"Macbeth : Tcherniakov, Currentzis / Paris National Opera, Tiliakos, Urmana, Furlanetto, etc (2009 Stereo)"
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banban | 東京都 | 不明 | 11/September/2024
「マクベス」の真髄に迫るチェルニャコフの演出には拒否反応を示すオペラ・ファンが少なくないようだが、ここでの演出は素晴らしい。「マクベス」というドラマは現代において、世界中どこにでもある社会悪というものであり、現代化した舞台でも違和感を感じさせない。「トロヴァトーレ」では過激過ぎて失敗したチェルニャコフだが、ここではそんな無茶もしていない。魔女を市民に変えたことに異論もあるだろうが、今更魔女の存在を信じる人もいないだろうし、これはこれで説得力のある読み替えと言ってもいい。歌手ではティリアコスが必要以上にマクベスを弱い人間として表現しているのが残念だ。これはチェルニャコフの演出というよりは、ティリアコスの声にヴェルディ・バリトンに求められる強さと輝かしさが不足しているせいだろう。その反対に、ウルマーナとフルラネットの歌唱は素晴らしい。しかも難しい演出の中で、これほどの歌唱を聴かせるとは名歌手の名に恥じぬものだ。クルレンツィスは躍動感に満ちたリズムを刻み、「マクベス」が現代のドラマであることを強く印象付けている。イタリア・オペラは歌ばかりで、ワーグナーのような総合芸術ではないと思っている音楽ファンにこそ見て欲しい舞台だ。0 people agree with this review
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