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河合信晴

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物語 東ドイツの歴史 分断国家の挑戦と挫折 中公新書

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    Verdi  |  神奈川県  |  不明  |  29/June/2021

    現代史というのは難しい。というのは、それを論じている人間との時間距離が無いので、生身の自分との関係を抜きに語るのが困難だからだと思う。約30年前に東ドイツを皮切りに所謂東欧諸国の社会主義体制が崩壊していった時、それを「客観的」に評価することは難しかった。まして、東ドイツという国は、それら東欧諸国の中で唯一「消滅」した国である。他には、ユーゴスラビア連邦やソビエト連邦のように「連邦」が解消した国、チェコスロヴァキアのように分離した国はあるけれど、国が丸ごと無くなって吸収されたというのは無かった。それは勿論「ドイツ」という国民国家が分断されていたから、という個別的な理由ではあるのだけれど、その意味で非常に特異な国であった「東ドイツ」の歴史。なにしろたかだか45年程度の「歴史」しかあり得ないので、同じ中公新書の「物語xxの歴史」シリーズから見ても、現代史の領域が殆どという異色作ではあるのだが、ここはむしろ30年前にピリオドを打った出来事が「歴史」になっているという事実を感じるべきなのかも知れない。思えば、40年前に、「社会主義体制は皆崩壊する」とリアルな現実で思っていた人はまずいなかったと思う。そういう意味では「あちら側」の人達の歴史は「こちら側」の歴史の合わせ鏡でもあるのであって、その頃「こちら側」(必ずしも西ドイツでは、ということでなく、我々自身という意味でも)がどうだった、というのを思いながら読める本でもある。ただ、そうした意味でのリアリティ、というのも、いずれは薄まって、全て「歴史」に埋没していくのかも知れない。ただ、現実の旧東独地域の現状は、「東独であったこと」が何の影響も感じられない、というようなものではなく、そういう意味では「歴史」になる日もそう簡単にはやってこないのかも知れない。本の内容としては、新書で千円そこそこでよく纏まっていて、必読と言っていい本だと思います。

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