Brahms Symphony No.1, Schubert Symphony No.8 : Krips / Vienna Philharmonic
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広島のパヴァンヌ | 広島県 | 不明 | 07/November/2014
クリップスファンなら本盤は手に入れるべきでしょう。既出盤は音が薄くて感銘を受けにくかったですが、このCDはある程度音質改善して音に厚みを増しており、クリップスがガツンと来るブラームスを演っているのがよく分かります。ブラームスでのクリップスは、テンポを緩めて含みをもたせるなどには目もくれず、テンポを詰めてどんどん食い込んでくる剛直なブラームスを描きます。黄金の響きのVPOはいつもどおりの美しさですが、管楽器、弦楽器の作る起伏は大きく、VPOではよくあるゆったり安定とは無縁の、アグレッシブなブラ1になっています。特に15分47秒の第4楽章ではかなりの推進力で一気にクライマックスへと畳み込みます。VPOが同時期録音したクーベリック盤やカラヤン盤とはある意味対極の傾向があるところが面白いところです。ただ、1950年代のデッカの録音特有の、中抜け低域ブースト(この録音は100Hzあたりがブースとしている)の傾向が残っており、マスタリング時の調整をしてもらいたいものです。2 people agree with this review
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