75th
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TATSU | 島根県 | 不明 | 14/July/2009
どうなってんのよ。この2ヶ月後に皮膚癌で死ぬんだよ。これ見てしまうとマイケル・ジャクソン以上に唐突だよ。まだこれからじゃない。あとに残されたこのメンバーどうすんのよ?このやり残しはどう落とし前つけるつもりだったんだよ。思わずそんな独り言を吐いてしまうくらい、凄い。こんなに世界中の雑多な音楽を理屈なしにアダプトできるのは、この人しかいなかった。そこはそれ、ウィーン生まれだから。世界中の富を搾取したヨーロッパ人の末裔というか、地理的な微妙さ加減というか、やはりこの人のフィルターなしにはこうはいかなかったのだろう。見れば分かるが、普通のロックバンドと何ら変わらない機材なのだけど、出てくる音は本当に海のものとも山のものとも思えないシロモノだ。しかも、強烈な熱演だ。もちろん、これって全部譜面化されているんだよなぁ・・・。メンバー全員とてつもないのだけど、特にベースのリンレイ・マルト。マダガスカル出身らしいが、どうしてこの人が注目されないのか全く理解できない。そして分かったのはジャコは確かに偉大だったのだけど、たまたま出現した時期が良かったのじゃないかな。だってここでも「FAST CITY」やってるけど、ジャコの演奏と寸分違わない。実は逆で、ザヴィヌルの書いた譜面をそのまま演奏していただけなのだ。ザヴィヌルの譜面の上ではジャコもリンレイも同等なのだ。この間のWDRとのライブはむしろ「皆の知っている曲のオケ化」であって、今までの総まとめ的な色彩があった(強烈だったけど)。ここでは、また新しい方向性というか、次のステップに足がかかったような感じさえする。ボーカル(というかボイス?)が多用され、もっと中近東に踏み込んだようなアレンジは、いよいよもっと東へ侵攻していく覚悟だったんだろうな、という感じだ。残念ながらこの映像の段階では癌告知を受けた後だったらしいけど・・。ボーナスでウエイン・ショーターとのデュオでの「IN A SILENT WAY」が入っているけど、もはやフリー・セッションというか、散文的な演奏で終わっている(死ぬ1ヶ月前くらいで、元気もない)。しかし、この2人による音の投げ合いは、ただ聴いているだけで確かに浄化効果がある。素に戻った感じだ。収録する必要があったかどうか疑問だが、偉大な歴史を作った2人が最後にちょっと将棋を差してみた、といったところだろうか。2 people agree with this review
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