遊悠音詩人  |  埼玉県  |  不明  |  21/August/2010

純ﾄﾞｲﾂ風ﾊﾝｶﾞﾘｰ舞曲！少しもﾏｼﾞｬｰﾙ系の香りがしない、徹頭徹尾ﾄﾞｲﾂ人のﾄﾞｲﾂ人によるﾄﾞｲﾂ人のための演奏である。こう書くと、単に重くだぼついた演奏に思われてしまうかも知れないが、それは違う。重厚でありながら躍動感にも事欠かないという離れ業を、実に鮮やかにやってのける。力強い重低音や小気味よい打楽器群に支えられ、厚みのある弦楽器や仄暗い管楽器が豪快に踊り抜くという、ﾀﾞｲﾅﾐｯｸな演奏である。特に後半の作品など、著名な第1番や第5番などに比して余り聴き応えのない曲ばかりだと思っていた先入観を、見事に粉砕してくれた。こんなにも愉悦と哀愁に満ちた曲達が並んでいたとは！加えて録音がとにかく優秀！さすがｴﾃﾙﾅ！聖ﾙｶ教会の音響も相俟って、重厚でありながらなおも細部まで見通せる透明感を持った最高のｻｳﾝﾄﾞを提供している。また、原盤の持ち味を損ねることなくCD化して下さったKINGﾚｺｰﾄﾞの技術者にも感謝申し上げたい。聴けば聴くほど味わいを増す、玄人好みの演奏だ。

 

風雷暴  |  横浜  |  不明  |  29/March/2007

全曲でない(特に憂愁の4番)のが残念至極。が、機能的だが東独ﾛｰｶﾙｶﾗｰを色濃く留め、名盤希少の救世主足りえる！ そしてこの音は正にｱﾅ録全盛期の精華！優秀ﾃﾞｼﾞ録のSN比はないが、澄んだ空間の中に中高〜高域の滑らかなｷﾚを保ちつつ柔和な天然的感触。ｺﾞﾘｺﾞﾘせずに奥深く分厚い低〜超低域。やや控え目でくすんだ管楽器群。この優秀ﾘﾏｽﾀｰで愛器(system8にup)の能力を思う存分堪能！

 

ドクターペイン  |  仙台市太白区  |  不明  |  16/August/2006

ハンガリー舞曲集の全曲ではないが最高の名演奏のひとつ。スイトナー・ベルリン国立管にも比肩する名演奏だ。ただし、今まで出ていたCDは録音がなぜか聞きにくく、魅力がその分減っていた。リマスターで、その魅力が実力通り表れることに期待する。レーグナーにはあとシューベルトの第9（8）交響曲の素晴らしい名演奏があるのだが復刻してくださることを切に希望する。