Complete Works for Solo Piano : Barry Douglas(P)(6CD)
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雲谷斎 | 埼玉県 | 不明 | 11/September/2018
晦渋で地味なブラームスのピアノ曲全集など出しても売れるものではなし、誰もがためらう企画にCHANDOSが敢然と挑んだ。主役はBARRY DOUGLASというわが国ではまったく知られていなかったピアニスト。この人、数年前から1枚ずつ地道にブラームスの曲を録音し、都合6枚。それがもうセットになったというのだから、CHANDOSもよほどこの企画に賭けたのだろう。そして、この挑戦は成功だったようだ。DOUGLASの演奏にはどこにも旧来からのブラームスのピアノ曲の暗いイメージはない。といって、もちろんブラームスならではの技法や音の運びを損なっているわけでもない。なるほど、こういうブラームスの聴かせ方もあったのかという驚きとともに、どんどん演奏は進行してしまうという寸法。これはまちがいなく、これまでのどの全集にもなかった新鮮な音の輝きを聴き手に届けてくれる秀作だ。今後もブラームスのピアノ曲集の傑作として名を遺す全集となることはまちがいないだろう。この全集の大きな特徴は曲の構成がすべてコンサート・プログラミング風になっていることで、常識的な作品群ごとの配置にはなっていないことだ。ワルツ集を除けば、一般的には数曲からなる小品はすべて演奏者の考えの下にばらばらに配置されている。聴いていけばわかるのだが、これはどうやら調性やら曲想の連続性による音楽の統一という発想からのようだ。とっつきにくい音楽にどう聴き手を惹きつけるかという演奏者の心意気が伝わってくるが、全集でもそのポリシーを貫いたのはCHANDOSの見識なのだろう。古くなった盤の買い替えには一も二もなくこの盤でしょうと太鼓判を押せる出来ばえ。反面、これからブラームスのピアノ曲集に馴染みたいという方には少々不便な作りであることは否めないが、それはこのCDの価値を少しも貶めることにはならないであろう。音質も上々。CHANDOSならではの透明感に楽器の力感も加わり、まったく文句なし。加えて、CD1枚ごとに解説のブックレット(ただし日本語はない)が付くという丹念な作りも含め、このボックスにはもう参りました。ともあれ、世界にはすごいピアニストがいるものです。6 people agree with this review
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