Die Zauberflote: Carsen Rattle / Bpo Breslik K.royal Ivashchenko Durlovski M.nagy
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 24/May/2014
細かいところでは、あちこち齟齬があっても、作品の「核心」だけは絶対にはずさない、またしても見事なカーセンの読み替え演出。夜の女王とザラストロは最初からグルで、すべては子供たちの成長を促し、タミーノとパミーナを結びつけるためのお芝居、イニシエーション劇だったという設定変更で、女性差別ともからんで厄介な「光=男=啓蒙」対「闇=女=無意識」という対立軸をはずしてしまった。だから「夜の女王とその取り巻きたちが地獄に落とされる」はずの最終場などは茶番に過ぎなくなるが、パミーナが(彼女に一番、嫌なことをしたはずの)モノスタートスに手をさしのべ、仲間に入れてやるというエンディングは実に感動的。暗い地下の世界を抜けた果ての緑の芝生も美しいし、モーツァルトが最も喜びそうな最終景ではないか。 ピリオド・スタイルを十分に踏まえたラトルの指揮は、圧倒的名演とは言えぬにしても、みずみずしく、好ましい。それに小編成でもさすがベルリン・フィル。響きの美しさは比類ない。歌手陣もブレスリクのタミーノ以下、粒が揃っている。ただし、「人形のような」ロイヤルだけは、私にはまだ良さが分からない。少なくともパミーナ向きではないと思う。パパゲーノが伝統的な三枚目ではなく、孤独の影を感じさせる現代の青年になっているのは、演出家の意図でもあろうが、喜劇的効果はややもの足りぬとしても、なかなか面白い。2 people agree with this review
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