Brahms (1833-1897)

CD Late Piano Works: Afanassiev

Late Piano Works: Afanassiev

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  • ★★☆☆☆ 

    Papachan  |  北海道  |  不明  |  27/June/2016

     「ピアノ版チェリビダッケ」とでもいうべきでしょうか。磨き抜かれた音響は確かに素晴らしいものです。ここまで音響を磨いたため、ここまで極端に遅いテンポになったとも考えられるでしょう。ある意味魅力的であり、この演奏が好きだという方は、中毒症状すら起こしかねない演奏です。しかし、これらの曲は、ほんとうにこんなに絶望的に暗い曲集でしょうか? 少なくともここに表現されたような「瀕死のブラームス」ではない、と私は断言します。酸いも甘いも、喜びも悲しみもすべて包み込んだ、晩年のつぶやきがここにはあります。この演奏を絶賛される皆さんは、このCDに添付された浅田彰の文章、そしてアファナシェフ自身の「文学」に引きずられ、先入観を抱いたまま聴いていませんか? これらがどれだけブラームスの音楽とは縁遠いことか! 遅いテンポのために音と音の間隔が開いている、これをもってブラームスの晩年の世界は新ウィーン楽派に通ずるなどというのは、自己満足の解釈の極みです。結局アファナシェフがここで表現しているのは、ブラームスの音楽そのものではなく、彼の目に映ったこれらの曲集の「文学」でしかないのです。したがってこの演奏にブラームスの「音楽」を求めれば求めるほど、違和感を強く感じてしまうことになります。アファナシェフの「文学」が通用しないOp.119-4は、名演として私も高く評価します。しかし、それ以外は全く共感できない演奏です。遅いテンポが問題なのではなく、そのテンポが絶望的な曲想の表現以外に、何の必然性もないこと、したがって空疎な、間延びした「音響」しかそこにないことが問題なのです。例えば、有名なOp.118-2ひとつとってみても、この演奏のほぼ倍のスピードであっさり弾いてしまったケンプの演奏(ちなみに私はケンプというピアニストはあまり高く評価していませんが)のほうが、よほど心に沁みる「音楽」ではないでしょうか? 演奏だけなら☆3つでもいいが、ライナーノートの浅田彰の、先入観を与えるだけの感傷的な文章がひどすぎるため、残念ながらさらに☆1つ減点です。

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