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Brahms (1833-1897)

SACD Piano Concerto, 1, : Rittner(P)Ehrhardt / I'arte Del Mondo

Piano Concerto, 1, : Rittner(P)Ehrhardt / I'arte Del Mondo

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    風信子  |  茨城県  |  不明  |  26/November/2016

    歩み出るや軽々と舞い上がり天宙を翔けて行ったペガサス それがブラームスだったと思い知る演奏だ 飛び立つ時蹴った地に湧き出た清浄な水は今も泉となって澄み渡り世界を潤している ピリオド・ピアノを要してブラームスを引き続けるリットナーの協奏曲は待ちに待った逸品となった 第2協奏曲の出現は今か今かと気が急いてしまう 19世紀一世を風靡したエラール・ピアノの特徴は「木」の反響音と言ってしまうと 20世紀「鋼」の音響と較べて弱く響かないから表現力に劣ると即断しがちだが然にあらず 反響が反響を生む重いサウンドが好みの耳には不満でも 颯爽と駆け生きとし生けるものに命を吹き込んで行く天馬の息遣いを感じる時 世界は輝くサウンドに包まれる このピアノの高音の美しさには比べるものがない リットナーがエラールを選んだ事由はこれなのではないか ブラームスもコンチェルトも苦手なわたしがしばしば耳傾けることになると思う 衷心より一聴をお奨めする 

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  • ★★★★★ 

    Ibsatoshi  |  東京都  |  不明  |  24/February/2012

    バーンスタインからアバド、アーノンクールと、志向の異なる指揮者の下でも、著名オケの奏でるこの曲の、常に大音響がコンサートホールの天井に当たって跳ね返ってくる様が、まるでマンハッタンを思い起こさせるところが、今思えばこの曲を好きになったきっかけだったように思います。ウィーンに3年暮らした後でもです。この演奏を聞いてはっと気付かされたのは、ウィーンの建物はシュテファン寺院を除いてマンハッタン級の高層建築は今日でも未だにないこと。ブラームスがイメージしていた高さとは何だったのか、改めてブラームスがどれだけの高みを切望したかを、等身大で表現しようと敢えて試みたら想像以上に音になった。そんな演奏で、評価は極めて高いです。チャレンジはいつの時代も常に必要かつ成功は報われるべき。真っ直ぐな取組みを真摯に評価したい。

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  • ★★★★★ 

    遊悠音詩人  |  埼玉県  |  不明  |  25/December/2011

    重厚一辺倒なブラームスの時代は終わった!ブラームスの、それもピアノ協奏曲第1番といえば、冒頭のドラムロールからして重々しくやるのが当然のように思われてきた。ギレリス盤然り、カーゾン盤然り、ポリーニ盤然り、フルオーケストラをバックに、大音響轟く豪傑な演奏が、すなわち最もブラームス的であるといわれ続けてきた。しかし、ブラームスの時代のオケやピアノのありようは、現在のそれと似て非なるものであった。ピアノの構造自体違うし、楽器も古楽器が主体で、なおかつ編成もコンパクトだったはずである。現代オケのような轟音など、ブラームスは想像すら出来なかったはずなのに、何故それが正統派だと言い切れるのだろうか。本盤は、そうした旧態然とした風潮に対するアンチテーゼであり、ゆくゆくは真の正統派となるべくして生まれたものだと言える。綿密な歴史考証に基づき、ピアノはエラールを使用。オケも古楽器で、弦は勿論ノン・ヴィブラートだ。今まで重厚の名のもとに埋もれてしまっていた微細な音まで、くっきりと浮かび上がる。エラールの丸みのある音も上品だ。騒がない、喚かない、それでいて心の奥へ染み入るような独特の世界がここにある。こんなブラームスが、かつてあっただろうか。

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  • ★★★★★ 

    アーノンクール  |  岡山県  |  不明  |  10/November/2011

    弦の人数は8−7−5−4−3です。渋く底光りのするエラールと透明でしかも美しいハーモニー(と気迫)に溢れるオーケストラのバランスは完璧で、1859年の初演に立ち会っているかのような気分を味わわせてくれます。それにしてもこの曲といい、弦楽六重奏曲第一番といい、ブラームスが、生涯のこの時期にしか書けなかった名曲だなあと痛感しています。必聴盤!

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