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Verdi (1813-1901)

Blu-ray Disc Macbeth : Warlikowski, Philippe Jordan / Vienna Philharmonic, Sulimsky, Grigorian, Nazmi, Tetelman, etc (2023 Stereo Salzburg)

Macbeth : Warlikowski, Philippe Jordan / Vienna Philharmonic, Sulimsky, Grigorian, Nazmi, Tetelman, etc (2023 Stereo Salzburg)

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    banban  |  東京都  |  不明  |  06/October/2024

    2020年に上演された「エレクトラ」に続く、グリゴリアン&ヴェルザー=メスト&ワルリコフスキのザルツブルク音楽祭のプロダクションとして大きな注目を集めた2023年の「マクベス」である。残念ながらヴェルザー=メストは体調不良で降板となり、急遽ジョルダンが指揮をすることになったが、そのジョルダンの指揮が素晴らしい出来栄えを示している。ヴェルディの伝統的な音楽語法に鋭く切れ込み、劇性を際立たせ、人間の持つ欲深さ、精神の脆さをこれでもかと音化してみせる。「マクベス」といえばアバド、ムーティ、シノーポリなどのイタリア人指揮者たちが傑出した名演を聴かせてくれたが、ジョルダンはさらに上を行く驚異的な音楽作りで聴き手を圧倒する。歌手も総じて優れており、なかでもグリゴリアンのマクベス夫人は凄まじい。ヴェルディのオペラの中でも傑出して難しい役なのだが、グリゴリアンはドラマティックかつ流麗な歌唱でこの難役に驚くほどのリアリティを与えている。しかも相当難しい演技を求められているにもかかわらず、これほどの歌唱を聴かせるとは空前絶後だ。マクベス役のスリムスキーも良く歌っているが、イタリア語の発音と非ベルカントの歌声が興を削ぐ。もっとも無理な姿勢で歌わせられるなど演出の無茶が歌唱にも影響しているようであり、スリムスキーにしても本来の出来ではなかったのかもしれない。マクダフ役のテテルマンは演技は今一つだが、その若々しい歌唱は見事であり、アリアでは大きな拍手をもらっている。これでワルリコフスキの演出が良ければ最高なのだが、残念ながらこの「マクベス」は大失敗というしかない。モネ劇場での「メデア」「ルル」、パリ・オペラ座での「人間の声」「青ひげ公の城」、そしてザルツブルク音楽祭での「エレクトラ」など、成功したプロダクションも少なくないが、この「マクベス」はいただけない。マクベス夫人の流産(あるいは不妊症)から端を発した悲劇に読み替えているが、その必然性が全くといっていいほど感じられず、ワルリコフスキの独り善がりな解釈が暴走したプロダクションに成り下がっている。チェルニャコフの「マクベス」のような成功した読み替え演出とは雲泥の差があり、演出さえ良ければ極めて充実したプロダクションになっていたはずなのに残念である。ザルツブルク音楽祭でも奇抜な演出で聴衆を驚かすことが目的化している傾向が強まっていることには警鐘を鳴らしたい。必然性が伴ってこその読み替え演出であり、演出ありきのプロダクションはそろそろ終わりにして欲しい。ジョルダンの指揮とグリゴリアンには星5つを献呈したいが、演出が足を引っ張り総合では星3つといったところだろう。

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