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Tchaikovsky (1840-1893)

CD Symphony No.4, Romeo and Juliet : Yuzo Toyama, Osaka Symphony Orchestra

Symphony No.4, Romeo and Juliet : Yuzo Toyama, Osaka Symphony Orchestra

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    kadoshin  |  東京都  |  不明  |  15/October/2020

    国内盤仕様で3,300円。ライヴでもあり少々お高いかなと思いましたが、外山は若い頃、名古屋フィル時代に親しんだ指揮者でもあり、常々、正統的で、外連のないオーソドックスな音楽をつくる職人として好きな指揮者なので、買ってみました。 外見があまり変わらないので、あまり意識していなかったのですが、いつの間にか89歳と、国内最高齢のマエストロになっていたんですね。名古屋フィル、仙台フィル、神奈川フィルと、地方のオーケストラの指揮者を務め、各楽団の実力向上に大きく貢献しました。 在京オケにも頻繁に客演していて、ここ10年ほどで聴いた実演では、NHK響とのメンデルスゾーン「スコットランド」、日本フィルとのベートーヴェン「英雄」などの名演が記憶に残っています。「スコットランド」はメリハリの効いた演奏効果が名人芸の域に達していて、「英雄」は押しても引いてもびくともしないインテンポの横綱相撲が印象に残っています。 さて、大阪シンフォニカーとのチャイコフスキー。大阪シンフォニカーは実演、録音とも初めて聴きました。やはり、といっては失礼ですが、大阪フィルほど上手くないです。弦の編成が少なめなのか、弦の響きがやや薄いですが、録音が近接しているので、物足りなさはさほど感じません。小編成という点では、同じ在阪の日本センチュリー交響楽団に似ていますが、小泉・センチュリーのブルックナーでの圧倒的な個々の技量に比べると、だいぶん落ちるといった印象です。(あくまでもCDでの比較ですが) さて、演奏ですが、先に書いた2曲でいうなら「英雄」のような印象です。あまりテンポを動かさず、リズムをじっくり踏みしめながら進んでいきます。ここぞというところでの金管やティンパニの強打も不足はありません。ただ、やはり日本センチュリーくらい音が洗練されていればなあ、と感じたのも事実ではあります。 第2楽章のメランコリックなメロディーも陶酔的に歌わせるような演奏はしない指揮者ですので、「硬派」な印象を受けます。第4楽章は管弦のバランスがややちぐはぐ(弦が弱く、金管が絶叫型になりがち)ですが、ここでも頑なにインテンポで押し切る迫力は相当なものがありました。演奏終了後にはブラボーの声も収録されています。 「ロメジュリ」も遅めのテンポ。各部の描き分けが見事で主部のトゥッティも迫力があります。オケの調子も良く、こちらは文句なしの名演といっていいのではないかと思いました。

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