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Sibelius (1865-1957)

CD Sibelius: Symphony No.1 & No.5

Sibelius: Symphony No.1 & No.5

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  • ★★★★★ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  19/January/2013

    本盤にはバルビローリ&ハレ管弦楽団が1966〜1970年にかけてスタジオ録音したシベリウスの交響曲全集からの抜粋である第1番及び第5番がおさめられている。第5番については、数年前にテスタメントから発売された1968年のライヴ録音などもあって、それも名演であると言えるが、音質やオーケストラの安定性などを総合的に考慮すれば、私としては、当該全集に含まれる演奏こそがバルビローリのシベリウス演奏のベストフォームではないかと考えている。第2番及び第7番のレビューにおいても記したが、バルビローリのシベリウスの特色を一言で言えば、ヒューマニティ溢れる温かさということになると言える。本盤におさめられた両曲の演奏においても、どこをとっても人間的な温かさに満ち溢れていると言えるが、それでいていささかも感傷的に流されることはなく、常に高踏的な美しさを湛えている点が素晴らしい。そして、その美しさは、あたかも北欧の大自然を彷彿とさせるような清澄さを湛えていると言える。このように、バルビローリのシベリウスは人間的な温もりと清澄な美しさが融合した演奏であり、他の指揮者による演奏とは一味もふた味も異なっていると言えるが、これぞシベリウスの理想的な演奏であるという有無を言わせぬ説得力を有している名演奏と言える。例えば、第5番の終楽章の有名な鐘の主題をこれほどまでに心を込めて美しく響かせた演奏は他にあるだろうか。少なくとも、この極上の鐘の主題を聴くだけでも本名演の価値は極めて高いと言わざるを得ない。もっとも、第1楽章の終結部において不自然に音量が弱くなるのだけが本演奏の欠点であり、ここの解釈は本演奏をLPで聴いて以来謎のままであるが、演奏全体の価値を減ずるほどの瑕疵ではないと考える。第1番については、第1楽章の冒頭においてより鋭角的な表現を求めたい気もしないではないが、終楽章の心を込めたヒューマニティ溢れる旋律の歌い上げなども極上の美しさを誇っており、名演との評価をするのにいささかの躊躇をするものではない。ハレ管弦楽団も部分的には弦楽合奏のアンサンブルなどにおいて若干の問題がないわけではないが、これだけの名演奏を繰り広げたことを考えれば文句は言えまい。音質は、これまでリマスタリングを繰り返してきたこともあってとりあえずは満足し得る音質であるとは言えるが、先般、カプリングが異なるものの、待望のシングルレイヤーによるSACD化がなされるに及んで大変驚いた。音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。いずれにしても、バルビローリによる素晴らしい名演を、現在望みうる最高の高音質であるシングルレイヤーによるSACD盤で味わうことができるのを大いに歓迎すべきであり、少々高額であるが、可能であれば、SACD盤の購入をおすすめしたい。

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  • ★★★★★ 

    guinness  |  神奈川県  |  不明  |  05/December/2010

    実に素晴らしい演奏。最近はシベリウス御国のフィンランドの指揮者が頭角を表し、なるほど、寒々とした透明感を良く現して面白くも感じたが、人間的な暖かさをこの曲に求めるとやはりバルビローリのこの演奏である。ハレ管の何ともいえない寂びれた響きもいい。

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  • ★★☆☆☆ 

    Dai  |  東京  |  不明  |  19/April/2009

    デイヴィスやベルグルンドのシベリウスが好きな私には、このバルビローリ盤はあまり共感できませんでした。。1番はまだこういう演奏もありかなと思いましたが、5番はダメですね。指揮者の解釈も不自然に感じるところは多かったのですが、オーケストラも良くない。特にひどいのがオーボエとトランペットでしょうか。弦楽器のアンサンブルの乱れもところどころで気になりました。

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  • ★★★★☆ 

    一人のクラシックオールドファン  |  芦屋  |  不明  |  03/February/2009

    第1番、第5番とも比較的息を長く・・そう「間」を充分とって演奏を進めて行っています、極論すれば時として初めてこの曲を聴く人には「間」と「間」の間に曲の終了を勘違いさせる位のケースもあり面白いです。バルビローリのシベリウスは後年続出する他の演奏のように澄ました処は全くありません。ハレOというのは第一級のオーケストラではなくても指揮者と一生懸命音楽創りをしているところに好感が持てます。とにかく充分各フレーズを分解・再構築して鳴らしきっている熱さが素晴らしいです・・・昨今の北欧ムードではないけれど。

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