曲を連想しましたし長い内省的な第2楽章での変奏でも沈着に運びつつ結構メリハリ感がありました。なお、スメタナQにとってはこの第12番演奏は三種ある録音の内の二度目の収録で残りの二度分は1961年録音分@6’09A13’57B7’21C6’11及び1981年録音@6’08A15’19B8’28C6’14であります。次に第14番ですが後期にベートーヴェンは聴覚を失った時期だけに短調柱でもあって更に内省的な作品でありかつ七楽章でそれも殆ど切れ目なく進行するチャレンジングな作品をスメタナQの演奏はその深い精神性を体現したものとなっております。ただこの曲も後年1976〜1985年に収録完成された全集の中の同曲(1984年録音、タイム@7’13A3’17B0’52C14’01D6’12E1’33F6’38)と比べますと重量感溢れる力強さと畳み掛けていくような気迫が印象に特に残りました。第1楽章、深遠なフーガ方式は精神的にも「凛」とした雰囲気が漲り音楽の極みとしてのスタート楽章です、大体この曲は大まかに言えば先述の様に「短調柱」で短調、長調交互に極端にショートなジョイント機能の楽章を挿入しつつ進んで行きます。問題の第4楽章は時間をかけて熟成させたワインの如く充実したうるわしさは素晴らしく途中のチャチャいれるピチカートやチェロの呟きもチャレンジングなベートーヴェンが垣間見れます。〆付近は比較的分り易くテーマを再示しつつゆっくり終わります。少し「間」があっての第5楽章はスケルツォで分りやすいウキウキ気分で後半挿入されるピチカートなど全く意外で流石「楽聖」ベートーヴェン!その辺りの澄み渡った虚無的とも受取られる空気感付近でのスメタナQの見事な演奏が聴き処のひとつです。抒情的メロディの第6楽章は最終楽章への序奏でいよいよ最終楽章はユニゾンで力強い刻みが疾走し途中和らぐ場面も経緯してコーダへは堅固な構えを基本にテーマを散らせつつベートーヴェンらしい〆への方向性を素晴らしくスメタナQは描き切ります。こうした演奏が本録音でも例の暗譜でなされたかどうかは別にして聴く方も繰り返してこのベートーヴェンの弦楽四重奏曲の中では最も完成度が高く評価が高い作品を聴き深めたいと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/19

    パイヤールはヘンデル「水上の音楽」を三回録音・・・つまり1962年、1972年そして1990年の三回であります。一回目はクリュザンダー版の演奏で後二回はハレ版ということで本盤もこのハレ版演奏であります。この版は曲を三部形式に分けており本盤1990年収録演奏のタイムは@29’10A10’12B10’57であり前回1972年の@29’58A10’33B10’26タイムとはそう時間的には変わらない様ですが(但し第一部のトラック数が異なっております)1990年パイヤール62歳となれば総決算の意味合いもあったのでしょう。HMVレビューのメモを借りると「華やかさよりは、しなやかな優美さ」がやや速いテンポ古典主義的ベースに上手く活きて、フランス系演奏の特徴である快いタッチ・ソフトな軽さというか洒落っ気が楽しめます。。ヘンデルの音楽は英国王室関連の為かイギリス系演奏以外ではドイツ系演奏より明るく華麗で小難しい事を言わないフランス系演奏が結構合っている場合が多くパイヤールも当時からの諸ライバル競合盤ひしめく中で三種類も出したりして彼の音楽学者ぶりと共にその存在感を誇ったものでした。しかし日本のメロディの演奏盤を制作したりサービスこれ努めた頃から次第に世の演奏トレンドが古楽器演奏・奏法に傾くにつれパイヤールの基盤が脇にやられてしまいました。「王宮の花火」は本盤1990年収録(タイム21’22)は二度目で一度目1962年録音(同19’17)よりタイム上はゆったりした感じであり他の演奏とは響きを異として管楽器を主体・・・管楽器名手を揃えしかも騒々しくならず上品なそれこそ王宮雰囲気を現在に通じるように醸し出した名演かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/18

    LP時代に本盤収録曲の内第2番(タイム@11’30A5’52B6’58)と第5番「エジプト風」(同@11’29A11’55B5’35)を聴いていますのでちょつと書き込みさせていただきます。両曲共1978年ロジェが27歳、デュトワ42歳の時の演奏録音でオーケストラはRPOであります。大体サン=サーンスのピアノ協奏曲は周りの評判に違わずその洗練されたお洒落感で如何にもフランス・エスプリを漂わせた作品で特にこの二曲をシャープに研ぎ澄まされた感性のロジェが若い事もあってテクニック万全に押し進めサポートを仏系デュトワが融通性のある英系オーケストラがきっちりしています(オーケストラは本盤全集で見ますと第1番、第4番がPHO、第3番がLPOと何れも英系なのもポリシーがあったのでしょうか)。第2番、短調の第1楽章の美しいメロディを透明感を維持しつつほの暗い焔の内封をチラつかせて運んで行きます。〆の段取りも実に印象的であります。一転して軽やかな中間楽章ではピアノもルンルン気分。最終楽章は快速な技巧が聴かせ処で途中一服的な箇所もあるものの基本の華やかなピアノのステイタスは不変であります。ちょっとあの第1楽章は何だったのかとも思いたくはなりますがそれは演奏者の責にあらずであります。第5番「エジプト風」の第1楽章時々あの「水上の音楽」的なファンファーレテーマをオーケストラで挟みながらピアノが語りかけ次第に声高にそれも複雑な遣り取りをし実に洒落っぽいです。透きとおった音色の粒のコロガリが長調楽章なのに短調の様な情緒にふと引き入れます。中間楽章は例のエキゾチックな動機を異国音階?にて散らばせ印象深い美しい緩徐章でありエンドは強弱奏してやや未解決気味に・・、カデンツァ風の箇所では異国情緒をフルにピアノは語ります・・・とにかくこの曲の聴かせ処で気のせいかロジェのハミング?も入っている様にも思いました。最後の章は分りやすい駆け足調でエネルギッシュに華麗なそれこそサンサーンスの世界です。このエジプト協奏曲は彼が60才になって旅行印象から書いたと言われますが大したものです。勿論演奏はこの曲を大人の雰囲気で遠い風景を見るような眼差しというかゆとりを感じます。私は世界大戦j真っ只中の1943年録音の草間(安川)加寿子のピアノ、サポートが尾高尚忠/東京SOのこの曲の演奏盤を聴いた事がありあの非常事態でもこの第5番協奏曲が日本で演奏されていたある種感慨を持っています。さて、本盤では先述の通りオーケストラを変えて「音の魔術師」デュトワのサポートで本盤収録に続いて第1番(@12’28A10’30B6’47)、第4番(@12’39A13’49)を1979年にそして第3番(@14’27A8’00B7’50)を1980年にロジェは収録しておりますが私は残念ながら未聴でありいつか機会をとらえてロジェの腕前を堪能したいものであります。デュトワは後年ティボーテ゛をピアノ独奏者としてSROを振ってサン=サーンス・ピアノ協奏曲集を再録しています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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