Die Schone Mullerin -Lieder Vol.3 : Goerne, Eschenbach
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うーつん | 東京都 | 不明 | 28/March/2019
ゲルネ&エッシェンバッハによる素晴らしい「美しき水車屋の娘」。 数ある「水車屋」の中でも筆頭にあげたいディスクだ。テノールだと水車屋の娘に振り回され(または勝手にいれあげて)ずたずたになっていく青年の心の過程がリアルに伝わるのに対し、バリトン(特にゲルネの深い呼吸による低音)では、少し客観的に聴こえる気もする。しかし、だからこそ詩の内容がストレートに響いてくるのではないだろうか。その意味で、このディスクの歌唱は痛切に心に届いてくる。 そして、特筆すべきはエッシェンバッハのピアノ。 ある時、ふと聴いたら、彼のピアノ(特に「朝の挨拶」、「涙の雨」や「水車職人と小川」、「小川の子守歌」など)の最初の1音に強く心を揺さぶられたのだ。その曲に潜む痛み、そして内奥にある「若き職人の、傷つきやすい心への共感、そして死への恐れと憧憬」とも言えそうな仄暗いものが、その第1音から滲み出てきたように思えたのだ。歌の前、伴奏の音にも「詩」が含まれているのだ。 このディスクが発売されてかなり経ってからの投稿だが、エッシェンバッハのピアノ(もちろんゲルネの歌唱も)を聴いてほしいと考え、今更ながらレビューします。0 people agree with this review
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