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TOP > My page > Review List of レインボー
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1 people agree with this review 2025/09/14
エルガー・ハワース指揮、グライムソープ・コリアリー・バンドの演奏で収録されたアルバム。 イギリスには英国式ブラスバンド向きに書かれた作品が多数ありますが、その中で20世紀初期から中期に書かれ、現在でもよく演奏される有名な作品を収録したものです。 指揮のハワースはトランペット奏者として、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団等で活躍し、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルでは編曲・指揮を担当、これは日本でも幾つかがCDが市販されているので、知られていると思いますが、グライムソープ・コリアリー・バンドとも多数録音を残しています。 その演奏は実に充実しており、英国式金管バンドの特徴である深い音色を存分に活かしたサウンドとキレのある演奏で、聴き手を飽きさせません。 特にムーアサイド組曲は中々の演奏。 録音は古いものの、デッカが担当しており、年代の割には聴きやすい。 イギリス金管バンド作品の入門盤としてもおすすめ。
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1 people agree with this review 2025/09/12
ダナ・レコードという所から出たアルバム。 この会社はオランダの楽譜出版社ムジカ・ムンダナの参考演奏集を発売していたようで、このCDの収録曲も全て同社の楽譜を使っているようだ。 行進曲からポピュラーまでを集めたもので、地味だが、堅実な作品が多い。 前半はクラシック系、後半はポピュラー系という選曲になっています。 演奏は、ヨハン・ヴィレム・フリソ軍楽隊に、指揮は1979年から1994年まで軍楽隊長を務めたゲルト・ヤンセン少佐、副隊長のヴィム・ヨンゲン大尉。 バンドはオランダを代表する名門軍楽隊として知られており、名盤も数多い。 本CDでも演奏は優れており、前半に収録されたスヴェンセンの前奏曲やアルツィラの充実した深い演奏や交響的小品等のソリストを伴う作品でのソリストの上手さ、そして行進曲でのキレの良い演奏は見事です。 録音は1992年頃のようで、デジタル録音なので、音質は良好です。 最後に収録曲は以下の通り。 1.祝典行進曲作品396(J.シュトラウス2世 arrカーリシュニヒ) 2.前奏曲(スヴェンセン arrエリクソン) 3.アルツィラ序曲(ヴェルディ arrカーリシュニヒ) 4.リゴレット幻想曲(F.ドッパー、K.ドッパー arrフリック) 5.グレート・クラシックスNo.1(arrカーリシュニヒ) 6.交響的小品(ギルマン arrベルグマン) 7.行進曲『風を切って』(ハセガワ) 8.シンキング・ユー(スウィーガー) 9.カリビアン・ムード(イプスカンプ) 10.愛は全部を変える(ウェーバー arrファレル) 11.マーチング・カラーズ(ファン・ブルッゲン) 演奏 ヨハン・ヴィレム・フリソ軍楽隊 1~11 指揮 軍楽隊長 ゲルト・ヤンセン少佐 1~3、6、9~11 副隊長 ヴィム・ヨンゲン大尉 4、5、7、8 ソリスト バート・シュミットマン、ステフ・バーゼルフマン(フルート)4 ゲルト=ヤン・ロンゲン(トロンボーン) 6 エグバート・ストローヴェ(フリューゲルホーン) 8
1 people agree with this review 2025/09/09
ホルストとヴォーン=ウィリアムズの吹奏楽作品集。 デニス・ウィック指揮、ロンドン・ウィンド・オーケストラ。 収録曲目はホルストからは吹奏楽のための組曲第1番と第2番、それにハマースミス、ヴォーン=ウィリアムズからはイギリス民謡組曲に、トッカータ・マルツァーレを収録。 これにムーアサイド組曲と海の歌が入っていれば、両名の主要な吹奏楽で演奏される作品が揃います。 演奏のロンドン・ウィンド・オーケストラは解説に特に記載がないので不明だが、録音のために集められたメンバーによる団体だと思う。 演奏は全体で言えば中庸な演奏で、イギリスらしいと言えばイギリスらしい演奏です。 しかし演奏メンバーにはロンドンのトップ級の演奏家がたくさん参加していて、技量面はピカイチですし、また普段はあまり聴こえないパートが聴こえたり、部分的には推進力があったりと悪くはない演奏です。 収録曲全てが、吹奏楽のレパートリーとしては定番化しており、録音も豊富にあり聴き比べ出来るためこの演奏が1番だとならないですが、アメリカ勢の演奏が苦手な人は良いかもしれません。 録音も優秀で中々良いです。
1 people agree with this review 2025/09/08
CD.1 1.メヌエット(モーツァルト) 2.トルコ行進曲(モーツァルト) 3.エリーゼのために(ベートーヴェン) 4.舞踏への勧誘(ウェーバー) 5.ます(シューベルト) 6.クラリネット五重奏曲より第2楽章(ブラームス) 7.メヌエット(ボッケリーニ) 8.歌劇『ウィリアム・テル』から夜明け(ロッシーニ) 9.時の踊り(ポンキエッリ) 10.白鳥(サン=サーンス) CD2 1.女学生(ワルトトイフェル) 2.月の光(ドビュッシー) 3.行進曲『威風堂々第1番』(エルガー) 4.ペール・ギュントより朝(グリーグ) 5.ノルウェー舞曲第2番(グリーグ) 6.交響詩『フィンランディア』(シベリウス) 7.悲しいワルツ(シベリウス) 8.ユモレスク(ドヴォルザーク) 9.弦楽四重奏曲『アメリカ』から第1楽章(ドヴォルザーク) 10.幻想即興曲(ショパン) 11.別れの曲(ショパン) 演奏 ウィルフレット・レーマン指揮、ロイヤル・フィルハーモニー・オーケストラ CD1-1.7 ヤン・ホラーク CD1-2 瓜生幸子 CD1-3、CD2-2 福田一雄指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団 CD1-4、CD2-1 橋本正暢と弦楽合奏団 CD1-5 巌本真理弦楽四重奏団 CD1-6、CD2-9 藤家虹二 CD1-6 山田一雄指揮、日本フィルハーモニー交響楽団 CD1-8 平井哲三郎指揮、ロイヤル・フィルハーモニー・オーケストラ CD1-9、CD2-5 キャロル・プラクター、木村茉莉 CD1-10 福田一雄指揮、日本シンフォニック・ブラス・オーケストラ CD2-3 渡辺暁雄指揮、日本フィルハーモニー交響楽団 CD2-4、6、7 林よう 篠原正雄指揮、ロイヤル・フィルハーモニー・オーケストラCD2-8 岡田昭子 CD2-10、11 以上が演奏者と収録曲である。 このCDはクラシックのよく知られた作品を集めた内容である。 本CDの最大の聴きどころは演奏者だろう。 日本人アーティストや日本の団体の演奏が聴ける。 これらはLP時代にリリースされながら、CD期には完全復刻がされていないマイナーな音源が多く、珍しい。 ただ珍しいだけではなく、演奏も確かな演奏が多く、十分楽しめる。 クラシック入門向きだが、クラシック・ファンにもいける一枚だと思う。 録音は普通に聴ける水準だと思う。
1 people agree with this review 2025/09/06
佼成出版社は数多くの吹奏楽のアルバムを作りましたが、その中にはゲスト指揮者を招いて制作されたゲスト・コンダクター・シリーズというものがありました。 このCDはアメリカの作曲家、アルフレッド・リードを招いて収録したもの。 演奏は東京佼成ウインド・オーケストラ。 全曲リードの作品ばかりを集めた自作自演であり、2枚とも始まりは行進曲から、最後は表題曲を収録。 オセロ、ハムレットとシェイクスピアの作品にインスピレーションを受けて作曲された作品で、リード&佼成の録音の中でも、シェイクスピア・シリーズと言われていたものです。 演奏は、さすが佼成と言いますか、どの曲も綺麗に仕上がっています。 模範的なその演奏は、これから演奏する人にも最高の参考演奏になると思います。 しかし、聴く人専門だと綺麗にまとまっているがそれだけと言う演奏で、飛び抜けた名演はなく、ちょっと退屈に感じるかもしれません。 オリジナル盤はそれぞれ1枚ずつ発売されましたが今回のリリースに合わせて2枚セットになり、お得になりました。 録音は1987年5月1日、2日に普門館にて収録されたもので、音はデジタルなので綺麗ですが、残響のない硬めのサウンドです。
1 people agree with this review 2025/09/02
エリック・バンクス指揮、東京佼成ウインド・オーケストラによって収録されたイギリスの作曲家の作品集です。 佼成出版社のCDはマニアックな企画が多かったのですが、本CDもまさにそう言ったCDと言えるでしょう。 前半はフレッチャー『英雄行進曲』アイアランド『コメディ序曲』ボール『復活』を収録している。 この3曲はどれも元々英国式金管バンドの作品をオリジナルとし、他者の手によって吹奏楽編成にアレンジされた作品。 後半はジェイコブ『吹奏楽のための協奏曲』スパーク『ドラゴンの年』は元より吹奏楽曲として書かれている。 指揮のバンクスはイギリス王立空軍の軍楽隊出身で、1984年からイギリス王立空軍音楽総監督を務め、在任中はイギリス王立空軍中央軍楽隊と様々な名盤を残しました。 このCDは退任後すぐぐらいに録音されたもの。 東京佼成ウインド・オーケストラがヨーロッパツアー中に録音されたもので、普段と違う環境も手伝っているのか、演奏は非常に力が入っています。 交響詩『復活』の冒頭の金管はまるでイギリス式ブラスバンドの様な深い音色で佼成の演奏とは思えないイギリス色が強く出ています。 タイトルにもなっているドラゴンの年は隅々まで手の入った名演と言えるでしょう。 録音場所はアビーロード・スタジオ。 こちらも普段の普門館での録音スタッフと違うためでしょうか、クリアに録音されていて良いです。
1 people agree with this review 2025/09/01
1984年から1989年までイギリス王立空軍の音楽総監督を務めた、エリック・バンクス中佐は在任中、様々なレーベルに録音を残しましたが、その中でも代表的な音源の一つがこのEMIに録音されたイギリスの吹奏楽作品の古典とも言える作品を集めたアルバムです。 元は1984年収録の「ブリティッシュ・ミュージック・オブ・コンサート・バンド」と1985年収録の「ブルティッシュ・ミュージック・オブ・コンサート・バンド2」より、ホルスト、ヴォーン=ウィリアムズ、グレインジャーの代表的な作品を集めたものです。 オリジナルのLPアルバムにはこの他にオドネル『3つのユーモレスク』ジェイコブ『オリジナル組曲』ヴォーン=ウィリアムズ『トッカータ・マルツァーレ』グレインジャー『コロニアル・ソング』も収録されているが、残念ながら現時点でCD化はされていません。 さて、このCDはバンクス中佐が、イギリス王立空軍中央軍楽隊を振って収録したもので、バンクス中佐の軍楽隊時代の代表的な名盤として知られます。 ホルストの吹奏楽のための組曲は、同じEMIにイモージェン・ホルストが空軍中央軍楽隊を振った演奏が知られていますが、このバンクスの演奏もイギリス風味の強い演奏で、本場の軍楽隊による名演と言えます。 ヴォーン=ウィリアムズはイギリス民謡組曲と海の歌が収録されています。 もちろんイギリス民謡組曲も良いですが、海の歌がブラスの鳴りや一本筋の通った隠れた名演で、CDの中で1番良い演奏かもしれません。 グレインジャーは小品に良い演奏が多く、カントリー・ガーデン、丘を超えて彼方へはそれぞれの名演と言えます。 イギリス王立空軍中央軍楽隊の奏者のレベルは高く、柔らかな音色で時々聴こえるソロパートで実力を発揮しています。 録音はワトフォード・タウン・ホールで収録されており、音質は問題ないと思います。 最後に収録曲と演奏データは以下の通り。 1~3.吹奏楽のための組曲第1番(ホルスト) 4~7.吹奏楽のための組曲第2番(ホルスト) 8~10.イギリス民謡組曲(ヴォーン=ウィリアムズ) 11.行進曲『海の歌』(ヴォーン=ウィリアムズ) 12~17.組曲『リンカンシャーの花束』(グレインジャー) 18.岸辺のモリー(グレインジャー) 19.デリー地方のアイルランド民謡(グレインジャー) 20.子供の行進曲『丘を越えて彼方へ』(グレインジャー) 21.カントリー・ガーデン(グレインジャー) 録音 1984年4月13日、1985年12月11日、ワトフォード・タウン・ホール
1 people agree with this review 2025/08/31
コレリアはフランスの吹奏楽系レーベルで、主に同国の軍楽隊を起用し、軍楽曲から現代曲まで様々なアルバムを制作しているが、このCDは世界中の国歌を集めたもの。 190ヶ国の国歌を集めたデラックス盤から62ヶ国を選んで選曲されたもの。 1992年収録らしく、チェコ・スロヴァキアやユーゴスラビアの国歌が入っていたり、中国と台湾の国歌が入っていたりとちょっと珍しい内容となっています。 また冒頭にヨーロッパ讃歌とオリンピック讃歌も収録、これも意外と録音がなく貴重です。 演奏はギャルド・レピュブリケーヌ軍楽隊で、指揮者はマルク・ディメ大尉、オーギュスト・ペオー上級曹長。 尚、個別の担当曲は書いていません。 ギャルドと言えば交響吹奏楽のスタイルで有名ですが、本CDにはバッテリー・ファンファーレ・ギャルド・レピュブリケーヌ軍楽隊と書かれており、式典での演奏スタイルの様です。 一応吹奏楽編成ではありますが、あのシンフォニックなギャルドを期待すると肩透かしを喰らうかもしれません。 全体的には軍楽隊としての顔が強く出た演奏で、ちょっと技量も怪しげな所はあるが国歌の演奏アルバムとしてなら十分でしょう。 ライナーにはギャルドの解説と写真が載っている他は曲目解説などはなく、国名が書いてあるだけ。 録音場所は不明ですが、あまり響かない所なのか立体感のない残響が少ない録音です。 デジタル録音なので、クリアではあるのですが。 尚、可能なら同じレーベルから出たギャルドが演奏した190カ国入ったセットがお得なのですが、入手は難となっていますし、そんなに沢山の曲はいらないと言う人はこちらの方が良いかもしれません。
0 people agree with this review 2025/08/29
日本を代表する打楽器奏者の1人、有賀誠門と打楽器アンサンブルによって収録された、パーカッション・アンサンブル作品を集めたもの。 1981年にキング・レコードで収録されたもので、録音を売りにしている。 収録作品はまず一般的なクラシック・リスナーなら知らないであろう作品ばかりで、かろうじてチャベスのトッカータが知られているかぐらいのマイナーな選曲。 選曲だけなら中々良いだろう。 しかし、演奏の方はというと当時活躍していた日本のトップクラスの奏者が集まった割には、真面目と言うかあまり楽しいものではなく、作品自体もちょっととっつきにくさはあり、資料的な価値の方が高いディスクだなと感じます。 そこそこの値段もしますし、演奏者のファンか、作品に興味がある人以外はおすすめしません。
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0 people agree with this review 2025/08/28
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とウィーン・フィルハーモニー管弦楽団そしてウィーン交響楽団で演奏活動をする奏者によって結成された木管五重奏団、アンサンブル・ウィーン=ベルリン。 このCDは1983年の結成の近い時期に録音された音源であり、古典派と近代派の作品を集めた内容だ。 古典派からはハイドン『ディヴェルティメント変ロ長調』ダンツィ『木管五重奏曲変ロ長調』を収録。 近代からはボザ『管楽器のためのスケルツォ』イベール『3つの小品』ヴィラ=ロボス『ショーロスの形式で』を収録している。 演奏者はそれぞれの団体のトップ級だけあり、演奏は実に素晴らしい。 ハイドンやダンツィに聴かれる上品で優雅さを感じる演奏、イベールに聴ける明るい響き等同じ団体とは思えない多彩な表現力で曲を演奏していきます。 また全体的に柔らかなサウンドと奏者の阿吽の息のあったアンサンブルは、まさに美しくアンサンブルの醍醐味を味あわせてくれます。 録音も年代を考えれば聴けると思います。
1 people agree with this review 2025/08/26
今は無き東芝EMIは吹奏楽CDを多数リリースしていましたが、特に1990年代にリリースされた吹奏楽名曲コレクション・シリーズは珍しい作品も多数含んだ貴重なものでした。 このCDはその40枚目にあたるもの。 吹奏楽コンクール・レパートリーと言うタイトル通り、全日本吹奏楽コンクールの自由曲のアマチュアでも取り上げられる作品を収録したもの。 ゴセックの『古典序曲』、グールド『アメリカン・サリュート』オリヴァドーティ『バラの謝肉祭』エリクソンと言った古典となった吹奏楽レパートリーに、発売当時の新作を入れた選曲で、1曲を除いてアメリカの作曲家の作品もしくはアメリカ式に書き直された楽譜を使って演奏しています。 曲目を見れば分かるようにおおよそ5分前後の作品が多いのですが、当時の吹奏楽コンクール課題曲が7分近い演奏時間のため、比較的短い作品中心となった様です。 また序曲とつく作品が多く、吹奏楽のために書かれた序曲がこれほど集まったアルバムも珍しいのではないでしょうか。 演奏は尚美ウィンド・オーケストラ、指揮者は小澤俊朗、近藤久敦の2名が振っています。 音大のバンドらしい技術的に無理のない優等生的な演奏ですが、序曲祝典の様に聴かせる演奏もあります。 ライナーには演奏メンバー表や楽曲解説に加え、楽譜の変更点等が書かれており、参考演奏集らしい作りとなっています。 1993年録音で、硬めのEMIらしい録音ですが、音は問題ないでしょう。 収録曲目と演奏データは以下の通りです。 1.アメリカン・サリュート(グールド/ラング) 2.ランドマーク序曲(コウディル) 3.古典序曲(ゴセック/ゴールドマン、スミス) 4.バートンウッド序曲(プロイヤー) 5.コヴェナント(R.スミス) 6.ジャクソン・レイク序曲(M.ウィリアムズ) 7.イーグル・マウンテン序曲(シェルドン) 8.サンコースト・カーニヴァル(シェーファー) 9.マーキュリー行進曲(ロースト) 10.序曲『バラの謝肉祭』(オリヴァドーティ) 11.序曲『祝典』(エリクソン) 12.コラールとカプリッチョ(ジョヴァンニーニ/ロビンソン) 演奏 尚美ウィンド・オーケストラ 1ー12 指揮 近藤久敦 1、5、6、9、12 小澤俊朗 2、3、4、7、8、10、11 録音 1993年8月26日から28日、バリオ・ホール
1 people agree with this review 2025/08/24
日本コロムビアから出ていた吹奏楽燦選シリーズ。 ポニーキャニオンにレコード会社を移して制作されたこのアルバムは、日仏米の作曲家が書いた作品を収めたもの。 選曲としては良い作品ながら今まで音源に恵まれていなかった作品が多く収録されており、これが本CDの売りの一つになっています。 例えばCDでは録音すらなかった表題曲クレストンの『ザノーニ』の収録は快挙ですし、ギャルド・レピュブリケーヌ軍楽隊の元楽長、パレスが書いた『リシルド序曲』の収録は素晴らしい!と言えます。 欲を言うならリシルドは現代編成に書き直したものではなくオリジナルのフランス式編成の版を収録してほしかったですが。 演奏は大井剛史指揮、東京佼成ウインド・オーケストラ。 正指揮者に就任してちょっとたった頃の収録ですが、演奏はとても素晴らしい。 基本的に端正なサウンドと丁寧に仕上げられたその演奏は、どれもが安心して聴けるものですが、マーチ『カタロニアの栄光』のわかりやすい演奏や、『リシルド』のロマンティックな旋律を活かした壮大な演奏、『炎の詩』の勢いの良さ等、後半のプログラムに良い演奏が集まっています。 録音は2014年9月3日、4日に埼玉の和光市民文化センターにて収録されたもので、聴きやすく優秀な録音です。 吹奏楽ファンにおすすめの一枚。
0 people agree with this review 2025/08/19
アメリカの作曲家、スティーヴン・メリロが自作を出版してるストームワークスより出した参考演奏集で、1984年から2000年にかけて書かれた作品を集めた内容となっています。 『ハッジ』組曲『オーロラ』『ウィズアウト・ヘジティション』『夜が開ける』『ア・セディング』『パトリック・ルーン』『吹奏楽のための3つの音楽詞』は、ドイツを代表する吹奏楽の一つ、ライプチィヒ放送吹奏楽団の演奏で収録されています。 指揮はメリロ自身による自作自演となっています。 同団体はすでに第2集でも起用されており、ドイツのバンドらしい低音がしっかりと効いた、プロ団体らしい深い表現力と余裕のある演奏が特徴です。 個人的にはハッジ等映画音楽顔負けのブラスが活躍する曲も良いのですが、吹奏楽のための3つの音楽詩の様なゆったりとした作品も演奏の素晴らしさもあって良いと思います。 『アメリカの騎士、奉仕する人々』『モンティ』『クラス39の戦いの歌』『ジャスト・サックス・ママ』『古代の規則の崩壊』はイタリアのヴァルテッリーナ吹奏楽団の演奏です。 こちらはメリロの指揮ではなく、同楽団の創設者、ロレンツォ・デッラ・フォンテの指揮となっています。 収録曲は前半に比べると軽めの小品で、メリロには珍しいマーチもあります。 ヴァルテッリーナ吹奏楽団はイタリアのバンドでもアメリカ式編成をとり、1991年に創設され、ヨーロッパ中で高い評価を受けているバンドです。 演奏も明るいサウンドが作品によくあっており、マーチや異国情緒溢れる小品を楽しく聴かせてくれます。 録音年は不明ですが、CDの発売年が2001年だそうで、近い時期だと思います。 基本的には悪くはないと思いますが、立体感がもう少し欲しいかなと思います。
1 people agree with this review 2025/08/15
オランダの楽譜出版社、デ・ハスケ。 現在では日本でも吹奏楽をやっていればその名前が広く知られる人気作曲家を多数抱えたヨーロッパの出版社となっています。 デ・ハスケには自社と系列の新譜を集めた参考演奏集フェスティバル・シリーズがありますが、本作はその初期のアルバムにあたります。 演奏はピエール・キュイペルス指揮、オランダ王立陸軍軍楽隊です。 指揮者のキュイペルスは1986年にこの軍楽隊の指揮者となり、1996年に退任するまで隊長を務めました。 在任中にはモレナールを初めとして様々なレーベルに録音を残していますが、デ・ハスケのフェスティバル・シリーズ初期に何枚かアルバムを残しました。 これはそのうちの一枚、冒頭2曲はクラシックの編曲で、ベートーヴェン『エグモント』ロスコシュニー『モルダウ川の人魚たち』を、そして今や人気作品となったローストの行進曲『マーキュリー』、チェザリーニの組曲『メキシコの風景』やタイトルのブロッセ『7インチ・フレーム』最後は日本の桑原洋明の『吹奏楽のための3つの断章』で終わります。 演奏は参考演奏とは思えない立派なもの。 冒頭のエグモントの重厚な響きはドイツ顔負けですし、マーキュリーは今持って名演と言える輝きを持っています。 もちろんその他の作品もバンドの豊かな音楽性を感じられる好演奏です。 録音は1991年11月26日、27日にかけてデン・ハーグ復活教会にて収録。 同所は近い時期にキュイペルス&陸軍軍楽隊の録音に使われていました。 教会での録音だからか、豊かな残響もあり、録音も良く良質な一枚です。 収録曲目は以下の通り。 1.エグモント序曲(ベートーヴェン arrポス) 2.モルダウ河の人魚たち(ロスコシュニー arrヴァン・デル・ベーク) 3.マーキュリー(ロースト) 4.アダージョ(ベアマン arrアレス) 5~8.メキシコの風景(チェザリーニ) 9.7インチ・フレーム(ブロッセ) 10.別れのタラップ(ロータ arrパールス) 11~13.吹奏楽のための3つの断章(桑原洋明)
0 people agree with this review 2025/08/10
ベン・パーマー指揮、ドイチェ・メルク・フィルハーモニー管弦楽団によって演奏された映画音楽のCD。 特定のテーマはないようで20世紀から21世紀に書かれた映画音楽の作曲家による作品を集めたもの。 よく知られた作品もありますが、マイナーなスコアもあります。 指揮者はイギリスの指揮者で、作曲家でもあり、本CDにも自作が収録されています。 指揮者としてはクラシックから映画音楽の指揮者として活躍しているようで、CDも多数出しています。 オーケストラは1966年に創設され、2016年より現在の名前になりました。 地方のオーケストラながら演奏は中々立派なもの。 この手の作品の演奏は英米の得意分野ですがそれに比べて派手さはないですが、堅実な演奏でドイツらしいと言えるでしょうか。 ライブ録音ですが、大きな不満はなく聴けると思います。
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