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Review List of 風信子 

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  • 1 people agree with this review
     2018/08/04

    この第2番ニ長調はベートーヴェンが豊かなアイディアと才能を持っていることを示したモニュメントとなった ここに登場する音楽素材は第9交響曲に至る未来を予告している わたしたちは後の傑作群の影を随所に聞くことになる ド・ビリーの全集(勝手にそうなると思い込んでいる)もここで止まって久しい 残り三曲を聴きたい 何しろテンポ・表情・運びが自然で 響は紛れもなくウィーン流 颯爽として音楽の青春性が馨るゆかしさに 胸が広がる思いにさせられる この2番も清々しい ブラームスの”リナルド”はすでにヘンデルのオペラがあるのでカンタータにしたらしい リナルドとアルミダの恋愛叙事詩だそうだが アルミダは登場しないテキストだと言う だから テノールと男声合唱だけなのだ 面白い ヒロインを登場させずに恋愛を歌おうと言うのだ ザルツブルグのライヴとあってまた違った雰囲気のウィーンRSOが味わえる それにしてもいいオーケストラだ 注目したい あなたも如何  

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     2018/08/03

    聖フローリアンの会堂の長い残響が印象に残る 8秒以上の残響となると 音の重なりを防ぐために演奏テンポが落ちるものだが ゲルギエフはノヴァーク版のスコア通りに演奏している これは演奏するミュンヘンpoの技量と協力なしには実現できない 音符の粒を揃えるのは勿論 発音とアーティキュレーションの統一が図れなくては叶わない ヴィブラートを控えマルカートを基本に一音一音明瞭に発声されなければならない これが出来たオーケストラへの指揮者の信頼なしには実現しなかった演奏だ 当然豊かな柔らかい響きに包まれたブルックナーは美しい しかもテンポが凭れず爽快さすら感じさせるブルックナーをそうそう誰でも出来はしない そして全曲を教会録音すると言う これまでもそうした演奏はあったが満足のいくものではなかった 録音とマスタリングの技術も大いに力量を問われることになる これは当分の間愉しみだ このDiscはイヤフォンでは真価を味わえない 朋よ 環境を整えて一杯に鳴らそう あなたも如何

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     2018/08/02

    20年以上前の録音だが 大変美しくその価値を減じない 二つのVcコンチェルトに加えて Vn, Ob, Fagと一緒にソロを執る”協奏交響曲”も聴ける この変ロ長調の曲が美しい おまけに交響曲第13番第二楽章が付いている チェロが前面に出て歌う曲だ 何と言ってもノリントンが指揮をしている意味は大きい ピリオド奏法がと言うより 音楽の呼吸そのものが自然で巧まずして情趣が自ずと湧き出てくるのが愉しい ハイドンの音楽はいいなあと素直に満喫している自分に気づく イッサーリスのチェロは語るが如く歌う 音楽そのものに語らせる姿勢は自らが音楽と対話して愉悦の境地にいることを見せる 聞かせよう見せようと言う欲を全く感じない スマートで温かい音楽だ ハイドンの音楽に相応しい音楽家だろう あなたも如何   

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     2018/08/02

    聴き終わって 皆さんのレビューを読むとそれぞれに首肯ける なるほどそうだなと思いながら さっきわたしが聴いているときに感じていたことを思い出す 葬送行進曲を聴きながら 5番から7番までは”亡き子を偲ぶ歌”との連関以上に同様の精神の下で書かれたのだったと思い出す 生涯マーラーに付いて回った”死”への意識が最も顕著に作品に反映したのがこの三曲だった それは人生最大の成功と幸福を手中に収めたまさにその時なのだ ロマンスや憧れの歌をずっと歌っていられたらどんなに幸せだろう だがそれは無い だからFinaleは第5と第7はお祭り騒ぎと喧騒のうちに閉じる 第6はその裏返しの表現になった マーラーのこの傑作の森にはマーラーの人生観と運命が図らずも刻印された だから聞き手によって 音楽とその演奏の評価もまちまちになる ここではマーラーの管弦楽法を最高の演奏で聴くことができる 即物的な演奏こそ望ましい これもマーラー理解に欠かせない要素だ だからこのヤンソンス盤が第一の名盤ではありえない 誰よりもヤンソンス自身が承知のことだ 整った環境で聴くなら得るものは多々ある あなたも如何 

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     2018/08/01

    ベーレンライターのスコアを見ながら聴いた 楽譜の指示が忠実に再現されている こういう姿勢の指揮者が増えていることを歓迎している 20世紀までの指揮者の独善には辟易としていた 指揮者編曲版の演奏を真髄だ名演だと宣う聴衆にも呆れていた 作曲というものが何か分かっていない 真に命を削る仕事なのだ それでも書かずにいられない魔に取り憑かれ幽鬼のようになった作曲家の不運を偲べ そうならばスコアを勝手に弄くり回す独善など出来るか スコア通りじゃ個性がなく誰がやっても同じになるかと言えば然にあらず そこが音楽の面白いところ もしわたしが指揮したら もっと中低音部を浮き立たせたろう f, ff はもっと鳴らすだろう と”もっと”が随所に付く ド・ビリーの創り出すサウンドは一体にソフトだ 末尾に入っている”序曲”にも同じ傾向が見られる 未だにピリオド・スタイルがどうだこうだと言う声が聞こえてくるのは残念だ 過去の所謂名演に心を縛られている人には分からないだろうか ベートーヴェンが何をどう書いたのかを識る歓びが如何にスリリングでワクワクさせられるものだと言うことが 解き明かす歓び以上に”クラシック”を聴く意味は無い いい演奏だった あなたも如何

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     2018/08/01

    ローマ三部作の後に”鳥”が入っている バロックのクラヴサン曲を編曲したものだ レスピーギが如何に過去の音楽から多くの素材と想像力を得ていたことか ”鳥”はその学習の美しき結晶だ さらにその後 20代のレスピーギが書いた弦楽合奏曲が並ぶ 組曲にはバロック時代を賑わした舞曲や楽曲名が並ぶ 出発の拠り所は過去の音楽遺産の中にある ヴェッキアとRSOがこうした最初期の作品を代表曲ローマ三部作と並べた意義はある どんな革新も過去の記憶から無縁なところに生まれない レスピーギ音楽の源泉を見つけ 汲んで口に含んでみる経験は表現理解の根幹に根を張る第一歩となる レスピーギの音楽に漲る表出力の下に気品と人肌に触れたがごとき温もりが感じられることを忘れまい 表面に浮き出る機知と色彩を支える矩を超えないフォルムの形成力を感じずにいられない 知情意のバランスの上に立つ個性である だから美しい ヴェッキア&ローマSOの演奏は刺激的ではないから見過ごしてしまうかもしれない だがどの演奏もイタリアの青空の突き抜けた明るさと軽さとそしてそこに内包された生きるが故の人の哀感を湛えていることを見逃すまい 朋よ 聴きたまえ あなたも如何   

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     2018/07/31

    先ずは”劇的交響曲”だ 演奏に1時間を超える大曲 シンフォニーはこれ一曲しか書いていない 稀有壮大な船旅に出たような大らかで神秘性を伴った出だしに吸い寄せられていく自分がいる 色彩感よりもモチーフの積み重なりがフレーズを生みやがて大きなうねりとなって広がっていく 見事なボディを持った大道を往く交響曲だが コンサートで聴く日はあるのだろうか 劇的というよりは悠揚迫らぬ三楽章交響曲を聴くだけでも価値がある その他はコンチェルトだ Vn, Vc, Pfが二曲  “グレゴリオ聖歌風協奏曲”以外は単楽章だから幻想曲とも言える 四人のソリストを招いて ヴェッキアとローマSOは才気煥発にして闊達な演奏を展開している ブロドスキーを筆頭に4人のソリストが熱演している コンチェルトのレスピーギは絵画的な描写をする音楽ではなく 切々と訴えかけるように想いの丈を投げかける歌を届ける ローマ三部作だけを念頭に聞くとレスピーギと分からないかもしれない この一巻には激しく胸打たれた 朋よ聴こう あなたも如何

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     2018/07/31

    オーケストレーションの錬金術と言われるレスピーギの管弦楽曲が味わえる ローマ三部作に人気があるのはコンサートピースとしてオーケストラに用意と経験があるからに過ぎない ここに並んだ楽曲の出来に不足があるわけではない とはいっても 音楽が持つ力と世界に差がなければ やり慣れ聞き知った楽曲に手が伸びようというものだ だからDiscに存在価値が生まれる コンサートで聴くチャンスがない楽曲は 環境の整った部屋で存分に味わえばいい そして鑑賞するに足る佳作揃いなのだ レスピーギと言えば色彩的とも言える溢れるがごとき音色の妙が褒めそやされるが イタリアの古楽以来のカンツォーナ形式を発展させて ドイツ音楽の形式とは一線を画した独創性を以って イタリア近代管弦楽法を打ち出した 後半はコンチェルトが並ぶ “五声の協奏曲”は一際印象深い 合奏協奏曲の形態を模しながらも 新たな響きと世界を展開している ソロ楽器がOb, Vn, Trp, C-B&Pfと面白い 残るはVnコンチェルト二曲 ヴァイオリン協奏曲形式もイタリアが生み出したものだが レスピーギはさらに歌に満ちている ソロが際立ち主情性が前面に押し出す 心の琴線に直接触れてくるような生々しさだ ヴェッキアとローマ交響楽団の凄演が光る あなたも如何

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     2018/07/31

    この理想的な演奏はウェルザー=メストが初めて録音したブルックナー交響曲第7番だ 2/2Alla breveに従い Adagioは遅くなり過ぎず ブルックナーがスコアに記した通り演奏している これがベストだ しかしこれでは何もしていないに等しい こんなぶっきら棒な演奏では何の味わいもない と こんな苦言が飛んできそうだ ブルックナー存命時から色をつけ味を加えおまけにカットまで施し贔屓したつもりが引き倒してきた連中が後を絶たない どんなにやりづらくても 理解が及ばなくても スコアに書いていないことはしないことがブルックナーを喜ばせることを知るべきなのだ ブルックナーにちょっかいを出す輩は増える一方だが 理解し愛する人は少ない ウェルザー=メストは三回第7交響曲を録音している 次第に演奏時間が伸びている 演奏の指針は変わっていないように思うから これはある事実を暗示している 筋肉が衰えていく時”ブルックナー”をスコア通りに振れなくなる事実だ 勿論老年になってもやり遂せた稀有な人はいる しかしそれは簡単に数えられるほど少ない こうした経験はないだろうか 第7番が尻窄まりに感じられた演奏だ これは指揮者の責任で第1&第2楽章のテンポが遅過ぎたのだ ウェルザー=メスト&マーラー・ユーゲントO.の演奏はさくさく進んであっさり終わる 第7交響曲はこういう曲だ これが気に入らない人たちが潤色脚色して似非ブルックナーをせっせと作ってきた よりロマンチックに 叙情的に 扮飾したブルックナー像を築いてきた あるがままのブルックナーを愛せないなら触れないことだ ブルックナーを愛する朋よ 聴こう あなたも如何 

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     2018/07/31

    アンサンブルは名だたる名手を集めたからといって完成度を上げることはできない 日頃からの合奏時間の積み重ねに勝る妙手はない ここに素晴らしいアンサンブルを聴くことができる シャリスEms.を記憶に留めよう フランセの数多ある室内楽曲から五重奏曲と八重奏曲の三曲が取り上げられた どれも初めて聴く曲ばかりだが 軽妙洒脱にして平明穏和なフランセの世界が広がっている ”クラリネット五重奏曲”は菅と弦の雄弁な対話が聴ける ”ディヴェルティメント”はバソン五重奏曲だが バソンが主人の座を空けず 弦が沿っていく風情が貫かれる これは本来コンチェルトに分類される曲だ “オクテット”はCl, Fg, Hrn&弦楽四重奏+CBによる変化に富んで豊かな内容を持つ管弦楽曲に匹敵する逸品だ 実に味わい深い楽曲なのだ 三曲とも曲の良さも然ることながら演奏が優れている 朋よ 耳傾けよ あなたも如何

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     2018/07/30

    Blu-ray Discによる美しい演奏と映像でブラームスが聴けることを歓ぶ 交響曲4曲 協奏曲3曲 管弦楽曲3曲を堪能した ダブル・コンチェルトがなかったのは残念 管弦楽曲では”悲劇的序曲”が秀演 3曲のコンチェルトはVnのJ.フィッシャーとP.のブロンフマンの快演もあり聞き応えがある これらと第4交響曲が本拠地セヴェランス・ホールでの録音で クリーヴランドO.の本領が発揮されたと見える わたしは知らなかったのだが 舞台上に雛壇を設けず 指揮者以外は舞台平面に肩を並べて演奏していたのだった ホールの音響特性から採られている配置と思われる 第1交響曲はロンドンのプロムス出演時の記録 アルバート・ホールという体育館の音響しか望めない環境では大味な演奏に聞こえてしまうのも致し方ない 第2第3交響曲はウィーンのムジークフェラインザールでの演奏 指揮も大きく 演奏にも力が入っている やはりコンプレックスがあるのだろう その状況が幸いしたのは”第2” 功を奏さなかったのが”第3” 聴衆の反応は正直だ この三枚の演奏から ほぼ今のクリーヴランドO.の現状が見える 伝説の名オーケストラの面影はあるものの 際立った名手の存在は認められない 管も弦も低音は陰が薄い 木管の3人は堅実 ホルンは粒が揃っている ウェルザー=メストは苦労していると見た 終の住処とはならないだろう    

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     2018/07/30

    管楽合奏のストラヴインスキーは面白い 五つの作品は作曲順に並んでいる 改訂は全て戦後に行われているがこの演奏がどちらかは知らない ‘20の”シンフォニーズ”はドビュッシーの思い出に捧げられている 三管編成のオーケストラの管楽器だけの演奏と考えればいい ‘23の”八重奏曲”はFl, Cl,. 2Fg, 2Trp, 2Trb ‘24の”ピアノ協奏曲”は三管編成からCl.とBnを一本ずつ抜き Hrn.とTrp.を一本ずつとTimp.を加えた サーカスの象のために書いたと言う ‘42の”ポルカ”はサーカス・バンドに沿って Picc.持ち替えFl, 4Cl, 2Sax(A,Br) 2Hrn, 5Trp, 4Trb, Euph, tuba, timp, 2Perc,で雰囲気を出している ‘45の”エボニー協奏曲”はウッディ・ハーマン・バンドの委嘱とあってビッグ・バンド編成をベースに4Cl, Bass Cl, 2HrnとHrp.を加えている スウェーデンWEの技量が光る ヤブロンスキーのP.ソロに不足はない セーデルルンドのCl.ソロは曲の性質上不鮮明であり コンチェルト自体ジャズのニュアンスが希薄で独特な印象が残った ウィネスの指揮で様々な曲を聴いてみたいと思った 女性指揮者が多々視界に入ってきた ようやくと言う感がする あなたも如何

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     2018/07/28

    キリストの最後の七日間ではない 磔になる十字架上でキリストが漏らしたとされる七つの言葉を題名としたハイドンの管弦楽曲はスペインのカディス大聖堂の依頼で書かれた 聖金曜日の礼拝でこの七つの言葉を唱え信者が瞑想するときの音楽だから全曲緩徐楽章から成る 最後の”地震”だけは劇的だが 七つのソナタは緩やかに穏やかに推移する 瞑想しているのだから当然か 作曲者も困難な作業だったようだが 我々聞き手も瞑想しているわけではないから戸惑う 七つの言葉の中には「神よ、なぜわたしを見捨てたのですか」「渇く」と懐疑や苦悶の表情をうかがわせるものがあるにも拘わらず 長閑な長調に終始している違和感も拭いがたい キリスト教(聖書)を理解していない者の戯言と笑われるだろうが 人間キリストに共感するわたしは信者が祭り上げた「主」なのものに抵抗感がある その後 ハイドンは弦楽四重奏に そしてオラトリオに編曲している ここではカリーノSQがピリオド楽器で軽快にクリアーに演奏して 音楽の美しさを十二分に伝えてくれた あなたも如何    

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     2018/07/28

    クラシック・ディレッタントの貧しさを嘆いても 今更仕様が無いが 三拍子揃った名盤に 10年近く経た今もって一つのコメントもないのでは黙っていられなかった 若くして天才の名を欲しいままにしたメンデルスゾーンの曲 才能の煌めきに目がくらみそうなソリスト 加えて優秀録音であるのに目もくれない バガげている これを聴かずに何を聴くのだ “ヴァイオリンとピアノのためのソナタ へ長調” “ヴァイオリンとピアノそして弦楽のための協奏曲 ニ短調” 単に生前出版しなかっただけで触れずに過ぎるのは勿体無い トゥルクのヴァイオリンは聞かせる 聞けば聴くほどメンデルスゾーンが持つ天与の資質に目をみはる シュニーダーのピアノが素晴らしいのはもう言うまでもない 知る人ぞ知る名手だ メンデルスゾーンがピアノとヴァイオリン両者の美点を生かす音楽をいかに書いたか知ることになる それに弦楽オーケストラを加えた協奏曲はさらに色彩感を増し音楽が微笑む この美しい音楽と演奏を味わわずしてメンデルスゾーンは語れない あなたも如何

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     2018/07/28

    明るく屈託のない まるで幼な子を形容するような修辞しか浮かばないフランセの音楽なのだ ドラマも葛藤も相克もない 雨に合わず雷も鳴らず 嵐の海に船出することもない 今日も良いお天気ですね と繰り返す毎日は幸せか 幸せに決まっている 水害や山崩れに押し流されず 青空の下で微笑んでいられる それこそ明るく屈託なく 生きる苦しみなんて知らない そんな人生あるわけない 苦ありて楽がある 哀しみを越えて喜びがある それが人生だとフランセが知らなかったはずはない 苦も哀もそれは音楽にしない これがフランセの思想だ 音楽とは何かということ 音楽の存在意義 音楽の世界に入ったら天国のごとき時間を持ちたいものだ そんな夢物語があるか そうだ音楽は夢だ それがフランセの音楽観だ 戦後書かれた”交響曲”から始まる これはフランセの3番目の交響曲でハイドンに捧げられている ‘30年代に書かれた二つのバレエ音楽がフランセらしい “バレエ学校”はボッケリーニの主題によっている さらに晩年に書かれラヴェルに捧げられた”パヴァーヌ”も好い あなたも如何    

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