Tchaikovsky (1840-1893)

CD Tchaikovsky: Swan Lake

Tchaikovsky: Swan Lake

Customer Reviews

Showing 4 star reviews > Read all customer reviews

Do you want to write a review?

Write you own review

Showing 1 - 1 of 1 items

  • ★★★★☆ 

    Tan2  |  神奈川県  |  不明  |  04/March/2021

    「白鳥の湖」全曲盤を聴くには、このバレエのたどった歴史を知る必要があります。  チャイコフスキーのオリジナル(初演版、ほとんどの「全曲録音」はこれを用いている)は失敗に終わり、作曲者の生前には再演されていません。  チャイコフスキーの没後、「眠りの森の美女」や「くるみ割り人形」を演出して成功させた振付師のマリウス・プティパとレフ・イワーノフは、「白鳥の湖」の蘇演にチャレンジします。そのため、ストーリーを変え(これには作曲者の甥のモデストも協力している)、それに伴って曲順の入れ替え、カット、チャイコフスキーのピアノ曲から編曲した3曲の追加(編曲は「眠りの森の美女」「くるみ割り人形」の初演で指揮をしたリッカルド・ドリゴ、「ドリゴのセレナード」で有名)などの手を加えました。その蘇演は成功し、以後「白鳥の湖」はバレエの主要な演目として定着します。  その後、ロシアではモスクワのボリショイ劇場でも、ペテルブルグのマリインスキー劇場でも、バレエ上演はこの蘇演版(プティパ/イワーノフ版)をベースに上演され続けています。演出・振付によっては、さらに手を加えたもの、逆にチャイコフスキーのオリジナルに戻そうというものもあるようで、いろいろな演出が乱立しているようです(その際に、チャイコフスキーの遺品の中からシェバリーンが編曲した「チャイコフスキー・パドドゥ」と呼ばれる No.19a を追加したものもある)。「バレエ」という舞台は、音楽とは別な次元で、常に現在進行形で動いているようです。  ということで、音楽だけの全曲録音ではチャイコフスキーの初演版が多く、「バレエ上演」を前提とした全曲録音(映像付きのDVDなども)では「プティパ/イワーノフ版」に基づくものが多い、さらに演出・振付によっては曲の追加・削除・順序入替もあるということで、いろいろ混乱も生じているようです。  このゲルギエフの演奏は「プティパ/イワーノフ版」によっており、「バレエの舞台に即した、音楽的な演奏」ということができると思います。  その意味で、他の全曲録音(プレヴィン、デュトワ、小澤など、初演版)と聴き比べてみるのも面白いと思います。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

Showing 1 - 1 of 1 items